校長室より

校長室より

79名の新入生を迎え、チーム一小全員がそろいました!

 満開の桜がお祝いしてくれた4月10日の入学式では79名の1年生を迎え、全校485名の一小っ子全員がそろいました。1年生は給食やひらがなの学習が始まり、小学校生活にも慣れてきました。校歌も元気に歌えるようになりました。朝校門に立っていると沢山の一小っ子達が「おはようございます」と元気よく挨拶してくれます。お父様お母様達も声をかけてくださりありがとうございます。

  6年生は、朝早くから昇降口で1年生の登校を待ち、下駄箱の使い方や教室での朝の準備をサポートしています。優しいお姉さん、お兄さんに声をかけられる1年生、お世話をする6年生、どちらもニコニコ笑顔から一日が始まります。

 5月18日(土)には、一小っ子達と保護者の皆様が楽しみにしている運動会があります。当日は、「力を出し切った『笑顔』」、「相手を讃える『拍手』」、「本番に向かい努力練習を重ねる喜び『達必力』」の姿を保護者の皆様にご覧いただけるよう職員一同指導支援して参りますので、今月もご協力の程よろしくお願いします。

               我孫子第一小学校長  榊原 憲樹

2024年度の幕開け ーさくらとともにー

令和6年度の幕開け、我孫子第一小学校152年目の春を迎えました。

 私も校長として、素直な一小っ子、温かな保護者の方々とともに4年目を迎えさせていただきます。

 今年の我孫子第一小学校の合言葉を

         「 笑顔と拍手 『達 必 力※』 」※つとむれば かならず たっす(やればできる)

 目指す児童像を

〈 自分大好き 学校大好き 我孫子大好き 一小っ子 〉

 としました。

『達 必 力』とは、我孫子の先人「嘉納治五郎」先生が揮毫された書が一小の宝でもあります。正解のない未来を生き抜く子ども達に、学校という場で小さな成功体験を多く積ませることにより、人生を切り拓く基礎となる自己肯定感・自己有用感を高めていくことをねらいとしています。 

 今年も一小っ子達は、生活科・総合的な学習の時間を中心に、保護者の皆様と地域の方々とつながることにより、「我孫子が教室」の気持ちで、益々ダイナミックに学びを深めて参ります。

 全ての一小っ子の笑顔そして拍手あふれる学校を目指し、教育活動を展開して参りますので、一層のご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。

今年1年間よろしくお願いします。         我孫子第一小学校長   榊原 憲樹

「笑顔と拍手 貢献!」 まとめ3月

〇フラワーロードの桜の蕾が一歩一歩春に近づいていく季節の移り変わりを告げています。はやいもので令和5年度も最後の月となりました。

 振り返ると一小っ子達の「笑顔と拍手」いっぱいの姿が学習・行事等で見られました。さらに今年のテーマ「貢献(自分の力をひとのために尽くす)」の姿も沢山見せてくれました。これも保護者の皆様そして地域の皆様のご支援ご協力のおかげと感謝申し上げます。

 生活と学習のまとめと進学進級準備の3月。一小っ子一人一人が、過去の自分と今の自分を比べることにより、一年間で努力し成長した点を自覚し、努力のすばらしさに気づき、周囲の人々へ感謝する心を育てていきます。

学校としましても、「常に子どもが主役」をモットーに「知・徳・体」をバランス良く育てる教育活動を更にレベルアップさせるべく、今年度の活動をしっかりと振り返り次年度の改善に向けて取り組んで参ります。

今後も一小っ子一人一人の笑顔輝く、我孫子第一小学校であり続けますので、ご協力の程よろしくお願いします。

 一年間ありがとうございました。         我孫子第一小学校長  榊原 憲樹

龍年 笑顔と拍手 あふれる我孫子第一小学校を

 

 令和6年、新年、新年明けましておめでとうございます。

保護者、地域の皆様も益々ご清祥のことと存じます。

 さて、2月20日に151周年を迎える本校は、転入生1名を迎え492名で新年をスタートしました。

新年、新学期のスタートにあたり、一小っ子達には「『よーし!』という気持ちでスタートをしよう。」「やる気はやっているうちにどんどん起こってくる。だから、まずはどんな小さなことでもいいから目標を持って『やってみよう!』。」という話をしました。2学期に児童会を中心に子供達が頑張ってきた「あいさつ運動」を素直な一小っ子と一緒に発展していきたいと思います。

 今年度まとめの3学期、「笑顔と拍手 そして貢献」する児童の姿を目指し、職員一同一丸となって、知徳体バランスの取れた子どもも大人もワクワクする教育活動を進めてまいります。

本年も、ご支援ご協力のほどよろしくお願い申し上げます。

 

              我孫子第一小学校長  榊原 憲樹

ちょっと 立ち止まる 7月

〇「笑顔と拍手 貢献!」の合言葉でスタートした令和5年度、はやくも1学期まとめの7月となりました。コロナ後の新しい生活・学習様式(入学式、運動会、音楽祭、授業参観等)を保護者の方々のご支援ご協力により、子ども達と一緒に創り上げることができました。ありがとうございました。

 この7月、一小っ子達には、新年度に立てた自分そして学級学年の目標を一度立ち止まり振り返る機会を設け、自分達の成長を見える化し、自尊感情を向上させていきます。

また、7月2日(日)からは2泊3日で、5年生が楽しみにしている林間学校(河口湖方面)があります。5年生は、「一致団結」のテーマのもと、①学習②生活③きずな(心)の3本柱で、準備を進めてきました。日本の誇る富士山の大自然を満喫して心に残る3日間を過ごして参ります。学校HPで5年生の活躍をご覧ください。 

 最近、生成AIが話題になることがしばしばあります。文科省も小中高校向けの指針を今月中にも、公表するとの報道もありました。報道では、「生成AIを使いこなす力を意識的に育てる姿勢が重要」、児童生徒においては「限定的な利用から始めることが適切」とありました。未来に生きる子ども達には、生成AIを主体的に活用し、共生していく力が必要と考えます。時代時代の新しい技術には全て、光の面と影の面があります。自動車しかり、スマホしかり。その両面を我々大人がしっかりと把握し、子ども達の興味関心を光の面に向けていかなくてはなりません。

 最後になりますが、7月21日から個人面談があります。お子さんのご家庭と学校での様子を、2学期に向けて共有できる貴重な機会ですのでご協力よろしくお願いします。

 

我孫子第一小学校長    榊原 憲樹

(6月) 目標達成。大成功の運動会

 今年のスローガン、「一致団結 笑顔と拍手で つき進もう」のもと、一小っ子全員が心を一つに練習に本番に取り組みました。当日は、沢山の保護者と地域の方々の声援を受け、子ども達は応援、純走、表現ダンス、係活動と全てに全力を尽くしました。子ども達には、運動会を通じて感じた自分の心の動き(うれしさ、喜び、くやしさ)を大切にして欲しいと思います。これがAIには無い人間だけの特権だからです。そしてこの心の動きがひとを成長させる点を踏まえ、今後の生活に生かしていきたいと思います。当日までのご支援ご協力ありがとうございました。

 さて、先日、東北大学の榊 浩平教授、川島隆太教授の記事を拝見しました。そこには、「小中学生がスマホを脇に置きながら3時間勉強しても30分の効果しか得られない」との統計結果が記されていました。要するにタイムパフォーマンスが非常に悪くなるということです。しかし救いは、「スマホの使用時間を減らせたら成績も持ち直せた」こともわかりました。

 そこで我々大人ができることは、まず、「子どもの要求に応じてスマホを簡単に与えないこと」。そして、もう持たせている場合は、『勉強中はスマホの電源を切って大人が管理し、子どもの目に入らないようにする』ことです。

 スマホもゲームも始めるのは簡単ですが、制限したり止めさせたりすることは、非常に困難です。是非、お子さんが自己実現する力の基礎を養う、大切な小中学校時代を有意義に過ごせるよう、我々大人が子ども達の環境を整えていけるようご理解とご協力をお願いいたします。

                            我孫子第一小学校長   榊原 憲樹

(5月) 72名の新入生を迎え、チーム一小全員がそろいました!

 

◎4月12日の入学式では72名の1年生を迎え、全校494名の一小っ子全員がそろいました。1年生は給食やひらがなの学習が始まり、小学校生活にも慣れてきました。朝校門に立っていると沢山の一小っ子達が遠くから「おはようございます」と元気よく挨拶してくれます。

 朝早くから、6年生は昇降口で1年生の登校を待ち、下駄箱の使い方や教室での朝の準備をサポートしています。大好きなお兄さん、お姉さんに声をかけられる1年生、お世話をする6年生、どちらもニコニコ笑顔から一日が始まります。

 5月には、新型コロナウイルス感染症に関して感染症法上の変更がある予定ですので、本校においても人と人が繋がる場である学校の意義をしっかり認識し、各教育活動を進めて参ります。

 また、5月20日(土)には、一小っ子達と保護者の皆様が楽しみにしている運動会があります。当日は、「力を出し切った『笑顔』」、「相手を讃える『拍手』」、「仲間の為や下級生の為に力を尽くす『貢献』」いっぱいの一小っ子の姿を保護者の皆様にご覧いただけるよう職員一同指導支援して参りますので、今月もご協力の程よろしくお願いします。

               我孫子第一小学校長  榊原 憲樹

2023年 新年あけましておめでとうございます

  「笑顔と拍手 150」 発信します!

 

令和5年兎年、新年明けましておめでとうございます。

3学期が始まり、のようにジャンプする学期のスタートです。

そして、いよいよ我孫子第一小学校は2月20日、大きな節目となる

創立150周年を迎えます。今年度、PTAの皆さんのご支援を受け、「児童用ピヨ吉バンダナ」や「150周年記念誌」「玄関校章」を準備して参りました。

そして一小っ子達は、今年度4月から「笑顔と拍手150発信!」の合言葉のもと、素直さ、目標に向かい努力する根気強さ、優しさあふれる姿を校内はじめ、市内県内に発信してきました。

2月17日には子ども達そして教職員が楽しみにしている「一小150おめでとうの会(創立記念式)」を開催する予定です。これまで、自分を、友を、一小をそして我孫子を大切にできる児童の育成を目指し、全学年で生活科・総合的な学習の時間の学習・発信を積み重ねてきました。

当日は、一小っ子全員で体育館に集まり、創立を祝いお互いの成果と成長を認め合う場とするとともに、「総合表現活動」として研究してきた学習の成果をお客様や他の学年へ存分に発信できるよう職員一丸となり指導準備を進めて参ります。

本来ならば、保護者の方々にも、体育館にてご参観いただければと存じますが、会場の都合上、後日YouTubeにて配信いたしますので、ご家庭でお子さんと一緒にご鑑賞いただけましたら幸いです。なお、この動画配信を3学期の授業参観にかえさせていただきますことご理解お願いいたします。学年末の学級懇談会は実施の予定です。

150周年目のまとめの学期となるよう、一人一人に目標を持たせ、友と力を合わせ努力する喜びを味わわせられるよう指導支援して参りますので、本年もご協力の程よろしくお願いいたします。

 

              我孫子第一小学校長   榊原 憲樹

「読書(音読)なくして学力向上はあり得ない」の巻

 お子さんの学力向上を願う気持ちは、我々教員と保護者の皆様が目的をひとつにしている点と思います。

 学習に集中できる11月。親野智可等氏著「親力で決まる!」から、一小っ子の学力向上に向けてのヒントを紹介いたします。(以下抜粋)

 「全ての教科の基礎は国語です。なぜなら、学問は全て言葉を媒介として行われるからです。算数の問題を読み取る力は国語力つまり言語能力です。いくら計算力があっても、それだけでは無意味です。問題の意味を理解して立式するには、言語能力が必要です。理科の実験のやり方や化学変化の説明を読み取る力、実験や観察の結果を話したり書いたりする力も言語能力です。

 言語能力が高いと、全ての教科において絶対に有利です。しかも学年が上がるにつれてそれは顕著になります。では、言語能力を高めるにはどうすればよいのでしょう?それは読書以外にありません。言語能力の一番の元である語彙力が身に付くからです。学習には日常生活に出てこない言葉がどんどん出てきます。『習性』『日照時間』『異同』『一族』『政権』 等々・・・

〇 語彙力向上に向け、読書好きにするステップは、

 親の語りかけ ⇒ 絵本の読み聞かせ ⇒ 親がこれはと思った絵本を読む姿を見せ、家のあちこちに置いておく ⇒ 子の好きな分野の読書(質の良い漫画可)」だそうです。

 本校においても、音読の機会を授業で意識的に設ける(丸読み、列読み、交互読み、役割読み等)とともに、図書室の積極的利用と学校司書による読み聞かせ、市移動図書館「そよかぜ号」の活用、そして、全教科において意識的に自分の考えや授業後のふりかえりを「書く」場面を全学年で設けています。

 学力向上は一朝一夕には達成しません。一小では、1年生から6年生まで国語科を基礎としながら、特に「生活科・総合的な学習の時間」を系統立てて学習することにより、現在求められている学力「自ら課題を持ち、課題解決に向け多様な人々と協働し、主体的に粘り強くやりぬく力」を育てています。

     

                                                   我孫子第一小学校長 榊原 憲樹

 

修学旅行・林間学校・1年校外学習で 大発信!!

6年生は9/15・16修学旅行(日光方面)、5年生は9/21~23林間学校(山梨方面)そして1年生は9/27校外学習(アンデルセン公園)に行ってまいりました。

 感染症の影響が続く中での宿泊行事等ということで、保護者の皆様には事前からお子さんの健康管理にご配慮いただき誠にありがとうございました。

 6年生は一小のリーダー・最高学年として素晴らしい姿(挨拶・きびきび・優しさ)を日光の地及びバス乗車時から降車時まで発信しました。行く先々で「とても立派ですね。どちらの学校ですか?」と声をかけていただきました。

 5年生は小学校での初めての宿泊学習。色々な生活経験が制限されてきた中で迎えた3日間を保護者の方々から離れ仲間と過ごしました。林間学校を通じて日々自分達で振り返り次に活かしていくことで、一日一日子ども達の顔つきが変わり行動や言葉に成長を感じた3日間でした。5年生の長所の姿(エネルギッシュ・明るさ・団結力)を富士の地で大いに発信しました。林間学校を終え通常の学校生活に戻った今、5年各クラスに入った時、一人一人の充実感と自信を感じさせるとても良い雰囲気を学年全体で醸し出しています。

 そして、小学校で初校外学習のピカピカの1年生。見事な司会進行の実行委員さんをはじめ、各グループのリーダーさん中心に声をかけ合い、初めてのグループ活動を大成功させました。さすが一小の1年生、船橋の地でキラキラ光る姿(挨拶・素直さ・協力)を発信しました。これから他学年の校外学習も予定していますので楽しみにしてください。

                        我孫子第一小学校長  榊原 憲樹

 

1に「健康安全」2に「居場所づくり」3に「学力の向上」

 1 健康安全  2 居場所づくり  3 学力の向上

 

 いよいよ2学期のスタートです。厳しい状況下3年目の夏となりましたが、子ども達はご家庭でそれぞれ長期休業にしか経験できない貴重な時間を過ごしたかと思います。

 1学期末から続く感染状況をみると2学期以降も、感染防止対策については予断を許さないものと感じています。この環境下で2学期を始めるにあたり、

子ども達の 1健康安全 2居場所づくり 3学力の向上 を一小の命題3本柱として学校を運営して参ります。

 2学期は子ども達が楽しみにしている修学旅行、林間学校、校外学習 等が予定されています。一人一人の一小っ子がそれぞれの良さを各場面で「わくわく発信!」できるよう指導支援して参ります。仲間と協力し課題を解決して目標を達成する、学校という場でしかできない貴重な経験の場であります。常に上記の3点に照らし合わせ、状況に応じて可能な限り子ども達の学びの場を保障創造して参りますので、2学期もご理解とご協力をお願い申し上げます。

 

             我孫子第一小学校 校長  榊原 憲樹

 

子どもの心に火をともす7月

 「笑顔と拍手150(I Go We Go 発信!)」の合言葉でスタートした令和4年度、はやくも1学期まとめの7月となりました。入学式、運動会、授業参観等、保護者、地域の皆様におかれましては、一小っ子の健康安全そして学校の活動にご理解ご支援いただき誠にありがとうございます。

 本校においては今年度、子ども達の健康を守りながら教育活動をいかに充実させていくか「トライ&エラー」を意識し試行錯誤を重ねています。

 人は心で動く生き物です。学校では、いかに子ども達の心に火をともすか、我々教職員は日々実践、振り返り、改善し工夫を重ねています。

 〇このようなエピソードがあります。「ある父親が5歳になる我が子に泳ぎを覚えさせたいと思っていました。父親は自分が泳いで見せたり、洗面器の水に顔をつける練習をさせたりと水を怖がる我が子を何とかしたいと苦労していました。しかし、いっこうに我が子はプールに足すらつけようとしません。あきらめかけた時、同じ5歳の子を持つ近所の家族と一緒にプールに行くことになりました。すると、近所の子が勢いよくプールに飛び込む姿を見た我が子は嬉々としてプールに飛び込んでいたのです。」

 心理学では、人間は自分と似ている状況の人間に関心を持ちその影響を強く受けると言われています。学校は、勉強の好きな子、サッカーの好きな子、絵や読書の好きな子、おしゃべりの好きな子、寡黙な子と様々な性格の他者と出会い過ごす場です。自分と異なる性格の人との出会いは、本人の可能性を広げます。子ども達がお互いに関わりつながる機会を大切にし、1学期のまとめと今後の教育活動の充実を見据え、さらに一小っ子の「やる気」を育てて参りますので、ご理解ご協力の程よろしくお願いします。

                       我孫子第一小学校長  榊原 憲樹

 

落ち着いて学習に取り組む 6月

 

 2日間に渡った150周年目の特別な運動会。一小っ子全員が最後まで力を合わせ臨機応変に活躍し、スローガン「150 心を一つに みんなで輝く運動会」を達成させ、「笑顔と拍手」の大成功をおさめました。

PTA本部役員の皆様及び当日係担当の皆様をはじめ全ての保護者の皆様に感謝申し上げます。

 6月は、学習に集中して取り組める月です。一小っ子の興味関心を大切に育て、職員一同、基礎学力の向上及び「共に学び、自ら探求する子どもの育成」を目指して学習を展開して参ります。

              我孫子第一小学校長   榊原 憲樹

 

TEAM 150 全員がそろいスタートしました!

 

 4月11日の入学式では81名の1年生を迎え、全校497名の一小っ子全員がそろいました。1年生は小学校生活にも慣れ、朝校門に立っていると沢山の1年生が「おはようございます」と元気よく挨拶してくれます。朝早くから、6年生は昇降口で1年生の登校を待ち、下駄箱の使い方や教室での朝の準備をサポートしています。学校だからできるこのような学年を超えた人と人の関わりの中で、感謝や人を想う気持ちが養われ、お世話される側、お世話する側ともに笑顔が生まれ豊かな心が育っています。

 先日千葉県教育委員会から今後の教育活動について、基本的な感染症対策に努めながら、できるだけ通常の教育活動を進めていくよう指針が示されました。

 本校においても、本年度は将来を見据えこれからの教育活動を創造していく転換点になる一年と考えています。現代の子ども達を取り巻く教育課題を解決し、子ども達が未来を切り拓くために本当に必要な力を身につける教育活動を再構築していきます。一小っ子の日々の成長の様子を保護者の皆様と共有し、子ども達にとって魅力ある学校となるよう「笑顔と拍手」あふれる5月、令和4年度を進めて参ります。   我孫子第一小学校 校長  榊原 憲樹

 

令和4年度 我一小150年目のスタートにあたり

 令和4年度、我孫子第一小学校記念すべき150周年を迎えます。

一小っ子・教職員・保護者の皆様・地域の皆様によるTEAM150のスタートです。

今年の合言葉は

   「笑顔と拍手 150」  I GO,We GO 発信 !

 目指す児童像を

  〈 自分大好き 学校大好き 我孫子大好き 一小っ子 〉

 としました。 

 本日の始業式では子ども達へ、「これまで一小を支えてくれた全ての先人への感謝の気持ちを大切に、今年1年自分・学校・我孫子の魅力を発信しよう。」と話をしました。

 学校での感染症対策は引き続き継続しますが、(1)地域 (2)交流 (3)発信をキーワードに、全ての一小っ子の笑顔を目指し、よりダイナミックな教育活動を展開して参りますので、一層のご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。今年1年間よろしくお願いします。

 

       我孫子第一小学校長   榊原 憲樹

 

学校だからできる 心の節目をつくります

 

 感染症予防に学校を含め社会全体で取り組み続け、試行錯誤を重ねた令和3年度。はやいもので最後の月となりました。常に制限のある状況のもとの一年でしたが、振り返ると「一小っ子」達の「笑顔と拍手」いっぱいの姿が様々な場面で見られました。これも保護者の皆様そして地域の皆様のご支援ご協力のおかげと感謝申し上げます。

まとめと進学進級準備の3月。子ども達一人一人が、過去の自分と今の自分を比べることにより、一年間で努力し成長した点を自覚し、努力のすばらしさに気づき、周囲の人々へ感謝する心を育てていきます。

学校としましても、来年度の150周年という大きな節目を見据え、「子どもが主役」をモットーに「知・徳・体」をバランス良く育てる教育活動を更にスケール&レベルアップさせるべく、今年度の活動をしっかりと振り返ります。

今後も一小っ子一人一人にとって心身の成長の糧となる様々な学習体験や思いを経験できる場としての我孫子第一小学校であり続けますので、ご協力の程よろしくお願いします。

 一年間ありがとうございました。

                             我孫子第一小学校長  榊原 憲樹

 

令和4年 新年あけましておめでとうごさいます。

 令和4年寅年、新年明けましておめでとうございます。

 お日様に照らされた白銀の校庭が一小っ子を迎えた、3学期のスタートとなりました。

 正門から続くフラワーロードでは、12月に2年生が植えた、来年度に来たる「150周年」デザイン花壇のパンジーたちが雪の間から笑顔を覗かせ新年を祝っています。

(是非皆様もご来校の折にはご覧ください。)

 新年を迎え、子ども達、保護者の皆様そして地域の皆様のご健康をお祈りするとともに、本校の教育活動へのご支援ご協力をお願い申し上げます。

 年が変わり気持ちも一新し、新鮮な目で一つ一つの事象を見、子ども達の笑顔を中心に教職員そして保護者と地域の皆様の笑顔を創る工夫ある教育活動を創立150周年(R4年度)に向けて一歩一歩行っていこうと思います。

 私からは、始業式にあたり次のような話を子ども達にしました。

 「お正月飾りにも使われている竹はとても強い植物です。その理由は2つあります。1つは、根が地中深くしっかりとはっているから。2つ目は、竹には強靭な「節」がありしなやかだからです。節があるから、竹は大雪にも地震にもどんな強い風にも倒れずにいます。

 みんなの節は、今日の始業式です。その節の日に、自分の目標をしっかり心に決めて竹の根っこのように少しずつでいいから毎日こつこつと努力を続けることが大切です。

 まだ、新年の目標を決めていない人は、自分の目標を定めて毎日少しずつ努力を続けてください。必ず目標に近づきます。そして、竹のように地震にも嵐にもどんな困難にも負けない強くしなやかな心と体をつくってください。」

 

                            我孫子第一小学校長   榊原 憲樹

 

11月を振り返り12月の展望を

 

 11月25日(木)、26日(金)、6年生は小学校生活最初で最後の宿泊学習、修学旅行で日光の地へ行って参りました。

 1泊2日の生活を通して、6年生は一小の最高学年としての立派な姿を見せ、頼もしく成長しました。グループ活動での歴史を学ぶ姿勢と協力、ホテルで友と過ごした時間はかけがえのないものとなりました。

 さらに、ホテル到着の会では、6年生の歌声を聞いた野生の鹿が目の前に姿を現し、我々を迎えてくれました。2日目の朝は起床するとホテル玄関前は一面白銀の世界。いろは坂では、子連れの猿の群れに子ども達は歓声をあげました。

 学校と家庭から離れた2日間の生活を通して、6年生は自らのテーマ「団結力」と「生活力」を育みました。体験や経験こそが人を育てます。6年生の子ども達は、うまくいったり、反対にうまくいかなかったりする経験を通して、自分たちの行動を客観視し振り返り、次の行動の改善に結びつけていました。学校生活だけではわからない自分と級友の新しい一面を知る貴重な機会にもなったと思います。

 修学旅行を参加者全員健康で無事に終えることができたのも、保護者の皆様の日頃からのご支援によるものと感謝申し上げます。

今後も一小のリーダーの6年生を中心に、全学年の「団結力」を高め、「笑顔」と「拍手」あふれる第一小学校を創って参ります。

2学期最後の月、12月もご支援ご協力の程よろしくお願いいたします。

 

             令和3年12月1日 

             我孫子第一小学校  榊原 憲樹

 

令和3年4月 着任しました。 合言葉「笑顔 と 活気」

 布佐南小学校より着任しました榊原憲樹です。16年前に担任として勤務していた自分にとっては、教員としての母校が我孫子第一小学校です。フラワーロードをはじめとした花いっぱい、先人の活躍を今も肌で感じる地域の教育環境、そして温かい保護者の方々と地域の方々に支えられた伝統ある我孫子第一小学校が私は大好きです。

 新年度のスタートにあたり、合言葉を「 笑顔 と 拍手 」としました。

「笑顔」には、子ども達そして教職員の笑顔いっぱいの一小。「拍手」には努力し成長した自分そして他者を心から祝福できる素直な一小。を目指す思いをつめました。

 全てを514名の子ども達のために、目標を一つにして全職員チーム一小として指導支援にあたって参りますので、皆様のご支援とご協力をよろしくお願いいたします。

 

            我孫子第一小学校  校長 榊原 憲樹 

 

4年間の御理解 御協力 ありがとうございました

          生きる力~へこたれなかった一小っ子~

令和元年度の3月から丸1年。コロナ感染症予防に全力で取り組んだ令和2年度となりました。健康観察、検温や換気等各御家庭におかれましては、きめ細かな取組をしていただきました。心よりお礼を申し上げます。

修了式は、咲き始めた桜ときれいなフラワーロードの花々に見守られながら、校庭で行いました。今日のHPにもアップしましたが、下記の話をしました。

1 コロナ禍の中、工夫して学習や生活に取り組み楽しんだ。

2 算数、行事、生活、総合的な学習の時間等を頑張り、「しっかりと力を付けること」ができた。

3 勉強は、今回のコロナ対応のように、「正しく判断し、正しく行動」するためにする。

4 一小っ子はしっかりと学んでいたので、【自分もみんなも大切に】することができた。

5 3年生 きずな  4年生 挑戦  1年生 なかよし  2年生 なかま  5年生 一致団結

  全ての学年の学年目標を達成した。=「自分大好き 学校大好き 我孫子大好き 一小っ子 ~一と1を大切に」

  を達成することができた。

6 これから、148年の歴史と伝統を繋いでいってほしい。

【振り返り】

1年生 

 さんすうをがんばりました。こうがいがくしゅうが1ばんたのしかったです。ともだちや1ねんせいにやさしくする2ねんせいになりたいです。(男子)

3年生

 1つ目は書写です。2つ目は、なわとび集会です。うしろそくしんとびでひっかかってしまいました。ほかのわざはかんぺきだったので、すごくくやしかったです。3つ目は、そうりつきねんしきてんです。私は愛唱歌について発表しました。かんぺきにするには、自分が思う以上に大変でした。この1年間で付けた力は、日々の学習に一生懸命に取り組み続けるちからです。4年生の目標は部活動をがんばることです。(女子)

