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2024年10月の記事一覧

校長室のひとりごと「◯◯の秋」

 雨ということもあり今朝は随分と寒く感じましたね。11月を目前にやっと、本格的な秋の到来といったところでしょうか。気づけば日没時間も早まり、日の出も随分と遅くなり「秋の夜長」になってきました。校長室に日差しが直接入るようになったということは、夏に比べるとやはり太陽の軌道が傾き冬に向かっていることを実感します。そんな秋本番、皆さんの秋は、どんな秋でしょうか。

 いつものようにインターネットであれこれ閲覧していると「◯◯の秋ランキング」なるサイトを見つけました。このサイトによると第1位は「紅葉の秋」綺麗な紅葉を見たいとの結果です。第2位は、秋の味覚を存分に楽しみたいと「食欲の秋」、第3位は、やっと涼しくなり体を動かしたいと「スポーツの秋」、以下「読書の秋」「睡眠の秋」「芸術の秋」「旅行の秋」「音楽の秋」「実りの秋」「行楽の秋」と続いています。順位はともかく、どの秋も想像するだけで楽しいのは私だけでしょうか。

 ところで、近年温暖化の影響でしょうか、いつまでも残暑が続き、やっと秋が来たかと思えば、すぐに寒くなって冬になってしまい、その冬を終えて、暖かな春の日差しを感じたかと思えば、もう5月には暑くなってしまう。日本が誇る「美しい四季」が、秋、春のない「二季」になってしまうのではと心配になってしまいます。

 などと書いてきましたが、まずはこの週末は季節外れの「台風」に気をつけましょう。

 

校長室のひとりごと「教育相談」

 今日から「教育相談(三者面談)」が始まります。3年生は進路について真剣に考える時期、実際に受験する学校を決めてゆく、いわゆる三者面談です。1.2年生も三者で教育相談を行いますが、学校での様子を伝え、保護者からは家庭での様子を学校に伝える相互理解の機会とすることが目的です。本校では前期の通知表に「所見(担任からのコメント)」は記入しないため、学習の様子などをより詳しく伝えるという場でもあります。
 3年生にとって進路希望を決める重要な面談だと書きましたが、3年生は夏休みを中心に高校の学校見学や相談会等に参加し、受験校を絞り込んでこの面談に臨みます。数年前に比べると、受験のスケジュールは年々早まっており、私立の高校の多くは12月に出願というスケジュールなので、私立を受験する場合は11月中に最終決定しなくてはなりません。今回の面談で受験校が決まれば、あとのトラブルを避けるため家庭より「〇〇高校を受験します」という文書を中学校に提出してもらい、それを受け学級担任は出願時に必要な「調査書(内申書)」などの作成、学校としての諸手続きを始めます。
 私も3年生の担任だった時には三者面談を行ってきましたが、担任として一番困るパターンは、生徒と保護者の意見の食い違いです。例えば生徒は生徒なりに考え、第1希望に私立の高校を選んできましたが、保護者は保護者で「うちは私立は無理!公立高校で!」などというパターンです。これでは話は進まないため、再度家庭で考えをまとめた上での再面談、再々面談となるわけです。そうならないように事前に「進路希望調査」をとったり、生徒たちに指導はしてきました。
 3年生の担任は生徒たちの未来、人生に関わるという責任があります。中途半端に面談を終わらせるつもりもありません。3年生にはぜひ家庭内で合意形成をしたうえで面談に臨み有意義な面談になると良いですね。

校長室のひとりごと「江戸しぐさ」

 皆さん「江戸しぐさ」ってご存知ですか。「おもてなし」も素晴らしい日本文化ですが、この「江戸しぐさ」も私が大好きな世界に誇れる日本文化の一つです。もともと江戸時代の町人達から広まったとされる「江戸しぐさ」ですが、当時の江戸の人口密度は相当なものだったと伝わっています。狭い街並みにひしめきながら暮らしていたからこそ生まれた、「ちょっとした仕草」こそが「江戸しぐさ」です。(近年の調査で江戸時代に存在していたか定かではないとされましたが)

