図書室より

□中学生がテーマの本3





ハジメテヒラク」こまつあやこ著/講談社
中学一年生の綿野あみの趣味は脳内実況。
それは、クラスのことなど自分の周りのことを、声に出さずに自分の脳の中で実況中継すること。
あみは生け花部に入部し、個性豊かな部員たちに出会い、次第に見た目と違う、心優しい部員たちの素顔を知っていく。
文化祭で生け花部は、あみの実況で生け花ショーをやることに。
さわやか青春小説。







「鷹のように帆をあげて」まはら三桃著/講談社
突然の交通事故で親友を失ってしまった理央。
ある日、ペットショップで、親友がお気に入りだった高野ヒナと再会する。
鷹を大空に飛ばし、天国の親友にも見せたい!という願いは、いつしか理央の心の支えに。
自然や野生に寄り添う鷹との生活の中で、理央は親友のいない現実に向き合っていく。
理央も鷹も、帆翔することができるのか?





「子やぎのかんむり」市川朔久子著/講談社
威圧的な父親と、父親に逆らえない母親。
そんな家庭に、複雑な思いを抱く中三の夏芽。
確執から逃げるように飛び込んだのは、山寺でのサマーキャンプだった。
ところが、参加者は夏芽一人。
どんなサマーキャンプになるのか?
様々な人々との交流を通し、人の優しさ、温かさに触れた夏芽の、ひと夏の成長物語。


中学生。
この時に感じたり体験したりすることは、この時にしかできない貴重なもの。
そんな自分を主人公に重ね合わせたり、自分が体験したことのない気持ちに触れさせてくれるのが「読書」です。
多摩市の中学校司書が選ぶ本をぜひ読んでみてください。