5年生

 頑張ったことは3つあります。1つ目は運動会です。いつもとは違う運動会でしたが、みんなと一致団結してできたことがうれしかったです。2つ目は、林間学校です。ウォークラリーで道に迷って大変だったけれど、チームのみんなと協力して乗り越えられました。3つ目は縄跳びです。毎日たくさん練習して、2級までできました。コツコツ努力すれば、必ずその成果がでることを改めて感じました。来年度の目標は、何事にも前向きにチャレンジする1年にすることです。下級生の手本になれる6年生になります。(男子)

 

温かく見守ってくださる地域・協力してくださる保護者の皆様・素直で一生懸命な一小っ子・情熱と力量のある教職員の総合力でこの1年を乗り越えることができました。最高に幸せな日々は私の宝物になりました。

山口の校長室よりの発信は、これで終わりとなります。我孫子第一小学校の益々の発展をお祈りすると共に、これからもずっと一小っ子を応援していきます。

4年間の御協力に心から感謝を申し上げます。ありがとうございました。

                            令和3年3月24日 校長 山口 祐子

保護者の皆様と地域の方に見守られて

               「WITHコロナ」の中で

創意工夫で教育活動を展開した2学期でした。日々の検温を含めた健康観察。マスクの準備。手洗いの励行・・・等、本当にきめ細かなご協力をいただき、ありがとうございました。また、こども見守り隊の方やPTAの委員さんによる登下校指導にも感謝を申し上げます。

今学期は、様々に制限された中で学習や行事が行われました。教職員は、「力を付けるために、どのような工夫して、何ができるのか。」をいつも考えました。運動会は3部入れ替え制で、校外学習は学年の発達段階を考えて、けやき号を使用する学年を決めたり、行先を決めたりしました。安心・安全を担保しながら、できる限りの体験をさせたいと、予察をもとに、子どもたちに説明しました。運動会では、PTAの本部役員さんと係の保護者の皆様のご協力により、スムーズに運ぶことができました。ありがとうございました。

5年生は手賀の丘少年自然の家での1日林間学校となりました。ウォークラリーでは、たくさんのドラマが生まれました。グループで協力し、絆を深めました。6年生は、修学旅行には行けませんでしたが、特別企画2020思い出フェスティバルを自分たちで企画し、レクリエーション・ティータイム・校舎内のナイトウォーク・林間学校で踊ったダンスを楽しみました。最後の年は、「運動会」「校外学習 手賀沼10キロウォーク」「特別企画」と3つを自分たちの力で成し遂げました。「我孫子かるた」完成が間近です。4年生は、初めてのクラブ活動や部活動に熱心に取り組みました。交流遊びでは、リーダー会議にも出席しました。3年生は、2月に行われる創立記念式典に向けて、「一小の宝物」の総合表現活動に一生懸命に取り組んでいます。2年生は、町探検で知った学区の人 もの ことについて、体育館で発表会を開きました。実際に思い別の見学は叶いませんでしたが、教師が10か所以上のビデオ撮影を行い、それを見ながら、グループごとに表現方法を考えました。クイズ・ペープサート・紙芝居・・・等、内容が濃く、力を伸ばしました。1年生は、学校生活にすっかり慣れ、ペアの6年生と笑顔で過ごしています。算数の学習では、立派に自分の考えを「絵や図や文」で表し、発表することができるようになりました。にこにこ教室の子ども達は、「安全・防災」についての学習を通して、危険個所に気づく力を身に付け、自分たちの身の守り方を考えました。

【代表の振り返り】

終業式は、動画で行いました。

1年生

さかあがりをがんばりました。やすみじかんやたいいくのじかんにいっぱいれんしゅうしました。たいいくいいんかいのてつぼうきょうしつにもさんかしました。あしがもうちょっとあがればれきるようになります。3がっきもあきらめないでれんしゅうしてできるようになりたいです。

3年生

1つ目はミニハードルです。2つ目は縄跳びです。二重跳びやバック持ち替え跳びなど、いろいろな跳び方ができるようになりました。3つめは、1学期からやっている「コロナ対策」です。手洗いや消毒をして、自分にできることを精一杯頑張りました。自分のこともみんなのことも大切にできたと思います。1番頑張ったことは友達と仲を深めることです。1学期少ししか学校に来られなかった分、友達とたくさん遊びました。そのおかげで、運動会でソーラン節を力を合わせて踊ることができました。

5年生

1つ目は、授業でたくさん発表したことです。自分の考えや調べたことを発表していく中で、発表が楽しいものだと思えるようになりました。2つ目は、音楽委員会でオリジナルのダンスを踊ったり、曲を流したりしました。人前で何かをするには、事前の準備が大切だと感じました。3つ目は、林間学校です。私は実行委員だったので、休み時間も頑張って話し合いをしたり、セリフを覚えたりしました。ウォークラリーでは、何度も道を間違えて、すごく疲れたけれど、班のみんなと協力して、ゴールまでたどり着くことができました。私は、これから、「今、何をすべきか」を自分で考えて行動したいです。・・・5年生代表は暗記して発表しました。

全員が、2学期の自分を振り返りました。頑張った一小っ子に拍手を贈ります。3学期はとても短いので、「進学・進級」へ向けて目標をしっかりと持たせていきたいと思います。

どうぞ、良い年をお迎えください。

 

1学期の御協力に感謝します

          新しい生活様式を身に付け、精いっぱい頑張った一小っ子

令和2年度の1学期は7月31日までとなり、通知表がない終業式となりました。学校は3月から5月最終週まで休校となり、保護者の皆様には、多くの御理解と御協力をいただきましたこと、心より感謝いたします。

5月末の分散登校のお試し~6月の分散登校開始となりました。「新しい生活様式」を守り、「自分も友達も大切にしながら」考えて行動した一小っ子はとても立派でした。コロナ感染症予防に際し、かけがえのない「いのち」についてたくさんのことを学ぶことができました。

6月になってしまいましたが、「入学式」が行えましたこと、本当にうれしく思いました。1年生はすっかり一小っ子になり、立派に学習し、落ち着いて生活をしました。オールモグモグタイム。給食の時間も約束を守って、もりもり食べる姿が素晴らしかったです。

【1学期の振り返り】

1の1  3名

あさがおのおせわをがんばりました。みずやりやつるをまくのがたのしかったです。ともだちもいっぱいできました。

ひらがなのおけいこちょうをがんばりました。「れ」がとくいです。

たしざんができるようになって、うれしかったです。6ねんせいとなかよくなれて、すごくうれしかったです。

3年生

1学期に学んだことは、お友達や命の大切さです。とてもつらい休みで、クラスもかわって、不安な気持ちもいっぱいだったけど、みんなの元気な顔を見られて、私も元気いっぱいになりました。友達がいることで自分も元気をもらっているので、これからも大切にしていこうと思いました。業間や昼休みに池田先生とおにごっこや丸太じゃんけんをして楽しかったです。

5年生

5年生がんばれたことは、初めて所属した「図書委員会」です。・・・・・みんなが気持ちよく本を借りられるように努力しました。1学期はコロナウイルスの影響で、楽しみにしていた行事は中止や延期になりました。2学期に行われる運動会では、高学年として思い出に残るようにがんばりたいです。いろいろなことにチャレンジして、自分を高めていきたいです。

【生徒指導主任から~注意してほしい5つの色】

終業式 夏休みの生活について

 一小っ子の皆さん、おはようございます。よい姿勢で、よい声であいさつを返してくれたみなさんの姿が想像できます。素晴らしいですね。

 明日からいよいよ夏休みが始まりますね。今年の夏休みは明日8月1日から8月20日までの20日間です。夏休みは,家族や友達と過ごす時間が増え、普段できないことにもチャレンジできるとても楽しい時間です。しかし,お出かけをしたり、遊んだりすることが多い分、注意して生活しなければ大きな事故や命の危険につながってしまうのが夏休みです。

今日は,須藤先生から夏休みに気をつけてほしいことを,5つの色を使ってお話したいと思います。先生が言う色を想像しながら聞いてください。

まず1色目。赤です。さて、何に気をつければよいでしょう。赤は暑さ、火を表します。熱中症にならないようこまめに水分をとりまましょう。また、花火などをする場合は,必ずおうちの人と一緒にやりましょう。こどもだけではやりません。

2色目。水色です。考えてください。そうです。水です。海やプールに行く人もいるかもしれません。水の中での事故に気をつけましょう。

3色目。黄色です。これは難しいです。黄色は,信号の黄色。車に注意です。交通事故に遭わないように自転車の乗り方や道の歩き方をもう一度振り返りましょう。

4色目。黒です。不審者に注意しましょう。知らない人に声をかけられてもついて行ってはいけません。

5色目。白です。白はマスク、石けんを表します。コロナウイルスの感染者が増えてきています。コロナウイルスにかからないように予防をしましょう。出かけるときには必ずマスクをし,こまめに手洗いをしましょう。

 先生から注意してほしい5つの色についてお話をしました。自分の頭でよく考え,安全に健康に夏休みを過ごしてほしいと思います。「自分の身は自分で守る」です。8月21日に皆さんが元気に登校してくれることを先生たちは何よりも楽しみにしています。それではみなさん、よい夏休みをすごしてくださいね。

 

休校中の課題の取り組み

トイレや流し・廊下掃除のボランティア

夏休み中のフラワーロードの水やりや除草のボランティア

カーテンの洗濯

等、たくさんの御協力をありがとうございました。工夫して楽しい夏休みをお過ごしください。

                                     校長 山口 祐子

 

 

 

6月22日より全児童を対象にした登校の開始

6月22日から全児童を対象とした登校の開始について

分散登校で身に付けた力を土台として

 3月3日からの緊急事態対応の臨時休校や6月からの分散登校に御理解・御協力をいただき、心より感謝をいたします。

 我孫子市は、本日までの3週間という長いスパンで、「新しい生活様式」を身に付ける準備期間を設けました。一小っ子の「よさ」である素直で一生懸命な姿がこの3週間の中でたくさん見られました。加えて我一小のガイドラインに沿って、御家庭でもきちんと話をして送り出してくださったお陰で、子ども達は驚くほど立派な姿で過ごしました。「考えて判断して」行動していることが、教職員にしっかりと伝わりました。学校と家庭の総合力で力を付けました。ありがとうございました。

 さて、6月22日月曜日より全児童を対象とした登校が開始されます。文書を配付しましたが、①身体的距離の確保、②マスクの着用、 ③手洗いや消毒の励行、④「3密(密集、密接、密閉)」を避ける等の感染症予防対策や指導に今後も全力で努めてまいります。また、熱中症にも十分に気を付けます。

  WITH コロナ

~ゴール・・・「自分も友達も大切にできる一小っ子の育成」~

 コロナウイルス感染症に対応する中で、「ウイルスとの共存」という今回の経験から、生きる力やたくましさ、予測不可能な事態との向き合い方を身に付けさせ、「自分も友達も大切にできる一小っ子」を育てていきたいと考えています。コロナウイルスは目に見えません。「飛沫感染であること」「頭を使って予防すればこわくないこと」を発達段階に応じて説明していきます。【たった1度だけのこの学年】です。教職員は「~ができない」から「工夫すれば~ができる」という発想の転換をしながら、できる限り通常に近い形での教育活動を展開していきます。

 また、子ども見守り隊をはじめとする地域の方やPTA本部役員の皆さんの御支援・御協力にも心より感謝します。ありがとうございました。今後とも引き続きお力を貸してください。

 我孫子第一小学校の教職員は「ONE TEAM」です。一小っ子のために全力で臨んでいます。検温カードによる健康観察・7時間分の教材研究・実際の授業・給食指導・昼休みの見守り分担・消毒作業・・・と緊張の中での激務が続いています。トイレ・流し・廊下掃除のボランティアにたくさんの方が協力してくださるとありがたく思います。よろしくお願いします。

 月曜日、一小っ子の笑顔輝く日が来ることを楽しみにしています。

                              6月19日 校 長    山口 祐子

 

 

1年間の御協力ありがとうございました

     自分大好き 学校大好き 我孫子大好き 一小っ子

 昨日は、子ども達の元気な声が校舎に響きました。各学級とも笑顔がいっぱいでした。3月3日からの休校につきましては、御家庭の御理解・御協力をいただき、心より御礼を申し上げます。残り12日の時間をうまく使って、

始業式に元気に登校してほしいと思います。

<修了式の話>

 3月3日からの休校で、約3週間、家庭で過ごしました。45分×4コマ。午前中は、自分の目標に沿って、ドリルや読書等、しっかりと取り組めましたか?たくさんの時間があります。少し長めの本を選んで読むこともできますね。

 ホームページにちばっ子ちゃれんじ100や子どもの学び応援サイトの紹介をしました。パソコンが使える場合は、チャレンジしてみましょう。

 明日から、春休みに入ります。生活のリズムを整えて、4月6日の始業式に備えましょう。早寝早起き朝ごはん、朝うんちです。検温も忘れずにしましょう。

 午後は、広場に行ったり、家の周りで、縄跳びなど、体を動かしましょう。おうちの人の許可があれば、校庭で遊んでも構いません。人が混み合う場所はいかないようにしましょう。

 今年度は、暑い暑い日が続いたり、大きな台風が来たり、最後はコロナウイルスにかからないように学校が休みになったりと、大変な1年でした。一小っ子は「自分大好き 学校大好き 我孫子大好き 一小っ子」を合言葉に539名全員が頑張りました。拍手を贈ります。

 通知票には頑張りの足跡が記入されています。来年の学年につなげてください。

  今年は特に、先生から言われるからやるのではなく、「自分たちは~がしたい!!」「〇〇をやってみたい。」との声をたくさん聴くことができました。とてもうれしく思いました。

  逆上がりは、5月のはじめは340人 65%から3月には409人 78.5%にアップしました。1年間で70人もの子ができるようになったのは、学年や学級での教え合いや体育委員会の鉄棒教室のお陰です。まだできなくても、「できないこと」を気にすることはありません。努力し続けられるかが鍵です。治五郎先生も言っています。努れば必ず達すです。応援しています。

  5年生の皆さん、卒業生はたった1回2時間しか練習できませんでしたが、素晴らしい姿で卒業していきました。皆さんも4月は最高学年です。我孫子で1番の6年生の姿「最高の姿」を見せてください。1年生から4年生の皆さん、「その学年最高の姿」を見せてください。(元気な返事が職員室まで聞こえてきました。)

  最後に、2年生、4年生は学級の友達にありがとうを伝えましょう。

 全校の皆さんは、担任やお世話になった先生方に感謝の気持ちを伝えて、今日を終わりましょう。

  それでは、4月6日まで元気に過ごしてください。

 

 児童会会長が、今年度の振り返りと来年度の抱負、そして、転退職する先生方へ立派な挨拶をしました。

  最後に・・・

 学校便りにも書きましたが、PTAバザーで購入していただいた、紅白幕と逆上がり補助板とベルマークでいただいたミシン3台とソフトバレーボール10個。心よりお礼を申し上げます。

 予測不可能な出来事が千葉県や我孫子市に起きましたが、地域の皆様や保護者の皆様の御協力で、無事に修了式を迎えることができました。ありがとうございました。

 自分大好き(自己肯定感) 学校大好き(総合表現活動・愛校心) 我孫子大好き(故郷を誇りに思う子の育成)に迫ることができた1年でした。

 ありがとうございました。

                                  校 長  山口 祐子

 

よい年をお迎えください

              人ととのかかわりで成長

2学期の始業式に、「今学期はたくさんの人と関わって成長しましょう。」と話をしました。一小っ子は、市内の音楽発表会や陸上競技大会で他校の児童の演奏や合唱を聞いたり、陸上競技で共に競い合ったりしました。また、修学旅行や林間学校では、ネイチャーガイドさん、ホテルの方やほうとうの作り方を説明してくださった施設の方等、たくさんの皆さんの支えがあって、無事に宿泊学習を終えることができました。

終業式近くに、いつも登下校を見守ってくださっている「子ども見守り隊」の方に感謝の手紙を書いた3年生がいます。その方がとても喜んでくださり、手紙を見せてくださいました。こんな一小っ子がいることをうれしく思います。

本校の研究、総合表現活動でも、たくさんの方とのふれあいがありました。

1年生・・・学校の中で先生方やお兄さんお姉さんから

2年生・・・まちの人 お店や施設の方から

3年生・・・先生方や昔一小に勤めていた方から

にこにこ・・教室の先生方や友達から

4年生・・・手賀沼課の方から

5年生・・・魅力発信室の方から 地域の方から

6年生・・・企画課や魅力発信室の方から 地域の方から  市長さん

学校以外のたくさんのみなさんにふれあい、かかわりあって、一小っ子は賢くなりました。

【逆上がり】

1学期は全校で340人→2学期末は400人へ  60人の子ができるようになりました。もう少しでできる子もたくさんいます。

体育委員会が主体的な活動で、「逆上がり教室」を開き、逆上がりの「コツ」を教えました。低学年、中学年、高学年と3回実施しました。

1 逆さ感覚   2 試行錯誤(思考力 判断力)  3 コミュニケーション力(教え合い)の3つの力を付けるために取り組んでいます。寒くなると鉄棒に触れません。来年は室内用の鉄棒が準備できたらと思っています。続けて努力してほしいと思います。

【2学期の振り返り~一部分抜粋】

1年生

じきゅうそうたいかいで、ながいきょりをはしりました。生まれてはじめてながいきょりをはしりました。おわったとき、じぶんでも「よくがんばったな。」とおもいました。

3年生

2学期は行事が多く、あっという間に終わった気がします。音楽祭では、さいしょに歌う曲を聞いたときは、曲が長くてむずかしそうなので、むりなんじゃないかと思いました。がんばって練習をしたら、だんだん歌しもおぼえられて、口を大きくあけて歌えるようになったので、がんばって練習をしてよかったと思いました。

5年生

体育委員会で逆上がり教室をやりました。来た人に教えるのはむずかしかったですが、この教室に来てできるようになった人がいると考えると、達成感を感じられ、頑張って教えたかいがあったなと思いました。

素直で一生懸命な一小っ子の2学期が終わりました。様々に御理解・御協力をいただき、ありがとうございました。

よい年をお迎えください。

                                     校長 山口 祐子

 

 

 

 

たくさんの人と関わる2学期に!

2学期がスタートして1週間が過ぎました。一小っ子は、元気に学習に生活に笑顔いっぱいです。

今日(9日)は、台風対応をありがとうございました。

荒天や地震・雷等の時は、「各家庭の判断」で登校させてくださいますようお願いします。遅れて登校しても遅刻にはなりません。

また、以下の3つを使い、複数で情報発信をする場合もあります。御承知おきください。

今朝は台風のため、メール配信が不可でした。

 1 文書配付

 2 スクールメール

 3 HP(ホームページ)のいずれか複数で情報をお知らせしますので、御覧になってください。

 

〇仕事をしているご家庭  〇在家庭等、様々な生活スタイルがあります。対応は「御家庭で」「ご近所にお願いして」「学校と連絡をとり合って」の3パターンが考えられます。地震や雷等、天災がいつ起こるかは、予測ができません。それぞれの場合に応じて、お子様の安全が守られるように協力し合いながら、考えていきましょう。

 

さて、2学期は、たくさんの「ひと もの こと」と関わり合って、コミュニケーション能力を高め、自分大好きな一小っ子を育てることに重点を置きます。「体験」と「言語活動」を大切に、指導を積み重ねます。ふれあい かかかわりあいつながりあうことで、成長を促します。まずは、交流を通して、お互いの違いやよさを認め合い、さらにレジリエンス(「乗り越える力」「つらいことから逃げない力」)を育み、しなやかでたくましい一小っ子育てにつなげてまいりたいと存じます。

今学期も、修学旅行・林間学校・校外学習、一小音楽祭、持久走大会等の行事で子どもを磨いていきます。PTAのイベント&バザーも楽しみです。

どうぞ、御理解・御協力、そして一小っ子の応援をよろしくお願いいたします。

 

                                   校 長   山口 祐子

 

 

自分大好き 学校大好き 我孫子大好き 一小っ子

        自分大好き 学校大好き 我孫子大好き  一小っ子

19日の金曜日に1学期が無事に終了しました。1年生84名を迎え、539人でスタートしました。今年度は、「自分大好き(自己肯定感の高い子に!) 学校大好き(愛校心) 我孫子大好き(学校教育目標の重点目標:故郷に誇りをもてる子どもの育成) 一小っ子」を合言葉に掲げ、様々な教育活動に取り組んできました。

終業式には、下記の話をしました。

1年生が6年生にいろいろなことを教えてもらい、立派な我孫子第一小学校の1年生になったことが、とてもうれしいことです。6年生が、「教えることがたくさんあって、大変だったけれど、1年生がどんどん覚えてすごいなと感じました」と振り返っていました。6年生、ありがとうございました。

今までの学校で、「歌をしっかりと歌える  挨拶と返事がきちんとできる 一生懸命に掃除ができる」子ども達は、勉強も頑張ることができました。一小っ子は、この3つがしっかりとできます。金メダルです。

先日、体育館に集合した時に、先生方がだれもいなくても、きちんと整列して、静かに待つことができました。力が付いた証拠です。素晴らしい姿でした。

14日には、県の陸上大会がありました。5人の選手は全力で頑張りました。決勝に残った友達のために、一緒にアップする姿が素敵でした。また、25日には吹奏楽部が県の吹奏楽コンクールに、26日には合唱部がNHK音楽コンクールに出場します。練習の成果を発揮して、頑張ってほしいと思います。

夏休みの過ごし方は、生徒指導の先生が話します。怪我や事故に巻き込まれることなく、楽しい休みを過ごしてください。

振り返りの作文

【1年生】

ひらがなのれんしゅうをがんばりました。「あ」や「な」がむずかしかったです。でも、だんだんじょうずになっておおはなまるがもらえるようになりました。

いちりんしゃののりかたを6ねんせいがやさしくおしえてくれました。2がっきはくうちゅうさかあがりもがんばりたいです。

うんどうかいがいちばんたのしかったです。おうえんだんのおにいさん、おねえさんは、こえがおおきくてすごかったです。50めーとるそうで、1いになれてうれしかったです。

【3年生】

1学期がんばったことは2つあります。1つは運動会です。おたすけつなひきをがんばりました。先頭だったのでがんばりました。2つめは、ホウセンカの水やりです。毎日水をやって、虫に食べられても負けないように育てていきたいです。

【5年生】

1学期は高学年としての生活が始まり、新しいことがたくさんありました。1つ目は部活動です。秋の市内大会では総合3位に入ることが目標です。2つ目は、委員会活動です。企画委員会の1学期の大仕事はなかよし集会でした。全校の仲がよくなるように、2つのゲームを企画し、大成功に終わりました。3つ目は、勉強です。家庭科です。調理実習では、自分たちで準備から片付けまでをやって、調理の楽しさと大変さを知りました。2学期の林間学校では、クラスのみんなと協力して、楽しい思い出をつくりたいです。

1学期の御理解と御協力に感謝いたします。ありがとうございました。

                            校 長   山口 祐子

 

平成から令和へ

3年目となります山口です。今年度は、自己肯定感の高い、伝統校我孫子第一小学校や豊かな地域資源を
誇りに思える一小っ子を育成していきたいと考えます。下記の経営の方針にそって、様々に工夫して
取り組み、授業改善や楽しい行事等で、子ども達を磨き鍛えていきたいと思います。

 

 

      平成31年度我孫子第一小学校学校経営方針

(1)学校教育目標

     「豊かな心で、たくましく生きる子どもの育成」

(2)目指す学校像  「希望の登校、満足の下校」

  ・希望とは・・・お互いを認め合う学校

  ・満足とは・・・楽しく学習・生活できる学校 

(3)目指す子ども像

・確かな学力を身に付けた子

・強い意志と責任感を持ち、たくましい体力と忍耐力のある子

・働くことや奉仕することを大切に考え、自ら実践していく子

・豊かな心で誰とでも仲良くでき、互いに磨き合う子

地域の自然と文化を大事にし、故郷に誇りをもてる子・・・研究・研修

(4)目指す教師像

<児童理解・児童や保護者との人間関係づくり>

・傾聴し、丁寧に対応できる教師   ・心温かく、子どもと遊ぶ教師

・誠実で信頼される教師       ・子どもの自己実現のために指導・支援できる教師

・地域を大切にする教師

(5)本年度の学校経営の重点


29年度 合言葉:やる気 根気 元気 はたらき 

30年度 合言葉:チャレンジ!!一生懸命がかっこいい

31年度 自分大好き 学校大好き 我孫子大好き 一小っ子

 

                       ↓

学年目標

 

① 学校を心地よい居場所にする

・全ての子ども達に心地よい居場所をつくる。行事を通して子どもを磨く。「どの子

 にも出番」をつくる。

・挨拶・返事を徹底する。反応のある子どもを育てる。

・教職員は、意欲とプロセスを大切に指導・支援する。

・教職員は、同僚性を生かしながら切磋琢磨しながら高め合う。

② いじめ問題に速やかに対応する

・「我孫子第一小学校いじめ対策基本方針」を策定し、計画的に全職員でいじめの防

止に努める。

・「いじめを絶対に許さない」をスローガンにして全校で取り組む。

・「いのち こころ からだ」の学習を実施すると共に特別の教科道徳を大切に行う。

自分も他人も大切にできる一小っ子を育成する。

③ 主体的・対話的な深い学びの研究を更に推進する

「地域に誇りをもてる一小っ子」を育てる。その為、手賀沼や鳥などの自然、文人や芸術家などの文化等の恵まれた地域教材を生かしながら、見通しをもたせ、「主体的・対話的で深い学び」の研究を更に深める。

・目標(目指すゴール)を明確に「評価」を大切にしていく。中間発表や振り返りを充実させながら、自分が付けた力を自覚できるようにする。

④  異学年縦割り交流活動を充実する

・交流遊びを充実させる。

・「一小なかよし祭り」は兄弟学年・学級との交流を目的とした活動とする。

⑤  特別支援教育を教育の柱とする

・配慮を要する子どもには「ないと困る」支援であり、普通学級の子どもにも「あると便利な支援」を増やすようにしていく。ユニバーサルデザイン

・「にこにこ教室」「ことばの学級」との交流を温かなものにしていく。

・心の教育相談室や関係機関との連携を密にする。

 ⑥ 開かれた学校を推進する

・学校評議員会議、教育ミニ集会、授業参観、学校行事や学校便り、ホームページ、スクールメールなどを通して学校から積極的に情報を発信し、家庭・地域社会との連携を大切にする。

・地域の夏祭り(八坂神社の子ども祭り)等には職員も積極的に参加する。

  心身共に健康でゆとりをもち、子どもと向き合える環境づくりをする。

  ・各自が目標申告にて、業務内容の工夫を掲げるとともに、勤務時間を自己管理する。

  ・学校評価にて検証する。

  ・一斉退勤日(木曜日18:00まで)・ノー部活デイ(木曜日)の完全実施。

 ⑧ 信頼される学校(教職員)目指す

・不祥事は絶対に起こさない・見逃さない。

・「チーム一小」を全職員で常に自覚し、お互いを尊重しながら、何でも自由に話せる環境づくりをしていく。

 

          


学校教育目標

                  ↓

             希望の登校 満足の下校

                  ↓

         自分大好き 学校大好き 我孫子大好き 一小っ子

                  ↓

                学年目標

                  ↓

                学級目標

 

 

   H31 第一小 グランドデザイン.pdf

   

 