 例えば「傘かしげ」。雨の日に傘をさしながら狭い江戸の路地を歩けばすれ違いもままなりません。そんな時にはお互いに傘の相手側を開けるように傾けすれ違います。こうすることで相手に傘の雫が垂れることも防げるのです。同じような仕草「肩引き」という仕草があります。狭い路地をお互い相手側(内側)に身を開き肩を引くようにすれ違うことで相手と目が合い「すみませんね」という気持ちを込めた思いやりの仕草です。次に「うかつあやまり」、このように相手を思いやっていてもうっかり相手の足を踏んでしまうことありますが、そんな時には、グッと堪えて「うっかり足を出したばかりに」と踏まれた側が先に謝ることで「いやいや私こそ本当にすみませんでした」と、結果としてケンカにならず知り合いにもなれるという仕草です。もし踏まれた側が「痛えな、どこ見て歩いてやがんで」となれば「何を〜そんなとこに足を出してるお前さんが悪いんだ」とケンカになることも防げるという利点があるようです。「江戸しぐさ」、実に江戸の町人達の知恵と思いやりにあふれた文化ですね。

人と人との関わりが希薄になり、更には物騒な現代社会においてこそ、日本人として「江戸しぐさ」を見直したいものです。

校長室のひとりごと「おもてなし文化」

 本日、本校を会場に「第63回関東甲信越地区中学校技術家庭科研究大会(千葉県大会)が行われます。遠くは新潟県や山梨県の先生方も参加します。

 今日の研究大会のために野田市の家庭科部会の先生達は、昨年から何度も集まり、研究を重ねてきました。その代表として本校3年生の家庭科の授業をモデルとして参観していただき、他市や他県の参加者からご意見をいただき、関東甲信越地区の各県、各市町村、さらに各中学での授業改善に役立てることが目的です。

 昨日は会場となる体育館、駐車場になるグランドのライン引きなど野田市と鎌ヶ谷市の技術家庭科部会の先生方が集まり準備してくれました。本校は会場をお貸しするというスタンスなのですが、本校の先生方も周囲の掃除や体育館の片付けなど進んでお手伝いしてくださいました。遠方からのお客様を迎えるための、ささやかな「おもてなし」の気持ちでの行動です。

 昨日のこの場では、日本には他国の人たちも認める素晴らしい独自の文化があることを話題にしました。この「おもてなし」という気持ちや行動も、誇れる立派な日本文化の一つです。誰に頼まれたわけでもないそんな先生方の「おもてなし精神」が生徒たちにも広まって行くことを願っています。

校長室のひとりごと「SNS動画」

 最近、外国人観光客によるSNS動画が話題になっています。例えば、元体操選手の女性が神社の鳥居に飛びつき懸垂運動をしたり、参道に続く階段で倒立しながら階段を降りる様子がSNSにアップされているものです。また、ダンサー集団と思われる男性が乗客がたくさん乗っている電車内や交差点内などで、ブレイクダンスする動画などです。報道で知ったことなので、その意図など詳細はわかりませんが、少なくともその動画に写っている他の観光客や乗客は、迷惑そうに「ドン引き」の様子です。動画を観た外国人観光客は一同に「その国の文化を尊重すべき、失礼だ!」とインタビューに答えていました。

 確かに陽気で「ノリ」の良い国や地域なら「イエ〜い」など称賛されるかもしれませんが、日本のモラルや常識では考えられないことですよね。学校でも「公共の場では他の人の迷惑にならないように!」などと当たり前に指導します。ご家庭でも同様のはずです。改めて、その土地土地の風習、慣習、文化を尊重しなくてはいけないと考えさせられました。

 ところでニュースで見たこの映像には、映像を撮っている本人達以外の一般人がスマホで撮影する姿も映っていました。想像でしかありませんが、そんな一般人が撮影した動画をSNSでアップしたり、興味本位で見たりすれば視聴数も増え「よし、次は…」とさらにエスカレートしたり「じゃあ僕も私も…」となってしまことが心配でなりません。

 日本には日本の良さがたくさんあり、それが認められているからこそ多くの外国人が訪れるのでしょう。