日誌

本 山口文庫物語 ~喜小のサンタクロース~

 今から20年前の平成13年のこと、道の駅きつれがわに立ち寄った壬生町の山口さんは、交通安全運動中のおまわりさんから1通の手紙を受け取りました。

 「ドライバーのみなさん、交通事故に注意して、安全に車を運転してください。」それは、当時喜小の1年生の女子児童Kさんが書いたものでした。山口さんは、後日Kさんに手紙で返事を送りました。その後何年かにわたって、何度か手紙のやり取りが続きました。「交通安全の手紙をもらって以来、私は気をつけて事故をせずに車を運転しています。手紙は私にとってお守りのようなものです。」と山口さんは言います。

 そのご縁があって、山口さんは「子どもたちのために。」と、毎年この時期に本校に図書券を寄付してくださっています。まるで喜小のサンタクロースのようです。子どもの気持ちをこんなに大切に受け止めてくれる大人がいることが、Kさんにとっては喜びであると同時に、自分の行為で人がこんなにも喜んでくれることを教えられた体験でした。

 今年も山口サンタさんは、喜小に来てくださいました。とてもお元気で今も地元の小学校でボランティア活動をしていらっしゃるということです。当時1年生のKさんは、今は素敵な女性に成長して社会人として働いています。Kさんもまた、今年喜小にボランティアで来てくださいました。同じ心もちのお二人のご縁が、山口文庫の始まりです。

 今日も、児童はたくさん本を読んで心豊かに成長しています。山口さんありがとうございます。

 

写真左:当時の角田校長が書いた文庫の表示           写真右:山口さん

 

児童も先生も、読書をしたり、本を囲んで楽しいひと時を過ごしたりしています。