30年度の御協力に感謝します

                子ども達の可能性は無限大

これは、ベテラン教員の言葉です。この言葉を様々な教育活動の中で、一小っ子が感じさせてくれました。
年度はじめに配付した経営の方針に従って、1年間子ども達を磨き鍛えてきました。学習・生活・部活動・
行事・遊び等、様々な機会を通して、「チャレンジ!一生懸命がかっこいい!!」の合言葉を投げかけながら、
目標を立て、地道にコツコツ努力することの大切さを学ばせてきました。

また、総合表現活動では、総合的な学習の時間や生活科の「体験」をもとに、国語科で相手意識や目的意識を
しっかりともたせ、「自分なりの表現」をすることができました。6年生は、パネルディスカッションのあと、
我孫子市長さんに「みんなでつくろう 夢いっぱい あびこプラン」を届けることができました。最後は、
市長さんから返事をいただきました。大単元が充実したものになりました。1年生は6年生に「学校ものしり
はかせ」としてクイズを出したり、5年生は6年生に自分たちで作成した「我孫子検定」を解いてもらったり
しました。2年生は「町のすてき」を1年生に紹介しました。3年生は創立記念式典で「一小のたからもの」
を発表しました。4年生は、自分たちで調べて作り上げた手賀ブックを水の館に展示し、市民に読んでいただ
きました。にこにこ学級は、にこにこセーフティ!~あんぜんはかせになろう~で、友達に安全クイズ大会で
紹介したり、安全カルタの読み札づくりをしたりして力を付けました。教師がカリキュラムを工夫し、付けたい
力を明確にもって取り組んだ研究・研修が子どもの学ぶ意欲を向上させ、笑顔いっぱいの学習を行うことがで
きました。学校としては、文部科学大臣表彰をいただくことができました。

今後ますます子どもの資質能力を向上するために、地域資源を活用して学びを深めていきたいと思います。

30年度は、逆上がりに取り組み、当初は達成率が53.8%でしたが、3月には67.5%になりました。
逆さ感覚・試行錯誤(思考力・判断力等)・コミュニケーションづくりの3要素を大切に、31年度もチャレ
ンジします。

道徳の教科化や「いのち こころ からだ」の学習・思春期講座等、豊かな心を育てる教育にも引き続き取り
組んでいきます。

今年度、たくさんの御理解と御支援を賜りましたこと、心よりお礼を申し上げます。ありがとうございました。
31年度もよろしくお願いいたします。
                                     校長 山口 祐子

3学期スタート

        新年明けましておめでとうございます

転入生を3年生に迎え、「549人」の一小っ子の3学期がスタートしました。
我孫子市新春マラソン、書き初め大会、縄跳び大会、「いのち こころ からだ」の学習、
6年生は思春期講座や小中一貫の日(白山中学校へ行き、生徒会の話を聞き、授業体験をして、
部活のリーダーから活動内容の説明を受けます。)が予定されています。また、校長室での
会食も7グループあります。一つ一つ、大切に取り組んでいきたいと思います。

さて、代表3人の「抱負」を紹介します。しっかりと目標をもっていて、立派です。
各学級でも、3学期のめあてを書きました。「チャレンジ!一生懸命がかっこいい!!」
【2年生】
2学期は、国語の作文、たし算・かけ算、図工の絵の入選、持久走大会、町探検の紹介(1年生に)
一小音楽祭等、頑張りました。3学期は、仲良くなった3組のみんなと協力して、よい思い出を
つくっていきたいと思います。

【4年生】
1つめは、なわとび大会で、去年より1つでも多くの技ができるように練習を重ねます。長縄も
みんなと協力していい結果が残せたらうれしいです。2つめは、算数のかけ算とわり算の筆算に
力を入れたいです。3学期もくり返し問題を解いて頑張ります。もうすぐ5年生、生活面でも
低学年の手本になれるように頑張ります。

【6年生】
1つめは、なわとび大会です。積極的に練習に取り組み、まだできたことがない技にチャレンジして
成功させたいです。大縄跳びでは、クラスの心を一つにして、昨年の記録を超えられるようにがんばり
たいです。最後の大会なので、悔いが残らないように頑張りたいです。2つめは、卒業式です。送る側から
送られる側へ。あまり実感がわいてきませんが、最高学年にふさわしい態度で臨みたいです。3つめは小学校
での日常です。小学校での思い出を一つでも多くつくりたいです。思い出をつくるために、今まで挑戦して
いなかったことにチャレンジして、一生懸命に取り組み、3学期も楽しい学校生活を送りたいです。

目標をもって、チャレンジすること。
係や委員会の仕事にしっかりと取り組むこと。その中に「自分たちが工夫して考えた取り組み」を入れること。
の2つを話しました。素直で一生懸命な549人を応援していきます。今学期も御理解・御協力をよろしく
お願いします。
                               校長 山口 祐子

2学期が終わりました!

       チャレンジ!一生懸命がかっこいい!!
「希望の登校・満足の下校」は我孫子第一小学校の合言葉です。
このような姿になるために、29年度は「やる気 根気 元気 はらたき」の木を大きく成長させ
よう!と投げかけました。
今年は、「チャレンジ!一生懸命がかっこいい!!」を掲げ、様々な学習や行事の時に、意識させて
きました。一小っ子は、素直で優しく、いつも「自分の目標」に向かって頑張りました。
終業式の代表の振り返り作文を紹介します。
【1年生】
一小音がくさいをがんばりました。さいしょは、きれいなこえがでなかったけれど、だんだん口が大きく
あけられるようになって、きれいなこえがだせるようになりました。みんなでうたうのは、とてもきもちが
よかったです。さん学きにがんばりたいことは、あさ早くおきることとなわとびです。

【3年生】
わたしの二学期の思い出は、校外学習のことです。山に登るのがはじめてだったので、ドキドキしていました。
バスからおりて、山に登りました。とてもつらかったけど、楽しかったです。~略~下山はケーブルカーに
乗りました。け色がとてもきれいでした。今度はかぞくといっしょに登りたいです。3学期もいろいろなことに
ちょうせんしてみたいです。なわとびのうしろがえしとびができるようにがんばります。中学年じゅん名人に
なりたいです。

【5年生】病気で欠席のため、担任が代読しました。
1つめは、一小音楽祭です。高学年になり、初めてのクラス合唱。二組は「きっといつかはぼくだって」という
歌を歌いました。ぼくは指揮者を務めました。特に難しかったことは、ソプラノとアルトが分かれるときやサビ
の部分です。みんなが歌いやすいように、ソプラノの方を向いたり、アルトの方を向いたりしました。なかなか
あわない時もありましたが、最後までやり抜きました。このように失敗しながらもみんなで練習を重ね、成功
でき、よい経験になりました。~略~

2学期身に付けた力を土台に、3学期も一生懸命な姿を見せてほしいと思います。1月中旬開店予定の
学校近くのコンビニエンスストアが、子ども達の安心・安全を守るために、協力してくださいます。
交通事故やけがに気を付けながら、楽しい年末・年始をお過ごしください。

                               校長 山口 祐子

ホップ ステップ ジャンプ

   ホップ ステップ ジャンプ

2学期がスタートしました。
元気な一小っ子の姿が、体育館にそろいました。姿勢も話の聞き方も忘れてはいません。今年の夏は、大変な猛暑でした。
サマーサポートスクール、個人面談、部活動、飼育活動等で、たくさんのご配慮をいただきましたこと、心より感謝
を申し上げます。熱中症対策は、今後も必要です。ご協力をお願いします。

夏休み中には、器楽部と合唱部のコンクールがありました。練習をコツコツと積み重ね、もてる力を存分に発揮しました。
応援をありがとうございました。次の目標をもって、更に素敵なハーモニーづくりに励んでほしいと思います。

PTAバレーボール大会では、準優勝を手に入れ、久しぶりの「東葛飾大会出場」となりました。大変うれしく思います。

さて、今日は、2年生・4年生・6年生が代表して「2学期の抱負」を発表しました。
【2年生】
1 持久走   2 一小音楽祭   3 算数の勉強
皆さんの目標は何ですか?
【4年生】
1 持久走   2 一小音楽祭   3 係活動
2学期の学級委員の経験を生かして、実行委員等にチャレンジしたい。
【6年生】
1 修学旅行の思い出づくり  2 市内陸上大会  3 持久走大会
どの行事も最高の結果で終われるように何事もあきらめず、頑張りたい。

「チャレンジ!一生懸命がかっこいい!!」
2学期も学習や行事を通して、一小っ子の力を伸ばしてまいります。

学校便りの裏面に、1学期末のアンケートでいただいた防犯注意箇所を示しました。お子様と話し合ったり、現地確認をされたり
しながら、安心・安全に過ごしていただきますよう、お願いします。 

1学期の御協力に感謝!

       チャレンジ!一生懸命がかっこいい!!

猛暑が続き、子ども達の体調が心配された2ヶ月でした。どの学年も、自分の目標をもって、一生懸命に努力する姿が見られました。

終業式には、次のような話をしました。

にこにこ学級・・・担任の話をしっかりと聞いて、一人一人が大きく力を伸ばしました。高学年が低学年にやさしく教える姿が見られました。
1年生・・・学習、生活や遊びで「なかよく」「元気」に過ごしました。
2年生・・・1年生にやさしく学校案内。立派な2年生の姿でした。
3年生・・・チョウの学習では、「1つのいのちの誕生」の重さを感じました。
4年生・・・手賀ブックづくりでは、手賀沼課の方の話や船上見学等を基に、一人一人が真剣に取り組みました。
5年生・・・委員会活動が始まり、態度や顔つきも高学年らしくなりました。7月30日からの林間学校で、たくさんの体験を通して、成長して欲しいと思います。
6年生・・・「一致団結 みんなの心が一番大事」運動会での三国演武、応援合戦、3年生とブラあびこ、委員会活動、部活動等、「最高の姿」を見せました。

西日本の豪雨から2週間が過ぎ、亡くなった方200人、避難所で生活されている方4500人、行方不明の方13人。猛暑の中で、復興作業が続いています。

関東でも、連日の気温の上昇で、熱中症になる方が多数出ています。また、雷・豪雨・地震・火事・交通事故等、どんなことが起きるのか予測がつきません。ですから、西日本の皆さんの苦しい現状を他人事と思わず、大人も子どもも「心の構え・準備」が大切です。

自分で気をつけることで、防ぐことができることもたくさんあります。自転車やローラーブレードの乗り方に気をつけましょう。川、海やプールでの「水」の事故も気をつけて下さい。

雷、豪雨や地震については、お家の人と話し合い、「~の時は~する。」という約束をしておくこと。避難訓練を思い出し、自分で考えて行動すること。お家の方と確かめた学区の危険箇所に近づかないこと等、十分に注意しましょう。

頑張る皆さんの姿を見て、応援することができたことをとてもうれしく思います。

学校ではできない体験をいっぱいして、また2学期の始業式に元気であいましょう。

保護者の皆様、1学期もPTA活動や各学級の学習参観・懇談会や行事への参加協力等、たくさんの御支援をいただきました。おひさまの皆様、読み聞かせをありがとうございました。
地域の皆様にも、子ども達を温かく見守っていただきました。見守り隊の皆様、毎日ありがとうございました。
心より、感謝を申し上げます。
暑い毎日が続きます。お身体に気をつけてお過ごし下さい。ありがとうございました。

                             校長 山口 祐子

チャレンジ!!一生懸命がかっこいい!

平成30年度がスタートしました。昨日は、新しい友だちや担任との出会いの日でした。今日2日目は、御家庭の
都合で欠席されてるお子さん1人以外、「全校全員」が出席です。大変うれしく思います。
さて、印刷物でも配付させていただきましたが、1年間下記の経営の方針に沿って、学校づくりをしていきたいと
思います。御理解・御協力をよろしくお願い致します。

         平成30年度我孫子第一小学校学校経営方針

(1)学校教育目標

「豊かな心で、たくましく生きる子どもの育成」

(2)目指す学校像  「希望の登校、満足の下校」

  ・希望とは・・・お互いを認め合う学校

  ・満足とは・・・楽しく学習・生活できる学校 

(3)目指す子ども像

・確かな学力を身に付けた子

・強い意志と責任感を持ち、たくましい体力と忍耐力のある子

・働くことや奉仕することを大切に考え、自ら実践していく子

・豊かな心で誰とでも仲良くでき、互いに磨き合う子

・地域の自然と文化を大事にし、故郷に誇りをもてる子

(4)目指す教師像

<児童理解・児童や保護者との人間関係づくり>

・傾聴し、丁寧に対応できる教師   ・心温かく、子どもと遊ぶ教師

・誠実で信頼される教師       ・子どもの自己実現のために指導・支援できる教師

・地域を大切にする教師

(5)本年度の学校経営の重点

29年度 合言葉2:やる気 根気 元気 はたらき 

30年度 合言葉2:チャレンジ!!一生懸命がかっこいい

① 学校を心地よい居場所にする

・全ての子ども達に心地よい居場所をつくる。行事を通して子どもを磨く。「どの子

 にも出番」をつくる。

・挨拶・返事を徹底する。反応のある子どもを育てる。

・教職員は、意欲とプロセスを大切に指導・支援する。

・教職員は、同僚性を生かしながら切磋琢磨しながら高め合う。

② いじめ問題に速やかに対応する

・「我孫子第一小学校いじめ対策基本方針」を策定し、計画的に全職員でいじめの防

止に努める。

・「いじめを絶対に許さない」をスローガンにして全校で取り組む。

・「いのち こころ からだ」の学習を実施すると共に特別の教科道徳を大切に行う。自
    分
も他人も大切にできる一小っ子を育成する。

③ 主体的・対話的な深い学びの研究を更に推進する

「地域に誇りをもてる一小っ子」を育てる。その為、手賀沼や鳥などの自然、文人や芸術家などの文化等の恵まれた地域教材を生かしながら、見通しをもたせ、「主体的・対話的で深い学び」の研究を更に深める。

・目標(目指すゴール)を明確に「評価」を大切にしていく。中間発表や振り返りを充実させながら、自分が付けた力を自覚できるようにする。

④  異学年縦割り交流活動を充実する

・交流遊びと交流給食を充実させる。

・「一小なかよし祭り」は兄弟学年・学級との交流を目的とした活動とする。

⑤  特別支援教育を教育の柱とする

・配慮を要する子どもには「ないと困る」支援であり、普通学級の子どもにも「あると便利な支援」を増やすようにしていく。

・「にこにこ教室」「ことばの学級」との交流を温かなものにしていく。

・心の教育相談室や関係機関との連携を密にする。

 ⑥ 開かれた学校を推進する

・学校評議員会議、教育ミニ集会、授業参観、学校行事や学校便り、ホームページ、スクールメールなどを通して学校から積極的に情報を発信し、家庭・地域社会との連携を大切にする。

・地域の夏祭り(八坂神社の子ども祭り)等には職員も積極的に参加する。

 ⑦ 信頼される学校(教職員)目指す

・不祥事は絶対に起こさない・見逃さない。

・「チーム一小」を全職員で常に自覚し、お互いを尊重しながら、何でも自由に話せる環境づくりを
していく。
                             校長 山口 祐子

第一小学校 グランドデザインはこちらです。
ぜひご覧ください。
我孫子第一小学校 グランドデザイン.pdf

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

希望の登校 満足の下校

                   29年度を振り返って

学年末休業に入って3日が過ぎました。昨年着任したときには、桜が咲いていませんでしたが、
今年は3月27日満開です。美しい桜を愛でながら、フラワーロードを歩く幸せな時間があります。
全員が元気に29年度を修了できましたのも、保護者や地域の皆様のお陰と、心より感謝を申し上げます。

子どものいない教室、異動のある先生方の荷づくり・・・別れと出会いの季節がやってきました。

今年度は、豊かな心でたくましく生きる子どもの育成という教育目標を達成できるよう、
合言葉を「やる気 根気 元気 はたらき」としました。4本の「木」を学習や行事を通して
大きく育てるために、教職員は様々な手立てを工夫し、教育活動を展開してきました。

教師 1 わかって楽しい授業づくり   2 特別支援教育の充実
   ・体験活動と言語活動を関連させながら、本校独自の「総合表現活動」を通して、生きてはたらく表現力の
              育成に努めました。教科を横断的に関連させることで、各学年に応じた表現力が高まりました。
   ・学力テスト等では、思考力・判断力・表現力いついては、十分な成果が見られましたが、基礎・基本の
    定着については課題が残りました。30年度の教育計画の中で、改善出来るように取り組みたいと考えて
    います。
   ・特別支援教育については、コーディネーターを中心に「校内委員会」でケース会議をしながら、困り感の
    あるお子さんや保護者を支え、東葛飾教育事務所や教育研究所のアドバイザーからアドバイスを受けながら
    進めて参りました。
   ・来年度も交流のもちかたを工夫しながら、双方向に価値あるものとしていきたいと思います。

児童 1 あいさつ 2 清掃 3 歌声 4 靴傘 5 時間を守る 6 外遊び 7 整理整頓
   ・挨拶については、各学級で目標と到達基準を決め、「主体的に」できるよう工夫しました。子ども達の
    意識が高まる様子が見られました。引き続き、保護者や地域の皆様にも御協力いただきたいと思います。
   ・歌声は、一小音楽祭の練習で付けた力が持続しました。その力を各月の全校朝会、式や卒業式で発揮する
    ことができました。
   ・整理整頓や時間を守ること等、教職員の指導が素直に入る一小っ子です。メリハリのある生活態度でした。
    6年生と1年生ペアの掃除の取り組みがほほえましかったです。

日々の学習の積み重ねと「行事」で付ける力を意識し、目標をもって取り組んだ結果、大きな成果が見られました。
課題については、30年度に生かして参ります。
29年度の一小っ子の成長に大きな拍手を贈ります。御協力ありがとうございました。

                                     校長 山口 祐子

卒業・進級を目指して

    あけましておめでとうございます
3学期がスタートしました。
30年も「希望の登校 満足の下校」になるよう、教職員一同力を合わせて教育活動を行ってまいります。
終業式には、家族の一員として「仕事」をしてくださいと話しました。どの子も、大掃除などで、自分の分担を
頑張ったことと思います。

早いもので、6年生は卒業までに50日を切りました。

3学期は、進級・卒業に向けて、「巣立ち  自立  感謝の心」をキーワードに、学習や行事を通して、
最後のまとめに向かいたいと思います。

今日の始業式では、3人の児童が抱負を述べました。
2年生
・書き初め大会、縄跳び大会、学習参観の発表の3つを頑張るそうです。「3学期は自分から手を挙げて
 たくさん発表できるようにします。

4年生
・陸上部、勉強、生活を頑張るそうです。インターバルは大変です。それでも、「自分の足が速くなる。」と信じて
 練習します。

6年生
・書き初め大会、部活動、卒業に向けての準備をすることを頑張るそうです。残りの日数は48日です。一日一日を
 大切に過ごしたいです。6年間の思い出が詰まった呼びかけを考えたり、97人で体育館いっぱいに広がる
 卒業の歌を創り上げたいです。

3人のように、一人一人がしっかりと目標に向かって歩める3学期にしたいと思います。
しっかりと足跡を振り返り、進学や進級につなげていきたいと思います。

今学期も御協力をよろしくお願いします。 
                                      校 長  山口 祐子

充実した2学期

      

    やる気 根気 元気 はたらき の「木」の成長

2学期が終了しました。
校外学習、一小音楽祭、こども県展へ向けて書いた「自分の一作」、持久走大会・・
たくさんの行事を通して、一人一人が輝き、力を付けた2学期でした。

また、文部科学省から、「新たな学びに関する教員の資質能力向上のためのプログラム」をつくるために、
本校と我孫子中学校が実践フィールド校として、3年間の指定を受けていました。今年度はその3年目で、11月
22日に研究の成果を公開研究会として発表しました。
全国で11箇所で研究が進められました。その中で本校の「総合表現活動」がこれから各学校で新たな学びを考える時の一助となれば、うれしく思います。

次期学習指導要領のスタートのために、様々な準備がされています。これからの予測不能な時代の中で、自分の考えをしっかりともち、多くのひと・もの・ことと繋がりあって、協働して生き抜く力を身に付けられる教育が望まれます。

我孫子第一小学校では、恵まれた地域教材を生かして、「総合的な学習の時間と国語科」「生活科と国語科」を
教科横断的に(相互に関連させながら)学習することによって、「生きてはたらく表現力」を身に付けさせるために
単元の指導計画を工夫して取り組んできました。相手(誰に伝えるのか)や目的(何のために伝えるのか)を大切に1時間1時間を積み重ねました。
子ども達の瞳が輝き、意欲的に学習する姿が見られました。3学期もこの意欲を大切に育ててまいりたいと思います。

また、21学級全校で取り組んだ挨拶運動。自分達で目標と達成の基準を決め、帰りの会で振り返りをしました。朝、子ども達から「進んで」挨拶ができるようになり、大きな成長でした。気持ちよい挨拶で一日をスタートすることができました。

最後に、終業式では35人の奉仕部に感謝状を渡しました。10月11月。毎朝、竹箒をもって、フラワーロードをきれいに掃いた奉仕部員。「環境が人を創る」「人が環境を創る」。我孫子の小学校で本校だけにある自慢の奉仕部です。

2学期のご協力に感謝を申し上げます。30年もよろしくお願いいたします。

                        校 長 山口 祐子

幹太く枝葉を茂らせる2学期に!!

             2学期スタート

 長い夏休みが終わり、一小っ子が元気に夏休みの作品を抱えて登校しました。

  生徒指導主任が終業式に「3つの車には乗りません。」と話しました。パトカー・救急車・知らない人の車です。この約束を守って、規則正しい生活を送ったので、今日元気な子ども達と会うことができました。普段学校では味わうことができない経験や体験をして、心と体に大きな力がついたように思います。身長が伸び、色も黒くなって、たくましくなりました。各家庭の御協力に感謝を申し上げます。

 夏休みには、5年生が林間学校を体験し、自分たちの決めた目標に向かって立派な態度で二泊三日を過ごしました。係の仕事にしっかり取り組んだり、班の友達に気配りしたり、しおりを読み込んで時間を守ったりと、大きな成長が見られました。来週は6年生の修学旅行、続いて各学年の校外学習があります。周りの人に迷惑をかけず十分に楽しみながら、しっかりと「公衆道徳」を身に付けさせたいと思います。

 また、8月の上旬には「おやじの会」の計画にお母様方が協力してくださり、学校でのキャンプが行われました。水鉄砲・肝試し・プラネタリウム・・と続き、最後は一人一人が花火を楽しみました。お父様方の力作「ナイアガラの滝」は最高にきれいでした。夕方までの参加が100名。その中で宿泊したお子さんが30人もいました。素敵な笑顔が見られました。子ども達のために企画・運営をありがとうございました。

 8月下旬に行われた第10回あびこカッパまつりにも50名の一小っ子が参加しました。秋田県の例を学校便りに載せましたが、地域の行事に参積極的に参加すること(学校と家庭・地域が連携すること)は、学力の向上にプラスに働くようです。

 さて、2学期は一番登校日数が長い学期です。サッカーの日本代表がワールドカップロシア大会の切符をつかんだように、我孫子第一小学校の全員が「2学期のやる気 根気 元気はらたき」の目標をしっかりと立て、それに向かって粘り強く努力してほしいと思います。

 最後に、11月22日には、研究・研修の公開授業が行われます。教職員が一丸となって「故郷我孫子を愛する一小っ子」「生きてはたらく表現力育成」のために頑張って研修を重ねています。探検等でお力を貸していただくこともあると思いますが、どうぞよろしくお願い致します。

                                      校長 山口 祐子

 

 

1学期

       学習や行事で付けた力
1学期が終了しました。子ども達は様々な行事を通して、「力を出す・力を合わせる・力を抑える」ことを
学びました。体験は全ての礎と言います。こんなに近くで見ている一小っ子の伸びが実感できたことをうれ
しく思います。

学校便り7月号の裏面で、1~6学年と特別支援学級の授業研究の様子をお知らせしました。
本校では確かな学力を身に付けさせるために!
1 主体的・対話的で深い学びを推進すること
2 地域の自然と文化を大切にし、故郷に誇りを持てる一小っ子を育成すること
3 国語科と生活科や総合的な学習の時間の横断的な単元づくりに取り組み、「総合表現活動」と名付け
  【生きてはたらく表現力】の育成をすること
に力を入れて、授業研究を行って参りました。

11月の公開研究会では、我孫子第一小学校の考えた「深い学びの姿」をご覧いただけるよう、夏季休業中に
研究・研修をさらに充実させ、指導方法の工夫改善に取り組んで参りたいと思います。

総合表現活動の学習を成立させるためには、何でも言い合える支持的風土の学級づくりが大切です。
これからも子ども達の「こころ」を耕しながら、学級経営に努めていきたいと思います。

終業式には、日野原名誉院長の話をしました。
60歳近くでハイジャックの人質になり、解放された時に「人のために時間を使うこと」を決意されたこと。
105歳まで生涯現役。いのちの授業や高齢者の心と体の健康指導を積み重ねた先生の「生き様」から
学ぶことがたくさんあります。

「いのちは一人一人が持つ大切な時間」・・・市内の養護教諭が作成した「いのち こころ からだ」の
5年生の指導内容は、日野原医師のこの言葉がキーになっています。大切にバトンを繋いでいきたいと
考えます。

5年生は25日から林間学校に行きます。また、PTAバレーボール(7/30・8/20)
かっぱ大行進(8/26)が予定されています。応援や参加をよろしくお願い致します。

1学期の御理解御協力に感謝を申し上げます。どうぞ事故なく、けがなく、楽しく充実した夏休みを
お過ごし下さい。
                         校 長  山口 祐子

チーム一小で一小っ子を育てる!

