学校の様子(令和4年度)
蚊のいない夏だった?(編集手帳より)そうかもしれない!
8月26日 読売新聞 編集手帳より
猛暑とか酷暑とか熱暑とか、当欄でさんざん書いてきた。ほかに何かないか調べたところ【溽暑(じょくしょ)】という言葉があった◆「むしあついこと」(広辞苑)を言う。字面を眺めるだけで不快感に圧倒されそうになる。ひと頃より気温は下がったものの、列島の近くを通る台風の影響で湿った風が流れ込み、じめじめした天気になっている地域が多い。今夏の過ごしにくさの最後っ屁のようなものだろうか。(中略)
◆暮らしのそばで感じられた「異常」は蚊が少なかったことだろう。暑さに苦しむのは人も蚊も同じらしい。気温が高すぎると、羽ばたけなくなって草陰に身を潜めるという。目安にするのはちょっとためらわれるけれど、蚊がぶんぶん飛んでくるのが正常な日本の夏のようである。
◆山越えの風が熱を帯びるフェーン現象も各地で観測された。埼玉県熊谷市などの温度計が連日話題になった。フェーンにはある気象学者が考案した当て字がある。【風炎】。今夏にふさわしい圧倒感がある。