校長室から(令和3年度)
1年生「秋を見つけたよ!」
朝の落ち葉掃きがひと段落しましたが、登校時に昇降口に立っていると、相変わらず数名の5・6年生たちが登校後に校庭に向かって走っていく姿を見かけます。手には箒ではなく小さなスコップを持っています。見に行ってみると…
今度は地面の落ち葉ではなく、側溝に溜まった落ち葉や土を掻きだしてくれています。彼らの奉仕の心にはただただ頭が下がります。思い返せば今年の6年生は、昨年度も敷地内のさまざまな場所で落ち葉を掃いてくれたり、結露で濡れた廊下や昇降口を雑巾掛けしてくれたり、何か困ったことがあると直ぐに駆けつけて一生懸命に手伝いをしてくれました。さりげなく手を差し伸べて誰かの役に立つことができる、その優しさと行動力は大人も手本としたい姿だと思います。行動はその人の心を表すとよく言われますが、彼らの純粋な心を感じ取って、その輪に加わる5年生が少しずつ増えてきたこともたいへん嬉しく思います。
3時間目に音楽室から元気な歌声が聞こえてきました。室内を覗いてみると、3年生が合唱の練習をしていました。3年生は本校で学級の人数が最も少ない学年ですが、歌がとても上手で、いつも大きな声で元気に歌うことができる学年です。
音楽室から出ると、1年生が廊下に整列していました。
どこに行くのか聞いたところ、これから校庭に出て「秋」を見つけに行くのだと教えてくれました。「秋を見つけに行く」という目的がおもしろそうだったので見に行くことにしました。
「秋を見つけに行く」というのは、赤や黄色に染まった落ち葉や木の実を見つけに行くことでした。見つけた葉や木の実は、教室に持ち帰り、白い画用紙に貼って掲示物にするそうです。秋色に色づいた葉、動物や虫などにかじられた跡がついている葉、緑や黒の小さな実など、自分が見つけたたくさんの「秋」を赤白帽子に入れて、それを大事そうに抱えながら教室まで持ち帰りました。しかし、中には落ち葉や木の実よりも昆虫の方に心を奪われてしまった児童もいたようです。
でも、コオロギやバッタも秋をイメージする虫であり、セミの抜け殻も夏が終わった寂しさを感じさせます。どれも「秋を見つけに行く」という目的からは外れておりませんので、これも学習の一環と考えたいと思います。4時間目の画用紙に貼る作業は残念ながら見に行くことができませんでしたが、昼休みには出来上がったものがすでに何枚か掲示されていましたので写真に撮ってきました。児童たちに捕まってしまった虫たちのその後が気になりましたが、さすがに画用紙に貼られてしまうことはなかったようで安心しました。