我孫子第一小学校に着任して一ヶ月が過ぎようとしています。566名の子ども達が学習や生活を
その学年なりにしっかりとスタートすることが出来ました。
先日行われた「総会」でもお話しましたが、今年度は、以下の重点に沿って教育活動を進めてまいり
ます。

「安心・安全」を大切に、「希望の登校・満足の下校」を心掛け、学校教育目標達成にために
47名の教職員が一丸となって、一小っ子を磨き鍛えます。

教育目標
   豊かな心でたくましく生きる子どもの育成
29年度
      「やる気 根気 元気 はたらき」4本の木を大きく成長させる。
そのため大切にすること
     教職員・・・ 1 わかって楽しい授業づくり     2 特別支援教育の充実
     児童・・・・ 1 あいさつ  2 清掃  3 歌声  4 靴と傘をそろえる
            5 時間を守る 6 外遊びをする    7 整理整頓

知・徳・体の重点については、今後少しずつお伝えしてまいります。
一小っ子の頑張りを少しずつアップしてまいりますので、給食の献立と共に「新着情報」を
ご覧下さい。

29年度ご協力の程、よろしくお願いします。
                              山口 祐子

ゲーム依存症

子どもがスマホに触れ始めた年齢は、47%が2歳以下である。

ほぼ毎日スマホに触っている子どもは、31%である。

3歳の子どもが、親の指の動きを見て覚え、画面ロックのパスを知った。

数日前の読売新聞の記事です。

母親が家事で忙しい時、子どもにスマホやタブレットを与えておくと家事がはかどります。

取り上げると癇癪を起こすのでなかなか取り上げることができなくなってしまうそうです。

 

電車の中でも、ほとんどの客は腰掛けてスマホを操作しています。

スマホをいじっていない人の方が圧倒的に少ないのが現実の大人の世界です。

「スマホを持ってないと仲間と繋がれない」のが中学生・高校生の現実です。

もう、私達は機械を利用しているのではなく、縛られているように思えます。

では、身近の子ども達の現実はどうでしょうか。

 

 我孫子市内の小中学校でも同じような問題は実際起きています。

スマホを使ってのゲームを毎日、何時間もする子どもがどの学校にもいます。

スマホのゲームが生活の中心となっている子です。

ゲーム依存症です。

ゲームなしではもう生きていられなくなってしまった子どもです。

中学生の中には、心療内科の病院に強制入院させて治療をしなければならない子も出てきました。

小学生でもゲームから引き離す為、キャンプに1週間参加させる子もいます。

この現実を私たち大人は、どう考えたらいいのでしょうか。

子どもの問題は、突き詰めれば大人の問題でもあります。

テレビのコマーシャルでは、新しいスマホゲームの宣伝がやたらと多いです。

あれだけテレビで宣伝され、仲間が楽しそうにやっていたら「やるな」と言う方が難しいです。

ゲームを始めると次第に夢中になります。ゲームを達成すると脳からドーパミンがどんどん出てきます。ワクワクし、高揚感に満ちてきます。

そして更に、脳がゲームの刺激を求めるようになります。

際限なく刺激を求めると同時に、他の活動(学習や運動、規則正しい生活等)への興味が薄れてきます。

ゲーム中毒の子どもの脳は、麻薬中毒の人の脳と似ているとも言われています。

 

アメリカで「スマホ18の約束」という文書があります。

ある母親とその子どもとの約束した内容です。

とても分かり易く書かれ、何が本当に大事なのかを考えさせられます。

一部を紹介します。

〇このスマホは私が買ったのよ。あなた(息子)に貸しているだけです。

〇パスワードは私が管理しますよ。

〇学校に持って行ってはいけません。メールする友達とは直接お話しなさい。

 会話は人生のスキルです。

〇お友達に面と向き合って言えない言葉はメールで送ってはダメよ。

〇時々、スマホは家に置いていきなさい。携帯は生き物でもあなたの一部でもないの。

 これなしでも暮らしていけるのよ。取り残されるのを恐れず、器の大きい人間になりなさい。

〇約束を守れなかったら没収します。もう一度使い方を話し合い、はじめからやり直しましょう。

 

 

もう一人の自分発見

 「座」という漢字をよくみて下さい。

この漢字は、土の上で人と人とが対面している様子を象形文字として描かれています。

一人は「現実の自分」であり、もう一人は「見えざる自分」が対面して座っているのです。人は常にもう一人の自分と対話しています。私など常に「これで本当にいいの」「まぁ、いいか!」「なんでもっとしっかり準備をしておかなかったのだろう」時には「速く忘れてしまおう」ともう一人の自分との会話が延々と続きます。本当の自分はどこにあるのかと思ってしまうこともあります。

 教育とは、もう一人の自分を発見させることにあるとも言われます。

子ども達は、まだまだ全ておいて未熟であり経験不足であり、自己確立ができていません。

小学校時代は、自分づくりに必死な時期だと思います。

自分は本当は頭がいいのか。やればできるのに努力をしていないだけなのか。

自分は本当は運動が好きなのか。上手だと煽てられていることに気づいていないのか。

自分は本当は性格がいいのか。他人から「いい人ね」と言われたいだけなのか。

 自分の中にもう一人の確かに信じられる自分を持っている人は、強いと思います。

もう一人とは、きっと「自分の中の見張り番」でもあるからです。

人は、自分のことを自分で管理しなければ生活できません。家や学校でも親や先生や友達に厳しくアドバイスをもらえる時はいいです。しかし、いつも見張り番がいるとは限りません。

人間は弱いです。

手を抜きたい。サボりたい。楽をしたいと思ってしまいます。

大人になるとは、厳しいもう一人の自分を作っていくことなのかな、とも思います。自分としっかり向き合い、もう一人の確かに信じられる自分と対話していく。

対話していく中で、価値ある本物の自分が作られていく。

心が成長することです。

 諺の一つに「人には優しく、自分には厳しく」があります。

まさしく、もう一人の厳しい自分が甘い自分を諫めているのです。

自分のことは、自分自身が一番分からないし、知らないとも言われます。

小学生の子どもには、日々の生活の中で「僕もやればできるんだなぁ!」「私にはこんな力が実はあったんだ!」「自分をうんと褒めたい!」という場面をいっぱい作ってあげることが大事だと感じています。そのために、数多くの色々な経験(学習・スポーツ・習い事等)をさせることがその第一歩のような気がします。

より多くの厳しい自分・意外性を持った自分・不思議な自分と出会えるような環境を作ってあげたいものです。

私は還暦を迎えて、「人生の尺度」を自分で持つことが必要だと感じています。

この歳になると、自分は自分、他人は他人と割り切ることの大切さも実感してきています。

 

 

人生100年の時代 ~子ども達の生き方~

2007年(平成19年)生まれの子どもの半数は、107歳以上生きると予想される調査結果が国連からでました。

今後、日本の小学生は、「本当に100歳まで生きる時代」だということです。

「人生100年」をどう過ごすか。

普段はあまり深く考えませんが、実に大事な問題でもあります。

 

そもそも日本人の寿命はいつ頃から延びてきたのでしょうか。

織田信長の時代は、「人生50年」と言われておりました。

でも実際には、

明治・大正時代でも、40歳台(42歳位)でした。

太平洋戦争後、昭和22年に始めて50歳を超えました。

私の生まれた1957年は、男性63歳、女性67歳でした。

そして今は、男性81歳、女性87歳の時代です。

こんなに長生きになったのは歴史的にみれば最近の話なのです。

日本人は、10年間で2年~3年位の割合で平均寿命が延び続けているそうです。

しかし、生物学的には今のところ110歳から120歳位でこの延びは止まるかもしれないみたいです。

 

1月10日の始業式で、子ども達に「人生100年」の話をしました。

「皆さんの大部分は、100歳以上生きられるようです。」

そして、次のような質問をしてみました。

「皆さんにとって、100歳以上の長生きが本当に得ですか。

それとも損ですか。

どちらかに手を上げてみて下さい。」

私の予想では、ほとんどの子どもは得だと思うに手を上げると思っていましたが、

高学年の子は、損だと思うに手を上げる子もおりました。

理由は、この後教室で担任の先生と話し合ってみて下さいと言って終わりました。

高学年で損だと思う子の理由は、

・病気になって長生きするのは辛い。

・仲間が死んでいるのに自分だけが生きているのは嫌だ。

・寝たきりの老人になるのは嫌だ。

・食べたり生活したりするのにお金が掛かる。

 

想像以上に現実的でした。

将来、子ども達が不幸なのは、

過去のモデル(長寿時代の経験則)がない時代になっていくことです。

先生方やお父さん・お母さんの生きてきた時代ではベストな生き方が、

長寿時代の未来を生きる子ども達にとってはベストではないかもしれないということです。

学ぶ(学校)、働く(職場)、引退する(余暇・生涯学習)のローテーションが今後どのように変化していくのでしょうか。

 

子どもは全力で走る(走ることの意味)

 12月7日(水)好天に恵まれました。本校の敷地内(グランドとグリーンウォール)で持久走大会を実施することができました。寒さが厳しい日でしたが、大勢の保護者も参観され子ども達に激励の拍手と歓声を頂きました。

緊張の中、スタートしました。走る距離は低学年750メートル、中学年1050メートル、高学年1350メートルです。時間にして速い子で4分から5分程度です。

目的は体力づくりの一環です。文部科学省の指導要領には、「無理のない速さで走る」と記されていますが、子ども達はスタートから全力で走ってしまいます。学校で昼休みの校庭を見ていると鬼ごっこやサッカー等で走り回っている子が大変多いです。大人は意味なく走ることはないですが、子どもは走るのです。廊下でも走ってしまい注意されます。日常的に走るのが好きな子どもでもこの持久走は嫌いと思っている子は結構います。

11月下旬、校内研究授業で2学年が、「タイムを意識し、自分の一定のペースを保ちながら走れるようにする」ことを目標においた体育授業が行われました。私は、大変に興味深く授業を見ました。グランド1周のタイムを3人組でお互いに記録します。自分の設定タイム(楽に走れるマイペース)を作り、それを守れていれば○が付き設定タイムより速かったり遅かったりすると×になります。全部に○がつく子はやはり少なかったです。自分のペースが上手に作れなかったり周りの子のペースに惑わされてしまったりするようでした。

12月5日(月)最後の全校持久走練習の時、私は子ども達に三つの事を話しました。

全員が必ず自分の目標を持って走ること。1位、10位以内、20位以内、昨年の順位より上、試走の順位より上、最後まで歩かない等です。本当なら時計を持って走るか、大きな電光掲示板でもあればそれを見ながら走るか、タイムを基準にして走らせたいところです。

苦しい時は頑張り、痛いときはやめる。当然、長い距離を走るので心臓や肺に負担がかかりますので苦しいのは当然です。しかし、膝の痛みや心臓等が痛いと感じたら即、勇気を持って走るのをやめるように言いました。何よりも安全が第一です。

スタートは要注意、前の人を押さない。スタート順は最前列より試走の結果で速い人から順に並んでいます。列の間隔を大きく取りスタート時に転倒して怪我人が出ないようにしました。

今回は、幸いにもスタート時での転倒はありませんでした。

低中高学年別に持久走大会の閉会式を体育館で行いました。10位以内の子ども達は表彰されました。悔しくて泣いている子、笑顔で満足している子、スタート直前に気分が悪くなり走れなかった子、様々なドラマがありました。


  高学年閉会式の校長挨拶で私は次のことを話しました。

毎年ノーベル文学賞候補者に挙がっている作家の村上春樹氏は、30年以上毎朝10キロ近く走っています。世界中のフルマラソンや100キロマラソンにも参加しており、「走ることについて語るとき、僕の語ること」という本で走る小説家としての想いを書いています。

村上氏が走る時の目標は、三つあります。歩かないこと。ゴールすること。レースを楽しむこと。

私自身も遅い市民ランナーの一人として、今までこの三つを目標に走ってきました。

本の中で、強く印象に残った言葉を引用します。

「苦しいからこそ、その苦しさを通過していくことをあえて求めるからこそ、自分が生きているというたしかな実感を、少なくともその一端を、僕らはその過程に見いだすことができるのだ。」

「本当に価値あるものごとは往々にして、効率の悪い営為を通してしか獲得できないものなのだ。」

「どれくらいの充足感を持って42キロを走り終えられるか、どれくらい自分自身を楽しむことができるか、おそらくそれが、これから先より大きな意味を持ってくることになるだろう。」

 走ることとは、哲学なんだ・・・・と思いました。

 

 

日本と欧米の教育の違い

 11月に入り週末毎、私の教え子達がクラス会を催してくれました。

流山の初任で受け持った45歳、我孫子第一小の35歳、33歳の年代になった卒業生達であります。立派な大人に成長した子ども達との再会は、本当に嬉しく懐かしさでいっぱいでした。皆さん、お忙しいところありがとうございました。

35歳になるある女の子がイギリスから日本に帰国してクラス会に参加してくれました。10年以上前にイギリス人男性と結婚し、今はロンドン郊外で生活しています。現地での生活や日本文化との違いの話は、本当に興味深く後日、校長室に来てもらい再度ゆっくりと話を聞くことができました。

まず日本の教育ですが、これは教育基本法に明記されているように「人格の完成」にあります。私達教師をしている人間なら全員が知っていることです。日本人は、昔から和を大事にする価値観が根底にあります。「私は、あなたとの関係性の中で私がある。」のです。

一方、イギリス等の欧米の教育は「自己の確立」にあります。「私は私であり、あなたとの関係性から私があるのではない。」のです。欧米の教育が「絶対」を求めるのに対して、日本の教育が個人に対して「相対」を求めていることを意味します。

欧米の子ども達は、小さい頃から自己主張を学ぶそうです。仕事でもはっきりと自分の意見を言えることが大切なのです。常に、他と違うカラーが求められ、他と違うことによってのみ自己の確立が保証され、人々から賞賛を得ることができます。逆に、自己主張できない人は、つまらない人、取るに足りない人として学校や社会で認識される可能性が高いのです。

日本の子ども達は、私達がそうであったように小さい頃から他者との協調性を学びます。常に、周りと同じ行動がきちんとできているかが大事なのです。つまる所、トイレさえも一緒に行くような雰囲気があります。集団行動や連帯責任等が起こりうる環境があります。他と同じことによってのみ、人格の形成が保証され、人々から賞賛されるのです。逆に、他者と協調できない人は、困った人、変わり者として認識されてしまいます。

 一小の子ども達の中には、大人になって欧米の国々を相手にした仕事をする人もいると思います。その時、はっきりと自己主張をしないと相手はパートナーとして認めてくれないかもしれません。

 日本の教育の素晴らしさ、欧米の教育の良さの両面を広く持ち合わせたバランスのある人に成長してもらいたいものです。

 

本当に大事なことは目に見えない

「心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。肝心なことは、目に見えないんだよ。」
「肝心なことは、目に見えない。」
と、王子様は、忘れないように繰り返しました。

作家サン・テグジュペリの「星の王子さま」の中の一文です。

 

 私たちは、つい表面的な美しさばかりに目を奪われてしまいます。例えば、綺麗な花でも土の中には目に見えない根という存在を忘れがちです。「根本」「根源」「根拠」という言葉には、目に見えない根の重要さを示しています。目に見えない部分が充実していれば、目に見える部分も自らそれが表れてくるものです。

 では、勉強面ではどうでしょう。見える部分と見えない部分とを分けて考えてみます。

テストの点数などの知識力や理解力を「見える学力」と呼びます。思考力・判断力・表現力・学習意欲を「見えない学力」と呼びます。テスト等の花である「見える学力」を向上させるには、実は根っこである学習意欲や考える力をつけていくことが大事なのです。一時のテストの点数ばかりを気にしていては学力が大きく伸びることは厳しいかもしれません。読書や新聞を読む習慣、人前で堂々と自分の考えを発表する態度、批判的に思考するものの見方等を養っておくことが肝心なのです。それが根っこを大きくさせて、立派な花を咲かせていくことと思います。

 普段の生活面ではどうでしょう。

日常生活でも目に見えないものは、実は大事なことが多いものです。人の心は目に見えませんが、「心遣い」「気配り」は目に見えます。行動や態度として表すこともできるのです。

これも普段から心を磨いておかないと機転の利いた心遣いや気配りはできないと思います。

 

私は小さい頃、祖父から「お天道様が見ている。」と教えられました。誰が見てなくても空の上から神様(太陽)は必ず見ているということです。だから悪いことは周りに人がいなくても決してしてはいけないと教え込まれました。心の目がそこに存在しているのでしょう。

心で見るとは、心が純粋であり汚れがないことを意味しています。

先ずは大人がそのような心でいたいと思います。

肝心なことは目に見えないそうです。

 

 

 

昔と今の運動会

  今月末の9月24日、我孫子第一小学校は運動会を実施します。

例年は春(5月下旬)に行っていますが、アクティブ・ラーニングの公開研究会を6月に開催したため、今年度に限り秋の開催となりました。

 

今回のテーマは、昔と今の運動会です。

本校で最初に運動会を行ったのは、明治41年11月でした。今から100年以上も前のことです。当時は、校庭が運動目的に整備されてなかったので利根川の河川敷(青山河原)で実施されました。しかも本校だけでなく近隣の富勢小や湖北小との連合運動会でした。

地面には、草が生い茂りその中を子ども達は、着物に裸足で競い合いました。主な種目は、徒競走・障害物競走・玉ころがし・おたまじゃくし競争であったと「一小百年史」に記載されています。

明治時代から始められた運動会。文部大臣が全国の学校に実施する旨の訓令を出した事で校庭がなかった多くの学校はピンチに立たされました。そこで、学校は地域にある神社やお寺等の広い境内を借りて運動会を行ったそうです。境内を借りるためには、氏子や檀家等の理解と協力が必要となり、一緒に子ども達と楽しんでもらうために娯楽性の高い「パン食い競争」や「大玉ころがし」等を行いました。運動会は最初から子ども達だけの競技ではなく、参加するお祭りの要素があったわけです。又、運動会の場所が学校や家から遠い所もあり、お弁当を作って持って行くスタイルになったようです。遠足気分の面もありました。

 本校の運動会種目に「かっぱ音頭」があります。毎年、午前の部最後に校庭の真ん中に太鼓を出して子ども達と保護者・地域の方が一緒になって大きな輪を作り踊ります。農作業が盛んだった昔、運動会当日に夏祭りや秋祭り等の盆踊りも一緒に行いました。その名残が今でもあるのです。きっと日本全国の地域によって踊りも様々なのでしょう。

 

さて、今の運動会です。今年のスローガンは「全力 団結 運動会 努力と希望のバトンパス」です。児童会が中心となって決めました。教師側の指導の重点は、「勝ち負けよりも態度が大事」です。これには私の強い想いがあります。運動会は、「負ける練習の場(教育の場)」の一つと捉えています。大人になれば当然分かることですが、人生は勝つことよりも負けることの方が多いのがふつうです。挫折体験は小さいうちから経験して、そこから子どもがどう乗り越えるかが大事なことです。負け方を本当に身に付けた人は、他人の悲しみや苦しみを心の底から理解できる優しく温かい人になれます。競技に勝った子どもが、どういう態度を取ればより立派なのか。負けた子・転んだ子・失敗した子が、どういう態度を取れば立派なのか。学校は心を教える場所でもあります。運動会は、子ども達が必死に練習し、全員ができれば全部に勝ちたいと思う真剣勝負の場でもあります。こういう機会こそ、「人としての道」を大人は教えたいと考えます。

負けた時こそ学ぶことは山ほどあります。数年前、6年生の応援団の女子が閉会式後、校庭の片隅で肩を寄せ合って号泣していました。感動的な光景でした。本当に今まで頑張ってきたことが十分に分かります。貴重な体験をしたと思います。世の中、どんなに頑張っても時として結果が残せないこともあるのだという事実を学んだ瞬間です。

さて、今年の運動会は紅白のどちらが優勝し応援賞を取るのでしょうか。

私は、当日までの練習過程を一緒に見届けることで、子ども達の想いを少しでも共有したいと思います。今週は長雨で外での練習はあまりできませんでした。

子ども達の努力が何らかの形で報われることを願います。

運動会の日、晴天の下で実施できるよう祈ります。

天気だけはどうしようもありません。

 

絵本から学ぶこと

 私は全校朝会で「読み聞かせ」をしています。私の思いを絵本に託して、全校の子ども達と思いを共有できる時間です。前の学校の時から学期に数回目標にして、自分が気に入った絵本・自分が好きな作家の絵本・こんな話をしたいと思わせる絵本にピアノ伴奏を付けて読んできました。

本校でも読み聞かせボランティア団体「おひさま」が、子ども達の為に一生懸命活動しております。木曜日の朝、約10分の時間ですがどのクラスを覗いても子ども達は真剣に聴いています。身を乗り出して、頷きながら笑いながら驚きながら聴いています。素晴らしい時間だと思います。

 8月23日、我孫子市の教職員の講演会がありました。今回は第一小学校が当番校なので会場準備から講師依頼等、裏方を運営委員や本校職員とやりながら当日を迎えました。

今年は有名な絵本作家こんのひとみ先生の貴重なお話なので、個人的にも本当に楽しみにしておりました。勿論、先生の代表作「くまのこうちょうせんせい」を読んだことはあります。

その絵本の中で、特に好きな言葉の一節があります。

 

「先生ね、病気になって分かったことがあるんだよ。大きな声を出そうと思っても、出せない時があるんだね。出来なくなって、初めて分かったんだ。ひつじ君、大きな声を出そうねって、いっぱい言って、本当に悪かったね。」

 

私達大人は、子どもは明るく元気が一番と思い込んでいます。しかし、子どもは小さくて弱いものです。様々な家庭環境に置かれている子ども達が登校してきます。私が朝、校門に立って子ども達に挨拶しても全員が元気に返事をしてくれるとは限りません。泣いて来る子、走って通り過ぎる子、家での話をする子、子どもは様々です。3年掛かってやっとある女の子が小さい声で「おはよう。」と言ってくれたこともあります。嬉しくて担任の先生には、直ぐにお話をしました。

子ども達の痛みを分かることが大人の役目なのかもしれません。

明日から、2学期が始まります。全員が明るく元気で登校して欲し
 いですが、きっと心の中は複雑で様々なのだと思います。子ども達
  の心に少しでも寄り添いたいです。

本校卒業生がリオオリンピック出場

 4年に1度のオリンピックが、8月5日からブラジルのリオデジャネイロで開かれます。世界から206の国と地域が参加します。
こんなに大きなイベントは他にはありません。

このオリンピックに実は、我孫子第一小学校出身の先輩が出ることになりました。

平井康翔(やすなり)さんです。現在26歳、朝日ネット所属です。

種目は、「オープンウォータースイミング」です。

ご本人の経歴は、我孫子第一小学校・我孫子中学校・市立船橋高校・明治大学そして社会人となった現在も第一線で活躍している水泳選手です。

インターネットで競泳をどんなに検索しても「オープンウォータースイミング」はヒットしません。

競泳とは全く違うスポーツなのです。

「海のマラソン」と呼ばれ、海や湖、川などを10キロと長く泳ぐ競技なのです。

泳ぐ速さだけではなく、天候や水温の変化、クラゲに刺されたり選手同士が激突したりするアクシデントを乗り越える体と精神力、そして潮の流れを読み取る頭脳、もちろんコースロープはありませんから方向を見失わないようにしなければなりません。

この種目は、2008年の北京オリンピックから正式種目となりました。

平井選手は、前回のロンドンオリンピックで初出場できました。
この時は15位という結果でした。

今年の6月にポルトガルで開催されたリオ五輪世界最終予選会で日本人1位(世界で8位)となり連続出場を決めました。

今回の五輪のプレ大会では、なんと2位に入る好記録を出しています。メダルも夢ではありません。もうメダルに手が届くところまできています。

 

実は、私の手元に平成10年3月24日に作成された「なかよし」という文集があります。

平井選手が本校の1年生だった時に作られた学年文集です。

この文集の中で、オリンピック出場の夢を書いていたのです。

私の前の校長である氏田青津子先生が、1年生の時の彼の担任の先生でした。

貴重な文集を先日持って来て下さいました。

この話は、本校の職員にも読んで伝え、7月の終業式では子ども達にもこの文集を読みました。

「夢は努力すれば実現する」と感じ取った子どもも多かったです。

 

「ぼくは大きくなったら、水えいでオリンピックにでてリレーとじぶんがでるしゅもくで1いになって、しんきろくをだして、金メダルをとりたいです。」(後半略)

 

私は、子ども達に「スポーツで頑張ることは、心を鍛える、心を強くすることです。だから、平井選手は体も心も日本で一番立派に鍛えて、この分野で日本人1位になりました。そして2大会連続でオリンピックに出場できることになりました。」と伝えました。

 

来月8月16日の夜にオープンウォータースイミングの競技が始まります。

是非、本校の先輩である平井選手の活躍を応援したいと思います。

 

郷土愛を育てる

「我孫子のどこが好きですか」

私は7月の全校朝会で子ども達に聞いてみるつもりでいます。

今、4年生は「アイラブあびこ 写真をもとに手賀沼の良さを伝えよう」、5年生は「推薦しよう我孫子ベスト3」で地域学習を熱心に取り組んでいます。本校が研究している総合的な学習と国語科の教科横断的な単元学習です。子ども達に生きてはたらく表現力を身につけさせたいと思っています。

我孫子第一小学校の子ども達が大人になった時、遠く離れた場所に引っ越したり、社会人になって大都会や外国に住むようになったりすると、今住んでいるこの町を「郷土」「ふるさと」と呼ぶようになることでしょう。

明治時代から大正時代は、北の鎌倉とも呼ばれ手賀沼の畔は理想的な別荘地でした。そのため多くの有名人が我孫子に往来し、文化的交流が盛んでした。

白樺派の文人・小説の神様である志賀直哉

柔道の父・日本体育の父である嘉納治五郎(本校には貴重な本人自筆の書あり)

新聞界の先駆者である杉村楚人冠

野口英世の育ての親である血脇守之助

気象学の父である岡田武松

などの有名人が住んで我孫子の名を世に高めました。

 

昭和20年代までカモ猟がさかんで、沼の水を使ってみそ汁を作ったりお茶をわかしたりしていました。昭和30年頃には、漁業で生活を立てている人が800人もいた手賀沼。

その後、日本一汚い沼になってしまった手賀沼。・・・・・

しかし、先人達の必死の努力で夏には毎年トライアスロンが行われるようになりました。又、我孫子は人と鳥が共存する町でもあります。日本で唯一の鳥の博物館もあります。本校も地域学習で見学に出かけることもあります。手賀沼の鳥の生態系を知ることで自然環境の実態が分かります。6年生は、20年以上前から毎年バードカービングを制作しています。日本が誇るバードカービング制作の第一人者である内山春雄先生から直接指導を頂いています。

大人になり何か困難にぶつかったり、傷ついたり、大きな悩みがあったりすると人は、「ふるさと」を思い起こすそうです。子ども達にとっての「ふるさと」が素敵な町で良かったと誇りを持てるような我孫子でありたいと心から思います。

 

避難訓練での話(イマジン)

5月13日(金)の午前、本校では地震を想定しての避難訓練を実施しました。

青空の下、平穏なこの校庭に避難している全校児童に熊本県内で地震被害にあった小学校の事をどうしても想像させたかったのです。

 

ジョンレノンの有名な曲「イマジン」が頭に浮かびました。

「想像してみよう みんなで

 僕らは今日という日のために 生きていることを

 ・・・・・・」

 

子どもは自分のことしか関心がありません。

大人になるということは、人の痛みを想像できることです。

本校の子ども達は、4月14日に九州の熊本県で大きな地震があったことは、テレビや新聞等で知っています。

我孫子に住んでいる私達は経験したことがない点が2つあります。

先ず、地震の揺れです。

一番大きいとされる震度7が2回もあったこと。

次に、大きな地震の後、余震といってその後も地下の岩盤が割れ続け、ずれる小さな地震が1ヶ月間で1400回以上もあったこと。

毎日地震が続いている。舟に乗っているようなものです。

 

私は校庭に避難している子ども達に、校舎と体育館の方を向かせました。

熊本県では大地震が起きた後、学校はどうなったと思いますか。

熊本県の多くの学校では、「休校」といって学校が休みとなっていました。

想像してみましょう。

ここは、熊本県の小学校の校庭です。

校庭で遊べるでしょうか。
多くの避難している人の車が駐車していますね。

テントもいっぱい張っていますね。

体育館の中で遊べるでしょうか。
避難している人が大勢いますね。

教室で勉強できるでしょうか。・
体育館に入りきれない人は教室で生活していますね。

熊本県のある校長先生は、「学校で授業をしたいが、子ども達の安全が一番大事です。」

当分、授業をできる状態ではありません。と言っていました。

あるお母さんは、「道路も穴が開いていて親も心配で、学校には行かせたくない」と言っていました。

熊本の次に、いつどこで大地震がおきるのでしょうか。

今日の新聞にも載っていましたが、今の科学では不可能だそうです。

真剣に本気で備えることしかありません。

「教室はまちがうところだ」の意味すること

 本校は、昨年度よりアクティブ・ラーニングについての研究をしております。アクティブ・ラーニングとは学習者(子ども)が能動的に学習をすることを言います。

教師中心の一斉指導型授業から、子ども中心の学び合い学習へと学習スタイルを変えているところです。学習定着率の結果を見ると、教師中心の講義では5%ですが、子ども同士の教え合いでは90%も覚えていると言われております。子ども自らが主体的に学習に取り組むことがいかに大事なのかが分かります。

