飯中 Now
大人になる No53
【 一生懸命な姿ってかっこいいよね 】
近頃は何かを一生懸命やることをダサイとか、カッコ悪いというように考える若者達が多いようですが、私は決してそうは思いません。何かに真剣に取り組んでいる人の表情は輝き、まわりの人が応援してくれたり、成功を共に喜んでくれるものです。一方、何をやるのも「かったるい」などと言って、いい加減にやっている者をまわりの人はカッコいいと思うのでしょうか?また、本当にその人を応援してくれるのでしょうか?
体育祭や先日の駅伝、部活動、そしてボランティアを一生懸命にやっている人を思い出してください。また、諸君の周りには、日々の学校生活で、何事にも正々堂々と正直に一生懸命に取り組んでいる仲間はいませんか…。そのような仲間をかっこいいとは思いませんか…。
1年間を折り返した今、一生懸命やるということの大切さをもう一度考えよう。確かに一生懸命やったからといって、良い結果が出るとは限りません。しかし、一生懸命やった者にしか絶対にわからない“なにか”をつかみ、成長することができます。その“なにか”をどれだけつかみ、成長したかが、その人を輝かせる魅力になっていくのです。
勉強、部活、委員会活動、学校行事、進路、あらゆる事に全力で取り組もう!!そして“なにか”を1つでも多くをつかみ、成長しよう。(10月25日 校長)
大人になる No52
【 稽古とは 】
大相撲で史上最多の優勝45回を誇る、第69代横綱白鳳が、先日現役引退を発表しました。15歳で相撲部屋に入門し、通算1187勝、優勝45回、横綱の在位は約14年に渡る84場所で、いずれも史上最多を記録した大横綱がついに土俵を去ることになったのです。その引退会見で、「若い世代へのメッセージやエールは」との質問に、「基本を大事にして、まずは型をつくって、その型ができた時に型を破る、まさに『型をもって、型にこだわらない』これができれば、必ず強くなっていくんじゃないかなと思います。相撲人生の中で、たくさんの技を持っている人はひとつも怖くなかったです。型をもっている人が怖かったです」と語っていた。大横綱の思いをすべて理解することなど到底できないとは思いますが、がんばって理解しようと努めてみました。力強さはもちろん、卓越した技を兼ね備えた白鳳だからこそ、相撲道の神髄を基本と型をもって言い表したように思えました。
さて、芸ごとや武道の練習を「稽古(けいこ)」と言いますね。生徒諸君は漢字の意味を考えたことはありますか。古(いにしえ)を稽(かんがえる)ということなんですね。古いものは歴史を経て出来上がった1つの完成形という価値観であり、歴代の名人や達人を手本に、先人の道に倣い(ならい)、一歩でも近づくよう努力を重ねることが稽古するということなのです。難しい技は、きちんとした基本があってこそ身に付けられるものであり、まず、基礎基本を身に付けたうえで創意工夫を加えて発展させていくのです。いかなる時代にも忘れてはならないことなのだと思います。私も校長室に掲額されている歴代の校長先生方から改めて思いを学ばせてもらおうと思いました。
さて、君達「中学生」の稽古とは、誰から何を学ぶことなのでしょうか…。(10月22日 校長)
令和3年度埼玉県歯・口の健康啓発標語コンクール入選作品の紹介です。
入選 3年2組 佐藤 結羽 さん:
「心から にっこり笑える 自慢の歯」
入選 3年3組 吉川 遥仁 さん:
「面倒くさい それが虫歯の えさになる」
おめでとうございます。
大人になる No51
先日、私が以前、学級担任をしている時代に作った学級通信の綴りが、部屋の整理をしているときに出てきまして、懐かしく、思わず読みふけってしまいました。その中に、今の君達にもぜひ、読んで考えてもらいたい内容がありましたので紹介します。
【 アホ 】
以前テレビの対談番組で、女流作家で出家をした瀬戸内寂聴さんと弁護士の中坊公平氏と世界的に有名な建築家の安藤忠雄氏の会談の中でこんな話がありました。あるミルク会社の粉ミルクの中に何らかの原因でヒ素(毒物の一種)が混入してしまい、それを飲んだ多くの赤ちゃんが障がいを持ってしまう事件が過去にありました。その裁判の被害者の弁護を担当した弁護士の中坊公平さんの話です。そのヒ素入りの粉ミルクを飲み、障がいを持ってしまったある少年は、17年間という短い人生しか生きられなかったのですが、彼は人生の中で3つの言葉しか覚えることが出来ませんでした。1つは「おっかー」(お母さんのこと)、2つ目は「まんま」(お腹が空いたときに言う、食べ物をくれの意味)、そして3つ目は「アホ」だったそうです。なぜ「アホ」なのかというと、まわりの子供たちに言われ続けた言葉なのだそうです。公園で遊んでいても、「あいつはアホや」などと心ないことを言われ、石などを投げられたこともあったそうです。しかし、彼は決して人前で泣くことはなかったそうです。必ず家に帰ってきて、母親の前で泣いたのだそうです。しかし、なかには「あいつは泣くことも忘れたアホや」と心ないことを言う人たちもいたといいます。
