ICTの活用(ムーブノート国語編)
本校では、様々な場面でICTを積極的に活用しています。
一人一台端末が当たり前になった今、
ただ「使う」だけではもったいない!!
多くの可能性が秘められたこの端末・・・
どんな使い方ができるのだろうか、どんな使い方をしたら学習効果が上がるのだろうか・・・
職員も日々、挑戦を続けています。
今回はその挑戦の一場面(2年生国語)を紹介したいと思います。
2年生の国語では、重松清著「タオル」の学習を行っています。
祖父を急に亡くした少年。突然の死に悲しい実感がない少年が、
祖父の遺物や話に触れることによって死を実感していく、というお話です。
授業では、場面が進むにつれて、少年が祖父の死を実感していく様子をつかむために、
3つの場面を取りあげ、
「この場面で少年の悲しみ度合(パーセント)はどれくらいか?」を、
少年の言動などを根拠に、個人で数字をつけてもらいました。
ここでICTチャンス
生徒それぞれが、どれくらいの数値をつけたかを共有する場面でICTの出番です!
ベネッセが提供しているミライシード内にある、「ムーブノート」を使用します。
ムーブノートとは、
個人の意見を瞬時にクラス全体で共有することができ、他者の意見を取り入れながら自分の意見を見直し、
考えをさらに深めて新しい気づき・発見を生み出すことができる・・・というツールです。
今回の授業では、「悲しみパーセント表」というシートを配り、
3つのそれぞれの場面で、少年の悲しみ度合はどれくらいだと思ったかを、
自分が思ったパーセントを数直線上にピンを刺して提出してもらいます。
個人でピンを打ったシートが続々と「広場」と呼ばれる場所に提出されてきます。
そして、全員が提出し終えたらいよいよ集計です!
集計をすると、クラス全員分のピンが1枚のシートになって見ることができます。
こうやって見てみると、集中している箇所がわかります。
そして、エリアを指定することで、だれがそのエリアにピンを刺したかもわかるようになっています。
低い数値にピンを打った生徒に、なぜその数値にしたのかを聞いてみたり、
今度は高めの数値にピンを打った生徒の意見を聞いてみたりなど、
他の生徒の考えに触れることで、自分の考えを深めることができます。
そして、3つの場面を並べてみると・・・
第1場面
↓
第2場面
↓
第3場面
悲しみを徐々に実感していった、と感じた生徒が多かったことが一目でわかります。
今回は、このように数直線上にピンを打つ形で使いましたが、
ピンを打つだけでなく、コメントを集約したりすることもできます。
意見は持っているけれど、なかなか手を挙げて発表することができない・・・
そんな生徒もいるでしょう。
今までは発言できる生徒だけで進んでいるように見えた授業も、
このようにICTをうまく授業に組み込むことで、
それぞれの意見や考えを瞬時に共有することができます。
ICTを活用することで、全員で参加し、全員で創り上げる授業にすることができます。
使い方によって、可能性は無限大です。
今後も、今年度のテーマの一つでもある「楽しく学ぶ」を意識し、
ICTを活用して楽しい授業を目指し、
職員一同、取り組んでいきたいと思います。