 子ども中心の学び合いが成立するには、まず教室内で相手の話をしっかりと聴ける風土がベースにないとダメです。本校では、どの教室にも「聞き方名人 あいうえお」を掲示しています。いてを見て、っしょうけんめい、なずきながら、がをで、わりまで聞く。

 深い学びが成立するには、更に子ども同士の受容的な雰囲気が学級に必要です。

教室では間違ってもいい。自分の意見を恥ずかしがらず言っていい。間違うことを恐れはいけないし、間違った人を絶対に笑ってはいけないのです。

 これからの時代、子どもたちに本当に必要な力とは何でしょうか。

知識の獲得よりも実社会・実生活に生かせる能力が大事になってきます。本校では、自ら考える力・選ぶ力・伝える力を色々な学習場面で身につけさせたいと考えます。

 

教室はまちがうところだ(一部抜粋)

蒔田晋治(まきた しんじ)

 

教室はまちがうところだ

みんながどしどし 手をあげて

まちがった意見を 言おうじゃないか

まちがった答えを 言おうじゃないか

がうことを おそれちゃいけない      

まちがうことを わらっちゃいけない

まちがった意見を まちがった答えを

ああじゃないか こうじゃないかと

みんなで出し合い 言い合うなかで

ほんとのものを 見つけていくのだ

そうしてみんなで 伸びていくのだ

 

いつも正しく まちがいのない

答えをしなくちゃ ならんと思って

そういうところだと 思っているから

まちがうことが こわくてこわくて

手もあげないで 小さくなって

だまりこくって 時間がすぎる

 

しかたないから 先生だけが

勝手にしゃべって 生徒はうわのそら

それじゃちっとも 伸びてはいけない

 

神様でさえ まちがう世の中

ましてこれから 人間になろうとしている

ぼくらが まちがってなにがおかしい

あたりまえじゃないか

 

まちがったって

だれかがなおしてくれるし 教えてくれる

こまった時には 先生がない知恵しぼって 教えるぞ

そんな教室つくろうや

卒業式で伝えたかったこと~未来の世の中~

一週間程前のことですが、将棋だけでなく囲碁の分野でも世界のトッププロが、人工知能に負けたニュースが流れました。人工知能とは、計算だけでなく自ら学ぶことのできるコンピュータだそうです。又、テレビコマーシャルでもよく見るように、車の自動運転も目前に迫っています。小学生の皆さんが大学を卒業する時には、約六割の人が今は存在しない新しい職業に就くだろうと言われています。そして多くの仕事を人工知能が担うようになるとも言われています。今後、社会の変化は、過去に味わった事のない程、劇的なものになってきます。

そのような時代を生き抜いていく皆さんに、本当に大事な事、必要な力とは何でしょうか。 

有名な歴史小説家の司馬遼太郎は、「二十一世紀を生きる君たちへ」の中で次のようなことを言っています。

 

 二十一世紀にあっては、科学と技術がもっと発達するだろう。しかし、科学や技術が、洪水のように人間を呑み込んでしまってはならない。川の水を正しく流すように、君達のしっかりした自己が、科学と技術を支配し、良い方向に持っていって欲しいのである。

君達は、いつの時代でもそうであったように、自己を確立せねばならない。

自分に厳しく、相手に優しく、という自己を。

人間は、助け合って生きているのである。

このため、助け合うということが、人間にとっては大きな道徳になっている。

私達は、訓練してそれを身に付けねばならないのである。その訓練とは、簡単なことである。

例えば、友達が転ぶ、「ああ、痛かったろうな。」と感じる気持ちを、その都度自分の中で作りあげていけば良いのである。

 

 先週、私との最後の授業をしたことを6年生は覚えていますか。

なぜ、皆さんは同じ歳である十二歳の少女セバン・スズキさんが地球環境サミットで行ったスピーチに大変感動したのでしょうか。

未来の地球の自然を心配する想像力、お金を貯めてカナダからブラジルの会場まで出かけた行動力、そして何よりも自分も子どもなのに「未来に生きる子ども達」のことをどの大人よりも心配していたからではないでしょうか。

 これから先、どんなに科学技術が発達しても、環境問題が深刻化しても私達人間は、きっと乗り越えることができると信じたいです。

それは、未来ある皆さんの手に委ねられているのです。

我孫子第一小学校で学んだ皆さんを信じています。

 

 

「性を語ることは命を語ること」

1月の授業参観で6年生は、思春期講座「大人に向かって、見つめ直そう こころとからだ」を学習しました。2名の助産師さんが専門的立場から男性と女性の性の違いから、大切にすべきことを分かり易くお話下さいました。大勢の保護者の方も参観して頂きました。

保護者の方は、子どもが性について質問してきたらどうしますか。

保護者の感想からは、「きちんと向き合ってみたい。」「できる限りきちんと応えようと思いました。」「きちんと茶化さずに真剣に話しをしてみたい。」等が多かったです。

親は性の問題から逃げないで、子どもの悩みにきちんと対応できることがいいのです。家庭内で変に意識しないで、お互いに普通に話せる環境を普段から心がけることが大切だと思います。

 学校の「いのち・こころ・からだの学習」では、1年生の時から発達段階に応じた内容を担任と養護教諭が連携しながら実施しています。主な内容は次のとおりです。

1年生・・・男の子 女の子(男女の体の違い)

2年生・・・私の誕生(お父さんお母さんと繋がっている命)

3年生・・・命の始まりと赤ちゃんの誕生(科学的に知る)

4年生・・・自分ってどんな子?気になるな(友達の良いとこ探し)

5年生・・・命を見つめる(災害の作文から大切な命を知る)

6年生・・・大人に向かって(思春期の心身の変化と特徴)

 

 男性と女性の体の違いについては学校でも学習していきますが、男性と女性の心の学習はどうでしょうか。私は昔から気になる言葉あります。

「もっと男らしく・・・」

「それでも男か・・・」

「なんか女みたい・・・」

本当の男らしさとは何でしょうか。

本当の女らしさとは何でしょうか。

男らしく、女らしくとは具体的にはどのようなことを表すのでしょうか。

この男と女の定義の為、どれだけの苦痛を味わった子ども達がいたことでしょうか。

 

私が小学生の頃のランドセルの色は、男は黒、女は赤と決まっていました。それが当たり前であり、男が赤のランドセルで登校してきたら大変な騒ぎになっていたことでしょう。

そういう時代感覚でした。今は個性豊かでバラエティーです。本校の1年生のあるクラスでは、黒・赤・茶・ピンク・青・水色・紫・紺色と全部で8色もありました。水色のランドセルの女の子は、「水色が綺麗で好き。人にはそれぞれ好みがあるから色で男も女もないです。」と言ってくれました。教室で拍手が沸きあがりました。

 男の子は男らしく、女の子は女らしく。昔からよく耳にする言葉です。教室の中で時々、男の子が「男のくせに」「女みたい」と言われている場面を見かけることがあります。男だって泣くし、いじけることもあります。今の時代、女の子が応援団長や児童会長で頑張っている子もいます。男と女の体の違いについては、学校で毎年学習していきます。

大事なことは、自分らしく生きていけるかだと思います。性については個人差があります。私達大人が一人ひとりの子供の心の部分をもっと敏感に感じ取ってあげたいと思います。

 

今の時代、アメリカでは同姓同士の結婚も認める時代になりました。

日本でも東京の区役所では、同姓同士の届け出により様々な制度活用ができるようになってきました。昔なら誤解と偏見で苦しんでいただろう人達も前向きに生きることができます。

学校にも様々な子どもがいます。

大人になり性を意識することは、素直に自分らしく生きることだと思います。

 

 

 

 

 

 

 

人と猿の違いとは?映画「猿の惑星」から

あけましておめでとうございます。

3学期の始業式、私は全校の子ども達に言いました。

「今年の干支は何でしょう。何年でしょうか。」

「猿・・・」

「そうですね。今年は申(サル)年です。」

「では、人と猿はどこが違うと思いますか。私達人間と動物の猿はどこが違うのかを考えて下さい。

今から1分間あげますので隣や近くの人と話し合ってみて下さい。」

子ども達は直ぐに一所懸命に考えてそれぞれ話し合っていました。

「人は言葉を使える。人は火を台所で使うことができる。道具を使う。二本足で歩ける。・・・」

「では、人と猿とでは、どちらが優れているのでしょうか。どちらが賢いでしょうか。」

今から48年前の1968年、私が小学校5年生の時に「猿の惑星」というアメリカの映画上映されており友達と一緒に見に行きました。

当時、子ども心ながら凄いショックを受けたことを覚えています。

あらすじは次のようなものです。

 

アメリカのケネディー宇宙センターから打ち上げられた宇宙船が、長い宇宙飛行を続けており4人の宇宙飛行士は、光と同じ位に早いスピードの宇宙船に乗っておりました。

そのために、4人は冬眠装置の中に入って冬眠状態で眠っており、地球の時間で言えば約2千年も過ぎてしまっていたのです。

ある時、宇宙船がトラブルに見舞われて近くの惑星に不時着しました。

男性3人は冬眠から覚めて無事でしたが、仲間の女性宇宙飛行士は、冬眠装置がこわれていて既にミイラになってしまっていました。

男性3人の宇宙飛行士は、何とか宇宙船から脱出して初めて見る惑星を歩き続けました。

砂漠地帯をやっと通り過ぎると、緑の森がありました。

しかし、そこで見たものとは・・

猿の兵隊が、馬に乗って裸の人間を鉄砲で撃ちながら、追い詰めて捕まえているのです。

3人も逃げ切れず、2人は猿に殺されます。主人公も首に玉が当たり気を失います。

 

この星では、人間と猿の逆転現象が起こっていたのです。

猿の方が賢くて、弱い人間は捕まると檻の中に入れられてしまっていたのです。

主人公のチャールトン・ヘストンが馬に乗って、波打ち際の海岸線を逃げているとついに彼が見たものとは、

海岸の砂浜に胸まで埋まっていたニューヨークに建っていた自由の女神像でした。

彼は、「オーマイ ゴッド!」と叫び、ここは地球だったのだ。ここは故郷だったのだ。

本当にやってしまった。バカども。このザマは何だ。
皆、地球で苦しめ。

と言って映画は終わります。

 

私は、冬休みにもう一度DVDでこの映画を見ることにしました。

分かっているとは言え、ラストの衝撃はやはり凄いものがありました。

始業式で、子ども達には「どうして人と猿が逆転してしまったのか?考えてみて下さい。」

と言って終わりました。私からは答えらしきものは何も言っていません。

始業式の数日前に、折しも北朝鮮が水爆の実験が成功したという重大ニュースが流れていました。

約50年前に皮肉を込めて寓話として撮った映画が、今も真実味を帯びているとしか言いようがありません。

映画の中では、優秀な猿の科学者が、「人間の知恵は愚かさと同居している。感情が理性を支配し、戦いを好む動物だ。自分を含むすべての者と戦う。」と人間のことを評価しています。

現在、核兵器を持っている国は10ケ国あります。
原子爆弾・水素爆弾等の核弾頭の数は、1万7千発あるそうです。
地球何百個分を破壊する武器を私達人間は持っています。
過去に人間が作った武器は、必ず使用してきた歴史があります。

 

申年に思うこと。

本当に、私達 人間は賢い動物なのでしょうか。

 

今も生きる吉田松陰の教育と言葉

 「今日よりぞ幼心(おさなごころ)を打ち捨てて、人と成りにし道を踏めかし」

「志を立ててもって万事の源となす」

これらの言葉は、現在も山口県萩市にある市立明倫小学校で、毎朝、各教室で子ども達が全員で朗唱(ろうしょう)をしています。上の言葉はなんと小学校1年生の1学期に声に出して暗記する言葉です。子ども達は学期に一つ朗唱し、卒業するまでに18の言葉を覚えることになります。

江戸時代の末期、長州藩士であり将来を嘱望されながら30歳の若さで亡くなった吉田松陰は、教育に関する言葉を数多く残しています。

 

 私はこの夏に、山陽山陰地方を旅行してきました。

昔から機会があれば一度は行きたかった場所の一つが萩です。

折しも現在放映されているNHK大河ドラマ「花燃ゆ」の舞台にもなっています。

この番組は毎回欠かさず楽しみに観ています。

 

 城下町の萩を歩くと、必ず訪れる場所が松下村塾です。吉田松陰は、江戸で投獄された後、生まれ故郷の萩に帰されて幽囚生活をしますが、約1年間囚人の身でありながら多くの逸材を育てます。彼の門下生には、高杉晋作・久坂玄端・伊藤博文・山形有朋など明治維新の原動力となった人物がいます。

松下村塾の記念館を訪れて、私が感動してメモを取った言葉があります。

教育の本質として、「学は人たる所以を学ぶなり。」人間としての自覚を促し、更に当時、世界の中の日本人として自覚を高める必要性を説いています。

志を大変に重んじた人で、「士規七則」の中に、特に大事な三つを挙げています。

1 立志(志を立てる)

2 択交(たくこう・多くの人と交わる)

3 読書(多くの本を読み学ぶ)

 

 今、第一小学校ではアクティブラーニングの研究をしているところです。いかにして、教師主導型の教育を子ども中心の学びに変えられるかです。

そんな折、この江戸時代末期にこの松下村塾での教育方針に更に感動したのです。

 立志を核にした個性伸張の実践教育が基本である。

 授業では、会読・対読が中心となる。

 討論会・野外活動を通して対話や意見交換を重んじる。

まさに、私達が取り組もうとしている教育の姿がこの時代に既に実現されていたのだと

驚かされました。

新しいこととは、昔を知ることなのかとつくづく思いました。

温故知新です。

「人を育てる・プロ野球選手と職人」

 今年のプロ野球シーズンも終了し、ストーブリーグに入り小学生の多くが「将来の夢」であるプロ野球の選手になれるドラフト会議も10月に行われました。毎年約100人近くの新人選手が晴れてプロ野球の道に入ります。小学生の頃から全国各地のリトルリーグ等で人一倍練習をして試合でも大活躍をしてやっと掴んだ夢だと思います。

ある新聞の特集テーマで「運命のドラフト会議」を読みました。スカウトは有望な高校生や大学生、社会人野球の金の卵を何年間も追い続けています。特定の選手への思い入れは人一倍だと思います。大会や練習を何度も視察して「本当にプロで活躍できるか」を見定めるそうです。投球フォームや打撃センスなど様々な技術的な面から考察していきます。

しかし、何よりも一番重視するのは、「努力できる才能」を持っているかを見極めることだそうです。例えば、早めにグラウンドに来て練習の準備をしているか、個人練習に取り組んでいるか、帰宅後にランニングをしているかを観察しているそうです。一人で練習できない選手はプロ野球では埋もれてしまう場合が多いからです。後の大スター選手でも学生野球の頃は、陰で人知れず2時間素振りをしているのをスカウトが見て、惚れ直したこともあるそうです。

この秋、ある研修会で感動する講演を聴く機会がありました。

「一流の職人を育てるには、人間性を高めることです。」

それは、入社3~4年目の若い社員が技術オリンピックの大会で金・銀・銅メダルを独占している秋山木工グループ社長の秋山利輝氏の話でした。

秋山木工の特注家具は、国会議事堂や迎賓館、宮内庁、有名ホテル等で使用されている知る人ぞ知る手作り高級家具です。又、秋山社長は若手職人を育てる独自の研修制度でも注目を集めておりテレビで取り上げられ映画も作成されています。

現在でも丁稚(でっち)制度を取り入れ、全員住み込みで携帯電話・恋愛は一切禁止、男子は勿論のこと20歳前後の女子でも丸坊主になります。丁稚の期間中は仕事のみに没頭できる環境を徹底するとのことです。社長自身が入社希望者の実家を訪れ、両親や祖父母等とじっくり話をしながら家族と本人の覚悟を確かめて、入社を決めるそうです。愛情溢れる家庭環境でないと4年間もの辛い修行に我慢できず、辞めてしまうことが多い。大事なお子様を住み込みで預かるのは、相撲部屋にも似ているなと感じました。

秋山社長が考えた「職人心得30箇条」を丁稚奉公人全員が暗記するそうです。

「挨拶のできた人から現場に行かせてもらえます。」

「明るい人から現場に行かせてもらえます。」

「返事をきっちりできる人から現場に行かせてもらえます。」

「時間を気にできる人から現場に行かせてもらえます。」

「感謝できる人から現場に行かせてもらえます。」

これらのことは技術よりも人として大事なことが中心です。

 人は心が一流になれば、後から技術も必ず一流になれると言われました。このことは、どの道どの職業でも同じことが言えるのかもしれないと思いました。

アクティブラーニングとは何?

数年前、アメリカの学者が未来予測を発表してかなりの衝撃がありました。

「今の小学校に入学した子ども達は、大学卒業時にはなんと、65%の人は今現在、存在していない職業に就くだろう」というセンセーショナルなものでした。

それだけ、現代は劇的な変化をしていく時代に突入したことを改めて実感しました。

現在でも少し前まではなかった文明機器を私達は利用しています。

例えば、お掃除ロボット・音声認識ソフト・電車や車の無人運転(ゆりかもめ)・車の自動運転・スーパーの無人レジ・スマートフォンでの買い物等です。

実に様々なものが機械化されるようになってきています。

では、今の子ども達に本当に必要な力とは何でしょうか。

学校ではどのような学力を付けさせればこれからの時代を生き抜くことができるのかが問われています。

暗記するだけの勉強は、簡単にスマホで検索して調べられる時代になりました。

私自身も今やほとんど辞書を引く機会がなくなりました。

スマホの音声認識アプリを活用して、スマホにボソボソと語りかけることが増えました。

 

これからの社会で求められる人材とは、どういう人でしょうか。

新しいアイデアを出せる人

他の人同士を結び繋げる人

適切に判断できる人

プレゼンが上手い人

論理的に考えて、他者に分かり易く表現できる力、汎用的能力が求められるようになります。

 

本校は今年度より3年間に渡り文部科学省の指定を受けて、「アクティブ・ラーニング」研究を推進していきます。
課題の発見と解決に向けて主体的・協働的に学ぶ学習です。

全国で10地域が指定されました。

千葉県では我孫子市の我孫子第一小学校と我孫子中学校です。

アクティブラーニングの実践フィールド校として「深い学び」「対話的な学び」「主体的な学び」を第一小学校のやり方で追究していこうとしているところです。

第一小学校の職員は、私も含めて全員が大変重責を感じているしだいです。

私たち教員は、文部科学省が出す「学習指導要領」に則って、日々の授業をしています。これは、約10年毎に改定をしてきています。時代の変化と共に指導内容も変わってきます。

数年後に学習指導要領が改定されますが、今までと大きく違う所は、今までは何学年では何を教えるといった教科の指導内容が中心でしたが、次は指導方法も明示する点です。

学校の先生方は、授業は自分流での教え方・その学校流の教え方で指導してきました。

これからの我孫子一小では、「子供中心の学び」を中心に授業を展開していきます。

「何を教えるか」「どのように学ぶか」です。

先生方のチョーク&トーク、教師主導の一斉指導とは異なる指導方法になります。

 

アメリカで面白い調査結果があります。

「学習定着率」です。一度覚えた学習内容を半年後にどれくらいの子供が覚えているか。

先生中心の講義は5%、グループでの話し合いは50%、体験活動は75%そして、子供同士の教えあいは90%です。

学んだことを自分だけの知識にしないで、グループや仲間に伝え合うことで飛躍的に学習理解が深まります。
学び合いは大変に優れた学習なのです。

伝え合うには、先ず人の話を最後まできちんと聴けることが大事になります。

そのような「我孫子一小の聞き方名人」あいうえおをしっかりと身につけさせていくことも学力向上の柱になると思います。

この秋は本校でも校内研究会が沢山実施されます。

そして、県内外からも沢山のお客様が参観に来られます。

「全ては子ども達のために」・・・一歩一歩着実に歩みたいと思います。

 

 

家族とは何だろう・・・

  ある教育雑誌の最新号の特集記事のテーマが、「親」でした。

作家の下重 暁子(しもじゅう あきこ)氏は、「親は子を、子は親を知っているか」についての文章を掲載されていました。読み進めるうちにかなりの衝撃を受けてしまいました。殺人事件そのものは減ってきているが、唯一増え続けているのが親子間の事件であるということである。私が生まれた1950年代は年間3千件あった殺人事件の数は、現在は1千件まで減少している。しかし親子間の殺人事件が最も多い現状があるそうです。

 

なぜだろう。そんなにしてまで親子間で憎しみあうのか。

 

下重氏は「家族という病」という本を出しておりベストセラーにもなりました。

私もこの機会にこの本を読んでみました。

テレビやドラマのCMでは親子、家族の愛情ほど深いものはない。家族は仲良くなければならないという錯覚で自分を縛ってしまうものだと下重氏は言っています。

又、下重氏は次のようなことも書いています。

家族間では、親と子の間では全てを分かり合っていると思い込んでいるから始末が悪い。

実はもっとも知っているようで知らないのが家族なのだ。他人なら例えば友達、知人と付き合う時は客観的に観察し理解しようと努力する。ところが、家族間では理より情が先に立って、分かっているものと思っているから努力しようとしない。その結果、誤解がたまりたまってある日爆発する。

私の父母は、既にこの世を去ってしまっていますが、生前どれだけ本当に父と母を理解していたかは甚だ疑問です。今では本当は良く知ってはいなかったのではないかと思います。

自分は両親に沢山甘えて育ち、幼い頃から自分のことをもっと分かってくれ、もっと褒めてくれと自己中心主義で成長したのではないかと感じています。

中学生から高校生の時は、父母にかなり反抗的な態度を取っていたことも事実です。

 

成長とは何かというと、自分の目の前にある権威を一つずつ乗り越えることである。

 

先ず一番身近にある権威が親である。それと戦ってそれを乗り越える。学校の権威は先生である。社会に存在する大人への反発、それを一般に反抗期という。反抗期のない子どもが増えているというが、こんな気持ち悪いことはない。と同じく下重氏は言っています。

 

親は子どものことをもっと知る努力をする。そして、自分の両親のことも知る努力をする。

兄弟がいても一人ひとり個性が違います。同じ家族の一員としても決して比べてはいけないものなのです。それぞれの違いを認めて、個として独立してけるように強く願って育てていければ大きく曲がらないのではないでしょうか。

 学校の子ども一人ひとりを知る努力を保護者の方と共に真剣に続けていきたいと思います。
 家族とは何だろう。子どもとは何だろう。・・・

戦後70年 戦時下の第一小学校

 今年は、戦後70年を迎える節目の年でもあります。

 6月20日には、我孫子市の平和事業の一環として卒業生が6年生に戦争の悲惨さや平和の尊さを語り継ぐ授業「リレー講座」を本校で行いました。我孫子市は平和都市宣言をしてから30年が立ちます。その間、「派遣中学生」が長崎や広島を訪れて戦争の恐ろしさを学んできました。今回は、第一小学校の卒業生等が中心となり、自分たちの体験を熱く語ってもらいました。授業を成功させるため、かなりの準備をしてきていることも分かりましたし、一人一人の話も上手でした。

先輩の一人が、授業の最後に「世界平和のために、みんなは何をしなければいけないと思いますか。」と聞きました。6年生男子は、「今日、先輩から習ったことを僕たちが次に伝えていかなければいけないと思う。」と答えました。これぞリレー講座だと実感しました。自分の言葉で人に伝えることの重みを先輩も後輩の6年生も共に学びました。

 

昭和20年、東京も大空襲を受けており庶民の生活も著しく貧しい状態でした。戦時下の学校では、全学徒は夏休みを返上して動員作業をしていまいしたから当然夏休みはありませんでした。

空襲が一層激しさを増してくると、児童の集団疎開が実施されるようになりました。

この我孫子にも疎開児童が増えてきました。戦争末期は、1年間で250名もの児童が第一小学校に転入してきました。この子ども達は、家を焼け出され遠い縁故を頼って来た子が多く、食料難や土地に慣れない為に学校ではかなり多くの困難を味わったようです。
学校では急な児童の増加で、授業も午前組と午後組の二部授業にしなければならない状況でした。我孫子では空襲そのものはありませんでしたが、我孫子駅付近では敵機の機銃掃射を受けたこともありました。空襲警報は頻繁にあったので、学校の側に防空壕を掘ったり、子の神の森へ逃げる訓練をしたりしていました。低学年は田んぼに行ってイナゴを取ったり芋畑を作ったりと毎日の作業がありました。高学年は航空燃料用の松根堀りや農家へ出向いて勤労奉仕をしていました。

 終戦の秋のある日、第一小学校の校庭にアメリカ軍の兵隊さんが乗った車が突然現れました。子ども達は、初めて見るアメリカ兵の姿に肝をつぶしました。校庭を横切って来ると、いきなりパンパンと空に銃を撃ちました。MPの腕章をした背の高い血色の良いピンク色した若い兵隊を先頭に、ぞろぞろと軍隊の靴のまま土足で廊下を歩きました。当時、第一小学校の廊下は、ヌカ拭きまでして丹念にピカピカになるまで磨き上げていました。戦勝国のアメリカ兵が銃を持って、その廊下を泥についた靴のまま傲然と歩いている。

この姿に子ども達はかなりショックを受け、強い印象に残っていました。

<我孫子第一小学校百年史より一部抜粋>

 

 私はこの夏休みに、映画「日本のいちばん長い日」を2度見ました。戦争を終結させるだけで政府や軍部内でもこんなにも葛藤があった事実を改めて知りました。特に、感銘を強く受けたのは、陸軍大臣の阿南惟幾(あなみ これちか)でした。ポツダム宣言を受諾し陸軍内部でも戦争継続派(本土決戦)と和平派とに分かれていました。天皇の玉音放送のあった8月15日未明に自宅で腹を切って自決したのでした。私と同じ58歳です。

鈴木貫太郎総理は、「そうか、腹を切ったのか。阿南というのは本当にいい男だった。」と涙ながらに語ったそうです。合掌。

平和の時代、守ることは何かを真剣に考えた猛暑の夏でした。

命とは何でしょうか。時間とは何でしょうか。

人はこの世に赤ちゃんとして誕生する時、全員に砂時計がプレゼントされるのだそうです。そして、砂時計をひっくり返して中の砂が一定の速さで下へ落ち始めます。この落ちる砂が、その赤ちゃんの命そのものです。砂時計の大きさは一定ではなく、大きな砂時計もあれば小さいものもあります。自分にプレゼントされた砂時計の砂の量は誰にも分かりません。

でも、今も確実に一定の速さで落ち続けています。

小学生の子ども達には、砂時計を見たことがない子も多いかもしれません。

ですから、この話を直接子ども達にしたことはありません。

砂時計の砂が流れ落ちていくのを真面目に黙って、見続けた体験がある大人なら分かります。

自分自身の砂が落ちている事実を真正面から受けとめるなら、時間を無駄にできないと思います。ましてや、自分のせいで他人の砂時計の砂を無駄に落とさせてはいけないのではないでしょうか。

時間を守ることの大切さの一つはここにあるような気がします。

 