弁護士の中坊公平氏は、損害賠償請求のため、彼の母親をはじめ、たくさんの被害者の母親と話す機会を持ったのだが、どの親も決まってこう言ったのだそうです。「別にお金を欲しいとは思わないし、会社に謝罪して欲しいとも思いません。まわりの人達に対しても誰を責める訳でもありません。ただ、私が悪いのです。私が人並みに乳を出せる母親だったら…」と。
この話を読み、君達はどう思いますか?先生はテレビを観ながら胸が熱くなるのを感じました。親が子を思う深い愛情を考えてみてください。君達の保護者だってきっと君達を深い愛情で見守っているはずです。その思いを少しでも感じるのなら、今君達はどのように生きるべきなのでしょうか…? という学級通信でした。
豊かで便利な社会の中、楽しいこともたくさんあり、保護者も先生方もみな優しいですね。そんな中ぬくぬくと甘ったれた生活を送っている人はいませんか。わがままや甘えの身についた者には、いずれ大きな壁が厳しく立ちはだかることになります。その時には、先生も保護者ももういないかもしれませんね…。授業中寝ている者、中間テストのやり直しをまだやっていない者たち、ピリッとしなさい。(10月21日 校長)
美術優秀作品の紹介
本校の生徒は、みんな美術の授業が大好きです。授業の活動はもちろん、昼休みも学年に関係なく、たくさんの生徒たちが作品の製作に美術室にやってきます。この度、3年生の佐々木 莉愛さんが1年生のときに授業で作った動物の粘土作品が、教科書会社として知られる光村図書出版株式会社のウエブサイトに掲載されることになりましたので紹介します。躍動感のみなぎる、とても力強い作品です。(10月20日 校長)
タイトル:「立ち向かう百獣の王」
飯沼中大躍進の男女入賞!襷を来年につなぎました
天候が心配された今年度の埼玉県駅伝競走大会市内予選会、飯沼中学校を発着地とし、周辺地域を周回コースとして、今年度も熱いレースが展開されました。今年度も、新型コロナウィルスの影響で、無観客で行われました。準備を含めた大会を通じ、本校の選手たちや関係の先生方を熱いまなざしでこれまで見守ってきました。飯沼中にとっての市内駅伝大会とは、学年や部活動の枠を越えて、本校のスポーツマンたちが自らの意思で集まり、全力で走り、襷(たすき)をつなぐ、体育祭と並ぶスポーツの一大イベントです。普段はそれぞれ違う競技に携わっている生徒たちが、学校の代表として結束を高め、襷をつなぐ駅伝は、本当に心が熱くなるものを感じます。昨年度大躍進を果たした伝統という名の襷を、今年度の生徒達も見事に受け継ぎ、素晴らしい走りを見せてくれました。男女とも順位とは別に、一枚岩となったチームであったことがまず胸を打ちました。走る直前まで体を冷やさないように選手の着ていたものをサポート役の生徒がそばにいて受け取ってあげたり、飲み物やタオルを持ってあげたりなど、自分がチームの一員としてすべきことをしっかりと自覚して行動していたことが素晴らしかった。そして、選手一人一人の力走も素晴らしかった。さらに、今年も大会の会場になっていたために、その裏で大変な面も多々ありましたが、いやな顔1つせずに力を貸してくれた先生方や関係生徒たちのありがたさに、頭の下がる思いがしました。この素晴らしい取り組みと結果を「お疲れさまでした」で終わりにしてはならない。飯沼中学校の良き伝統として、来年度に引き継ぎ、さらに発展させなければなりませんね。その襷は確実に3年生から1、2年生に引き継がれたのです。明日からまた一日一日を無駄にせずがんばっていきましょう。関係の生徒諸君、先生方本当にお疲れ様でした。(10月19日 校長)
結 果 男子19チーム出場 飯沼A:7位入賞、飯沼B:16位
女子16チーム出場 飯沼A:8位入賞
区間賞 男子 第1区:第5位 若尾 崇希さん、第5区:第5位 細村 郁斗さん、第6区:第3位 川鍋 永遠さん