福二小に俳優がやって来た!(5・6年生)
11月26日(木)、5・6年生は、演ずるとういう活動をとして、コミュニケーション能力をのばすための学習をしました。講師には、俳優・声優であり、大学の非常勤講師でもある小森創介(こもりそうすけ)さんをお招きしました。
最初に、子どもたちから、小森さんにあいさつをしました。次に小森さんから、自己紹介をかねたごあいさつがありました。
「ディズニーの『リロ&スティッチ』 のルーベン、 『NARUTO』のオビトの声をやっているのは、ぼくだよ。その声優がみんなの前にいるんだよ。みんなはもうぼくと友だち。もしどこかでルーベンとかの声が出てきたら、俺、この人と友だちと言っていいからね。いっしょに遊んだんだと言っていいからね。」「今、ぼくはみんなの前で話している。演劇というのは、みんなと俳優が同じ空間にいることで成り立つんだよ。」と聞いて、子どもたちは「えっ?」と驚きの反応を示しながらも、どこか親しみがわきました。
突然、小森さんが、子どもたちに向かって、ある動作をしました。すると、子どもたちは全員立ち上がりました。
小森さん「えっ?どうして?ぼく何も言っていないよ。なのにどうしてみんな立ち上がったの?」
児童 「?????」「だって、今の動作が立ち上がれという意味だと思ったから。」
小森さん「そうだね。みんなが何気なくやっている動作の中には、意味が含まれているんだね。」
小森さんの軽快な口調につられ、子どもたちはどんどん『小森ワールド』に引き込まれていきました。最初にやったのは、プロの俳優さんも実践するという、「ゴー&ストップ」の訓練。「ゴー」と「ストップ」の号令のとおり、部屋を歩き回ります。次は、「ゴー」と「ストップ」の指示と反対の動作をします。これがなかなか難しいのです。みんなひっかっかりました。訓練はどんどん難しくなっていきます。「雨」と言われたら傘をさす動作、「晴れ」と言われたら傘をすぼめる動作、次は、「ゴー」「ストップ」「雨」「晴れ」の4つの指示がされますが、ことばの意味と反対の動作をしなければならないゲームです。みんな大混乱!「あれっ?」「わーっ、間違えた!!」 思ったとおりに体が動きません。言葉の意味と、動作との連動を覆すことの難しさを実体験しました。
このほかに、 指示された色や形の物を室内で探しだして、タッチするというゲームもおもしろかったようです。「銀色の丸いものをさがせー。」みんなで必死にさがしました。
「あおいものをさがせー。」「それ、本当にあおなの?」「信号のあおはあおかな?」「僕たちが使っている”あお”は、単純にあおといってもいろいろないろがあるよね。みんな名前がついてるんだよ。」
小森さんの動作に会わせて行動します。「ほら、丸太が転がってきたぞー。よけろー」
体を使ったジャンケンです。チョキとパーを表現しています。
また、一人ひとり五七五からなる俳句を作りました。それをいったん回収したあと、五・七・五の句ごとに切ってばらばらにし、室内にばらまいてしまいました。子どもたちは、その中から、五の紙を2枚と、七の紙を1枚拾って、句として並べ変えます。するととんでもない俳句ができあがります。意味もまったく通じず、あまりおもしろ過ぎるので、思わず笑ってしまうほどでした。その句をグループごとに体で表現するというゲームです。
どうすればこの言葉の意味がみんなに通じるかをグループのメンバーで話し合いました。それが表現の勉強でした。
子どもたちのいきいきとした表情がとても印象的な2時間でした。このあと、給食も小森さんと一緒に食べました。
【児童の感想を紹介します】
〈6年 ゆめ〉
最初の「ゴー&ストップ」で動く遊びが楽しかったです。身体表現をする所がとても大きく表現したり、小さいことを表現したりする所がむずかしかったです。表現することがどれだけ大変なのかがわかりました。
〈6年 風薫〉
授業で私が一番心に残っているのは、コミュニケーションゲームで指定された色や形を探すゲームです。このゲームでは普段はよくみていない所まで見れて「こんなところもあったんだ。」と思うようなゲームでとても楽しく勉強ができました。今回、小森さんのおかげで俳優のお仕事や、どんな気持ちでお芝居をやっているのかを知れてよかったです。
〈6年 裕紀〉
ぼくは、俳優はどういうものかをあまりわかりませんでした。でも話しているうちにわかってきました。俳優はぶたいにたってお客さんとコミュニケーションをとったりしてふれあうことだと思いました。
ぼくが一番楽しかったのは、俳句です。
〈6年 來心〉
最初にやったジェズチャーについての事がとてもおもしろかったです。「立って」というジェスチャーで私も引っかかってしまいました。頭でジェスチャーを変換していると言うことを初めて知りました。心と体の関係がよくわかりました。他にも言われた色と形をさわるゲームがとてもおもしろかったです。俳優さんのすごさがとても伝わりました。「ルーベン」とても好きなので、その声優さんに会えてとてもうれしかったです。
〈6年 佑亮〉
最初のゲームはとてもおもしろかったです。2回目の反対言葉は難しかったけど、おもしろく頭の体操にもなりました。俳優さんのお仕事は身体表現もつかうので難しいんだなと思いました。小森さんはとても声が大きいですね。ぼくもそれにつられて全身ジャンケンで久しぶりに大声をあげたような気がします。
〈5年 樹〉
ぼくが一番楽しかったのは、俳句です。5・6年生が書いた俳句を五・七・五で分けて組み合わせるところです。ぼくたちが作った俳句は、「お姉ちゃん ごはんを食べたら 二次元に」でした。
〈5年 泰孝〉
ぼくたちが作った俳句は、「どうしよう メロンチョコに こもりさん」でした。さらにおもしろかったのは、「ちこくする こわい先生 かつらです」でした。俳句で言葉が入れ替わるととてもおもしろい俳句になったのでとても印象に残りました。演劇では真剣にあそぶことが大切だと知りました。
〈5年 由梨愛〉
わたしは、最初小森さんはどんな人かなと思いました。会ってみるととても明るい人でした。一番楽しかったことは、俳句です。みんなが書いた俳句を五・七・五にわけて切り、それをばらまいて適当にとってそれを組み合わせて発表するというのがおもしろかったです。発表する俳句はぐちゃぐちゃで、いろんな俳句が自由にできたからです。
〈5年 のどか〉
今日はすごく楽しかったです。始めの歩くゲームは反対にするとすごく難しくて、言葉と体がしっかり結びついていることがよくわかりました。色探しゲームでは、色は同じ青でもしっかり名前がついていることがわかりました。全身ジャンケンのゲームなどでは、大きな声を思い切りだせたのでよかったです。最後の俳句では、演じる事をしたけど、すごく難しかったです。演劇がすごく大変な仕事だということがわかりました。