今年104歳になった医者である日野原重明先生は、「命とはどこにあると思いますか。」と子ども達に質問しました。

子ども達は、素直に自分の体を指しながら「心臓」「頭」「体ぜんぶ」などの様々な答えがでてきました。

日野原先生は「命とは君たちの持っている時間です。」と言っています。

「これから生きていく時間。それが、君たちの命なのです。」

世の中、お金で買えるものと買えないものがあります。

お金では絶対に買えないものも結構あるものです。

その人の価値観にもよりますが、この命と時間は今のところお金では買えないものだと私は思っています。

 時間を大切にしよう。と人はよく言います。

きっと深い意味ではなくこの言葉を遣っているのだと思います。

人生は永遠に続くものだと思っている人にとっては、時間も永遠にあるような錯覚に陥っているのでしょう。私もそうです。

 過去に死に面したことがある人、病気で死を意識せずにはいられない人、家族で大変重篤な病人がいる人、そのような大変な経験をお持ちの人は、命と時間の重みがまるっきり違うのだと思います。

 

未来ある子ども達、これからは人生100年の時代になっていきます。

小学生にとっては、意識しないでも時間は永遠にあるように思っているのかもしれません。

命とは何でしょう。

時間とは何でしょう。

家族で、この夏休み期間中にこの命題を話題にして頂けるとありがたいです。

アリと集団の話

運動会も終わりいよいよ6月に入りました。夏間近でプール開きも間もなくです。

今回は夏でも良く働くアリの話をします。

暑い夏の日も、木々の下ではアリが行列を作り、一生懸命に餌を運んで働いている光景を目にします。私は、今までアリの全部が黙々と働いていると思っていました。

ところがアリの面白い研究があることを知り驚きました。実は、働かないアリがいるのです。

 

 北海道大学大学院で研究した結果によると、

約2割のアリは、餌を運びもしないで仲間の周りをさも働いているかのように動いているだけだそうです。労働とは無縁なのです。働くことが代名詞のようなアリですが、アリの集団の中にも、必ずサボる奴がいるのです。

 アリの集団を勤勉さの度合いで分けると、働かないアリが2割、普通に働くアリが6割、よく働くアリが2割だそうです。面白いことに、このような働き度別の割合は、集団が違ってもだいたい同じだといいます。

 では、よく働くアリだけを全部集めて一つの集団にすると最強軍団ができそうなものですが、実は違うのです。その集団の中では、やはり働かないアリが2割出てくるのです。

反対にサボっているアリだけを集めてみると、全部がサボってしまい集団の危機が生じてしまうと思われますが、その中から奮起して働くアリが2割出てくると言うから不思議なものです。

 

集団とは何でしょうか。

俗に言う一流企業と呼ばれる会社でも全員がよく働くかといえばどうなのでしょうか。

また、優秀な人材確保が厳しい数多ある零細企業でも素晴らしい実績を上げる人物はいるでしょう。人は自分の存在価値を見いだしたいものです。働く中で自己実現をしたいものです。

ある研究者は、アリも働かないことで、自分の存在意義を示している可能性があると指摘しています。

 学校ではお昼休み後に、清掃活動があります。

一生懸命に黙々と雑巾や箒を持って教室を綺麗にしようとして働く子がいます。

掃除の時間なので、役割分担に従って働く子がいます。

箒を持ってフラフラと歩いて、掃いているふりをしている子もいます。

おしゃべりに夢中になって何もしていない子も時々見かけます。

実に様々です。

 

 アリの世界では労働面でより効率的なのは、色々なグループが混じった混合集団だそうです。公立小学校では、基本的には学区内に住んでいる適齢児童ならば誰でも教育が受けられますから、色々な子どもの集団となります。

小中学校の別、年度の学級編制(クラス分け)、異年齢の部活動、地域スポーツ活動等で、

子ども達は様々な集団に入り、又解散して、新たな集団に入ることを繰り返しています。

是非、集団の中で良い意味で働く(活躍できる)存在になって欲しいと願います。

教師の力

「教師は子どもの心を診断する医者でなければならない。」

我孫子第一小学校で約20年前、私が尊敬している校長先生がお話された言葉です。

当時の校長先生が職員室やPTA会議等で話された内容をノートにメモしていました。

又、教師は子どもの心の教育を一番大切にすることを熱心にお話されていました。

医者ではないのですが、先生と呼ばれる一人として子どもの心をどれだけ本当に理解しているのか胸に突き刺さったことを覚えています。

医者は診断して、患者に処方箋を施します。

教師は子どもの悩みを知り、共感し、学校で具体的対応策を講じてあげなければなりません。

日々、子どもが本当のことを話してくれる信頼関係を築き、場の空気をしっかりと読んで、悩みを解決できる糸口を探してあげたいものです。

 

イギリスの有名な教育学者である、ウィリアム・アーサー・ワードは「優れた教師は」の中で、次のように述べています。

凡庸な教師は、ただしゃべる。

●少しましな教師は、理解させようと努める。

●優れた教師は、自らやってみせる。

●本当に優れた教師は、生徒の心に火を点ける。

 私達教師は、子ども自身がやる気を持てるように仕向ける技術を身につける必要があると思います。それも、その子の個性に合った方法で真剣に語ることが大事です。子どもは、

教師が上辺で言っているのかを見抜きます。

 

 明治生まれの森信三(しんぞう)先生は、「生を教育に求めて」の著書の中で、教師の力について辛口に述べています。

 例えば、校長の挨拶のあり方については、

朝の挨拶は、部下はもとより子ども達にも、否、用務員さんにもこちらから先手を打たねばなるまい。全校朝会などで、「まだ朝の挨拶が良くないから、みんなしっかりやるように。

・・・・」などと間抜けたお説教を繰り返している程度の校長に、一体何が出来るというのであろうか。

なんとも鋭い指摘であります。

 教育について、極めつけの重い言葉があります。

 「教育とは流水に文字を書くような果てない業である。

  だが、それを岩壁に刻むような真剣さで取り組まねばならぬ。」

 

 学校立て直しの定石として、最初に打つべき三つの具体的な事柄もあげています。

①朝のあいさつ

②学校内外の紙クズがなくなること

③靴箱の靴のかかとが一直線に揃うこと

 まさしく、率先垂範のみです。毎日の私達の言動こそが教育だと戒めたいと思います。

 

少年は必要とされてはじめて大人になる

6年生3クラスでと3月の第2週に「校長とのお別れ授業」をしました。

今回のテーマは、「言葉の力」です。

ボランティア発祥の地イギリスで、有名な言葉があります。「少年は、必要とされて、はじめて大人になる。」という言葉です。6年生には、「必要とされて」の部分を提示しないで、

グループごとに自由に創造して書いてもらいました。

・20歳になって ・自立して ・苦労して  ・沢山の経験をして  ・お酒を飲んで等面白い内容を含め色々な言葉がでました。

 

今回はイギリスのジャーナリストの第一人者であるアレック・ディクソンが大事にしている出会いの美しいエピソードを紹介します。

ロンドンの下町にマイコルという無気力で心が荒れ果てている16歳の少年がいました。

他人に暴力を振るい、車や店のショーウィンドーを破壊して、間もなく少年鑑別所に入れる準備をしていました。

そんな時に、あるボランティアコーディネーターがこう言いました。

「実は、あなたと同じ年の目の不自由な女の子がいます。その女の子は、あなたに、是非水泳を教えて欲しいと言っているのです。」

少年の心は少し動きました。目の不自由な女の子が、自分を必要としてくれている。しかも、なんと同じ年の女の子なんだ。水泳を教えることくらいなら、自分にもボランティアはできる。

ところが、コーディネーターは、すでに女の子と会っていたのでした。その少女は、目が不自由で、しかも家族が心配するほどの心が塞ぎがちな性格でした。なぜなら、いつも一人ぼっちで、孤独だったのです。同じ年の女の子達は、友人も多く、自由にパーティーを楽しんだり、男の子にデートに誘われたりしている。自分には誰の誘いもない。誰にも必要とされていない自分が悲しかった。

コーディネーターは、少女に問いかけた。

「実は、あなたと同じ年の男の子がいるのです。彼は友達もできずに孤独な毎日を過ごしています。でも水泳がとっても得意です。あなたは、水泳を教えてもらうボランティアをしてくれませんか。」

少女の心も動いたのです。男の子が心を閉ざし、自分を必要としてくれている。しかも、なんと同じ年の男の子なんだ。水泳を教えてもらうことくらいなら自分にもボランティアはできる。

このようにして、二人は、お互いがボランティアとして出会った。

やがて、二人ともしだいに自分が、他者や社会に必要とされている、かけがえのない存在であることを知っていきます。

「少年は、必要とされて、はじめて大人になる。」

二人は、意味ある他者の出現によって、意味ある自分を発見することができたのである。

 

 この話は、私が40歳代に勤務していた「さわやかちば県民プラザ」で生涯学習センターのボランティア担当として知ったお話です。

自分の存在価値は、周りの他者や社会から「あなたは、必要な人なのです。」と認められてこそ成り立つものだと認識しました。

学校でも教室内でも、「君は、クラスで必要な人です。」と毎日のように先生や友達から何度でも言われる環境を作りたいと思います。

 

 

「幸せとは何だろう?」

3月2日の全校朝会で子ども達に「幸せとは何だろう?」というお話をしました。

最初に、「皆さんに聞きます。幸せという意味を知っていますか?」

国語辞典には、運が良いこと・幸福と書いてあります。

「では、皆さんにとって幸せなことはどんなことでしょうか?」

「目を瞑って、思い浮かんだ幸せなことを指で折りながら五つ考えてみて下さい。」

どんなことが思い浮かんだでしょうか。

例えば、食べている時・寝ている時・好きなスポーツをしている時・ゲームをしている時・趣味の物を集めている時・お友達とおしゃべりをしている時などがあるかもしれませんね。

でもそういう自分自身の好きなことだけで幸せと感じるのは、一瞬であり長くは続かないかもしれません。

今日は、皆さんに次のような言葉を紹介します。

6年生は1学期に職場体験の事前学習会の時にお話をしたので覚えていることでしょう。

「幸せとは、幸せを探し続けることである」

さて、この意味が分かるでしょうか。

例えば、

宝くじに当たって何億円も突然ももらい大金持ちになった人は幸せになったかな?

オリンピックで金メダルを取った人は幸せになったかな?

人間は、突然に大きなお金が入ると幸せになったように思いますが、家族でもめてしまいケンカが起きたり、生活が贅沢になったり、最後はお金が無くなり哀しい結果になることもあります。

又、オリンピックで優勝して金メダルを取って一躍有名になっても、その後、記録が伸びずにどんどん若い人に抜かれてしまい苦しむ人も多いようです。

では、本当に幸せになれるにはどうすればいいのでしょうか?

私は、三つのことがあると思います。

・一つ目は、満足しないことです。

あることを追い求めることです。極めることです。辛いことに勝つことも幸せです。

・二つ目は、自分以外の物に求めないことです。

物は飽きます。キリがないです。いつか壊れるかもしれません。

・三つ目は、人の為に役立つことです。

感謝されます。褒められます。自分のことよりも他人の為に何かをするのです。

人は人として生まれたからには、やはり誰でも不幸になりたいとは思わないでしょう。

幸せは、人によって違うと思います。

三番目の人の役に立つ幸せは、将来の仕事にしてもいいし一番大事なことかもしれません。

一小の皆さんにもぜひ、自分の本当の幸せとは何かを考え続けて欲しいと思います。

開校記念日(142年前の第一小学校) 

2月20日、我孫子第一小学校は開校142周年を迎えました。

開校記念式で、開校当時のことを「第一小学校百年史」を参考にしながら子ども達に話しました。
今から142年前の
明治6年2月20日延寿院(えんじゅいん)とうお寺を使って学校がスタートしました。このお寺は現在のイトーヨーカドーの近くにありました。教師は杉山 英(えい)先生一人で子どもの数は、82名の一クラスでした。

当時は、5歳から14歳までの適齢児童が我孫子小学校に通うことができました。学区は今よりもかなり広く、我孫子宿・高野山村・久寺家村・柴崎村等でした。実は、我孫子第一小学校に通える学区内にいた子どもの数は、約1千人もいたそうです。
では、なぜ1千人の子ども達が学校に通わなかったのでしょうか。
明治初期の小学校では、村からの寄付金や家からの授業料があり、貧しい農家では家の手伝いや子守、留守番等で子どもを学校に通わせる余裕がなかったそうです。我孫子近郊の村は大変に貧しい農家も多く就学率は低かった記録が残っています。

又、杉山英先生のお給料も大変安くて、初めてのお給料が3円50銭だったそうです。軍人(少尉)さんが50円もらっていたそうですから、学校の先生のお給料がいかに安かったが分かります。
授業は、読書・算術・習字がありました。高学年になると地理や歴史等も習いました。その後、音楽や体操もやっと行われるようになりました。
実は、学校の名前も時代と共に変遷しています。
「我孫子小学校」「草麻尋常小学校」「我孫子尋常小学校」「我孫子第一尋常小学校」「我孫子尋常高等小学校」「我孫子町中央国民学校」そして、戦後の昭和22年に「我孫子市立我孫子第一小学校」となりました。
沢山の先人達の素晴らしい努力の上に今の我孫子第一小学校が存在していることがよく分かります。この良き伝統を引継ぎながら、未来に活躍できる子ども達を教えていきたいと思います。


寿命100年の時代をどう生きる

今から30年後、2045年の日本人の平均寿命は100歳になると言われています。

NHKの「ネクストワールド」のテレビ番組でもその話題が取り上げられていました。織田信長の時代は、「人生50年」でした。明治時代でも平均寿命は男女共に45歳位、戦後の1947年初めての全国調査でも男性50歳、女性53歳です。私が生まれた1957年は、男性63歳、女性67歳です。定年までどんなに一生懸命働いてもその後の余生は、数年間という時代でした。本当に哀しい時代だと感じます。昔の人の楽しみは何だったのだろうと思います。短い人生を潔く散っていったのでしょうか。

 2015年の現在、男性80歳、女性86歳の時代となりました。1日平均で5時間ずつ寿命が延びているそうです。60歳定年後、平均寿命までの約20年間、寝る食べる以外の余暇時間は10万時間あるとも言われています。定年後にもう一つの新しい人生が始まると思っていいのかもしれません。生涯現役で働く、生涯学習をする、趣味に生きる、地域貢献する、ボランティア活動をする等の幅広い選択肢があります。定年後、いきなり新しい仕事や趣味は恐らくリスクが高いことが予想されます。現役の時代に少しずつ慣れておくことの方が良いと老後に備える様々な指南書には書かれています。

 長生きが本当の意味で「幸せ」に繋がるには、健康が大前提かもしれません。健康寿命は平均寿命より10歳位前倒しの状態です。どうしたら頭も体も健康でいつづけることができるのでしょうか。若い世代の人にとっては更に大事な問題です。

 6年生を対象にした「思春期講座」を1月に実施しました。講師は、助産師さん2名の方です。「大人に向かって、見つめ直そう体・命・心」のお話をして頂きました。子ども達全員が授業後の感想文を書きました。その中である男子は、「どれだけ命が貴重か分かった」「このようなことを真剣に教えてくれる人達がいるのはありがたいと思った」ある女子は、「赤ちゃんが産まれる時には、自分も母親も頑張っていることを聞いて少し自分が誇らしくなりました。あのビデオを見て私も産みたいと思いました」又、感想で多かったのは、「自分の命は自分の物ではなく、その他にもお父さんお母さんや自分に関わっている人の物なのだと思いました」

子ども達は、命の具体性を今回の性教育で学んだことと思います。

自分のことを好きになり、自分の命を大切にできる子どもに育つような支援を続けていきたいと思います。

自分の命を大切にできることが、他人の命のことも本当に大切にできることに繋がると思います。

 

3人のレンガ職人

新年あけましておめでとうございます。
2015年のスタートです。今年もどうぞよろしくお願いします。
本日の始業式で、私は全校児童に次のような話をしました。
今日から、いよいよ平成27年になり3学期が始まりました。

西暦で言うと2015年になります。

日本が戦争をしてその戦争に負けてどん底の時代から今年で70年になります。

「戦後70年」という言葉を今年は色々なところで聞くことが多いと思います。私達は二度と戦争をしてはいけません。

さて皆さんにとっては、今年はどんな年にしたいですか。

この後、教室に戻ったら担任の先生と是非話し合ってみてください。

 

今日は、イソップ童話から「3人のレンガ職人」のお話をします。

 

世界中を旅している人が、ヨーロッパのある町に来ました。

そこでは、教会の大聖堂を造っていました。

旅人が1人目のレンガを積んでいる男に尋ねました。

「ここで何をしているのですか?」

すると、男はこう答えました。

「見れば分かるだろう。親方に言われてレンガを積んでいるのさ。

 毎日毎日同じ事をしているだけだ。全くついていない。」

 

旅人がしばらく歩くとまた2人目のレンガを積んでいる男に会いました。

「ここで何をしているのですか?」

すると、男はこう答えました。

「俺はね、ここで大きな教会の壁を造っているんだよ。

 この仕事でお金をもらい家族を養っているんだ。

 大変だなんて言ったらばちが当たるよ!

 

旅人が更に歩き続けるとまた3人目のレンガを積んでいる男に会いました。

「ここで何をしているのですか?」

すると、男はこう答えました。

「俺は、歴史に残る立派な大聖堂を造っているんだ。

この大聖堂ができれば町中の人が喜ぶだろうな。素晴らしいだろう。

俺は、この仕事を誇りにしているよ。」

 

さて、第一小学校の皆さんは、何番目のレンガ職人でしょうか。

同じレンガ積みの仕事をしているのに、なぜ、こんなにも違うことを言うのでしょうか。

その人の心の持ち方次第で全然意味が違ってしまいます。

皆さんが毎日やっている勉強、掃除、係活動、挨拶、高学年の部活動はどうですか。

どういう気持ちで取り組んでいますか。

「何のためにやっているのか」

「誰のためにやっているのか」

「本気でやっているのか」

やらされているのか。
ただやっているのか。
自信と誇りを持ってやっているのか。

同じことをやるなら、3人目のレンガ職人のように目的意識を持って生き生きとして自分のやっていることに自信と誇りを持ちたいと思います。

 

お手伝いは「できる大人」への第一歩

  最近の様々な研究から、お手伝いがしっかりできるということは「できる大人への第一歩」だと言われるようになってきています。

 私の子ども時代は、お手伝いはどの家庭でも当たり前のことであり自然とやるべきことだと感じていたし抵抗感もそうなかった気がします。風呂洗い、買い物、弟妹の面倒、ガラス磨き、掃除、料理等があったものです。小学生だった私が今でも一番覚えているのが、保育園に通っていた妹をよく迎えに行き引き取ったことです。今なら小学生に渡すことは、あり得ないかもしれませんが、「お兄ちゃんが迎えに来たよ!」と保育士さんが大きな声で妹に言っている場面を思い出します。

 さて、お手伝いを日常的にしていると、失敗もそれを乗り越えて褒められる経験も増えるので、子どもの自信に繋がり少々の失敗は恐れない心の強さを育みます。また、お手伝いは手伝う相手への気遣いも必要です。大人になって周囲への気遣いができるかどうかは、社会人として仕事を円滑に進めるのに欠かせない能力となります。つまり、お手伝いは将来必要となる「仕事力」の原点でもあります。

 更に、お手伝いを通して一度やると決めたら最後までやる「責任感」、お手伝いを継続する「持続性」、お手伝いを終わらせる「計画性」を育てることにも繋がります。この責任感・持続性・計画性は、学力を上げる大切な要素であり、お手伝いの内容によっては応用力や活用力を育みます。与えられた情報や条件を整理して、自分なりに答えを導き出す「考える力」が養えます。

 例えば、「食器を並べる」お手伝いを頼んだとします。すると、子どもは、先ずテーブルの上を片付け、拭いて、食器を並べるという段取りを思い浮かべ(イメージ)なくてはなりません。そうした経験を積み重ねることで、子どもは少しずつ「段取り力」を身につけていくのです。

 特に心を育ててくれるお手伝いは、「食器を並べる」から一歩進んだ「料理」であると思います。料理する時は、家族の好みや健康を考えなければいけません。工夫を凝らし準備をして、食べた家族が喜ぶ顔を見たり感謝されたり、遠慮のない意見を聞いたりして人の心にふれることが出来ます。

 このように、子どもはお手伝いを通して、責任を持ってやり遂げる力や相手を気遣う心、段取りを考えて物事を進める力などを養うことができ、将来の「できる大人」へと成長していくことと思います。

 

【お手伝いをさせる時の心構え】

  良いところは褒める

 よくできたら、きちんと褒めてあげる。それだけで子どもには自信がつき、愛情を確認し、またやろうという気になります。

  待ちの姿勢が大切

 先回りせず、子ども自身が気づくまで待つ。挨拶なら「こんなときは何て言うんだっけ?」と自分で気づかせる言葉かけが大切です。

  「叱る」と「教える」を区別する

 上手にできなかったら叱るのではなく、その都度教えればいいだけです。叱るのは危険なことをした時だけにする。

手賀沼殉難教育者慰霊式

手賀沼殉難教育者慰霊式(70周年)に参加して

 

 平成26年11月22日(土)、我孫子市立湖北小学校にて手賀沼殉難教育者慰霊式が無事に執り行われました。

当日は穏やかな快晴の中、午前9時に関係者一同で中里の慰霊碑に献花をしてきました。

その後、湖北小学校図書室にご遺族を始め我孫子市長・柏市長・両市の教育委員長・我孫子市教育長、両市校長会・教頭会、退職校長会長、県会議員、市会議員等の関係者約70名が参列しました。

私は今回の慰霊式で主催者として、又我孫子市校長会の一人として11月4日の第一小学校の全校朝会で、子ども達にこの哀しい事件のことを話したことを伝えました。本校の千浜宗一郎校長(当時49歳)と中村良子先生(当時17歳)のお二人が私達にとって身近な手賀沼で尊い命を落としたことは本当に辛い事実であると更に実感した日でもありました。

本校の校歌の一番は、次のような歌い始めになっています。

太鼓が鳴るよ青空に 向ヶ原の丘の上

 集えよよい子 我孫子第一 

 学びの庭に 眉上げて」

最初の太鼓が鳴るとは、千浜校長先生が昭和17年5月に満州(今の中国)と朝鮮(今の韓国)に教育視察に行かれたことを記念して造られた大きな太鼓の音のことです。

当時、授業の始まりと終わりはチャイムの代わりに太鼓を叩いて音を鳴らしていたそうです。

作詞家の髙橋菊太郎先生が、戦後に何とか明るい一小校歌を創ろうと栄地区を歩きながら考えていた時、この太鼓の音が突然聞こえてきて歌い始めの言葉に使ったそうです。
            職員玄関に置いてある千浜校長先生の
     海外視察記念の太鼓(昭和17年5月制作)

           

 6年生の子ども達全員が、全校朝会で私の話を聞いた感想を書いてくれました。

当日の慰霊式で読み上げた女の子の文章を原文のまま掲載致します。

(本人と保護者の了解を頂いております)

手賀沼殉難事件の感想

                   6年2組  田中 真愛

 

 私は手賀沼が、昔とても綺麗で、みんなの遊び場だったという事しか知らなかったから、手賀沼でそんな悲しい事があったという事は知りませんでした。

戦争中で苦しい時に、更に、こんな事故があったなんて可哀想と言うよりも、なんて苦しくて切ない時代だったのだろうと思いました。

 今の時代は、命の大切さを理解してきているけれど、この時代の人達にとっては、命とは何だったのだろう?と思いました。もう二度と悲しみで溢れないようになって欲しいです。

 我孫子で育った限り、この事故を忘れずに、命の重みを感じて生きていこうと思いました。

 

6年生の子ども達は真剣にこの事件のことを考えてくれたと思いました。

その他にも数名の子を抜粋して掲載します。

 〇凄く若い女性の方もこの事故で亡くなっていると聞き、とても悲 
  しい日本だと思います。

  戦争などしていなければ若い女性の方が、先生になって働くということもなかったのにとても残念です。

〇事故の二日後に葬儀をする予定が空襲警報が発令されてできなくなったこともとても悲しいことだと思います。そのことからも戦争は絶対にいけないと思います。

〇・・・・・私は千浜校長先生のことも中村良子先生を含む18名の先生方のことも、そしてこの悲しい事件のことも決して忘れません。いつまでもいつまでもこの悲しい事件を忘れません。

私達は、現在、平和な時代に生きて子ども達の教育をいております。70年前に起こった「手賀沼殉難事件」の哀しい出来事を忘れることなく、今後も子ども達に語り継いでいきたいと思います。
 

ご遺族及び関係者の方には、心より哀悼の意をお伝え致します。

手賀沼殉難事件について

昭和19年11月22日、その日は西風の強い日であった。手賀沼はもうすっかり冬景色となっていた。東部女教員相互視察研究会が湖北国民学校と手賀東部国民学校で開かれた。

その頃は若壮年の男子教員はほとんど出征して行って、若い女子教員がどこの学校でも半数以上を占めるといった有様であった。その若い女子教員を対象に研究会は開かれたのであった。

我孫子中央国民学校(現在の我孫子第一小学校)からは、千浜宗一郎校長以下、椎名芳子、湯下光代、浅倉ふさ、香取好子、吉元アツ、中村良子の7名が参加していた。

午前中は湖北校を視察し、授業や閲兵分列を見学したあと、午後は沼向こうの手賀東部校に行くことになっていた。一行40名は、午前11時30分、中里の渡しから船に乗った。

風は強かったが、こちら側は危険を感じさせるほどではなかった。しかし、一艘ずつでは危ないので分乗した三艘の舟を横に並べて綱で結び合わせた。

 沼に出ると風が一層強くなり、波のうねりが高まってきた。湖の真ん中まで来ると、繋ぎ合わせた綱がゆるみ始めた。舟と舟の間があき、そこから水しぶきが吹き上げてきた。若い女性の先生方は着ている着物を気にして声を上げながら体をよける。そのたびに舟はぐらりと傾いた。

「動いてはいけない。動いては危険だから、じっとしていなさい。」

千浜校長がたしなめた。

 舟があと三分の一で対岸に着くところであった。水しぶきが上がり、本能的に皆が身を寄せた時、西からの突風が襲い、あっという間もなく三艘の舟が一緒に波に呑まれ、全員が湖に投げ出された。悲鳴が波に消された。

 沼には農民の藻取り舟が出ていたのだが、丁度昼休みでみんな岸に上がって休んでいた。

それも不幸であった。

 急報はあちこちへ飛んだ。

 我孫子中央国民学校では田口教頭が残っていた。その日、生徒は早めに下校していた。

「千浜校長危篤、すぐ医者を連れてこい」

 田口教頭にもたらされた報せはこのようなものであった。使いの人に聞いても、詳しいことは分からない。田口教頭は直ぐに学校医である山下先生、矢口先生の二人に連絡を取ったが、二人とも不在であった。自転車を飛ばして日立精機の診療所へ行き、診療所の医者を自転車の荷台に乗せて現場へ急いだ。

 対岸へ駆けつけた時は、事件の発生から一時間も経っており、すでに引き揚げられた遺体が土手に並べられていた。その中に我孫子中央国民学校の千浜宗一郎校長と中村良子准訓導の悲しい姿があった。18名の教員や学生等が犠牲になった。殉難者は寒さと厚着のために水中で体の自由を奪われたのであった。

 その夜、全職員が両家に分かれて行き、しめやかに通夜を営んだ。

 11月24日千浜校長の葬儀が行われた。5年生以上の児童と全職員が会葬するため、正午に校庭に集まっていると空襲警報が発令された。そのため全員を下校させ、田口教頭が代表して参列した。

