校長室から
令和5年4月6日 1学期始業式 校長の話 「3つの気持ち」
いよいよ今日から新年度、令和5年度が始まりました。2年生・3年生の皆さん、進級おめでとうございます。2年生は、1年生が入学すると先輩になります。1年前のことを思い出し、いろいろなことを優しく教えてあげてください。3年生は最上級生になりました。学校行事や部活動をリードして、我孫子中学校の顔となっていきます。大いに期待しています。2・3年生とも、この後に新クラス編成が発表されます。ドキドキしていると思いますが、その前に私の話を聞いてください。
さて、私からは、今年1年間心に留めて、心掛けてほしい「3つの気持ち」について話します。この3つを心掛けることで、友達関係がより良くなったり、自分を成長させたりすることにつながります。
まず、一つ目は「違いを認める」ということです。ここまで聞いて、去年と同じ話だと思った3年生いますか?ご い!よく覚えていますね。そう、1年前と同じ話をします。大切なことだから再び話します。2年生は1年前の始業式に出ていないから、この話は初めてです。
一つ目は「違いを認める」。人はそれぞれ違う気持ちや考えを持っています。当然、自分と意見が合わない人がいます。それは、当たり前のことととらえましょう。そこで「対話」が必要になります。対話することでお互いの違いや立場を理解し、考えが変わったり、もっと良い考えを生み出したりすることができます。
二つ目は、「広い心で接する」ということです。具体的には、他の人の欠点を責め立てないこと、謝った人を許しましょう、ということです。誰だって失敗をします。やろうとしてもできないこともあります。また、時には悪いことをする人もいるかもしれません。しかし、心からの「ごめんなさい」があったら、許しましょう。逆に、悪いことをしたら素直に謝りましょう。
三つ目は、「自分事として取り組む」ということです。難しい言葉で「主体性」と言います。自分には関係ないと思わず、行動するということです。自分の部活に課題はありませんか。これから始まる新しい学級で問題が見つかるかもしれません。いや、きっと問題は起こるでしょう。先生がなんとかしてくれる、ではなく、自分達で課題に気づき、改善しようとすることは学校で学ぶ大切な学習です。友達関係のいざこざも相手のせいにせず、自分達で解決しようとも大人になる上で大切な学びです。
ここまでは、去年と同じです。ここから先があります。
問題が起きて困ってしまう時、子供でも大人でも次の4つの行動パターンを起こします。
①我慢する ②気分転換する ③問題を解決しようとする ④人に相談する
皆さんはどれが良いと思いますか?訊きますから手を挙げてください。何回挙げても結構です。
実はどれも正解です。
①我慢する…そういう時もありますね。小さい問題の時や言ってもしょうがない時。でも、小さい我慢も積み重なると大きなストレスになります。②気分転換する…体を動かして汗をかいたり、音楽を聴いたりして気が紛れますね。でも、問題が解決したわけじゃないんです。だから、本格的に解決を目指すなら③と④の組み合わせです。
自分一人で解決できそうなものは、どんな順番でどんなやり方でやるか考えて解決を図ります。しかし、それで解決できなかったり、はじめから自分一人では解決できそうになかったりする時は人に相談しましょう。人に訊くことは恥ずかしいことではありません。私はすぐに教頭先生や他の先生に相談します。すると、良いアドバイスをもらえたり、私には考え付かなかったアイデアをもらえたりします。パッと、視界が明るく開ける感じがします。
皆さんは誰に相談しますか? 家族ですか?隣の友達のも相談できます。そして、周りに立っている多くの先生に相談してください。担任の先生でなくてもいいんです。副担任の先生、隣のクラスの先生、部活顧問の先生、相談室の山本先生、保健室の先生や教頭先生、もちろん私でも構いません。皆さんより少し長く生きていて、いろいろな経験をしているので、アドバイスはできると思います。それで、問題解決への道筋が見えたら、とても良いことだと思います。ただし、解決に向けて行動するのはあなた自身です。自分で、自分達で最終解決しなければなりません。それも、「自分事として取り組む」ということです。
「違いを認める」「広い心で接する」「自分事として取り組む」。これから1年間、この3つについて、心にとめて生活して欲しいと思います。