 名校長と仰がれ、我孫子小学校に「千浜時代」を作った校長の戦時教育に殉じた哀しい最後であった。

 26日には中村良子先生の葬儀が柴崎の分教場で行われ、受け持ちの4年生男子組と柴崎青山分教場の4年生以上の児童と職員が参列した。

 児童の一人は、「おっかない先生が死んだ。」と思い、四角いお棺の真っ白な被いをぼんやりと見ていた印象を語る。お棺はリヤカーで墓地まで運ばれた。

 12月2日は、千浜校長と中村先生の町葬が執行された。22日には郡教育会の主催で、殉難教員の合同慰霊祭が行われた。

 手賀沼殉難事件の慰霊碑は、今は干拓農地となっている中里の渡しを見下ろす小高い丘に、ひっそりと建っている。
(我孫子第一小学校 百年史より抜粋)

 

 私達我孫子第一小学校の先輩教員であるお二人の哀しい事件から、今年は丁度70年を迎えることになりました。

 戦争も遠い昔のような感じとなりましたが。この時代に起こった「手賀沼殉難事件」を語り継ぎ、戦争のない平和な時代に感謝し、学校で学んでいる児童の安全を地域の方と共に、しっかりと守っていきたいと切に思います。

 平成26年11月22日(土)、我孫子市立湖北小学校にて手賀沼殉難教育者慰霊式

(殉難70年にあたり)が執り行われる予定です。

我孫子市長・教育長、柏市長・教育長、両校長会・教頭会等の関係者が参列します。

ご遺族の方には心よりご冥福を申し上げます。

 11月4日の全校朝会では、校長の話としてこの哀しい事件のことを児童全員に伝えます。子ども達は、学区にあり身近に感じていた手賀沼で、過去にこのような哀しい事件が起きたことを知る機会になります。合掌。 

手賀沼殉難事件の慰霊碑にて献花
(平成26年10月24日)


 

自然は恐い 御嶽山の噴火

 10月の全校朝会で子ども達に次のようなお話をしました。

皆さんも既にテレビや新聞等で見ているように長野県にある御嶽山(おんたけさん)が、9月27日午前11時52分噴火しました。

この御嶽山は、3067メートルもある高い山で、昔から信仰の山として修行したり初心者も気軽に登れたり近年は特に登山客に人気があったようです。突然の噴火により楽しく山登りをしていた人が50名以上も亡くなったり大けがをしたりしました。

小学校5年生の女子も犠牲になるなど大惨事となりました。

 

自然の怖さについて、私達は色々と経験しています。

身近なものとしては、台風と地震、そして雷や急な大雨等があります。

台風は今年も既に19号が発生し、日本各地に被害をもたらしました。

地震も経験したことありますね。

3年前には東日本大震災があり第一小学校も大きく揺れて体育館の壁が崩れました。

幸いにもケガ人が出なかったことに感謝したいです。

 

 では、火山の噴火を経験したことある人はいますか。

この中には、恐らくいないでしょう。自然災害については、小学生でも多くを経験しているのですが、火山噴火についてはテレビ等のニュースでしかその恐怖はなかなか分かりません。

 

 我達は大きな地球に住んでいます。

この地球が誕生したのが、今から約45億年前であり、宇宙にある隕石という石がぶつかり合って、どんどん温度を上げていき、ついには真っ赤な「炎の星」になりました。

やがて、この地球に雨が降り炎だった地球は「水の星」へと変わりました。

しかし、地球の中はマグマという大変熱くてドロドロしたものがあります。

それが、時々火山などの山で今でも爆発して地表に出てきます。

私達の住んでいるこの日本は、その火山が大変に多く集まっている国です。

いつ噴火してもおかしくない「活火山」が、なんと110もあるそうです。

3776メートルもある日本一高い富士山も実は「活火山」の一つです。

最後の噴火は、今から約300年前です。

江戸時代の1707年、宝永(ほうえい)の大噴火と言って、東京の町まで白い灰は降り平均で約2センチに達し、多いところでは5センチから10センチも積もったそうです。

まるで雪が降っているようだと、当時の人々は日記に書いています。

もし今、富士山が噴火したとしたら東京の町はどうなるのでしょうか。

 

私は、改めて今回の御嶽山の噴火で、地球は生きているのだ。

日本は、火山の国なのだ。

北海道から九州まで至るところに火山があることを再認識しました。

そして、自然の力は偉大であり、恐いものだと思いました。

人間の力では到底どうにもならないものの存在を感じました。

親と教師について・・・二つの詩から

子どもは常に親から学んでいると「子は親の鏡」の作者であるアメリカの詩人ドロシー・ロー・ノルト氏は語っています。子どもは親の言葉ではなく、親の生き方や喜怒哀楽の姿から良いことや悪いことも含めて吸収しています。

次の詩は、戦後の1954年に書かれた詩ですが、世界中で翻訳されています。


  「子は親の鏡」        ドロシー・ロー・ノルト


けなされて育つと、子どもは、人をけなすようになる

とげとげした家庭で育つと、子どもは、乱暴になる

不安な気持ちで育てると、子どもも不安になる

「かわいそうな子だ」と言って育てると、


子どもは、みじめな気持ちになる

子どもを馬鹿にすると、引っ込みじあんな子になる

親が他人を羨(うらや)んでばかりいると、


子どもも人を羨むようになる

叱りつけてばかりいると、子どもは「自分は悪い子なんだ」と思って


しまう

励ましてあげれば、子どもは、自信を持つようになる

広い心で接すれば、キレる子にはならない

誉(ほ)めてあげれば、子どもは、明るい子に育つ

愛してあげれば、子どもは、人を愛することを学ぶ

認めてあげれば、子どもは、自分が好きになる

見つめてあげれば、子どもは、頑張り屋になる

分かち合うことを教えれば、子どもは、思いやりを学ぶ

親が正直であれば、子どもは、正直であることの大切さを知る

子どもに公平であれば、子どもは、正義感のある子に育つ

やさしく、思いやりを持って育てれば、子どもは、やさしい子に育つ

守ってあげれば、子どもは、強い子に育つ

和気あいあいとした家庭で育てば

子どもは、この世はいいところだと思えるようになる

 

私達が出来ることは、最後の一行にもある「この世はいいところだ」と子ども達に思ってもらえるような家庭、学校、社会を作ることだと思います。

  子どもを励ましましょう。誉めて育てていきましょう。

 

 

 「優れた教師は」      ウイリアム・アーサー・ワード

 

 凡庸な教師は、ただしゃべる

 少しましな教師は、理解させようと努める

 優れた教師は、自らやってみせる

 本当に優れた教師は、生徒の心に火を点ける

 

私達教師は、学校で様々なことを日々教えています。学習も勿論大事な指導事項です。生活態度や友達への思いやりも教えていきます。でも、一番大事な教えとは、子ども自身が本気でやる気になることです。いつも先生にやらされている感があっては、伸び代に限界があります。「生徒の心に火を点ける」ことは、大前提として先生のことを尊敬して、自分も一生懸命に頑張り、そして先生に認められたいと願っていることです。

 

 

人を以て鏡と為す

7月1日の全校朝会では、私は二つのお話をしました。
 一つ目は、水泳に関することです。
晴れた日はプールで水泳学習をしていますが、子どもである今のうちに25メートルを泳げるように頑張りましょう。泳げることと自転車に乗れることは大変似ています。

最初から自転車に上手に乗れる人はいませんね。みんな必死に練習して、失敗して転んで、やっと自転車を一人で乗れるようになるのです。家族の方の協力があったことでしょう。

自分の体の左右のバランスとスピードコントロールを自然と体が覚えていったのです。

でも一度自転車に心地良く乗れると一生涯乗ることができます。

水泳も同じです。高等動物である人間は、犬などの動物と違って練習をしないと水の中では泳ぐことはできません。腕と足の動かし方のバランス、呼吸の仕方、リラックス等の技術を学べば25メートルは泳ぐことができます。後は、持久力と体力を付ければもっと長く泳ぐことができるようになります。一度泳げると一生涯プールや川や海で泳ぐことができます。

 

 二つ目は、尊敬する人を持ち(目標の人)その人を手本として頑張ることが大事であるということです。

皆さんは、「尊敬する人」はいますか。・・・・・・・・

尊敬する人とは、立派だなと思う人のことです。

心から偉いなと感じる人のことです。

お父さんですか? お母さんですか? 担任の先生ですか?

塾や習い事の先生ですか? 歴史上の人物ですか?

友達にも尊敬する人はいますか?

 

皆さんは柔道というスポーツを知っていますね。

柔道は、日本で生まれて全世界に広まりオリンピック競技までになった立派なスポーツです。

この柔道を作ったのが「柔道の父」とも呼ばれている嘉納治五郎です。

日本人が尊敬する人の一人かもしれません。

江戸時代の末期、1860年に今の兵庫県の神戸で生まれました。

なんと身長は、158センチと大変小柄な男性でした。

小さくてしかも体も丈夫でなかった治五郎は真剣に強い人間になりたいと思い当時の「柔術」を習うようになりました。

運動だけでなく勉強も人一倍頑張ったそうです。

一生懸命勉強して今の東京大学を卒業して、文部科学省に勤めます。

柔術を発展させた柔道を作り、「講道館」という道場を開き世の中に柔道を広めました。

その後、東京高等師範学校(今の筑波大学)の校長先生にもなった嘉納治五郎は、明治44年に、我孫子の手賀沼の畔(アビスタの付近)に別荘を作りました。

そして、近くにあるこの我孫子第一小学校にも訪れて立派な「書」を送られました。

そこには、こう書かれていました。

「人を以って 鏡と 為す」

本物は、職員玄関に掲げてあります。

書道家としても有名だった嘉納治五郎は、全国に様々な書を数多く残しています。

「人を以って 鏡と 為す」

この意味は、分かりますか。

鏡とは鑑であり(お手本・模範)のことです。

尊敬する人を持ち、そして、その人を良きお手本として頑張りなさい

という意味です。

自分が生きていくお手本やモデルとなるべき人を見つけると、生きる意味や理想とする姿が分かります。そして新たな目標が生まれます。

小学生の今から、生きる目標となる人を是非見つけて下さい。

 

 

いじめを許さない(その2)

 6月2日の全校朝会で、私が全校児童に「私の妹」という悲惨ないじめの話をしたことを受けて、各学級で再度いじめについて話し合いました。そして、学年集会を開き「いじめゼロ」の具体的な取り組み(いのちを大切にするキャンペーン)を始めました。 
 以下は、学年ごとに取り組んだ内容です。(報告書を簡単にまとめたものです)

☆1学年

 ・学年目標「なかよし」について・・・友達と仲良くするにはどうし
    たらよいかな?

・ふわふわことば、ちくちくことばをかんがえよう!

 ・いろいろな友達のことを知ろう。「補聴器」「装具」「にこにこ
    教室」って何?

☆2学年

 ・校長先生が読み聞かせしてくれた「私の妹」をもとに話し合お
    う!

 「あの妹があなたのクラスにいたら,どんなことをしてあげたいですか?」

   と学級毎になげかけ、「自分だったらこうする」ということを
      ワークシート
に書いた。

②ワークシートを学年集会に持ち寄り,「あの妹」の友達として
      どうしてあげ
たいのかを話し合った。

③最後に2年生の約束を確認した。

・いじめを見たらだまっていない 

・友だちの気持ちを考えて行動しよう 

・いやなことは「いや」とはっきり言おう

☆3学年

 ・「いじめとは何か」「いじめられたらどうするか」「いじめを見
    たらどうするか」

を学年で話し合った。

・その後,教師が子どもの頃のいじめに関する体験を話した。いじめを防ぐために自分ができることを一人一人紙に記入し,学年掲示板に掲示した。

☆4学年

・各学級でいじめのないクラスにするためにできることを話し合い
    発表した。

 ・その後各担任から話をし、校長先生からも命の尊さについての話
    を頂いた。

☆5学年

 ・事前に各クラスでいじめをしないためにどうしたらよいか話し
    合った。

 ・学年集会では、各クラスの話し合いの内容を発表し合い絶対にい
    じめをしな
い・させない・いじめられないを宣言し合った。

 ・そしていじめをすることは犯罪であることをよく肝に銘じた。
    いじめられて
いる人を見かけたら、声をかける・助ける・先生や
    家の人に相談する。一緒
に遊ぶ、いじめている人を見かけたら、
    止める・やめさせる・大人に相談す
る・・・など勇気をもって取り
    組もうと誓い合った。

☆6学年

 ・各学年で話し合ったことを発表し、学年の3人の教師からそれぞ
    れの経験や
思いを話した。

 ・最後に校長先生から,星野富弘さんの詩集から「いのちより大切
    なもの」を
朗読していただき,いのちについて考える時間をもっ
    た。昨年度行った校長
先生の「いのちについて考える授業」の際
    の卒業生の感想を紹介し、いのち
の重みについて真剣に考える時
    間を全員で共有した。

   本校では、各学級で第1回目のいじめのアンケートを実施してい 
 るところです。
昨年度の秋の調査において、「あなたは今、いじめ 
 られていますか」との最初の質問に
14名の児童が「はい」と答え
 ております。その後、担任が詳しく話を聞いたり、指導したりして
 高学年の1件まで解決することができました。低学年においては、
 ケンカ等のトラブルで少し叩かれたり嫌なことを言われたりしたこ
 とでいじめを受けていると回答している場合もあります。いじめへ
 と発展しないためにもこの初期の段階で問題解決に向けて速やかな
 対応をしていく必要があります。高学年での1件は保護者に詳細に
 説明し謝罪して、継続して学級・学年で解決に向けて取り組んでい
 るところです。
 
  我孫子市全体では、小学校で約6%、中学校で約2%の子ども達
 が「いじめを受けている」との結果が出ています。
小学校で多いい
 じめは、「嫌なことを言われた」「仲間はずれをされた」「暴力を
 受けた」等があります。
又、誰に相談しましたかについては、先生
 が41%、親が33%、友達が24%となり学校の先生に相談して
 いる割合が前年度よりも増えております。

  いじめそのものの数は減少傾向にありますが、いじめを見た子どもは小中学校とも「黙って見ている」「一緒に笑ったりからかったりしている」子の割合は増えています。

  「相手がいやがることはすべていじめ」であり、いじめを見ている周りの子の力が大きく影響することを肝に銘じて、子ども達と一緒に今後も考え続ながら、具体的対応策をしっかりと取っていきたいと思います。

 

 

いじめを許さない

「ばか」「あほ」「ちび」「ぶす」・・・いじめの最初の言葉です。何気なく始まるこの言葉が次に「うざい」「消えろ」となります。そして最後は「死ね」という言葉まで出てくることが多いです。いじめは犯罪と同じです。

6月は全校でいじめゼロを目指す取り組みをします。6月2日の全校朝会では、いじめを題材にした実話「私の妹」というお話をしました。自分の妹が小学校時代に悲惨ないじめに合い、不登校になり最後は命を落とすお話です。妹をいじめた人達はやがて高校生になり窓の外を笑いながらおしゃべりしながら通っていくというストーリーです。

 合唱部の協力を得て、ユーミンの「ひこうき雲」のピアノ伴奏と合唱を披露しながら読み聞かせをしました。黙って聞き終えた子ども達の中で泣いている子もおりました。

子どもの心に本当にいじめは怖いことなのだと実感できたのだと思いました。

いじめの構造は、いじめられる子・いじめる子・はやし立てる子・見て見ぬふりする子がいます。大事なのは、大多数の見て見ぬふりをする子の存在です。

先月下旬の新聞報道で、長崎県の中学3年生の男子生徒がいじめを苦にして自殺した事件が紹介された記事がありました。無料通信アプリ「LINE」(ライン)を使って複数の同級生に自殺意志を伝え、一部の保護者もそのことを知っていたが、誰も自殺した両親や学校に伝えていたかったそうです。子どもを亡くした父親は、「子どもが自殺しようとしていることを知っているのに、死ぬまで誰も私達や学校に教えてくれなかった。それこそが最大のいじめではないか。」と語っています。

いじめを見たら黙っていてはいけないということです。周りからの力が解決するのに大事です。

文部科学省の調査でも、小学4年生から中学3年生までの6年間で約9割の子ども達が「いじめられる側」又は「いじめる側」に少しでも関わっているデータがあります。いじめは本当に人ごとではありません。自分自身の問題としても真剣に考えることが必要です。

去年、国が作成した「いじめ防止対策推進法」の第四条(いじめの禁止)の条項に、

 児童等は、いじめを行ってはならないと明記されています。

いじめはどの学校でも、どの学級でも起きることがあり得ます。本校では、どの学級もいじめを担任教師と共に解決できる集団となるよう真剣に取り組みます。

子供同士のいじめ問題で心配なことがありましたら些細なことでも学校までお知らせ下さい。

失敗学とは?

 私は小さい頃から落ち着きが無く、熟慮せずに行動してよく失敗をしたものでした。そして、先生や親から「もっとちゃんと考えなさい」「落ち着いて行動しなさい」と叱責を受けたものでした。じっとしていられない性分だったことは間違いありません。

大人になり自分が教員となってからは昔の自分を見ているような子供も小学校には多くいるような気がします。

今回はその失敗についてお話をします。この世に「失敗学」という学問があることをご存じでしたか。今から7~8年前に、あるテレビ番組で「失敗学」という言葉を初めて聴いて直ぐに興味を持ちました。それから、機会あるごとにこの学問について色々と本を読み調べてきました。

「失敗学」とは、「失敗を正しく学び、生かす」ことであります。

想像力が必要な現代社会は、多くの失敗も必要となります。この失敗を否定的に捉えるのではなく、むしろプラス面に着目して、有効利用しようとするものであることが分かりました。 

 人は、必ず失敗をします。

これが「失敗学」の基本にあります。

失敗とは隠すものではないという文化をつくることが大切であると「失敗学」を長年に渡り研究されてきた東京大学名誉教授の畑村洋太郎先生は述べております。

畑村先生の様々な著書から失敗について私の心を揺さぶった言葉(キーワード)について簡単に書きました。

 

<失敗学の主なキーワードベスト10> 

 失敗は確率現象である

 ヒヤリ体験の時から真剣に向き合う姿勢が大切である。ハインリッヒの法則

 失敗は放っておくと成長する

 未然の防止策を取らないと、いつか大きくなり破裂する。「知りながら害をなすな」

 途中変更が諸悪の根源になる

 生産現場の失敗はほとんどがこれ。最終計画を常に最終として組織全体が認識する。

 特に運動会・林間学校・修学旅行・入学式・卒業式等は最終の訂正版を配布する。

 失敗には階層がある

 個人の無知・不注意・誤判断からの失敗(個人性)。組織や企業の運営不良、行政や政治の怠慢(社会性)。未知への遭遇(誰も防げない失敗・良い失敗)。

 失敗は予測できる

 失敗を隠さず失敗の体験を積極的に学ぶ。失敗の特性をきちんと分析する。

 失敗情報は時間が経つと急激に減衰する。

 過去に津波の大被害(明治29年にも2万人以上の死者)があった東北の三陸地方にある石碑。「ここから下に家を建てるな」。家が立ち並び今回も大被害に遭った。

 失敗は隠れたがる

 失敗の原因は変りたがる。責任問題等で失敗の本当の情報は組織の上には行かない。

8 リーダーの資質と失敗

 トップが安全管理に意識しているか否かで、罹災率は3倍違ってくる。

9 失敗情報を「知識化」していく

 現実の失敗事例を自分や他人が将来使える知識としてまとめる。

10 「想定外」を想定する

 東日本大震災で行政や専門家は、「想定外」として責任逃れをしてきた。

 

運動会は負ける練習の場

いよいよ新緑の季節である5月になりました。今月の一大イベントはなんと言っても24日に予定されている運動会です。学校行事であり日頃の体育学習の成果を発表する場でありますが、私は「運動会とは負ける体験をする絶好の機会」だと思ってきました。

 だいぶ前のことですが、勤務していたある学校でこんな場面に遭遇しました。運動会の閉会式後、校庭の片隅で6年生女子応援団が10名位丸くなって嗚咽を上げて泣いていました。訳を聞くと総合優勝できず、しかも応援賞も取れず悔し泣きをしていたのです。応援団女子が、今日までいかに真剣に応援練習に向き合ってきたかがその姿から分かり大変感動したことを覚えています。

 練習を一生懸命に積み重ねて、ダンスなどで上手に演技したり徒競走で良い結果を出したりすることは素晴らしいことであります。

子ども達は必要以上に勝ちにこだわります。自分が一番になりたいと願うのは当然です。しかし、現実は誰もが一等賞は取れません。どんなに頑張っても結果が伴わないこともあります。大人になれば、絶対に勝ち続けることはあり得ないと分かります。子どもの時期に、「負ける体験や失敗する体験」をすることで、冷静に自分自身と向き合うことができます。

負けた時にこそ学ぶことが多いものです。その時に教師や保護者の助言が大切であり、そして仲間からの思いやりの言葉が何よりも心の糧になり、大きく成長できる機会にもなると考えます。運動会の時にこそ負けた時の態度も学ばせたいものです。

 

 

挨拶の溢れる学校・挨拶のできる子

平成26年度の我孫子第一小学校が始まりました。

始業式から早くも2週間が過ぎました。今年度、学校経営の重点目標の一番目に「挨拶」をおきました。挨拶とはなぜ大事なのでしょうか。そして、挨拶はどのような心持ちでしていけばいいのでしょうか。挨拶とは、相手の存在を認めていることを相手に積極的に伝える行為であります。

つまりコミュニケーションを取るための最初の大事な手段であるとも言えます。すれ違いざまに相手にお辞儀をすることも立派な挨拶であります。先ずは、子ども達に挨拶の意味をしっかりと教えていきたいと思います。

「おはよう○○さん!今日の洋服とっても素敵だね。」先生との朝の挨拶で学校は始まります。大事なのは、挨拶プラスワンです。「おはよう」だけでは、お互いに次の会話に発展しません。挨拶を交わす瞬間、見たことや感じたことを言葉に出してみると二人の親密度は増してきます。
 我孫子第一小学校を挨拶に溢れる学校にしていきたいと思っています。子どもが挨拶をできるようにしていくのは、大人(教師や保護者)が率先垂範することです。学校では教職員が挨拶を進んで行っていきます。挨拶がしっかりできる子は、やはり学習や生活習慣全般においても立派に頑張れる子が多いです。ご家庭でも朝起きて来た子どもと顔を合わせたら、「おはよう!今日はとってもいい天気だよ。」と毎日のように保護者から先に声を掛け続けて頂きたら有り難いと思います。
 私は3月中にこの挨拶に関して感動する事が二つありました。
 一番目は、3月上旬に起きた正門付近でのできごとです。
 この数日前に皆様もご存じの柏市での通り魔事件が発生し犯人が逃亡しているため、全校一斉での集団登校を実施しておりました。私も正門に立って子どもを迎えておりました。我孫子警察署からも若い警察官が朝になると一緒に校門で警備をしてくれており、大変有り難く心強かったものです。その2日目の朝、登校してきた中学年のある女の子が、私に「おはようございます。」と言った後、
警察官の方へ一人で行き「ありがとうございます。」と言って頭を下げて学校の中に入って行きました。小学生が瞬時にそこまでの挨拶ができたことに感動しました。

 二番目は、3月中旬の卒業式間近のある日のできごとです。毎日地域パトロールをしてくださっている年配の男性が校長室へ来られました。最初は、下校途中に子ども達がご迷惑を掛けてしまったのだろうと思っておりました。「校長先生、6年生の男の子が手紙をくれたのです。本当に嬉しかったのでお持ちしました。」と言うのです。

次のような内容でした。

僕は我孫子第一小学校の6年○組の○○です。6年間、雨の日でも台風が来た日でもどんなに寒くても、暑くても、毎日僕たちを見守って頂きありがとうございました。

皆さんがいたから6年間、安全に登校することができました。

4月から白山中学校へ入学します。そして、中学生になります。なので朝早く家を出ることが多くなると思いますがこれからもよろしくお願いします。

お体に気をつけてこれからも僕たちを見守って下さい。

 

 私は、改めて挨拶とは感謝を表すことだと子ども達から教わりました。こんな素晴らしい子ども達が我孫子第一小学校に居たことを誇りに感じました。

挨拶に溢れる学校を目指していきたいと思います。

 

人生の決定権は子供です(ある詩より)

最近、ある教育関係資料から素敵な詩に出会うことができました。
直ぐに、職員にもこの詩を紹介しました。
作者は、皆様もよくご存じの作詞家 秋元 康 さんです。
秋元さんは、あのAKB48をプロデュースした人でもあります。
ご本人は小さい頃から東大を出て官僚になろうと思っていたが、紆余曲折して私立大学を中退して放送関係のアルバイトをしながら、今は本業として芸能活動を続けている方です。
詩の題名は、「芽の出る早さはちがうから」です。
秋元さん自身の生き方からこの詩が生まれたと思います。
人生にはもちろん正解はありません。
大人は自分の人生が上手く行かなかったことや夢を自分自身の子供に押しつけていないでしょうか。もちろん子供の幸せを十分に考えてのことですが。・・・・・            
「人生の決定権を持っているのは本人だ。」「僕にできるのは少しでも選択肢を増やすこと。」
学校でも家庭でも、子供達自身に「あなたは、どうしたいの?」と問うて、あたながよく考えて決定し、結果についても本人に納得させていく。そうありたいと思います。                 色々と考えさせられた詩ですので、ご紹介します。


   「芽の出る早さは違うから」 作詞家 秋元 康

子供は花の種。
同じ花の種でも芽の出る早さはそれぞれ違う。
小学校の一時期にクラスで何番かなんて
長い人生には関係ない。
妻は娘の勉強に厳しいけれど
僕は「まあ、いいんじゃないの」と見守る。
誰も隣の人を見て息を吸うのが速いとか遅いとか考えない。
皆、自分の体に合わせて勝手に呼吸している。
呼吸するように自分のペースで生きればいい。
人生に正解なんてないんだから。

僕は正解がないような仕事をしているから
正解がないことはすごく大事だと思っている。
親や大人たちはどうしても正解を求めがちだ。
一番やってはいけないと思うのは
子供を親の人生の雪辱戦に使うこと。

自分が甲子園に行けなかったから
本当はサッカー好きな子に野球をやらせたり
親の反対で自分の夢が叶わなかったから
娘を宝塚に入れようとバレエを習わせたり。
それは違うと思う。
逆に失敗したり苦労するのを心配するあまり
子供の夢や希望に耳を傾けないで
親が先回りして無難な道を歩ませようとする。
それも違うと思う。

僕の両親はしつけにとても厳しかったけれど
僕の意思を尊重してくれた。

大学を辞めようが、どんな仕事をしようが
僕が自分で決めて行動したことを
黙って温かく見守ってくれた。
そんな仕事がいつまでも続くわけがないと
茨の道が見えていたのかもしれないけれど
「茨があるから行くな」とは言わなかった。
だから僕もそうしようと思う。

もし娘にやりたいことができて
僕の目には茨の道と映っても、黙って見守ろう。
否、頑張れぐらいは言おうか。
もしかしたら彼女は
たくましく茨を跨いでいくかもしれない。
賢く茨を避けてゆくかもしれない。
茨で傷ついたそのときは
黙って手当てしてあげればいい。

たった一度しかない人生
やりたいことをやらせてあげたい。
人生の決定権を持っているのは本人だ。
僕にできるのは少しでも選択肢を増やすこと。
漫画家の友人も小説家の友人も
その道に入ったきっかけは些細なことだった。
些細なことを子供の周りにたくさん集めれば
ピンボールのようにコンコンと当たって
どこかで必ずチーンと花開くと思うのだ。

 


「夢中になる子」

子供達を見ていて夢中になれることは素晴らしいと思います。

学校の中では日々、様々な子供の姿を目撃します。

「夢中になる子」「熱中する子」「情熱を傾ける子」「打ち込む子」「はまる子」「集中する子」「時間が経つのを忘れる子」「陶酔する子」「無我夢中になる子」「楽しんでいる子」・・・・・

 孔子は、次のようなことを言っています。

「これを知る者は、これを好む者に如かず。これを好む者はこれを楽しむ者に如かず。」

(よく知る人も、好む人には勝てない。好む人も、楽しむ人には勝てない)

現代を生き抜く子供には、いかに小さい頃より人と上手に関わる力を身に付けることができるかが大事だと思います。コミュニケーション能力と言っていいかも知れません。では、いかにこの人と関わる力を付けるかは、「体験と感動」が大事であると様々な先人達も述べてきております。私も全くもって同感であります。

 さて、冒頭の「夢中になる子」とは夢中になれる何かをしている状態です。何かに没頭していることです。これこそが楽しんでいることなのでしょう。

孔子の教えのとおりに考えると一番強い状態にあります。

子供達は、小さい頃は色々なことに興味を持てる状態にあります。好きなことに出逢って夢中になっている状態がいかに素晴らしいことかは、大人になれば分かることです。

集中力とは、この幼少時の「夢中になる経験」によって大きく育まれます。

学校での学習や部活動でも、また、習字・絵画・合唱・合奏等でも、集中力のある子供は本当に上手になっていくパターンをしばしば見ます。

 

お天道様が見ている

明けましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。

7日の3学期始業式で私は「お天道様が見ている」のお話をしました。今の子供達は恐らくこのお天道様という言葉自体をほとんど耳にしたことはないと思います。

私はこの言葉の影響から幼い頃は、いつもどこにいても空から神様が見ているんだと思っておりました。周りに誰一人いなくても自分なりに良いことをしていると思った時は「どうぞ、神様(お天道様)見ていて下さい。」と口ずさんだものです。また、悪いことをしそうになった時(実は色々と悪戯等は沢山しているのですが・・・)は、「どうぞ、お天道様許して下さいね。」と祈ったこともありました。

 私の体験談は、次のようなことです。

小学生の低学年のある日、田舎のお爺ちゃんの家に泊まりがけで遊びに行った時のことです。お爺ちゃんの家は農家でした。畑で野菜や花を大事に育てていました。私は、昼間夢中になって田舎の広い庭を走り回っていました。翌日の朝ご飯の時、お爺ちゃんから突然に「悟、お前はきのう畑で遊んでいたな。」「遊んでいたよ」「花を踏まなかったか」「うーん、わからない」と言いました。私は本当に花を踏んだかどうかは、夢中に走り回っていただけに自分でも分かりませんでした。そして、静かにこう言ったのでした。「爺ちゃんは見ていなくても、お天道様が見ているんだぞ」

私はお爺ちゃんの言っている意味が分からず、後で母親に聞きました。

「お母さん、お天道様が見ているってどういうこと」

「それはね、人間はみんな良い心と悪い心の両方を持っているのよ。もし、悪いことをした時に周りに誰もいなくても空の上の太陽、つまりお天道様は必ずあなたの行いをしっかりと見ているのよ。お天道様とは神様のことよ

私はこんなに怖いことはないと思いました。私の行いを全て見ているなんて。
 

あれから50年ちかく経ちました。

自分の中にもう一人自分を冷静に見つめる神様を作ることは大事だなと今でも思います。

一小の子供達には、「どんな時も神様が見ているから、神様に恥じない生き方をしていきたいですね」と最後に言って結びました。

 

捨てることも大切<いかだ理論>

12月に入りいよいよ年末に近づくと大掃除をして部屋にある様々な物を整理整頓される人が多いと思います。

整理整頓と言えば、数年前に有名になった「断捨離」が浮かびます。

「断」とは、入ってくる要らないものを断つ。

「捨」とは、家にずっとある要らない物を捨てる。

「離」とは、物への執着から離れる。

さて、今回のお話はある教育雑誌に掲載されていた大事であった物でも捨てることが必要という

内容です。どこまで納得されるかはこの話を読んだ人によって違うとは思いますが、大事な物を捨てることの罪悪感を少しでも消すには一つの有効な考え方だと私は思いました。

 

 「ある人が旅をしていたところ、橋はなく渡し船もない大きな川に行き当たった。もちろん、泳いで渡ることもできない。旅人の目的地は川を渡ったはるか先にあり、どうしてもこの川を渡らなければならなかった。そこで旅人は、付近にあった葦(あし)や木の枝などを集めていかだをつくり、そのいかだに乗って川を渡り、無事に向こう岸に着くことができたのだった。」

 

 さて、旅人はこのいかだをどうすることが正しいのでしょうか。

そのいかだが自分にとって大変役に立った大事な物だとしても、そのいかだを頭に乗せて目的地へ進んで行くべきなのでしょうか。

 これより先は、いかだを捨てて目的地へ向かうことが正しいのです。いかだを大事に持って旅を続けることではなく、いかだに執着しないで捨てることなのです。

 大事な物でも、それがいかだかどうかを考え、いかだと考えた場合は、気楽に捨てることができないでしょうか。

 時代はどんどん進化しています。

 私自身も過去のいかだがまだ押し入れの中にあります。数年間、押し入れの中に入れっぱなしでも困らない物はきっと現実的に必要ない物なのでしょう。しかし、思い出の品としてやはりどうしても残したい物もあります。難しい問題です。

いかだを捨てる時は、手を合わせて「今までありがとう」と感謝していきたいと思います。

 

 

守破離(しゅはり)の意味とは

「守破離(しゅはり)の意味とは」

 

守破離(しゅはり)は、日本での茶道・武道・芸術等における師弟関係のあり方の一つで、日本文化が発展・進化してきた創造的な過程のベースとなっている思想でもある。我孫子市内の中学校の武道場にもこの守破離(しゅはり)を壁に大きく掲げている所もある。

「守る」

最初は、師匠に言われたことを徹底して受け継ぐ。

型を守ることである。型を守る修行を行うことから始めるのが肝心
 である。

「破る」

その後、受け継いだ型を自分と照らし合わせていく。

自分に合ったより良い型を造ることで、既存の型を破る。

自分流の誕生である。

「離れる」

師匠の型を破り、そして自分自身が造りだした型の上に立脚した個
 人は、
型から自由になり型から「離れて」自在になれる。

 

今、どの学校現場にも若い先生方が増えている。

長く培ってきた教育技術も正しく適正に受け継がれていってもらい
 たいと願う。

ベテランの先生方の持っている教育技術を守り(受け継ぐ・盗む)
 そして若い
先生方が自分の技術に造り替え(破り)、自分自身が造
 り出した技術に立脚した
個性的な教員(離れる)に将来なっていっ
 て欲しいものである。

 

我孫子第一小学校の歴史と教育(その1)

千浜宗一郎校長と太鼓・校歌

 

 我孫子第一小学校の南門を出て約5分の場所に、杉村楚人冠記念館があります。

 その記念館が今年度の冬期企画展として10月12日(土)より約3ヶ月間「みんなで育てた我孫子の学校」を開催します。

本校は創立141年目を迎え、明治6年の開校以来の貴重な書や資料があります。

我孫子第一小学校の歴史を見ながら我孫子の教育を考えてみようという趣旨でこの企画展が実施されるのを受け、全面協力することはもちろんのことですが、子供達にも是非この機会に学校の歴史と我孫子の文化を知って欲しいものです。

 今回は、毎年の運動会で使用される大きな太鼓の由来と本校の校歌がいかにして出来たかについて考えてみたいと思います。

太鼓が鳴るよ 青空に 向が原の丘の上 集えよよい子 我孫子第一 学びの庭に眉あげて」これは、我孫子第一小学校校歌の一番の歌詞です。太鼓の音がドーン・ドーンと鳴り響いていたことでしょう。実はこの太鼓が学校に実存しているのです。今でも張りのある低い音色を出します。戦後の昭和25年、作詞された高橋掬太郎氏は、栄町を散歩していると一小から授業の始業を告げる太鼓の音を聞きこのフレーズが浮かんだそうです。軍歌に代わる歌、運動会や遠足などでみんなが明るく元気に歌える校歌が欲しいということから現在の曲が誕生したそうです。太鼓は当時の千浜宗一郎校長が満州に視察されたことを記念して昭和19年に造られたものです。

その千浜校長も戦争末期の昭和19年11月、40名の先生方が湖北校から手賀東部校へ研修に向かうため手賀沼を船で移動中に転覆し、19名の方と共に亡くなりました。丁度、お昼時に3艘の渡し船に乗って漕ぎ出したところ、突然風が強くなり、千浜校長は「動くな!立つな!」と何度も叫んだそうですが若い女性の先生方が多く、着物を着ていたことで身動きが取れず、寒い北風が吹いていたこともあり悲劇が広がりました。

この事件は、手賀沼殉難事件として今でも語り継がれています。

 

子どもを見守るということ

「父さんが いつも言う 今日の学校どうだった 

毎日聞かれるこの一言

 めんどくさいけど ありがたい」

 

この詩は、文部科学省が主催している「親子で話そう!家族のきずな・我が家のルール」三行詩の中で、昨年度の優秀作品の一つです。

書いた人は、広島県に住む中学2年生の女子です。

子どもは身も心も段々と成長していきます。

それに伴い、親子のコミュニケーションの取り方、間合いが難しくなってきます。

学校で担任している先生も同じです。

子どもと大人(親・先生)の上手なコミュニケーションの例えとして、川とそこに置かれている水車の関係が使われることがあります。

川の水は子どもです。時や場所によって水の量や勢いが違います。

水車は大人です。水車の目的は効率的に回転することです。

もし、水の中にどっぷりと水車がまるごと浸かっていたら上手に回転するでしょうか。

また、川の表面にほんの僅かしか接してなかったら回転するでしょうか。

微妙な距離感・接点がポイントになります。

高学年になり大人っぽくなった時、大人があまり干渉しすぎると

「わかったよ。うるさいな。」「もう、いいから。」と子どもは逃げるようになります。

大事なことは、大人が「あなたのことはいつでも、どんな時でも見守っているよ。」のメッセージを出し続けることです

直接的なことを指摘しなくてもいいのです。子どもに安心感を与え続ければ、自力で解決できることもあります。

三行詩のように、子どもは親の心は分かっているものです。

成長途上の子どもには、彼らなりの照れもあるのです。

「親の言っていることは面倒くさいが、心の中では有り難い」と思っているのです。

自己を忘れること

2学期の始業式で子ども達に次のようなお話をしました。

「今年の夏は凄い猛暑でした。我孫子市でも8月11日に39.2度の最高気温を観測しました。今はこんなに暑い日々を送っていますが、1ヶ月後には涼しくなります。日本には四季があります。

この四季があることは、実は素晴らしいことであり日本独特のものなのです。

では、皆さんは春夏秋冬が毎年巡ってくる中でどの季節が好きですか。」

子ども達は、自由に自分の好きな季節に手を挙げました。

鎌倉時代の道元和尚は、「春は花 夏ほととぎす 秋は月 冬雪さえて冷しかりけり」と短歌に詠んでいます。四季それぞれを楽しみなさい。あまり好きとか嫌いとかは思わない方が人生は楽しいですよ。自分の固定観念を取り除いて物を見ることが大切だと説いています。

学校で子ども達の様子を見てみると、こだわりが強い子が多いです。食べ物やゲーム、そして友達までも好きか嫌いと直ぐに決めてしまいがちです。一つの価値観だけを強く持ち続けていたら新しいものはなかなか入りません。良い意味で頭を空っぽにして2学期から新しい自分づくりをすることも大切です。

「仏道をならうというは、自己をならうなり。自己をならうというは、自己をわするるなり。

・・・・・・・・・」自分自身を究明することが、自己をならうことであり、書物から学んだことも捨て去ることが大事だとも説いています。

飛ぶ鳥は、飛んだという痕跡を空に残さないところから「鳥道」(ちょうどう)と呼ぶそうです。

教室の中で子ども達は、「自分が○○したんだ。最初にやったのは、私なんだ!」と言う言葉を聞くこともよくあります。自己主張が強い子どももいます。自己を忘れて相手のためにやると、最後は巡り巡って自分の徳になることを少しずつ学ばせてあげたいと感じます。

 

学校での不易と流行

本校は、明治6年2月に我孫子小学校として開校し、今年で創立141周年を迎えます。その後、尋常小学校・中央国民学校・第一小学校と名前を変えながらも我孫子の町の変貌と共に地域の学校教育を担ってきました。

先日、ある方から昔の貴重な教育関係資料を頂きました。

東北地方の宮城県石巻市にあった石巻尋常高等小学校長の錦織玄三郎先生が書き記した「当校教員注意事項」に深く感銘しました。

今から104年前、石巻にある小学校教育における教員の心構えが、平成の現代でも十分に通用し、しかも含蓄のある教えなのです。不易とは千年経っても変わらないという意味だそうですが、100年後の今でもその本質は全く同じとしか言いようがありません。

全部で17項目ありますので、その中でも私が特に感動し感銘を受けた10項目を出します。私の個人的コメントもその後に添えます。

1 手ぶらで教えよ

・指導書や指導案を見ながら授業をするなということです。授業の
    流れ
は全てを頭の中に入れておく。この「手ぶらで」という言葉が
    いいで
す。何かに頼るのは不安や迷いがまだ有るからです。

2 対話的に教えよ

・講義形式の授業ではいけないということです。教師の一方的な説
     明的
授業では子どもは飽きます。主役は子どもです。子ども同士
     の討論的
な発言では大変中身が濃くなります。

3 劣等生を愛せよ

・今は劣等生という言葉はもちろん使いません。この意味するとこ
     ろ
は、勉強の遅れがちな子どもこそ大事にすべきである。原因を
     見極め
なさいとも言っています。先生の教え方に原因がある.
 4 教育のために勤めよ

・教育とは子どもの為に行われるものである。校長や教育委員会等
     から
高い評価を受けようと思ってはいけないとのことだそうで
     す。
 

5 言葉遣いを丁寧にせよ

・軍国時代であったにも関わらず軍隊で使うような威圧的な言葉を
     使って
はいけない。美しい心は美しい言葉から生まれます。 

6 児童と遊べ

・当たり前のようなことですが、子どもと遊ぶことで心が通い合う
     ことが
大事であると言っています。子どもが心を開くには先ず遊
     ぶことです。
 

7 全校に目を注げ

・学級担任であるが組織の一員でもある。常に学校全体を考えて行
     動する。
学級王国はダメであるとこの時代から諭されていたこと
     に感動です。
 

8 品格を保て

・出会う人が自然に尊敬したくなるような気品を持ちなさいとのこ
     とである。
教育で一番大事なことは信頼である。つまり教師の人
     間性である。
 
9 児童に負けるな
  
・この意味するところは、学習も生活習慣も簡単に身に付くもので
      はない。
習慣化するまでは子どもとの根気比べだということで
      す。
 
10 事務は第二にせよ
   ・今も100年前も同じです。教員にも事務仕事は山のようにあり
     ます。
どんなに忙しくても授業が第一であるとの教えです。

 


我孫子について

6月の全校朝会で「我孫子」についてお話をしました。

私は、昨年の夏休みに成田線に乗って我孫子駅に向かう電中で、

次のような会話を聞きました。

70歳位のご夫婦(お爺ちゃんとお婆ちゃん)と40歳位の息子さんが、スーツケースを持っていましたので、恐らく海外旅行から成田空港へ戻り東京方面へ帰る途中だと思いました。

我孫子駅のホームにつく直前に、車内のアナウンスがありました。

「次は、終点の我孫子(あびこ)でございます。」

その時、息子さんが「えー!あびことは読めないな。
どう見ても
ガソンシだ!」
と言いました。

私は、びっくりしました。

普段当たり前にあびこと読んでいたことが当たり前ではないこともあるのだ。

何代か前の我孫子市長さんも東京である会議に出た時に、あびこと呼んでくれずに同様にガソンシと読まれたと言っています。

この我孫子という地名は、全国的にも非常に珍しい名前なのです。

 

次にこの数字を読んでください。

「16」

では、この16という数と我孫子の名前とはどういう関係があると思いますか。

北は秋田県から、南は九州の長崎県まで日本全国に「あびこ」という地名がある場所の数です。

この珍しい「あびこ」の地名はなんと全国でも16カ所もあります。
千葉県では房総半島の長南町に我孫子という地名があるそうです。

 

次にこの数字を読んでください。

「1313」

いつの時代から、我孫子という地名が正式に使われたかです。

鎌倉時代の末期1313年の古文書に「しもふさのくに あひこのむら」と書かれています。

昔は「あびこ」ではなく「あひこ」と読んでいたようです。

本当は、もっと昔から呼ばれていたのかもしれません。

「あびこ」とはどういう意味かを調べてみると、

昔、天皇や貴族などの偉い人に食事係などの仕事をしていた人達を「あびこ氏」と言っていたそうです。

その人達が住んでいた所を「あびこ」と呼んでいたという説もあるそうです。

また、「網を引く、あびき」という職業の名前からついたという説もあります。

様々な説があり、あびこ学として熱心に研究している人もいるくらいです。

 

最後の数字です。次の数字を読んでください。

「3000」

全国にある人の名前で「あびこ」という名字の家族の数です。

約3000軒の家があるそうです。

ちなみに、今の我孫子第一小学校の皆さんの中には、「あびこ」という名前の人はいません。
現在は、我孫子市内でもほんの数軒だけだそうです。

失敗学とは

私達は(私は)、職場でも私生活でも失敗をすることがあります。

でも何を失敗と呼び、何を成功とするか、失敗と成功を区別することは価値観にも関わるので意外と難しいかもしれません。

東京大学の畑村洋太郎先生は、その著書「失敗学のすすめ」の中で次のようなことを言われています。

「失敗学」とは、「失敗を正しく学び、生かす」ことである。失敗には負のイメージがつきまとうが、失敗を否定的に捉えるのではなく、むしろプラス面に着目して、有効利用しようとするものである。 

 人は、必ず失敗をする。これが「失敗学」の基本にある。失敗とは隠すものではないという文化をつくることが大切である。と畑村先生は繰り返し述べています。

 本校の職員にも「失敗は成功のもと」「創造的な仕事をするためには試行錯誤の失敗も時には貴重でありその後の財産にもなる」と話しました。

失敗学の本の中から、私の印象に強く残ったベスト10のキーワードを書きます。 

 失敗は確率現象である

 ヒヤリ体験の時から真剣に向き合う姿勢が大切である。ハインリッ
 ヒの法則。

 失敗は放っておくと成長する

 未然の防止策を取らないと、いつか大きくなって破裂する。

 途中変更が諸悪の根源になる

 生産現場の失敗はほとんどがこれ。最終計画を常に最終として組織
 全体が認識する。

 特に運動会・林間学校・修学旅行・入学式・卒業式等は最終の訂正
 版を配布する。

 失敗には階層がある

 個人の無知・不注意から、組織運営不良、行政や政治の怠慢、未知
 への遭遇へ。

 失敗に対する見方を変える

 「見たくないもの」は「見えなくなる」

 失敗情報は時間が経つと急激に減衰する。

 過去に津波の大被害があった東北地方の石碑付近に現在では家が多
 数建っていた。

 失敗情報は歪曲化される

 失敗の原因は変りたがる。世間への影響を考えて、当たり障りのな
 い結論となる。

8 失敗情報はローカル化し、組織内を上下動しない

 失敗情報は上には登らない。失敗を気軽に報告できない組織体制が
 ある。

9リーダーの資質と失敗

 トップが安全管理に意識しているか否かで、罹災率は3倍違ってく
 る。

10失敗の「知識化」

 現実の失敗事例を自分や他人が将来使える知識としてまとめる。

 

※さて、現実の諸問題と向き合う中で私達は常に多くの選択肢の中か
 ら
瞬時に、時にはじっくりと一つを決定することが求められます。

 学校でも会社でも家庭でも同じです。
 私は失敗に対しての認識が変わりました。

褒めて育てる

一人一人の子どもは全て個性を持っております。その個性の中から良い所を教師や親がしっかりと見つけて褒めてあげる。その場しのぎの褒め言葉でなく、一人の子と日々真剣に向き合う中でしか見いだすことができない長所を探し出すことが何よりも大事になります。

我孫子第一小のPTA役員会や職員に次のような話をしました。

「ほめ言葉のシャワー」を実践している福岡県北九州市の小学校に勤務されている男性教員のことは知っていますか。NHKの人気番組である「プロフェッショナル 仕事の流儀」にも出演した人です。4月の読売新聞にも「ほめ言葉で深まる絆」という見出しで特集記事が掲載されておりました。

「ほめ言葉のシャワー」のキーワードは、「自信」と「安心」だそうです。教室内にこの自信と安心がなければ当然子どもも自分らしさが出てこないのです。教師はその子らしさが集団の中で発揮できる環境を作り上げていくことが大事になります。子どもは集中的に褒められる経験はめったにありません。
 毎日の帰りの会等で一人ずつ教室の前に出てきて、クラス全員と担任の先生からその子の良い所をシャワーのように言葉で浴びせてあげる。目立たない子や上手くできない子にも目が行きわたる。褒める観点も分かってくる。そうすることで教室内の絆が深まっていくようになる。

学校でも家庭でも、子どもは褒めて自信をつけさせ、その子らしさをしっかり認めて伸ばしたいものです。
 褒められた心地良さがないと叱られても子どもは聞く耳を持ちません。私たち教師や保護者は、ある意味、叱るためにも褒めておく必要があるのです。

「人生とは習慣である」の意味

今、私が一番大事にしている言葉は、「人生とは習慣である」です。聖路加国際病院で101歳にして現役のお医者さんでもある

日野原重明(ひのはらしげあき)先生が、多くの著書や講演会等で

言われている言葉です。

誰でも否応なく一年一年歳を取っていきます。そして人間歳を取ると

体のあちらこちらが病気に罹ってきます。

昔は、ガンや糖尿病などを「成人病」と言っていました。

日野原先生は、成人だから病気に罹るのではなく、長い間の生活習慣から病気になるのだから「生活習慣病」という名前をつけました。

 体や心に良いことは、毎日続けてこそ本当の意味があります。

小学生の小さい時から良いことを習慣にすると人生の実りも大きい
ものになります。反対に、習慣を侮った人は、むなしい人生に

なってしまうかもしれません。
更に、
習慣が人間の性格や品性をつくる
とも言われています。

私自身は、早寝早起き(午後9時就寝し午前3時起床)と小食(腹6分目)の習慣を長い間続けております。

体重と体脂肪は毎朝決まった時間に同じ条件で量り記録します。

基準値オーバーの時は、ラインマーカーで色を塗ることにしています。

長い間続けると、大変だと感じていたこともそれこそ習慣になってしまい普通にできるものだと感じます。

 子どもは、親の言った通りには動きません。やった通りに動きます。大人が良い習慣を身につけることは大事な教育になると思います。

美しい心は美しい言葉から

「美しい心は美しい言葉から生まれる」

ある教育雑誌のコラム欄に書かれていたタイトルです。

まさにその通りだと思います。

人間は言葉を持って人間となるのですから、言葉は人を育てることになります。

今の時代、小さい子どもや青年もテレビ等の影響により短い言葉・意味不明の言葉が大変流行しています。

「キモイ、ウザイ、カワイイ、超○○○○、神、神ってる等」

では、美しい日本語のしらべはどこにあるのかと言えば、小学校の音楽の教科書にも載っている童謡唱歌もその一つでしょう。

現在使用している音楽の教科書には、「こころのうた」として長い間歌いつがれこれからも歌いついでいきたい歌として紹介されています。

4年生では、「とんび」「まきばの朝」「もみじ」「さくらさくら」

5年生では、「こいのぼり」「子もり歌」「冬げしき」
            「スキーの歌」

6年生では、「おぼろ月夜」「われは海の子」「ふるさと」
            「越天楽今様」

4月のある朝の職員打ち合わせで、

「おぼろ月夜」の歌詞を配り全職員で歌いました。

なんと心地よいリズムと言葉の響きなのでしょうか。

 

菜の花畑に 入り日うすれ

見わたす山のは かすみ深し

春風そよふく 空を見れば

夕月かかりて においあわし

 

里わのほかげも 森の色も

田中の小道を たどる人も

かわずの鳴く音も かねの音も

さながらかすめる おぼろ月夜

 

美しい言葉を育む上で重要となるのが文語文なのです。

子ども達は、この旋律良く響きがいい文語文を

好んで覚えてしまうものです。

子どもの頃に、書き言葉である文語文の素晴らしさを

声に出し,歌って暗記させたいと思います。

その美しい日本語のしらべによって

いつしか美しいこころも育っていって欲しいと願います。

入学式

4月10日 本校創立141周年目の入学式を行いました。

今年度は、94名(当日は95名とお伝えしました)の新1年生が

入学しました。3クラスとなります。

入学式で私が話したことは、次のようなことです。

小学校は楽しい所です。わくわくする所です。

一人一人がとっても活躍できる所です。

皆さんにお友達がいっぱいできて、しかも仲良くできる「魔法の言葉」を二つ校長先生が教えます。

一つ目は、「ありがとう」です。誰かが助けてくれた時、直ぐに笑顔で言いましょう。

二つ目が「ごめんなさい」です。けんかをしたり、何か失敗したりして自分が悪いなと思ったら勇気を出して言いましょう。

次に、教室でお勉強する時にとっても大事なことを一つだけ言います。

それは自分がしゃべるよりも、相手の言うこと、先生の言うことを

しっかりと聞けることです。

我孫子第一小学校には、どの教室にも「聞き方名人あいうえお」

の約束が教室に貼ってあります。

その中で特に大事なことは、あの「相手を見て」と、うの「うなずきながら」と、おの「終わりまで聞く」です。

あとの約束は、明日から担任の先生に聞いてくださいね。

新入生は、大人のお話を聞くときには足をブラブラさせたり

体を揺すってみたり落ち着かない様子もありましたが、

6年生のお兄さんお姉さんの歓迎の挨拶と歌や発表の時は、

全員が体を動かさないで真剣に聞き入っていました。

子どもは、大人よりも子どもの話の方をしっかりと

聞くものだと再認識しました。

着任のご挨拶


着任のご挨拶

4月1日より我孫子第一小学校へ着任しました

太田悟でございます。

どうぞよろしくお願い致します。

私がまだ30歳代の平成3年4月より7年間ほど

我孫子第一小学校に勤務しておりました。

当時は、埼玉県の川口市の自宅からかなりの時間を

かけて通勤しておりました。朝は5時台に自宅を

出ていたと思います。

担任としては2回ほど卒業生を本校から送り出すことが

できました。

卒業生や地域の方、PTA本部役員等の方から

「お帰りなさい」と温かく迎えられたことは何より

嬉しかったです。ありがとうございます。

我孫子第一小学校は、今年で創立141周年になります。

良き伝統を守りつつ、時代の変革にも対応できる教育環境を

整備していきたいと思います。

私の教育理念の一つに、「学校(教室)は負ける練習をする場」

であると考えます。大人になってみれば世の中は、自分の思い

通りに行かないものだと達観できますが、子どもは違います。

何でも自分の思い通りにしたいものです。

我慢させることは、何よりも大切です。

負けることから学ぶことは大変多いものです。

我孫子第一小学校には、「希望の登校・満足の下校」という

スローガンがあります。

子ども達全員が、学校は楽しく面白い所だと感じられるよう

日々努力してまいりたいと思います。