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2024年6月の記事一覧

校長室のひとりごと「校長面接」

 3年生を対象とした「校長面接」が始まりました。朝、昼休み、放課後と毎日6人ずつ、7月中に終える予定です。秋にも2回目の「校長面接」を計画していますが、ここでは一人一人の受験校の面接試験を想定した面接を行います。1回目の今回は一人一人の生徒がどんな生徒なのか「人となり」を理解すること、また3年生にとっても「受験生という心構えと自覚」を持つきっかけにすることが目的です。
 学級担任の指導のもと、校長室に入室する際の所作をはじめ、着座の姿勢、目線の置き方、想定される質問の答え方などを既に学び練習してきています。それでも校長室という特別な空間で校長と1対1で話すことは、緊張感から練習通りにはいかないものです。
 「ありのままの姿」で面接を受ければ良い、という考えもありますが、受験、面接試験ということを考えればTPOに即した対応が求められます。中学3年生にもなって「家族構成は?」と質問され「お父さんとお母さんと…」と答えるよりも、「父と母と…」と答えた方が好印象につながるものです。多くの中学3年生は、面接という場面はもとより、1対1で目上の人に敬語を用いて話す機会は、そうあることではありません。しかし、約半年後には「面接試験」を受けることを考えれば、今回の「校長面接」を機に、所作や言葉遣いなどを学ぶ意義は少なくないと思っています。
 大学入試では「総合型選抜(以前のAO入試)」という入試制度が始まりました。この制度では、「志望動機」「大学が求めている人物像と自分の対比」「様々な活動実績」などを面接や論文等の総合的に判断する制度です。
 高校入試の面接試験でも同様です。2回目秋の「校長面接」では、TPOに即した所作や言葉遣いで、且つ自分の考えをしっかりと答えられることを期待したいと思います。

校長室のひとりごと「勉強の旬」

 定期テストも今日の2教科で終わり、もうすぐ各教室から「終わった~っ!」という声が聞こえてきそうです。
 昨日、生徒にとって「これまでの学習の定着度、習熟状況を明確にし、その個所を補うために行う」というテストには意味について書きました。
 学級担任をしていた頃、テストが終わった日の帰りの会で「やっとテストが終わってホッとしているところだけど、今日、家庭学習できる人はこれから伸びるぞ!」また「テストが終わった今だからこそ、わからなかった悔しさも新鮮なはず。自分なりに振り返ってみな!『鉄は熱いうちに打て』だな。」と話していました。
 週明けには各教科テストが返却されます。皆さんも学生の頃に経験があると思いますが、まず一人ひとり順番に答案用紙が返却されます。点数に一喜一憂しながら、一通り全員に返却が終わると先生が「じゃあ問題用紙を出して」「1番から確認していきます」などと出題一問一問について解説してくれるものです。この先生の解説をしっかり聞けるか、それとも一喜一憂を引きずり途方に暮れながら時間が過ぎてゆくかによって、後々差が生じてくるものです。
 テストが返却された日の帰りの会では「5教科合計が500点満点だった人は別だけど、各教科×だったところを必ず今日、〇になるまで勉強すること」と話してきました。すると「今日じゃなきゃダメですか?いっぱいあり過ぎて今日寝れません!」なんてお調子者の生徒もいましたが、そんな時にはすかさず「今日じゃなくてもいいけど、明日からまた新しい内容が始まるよ!そうなれば一生やらないでしょ?」と切り返し、「えへへ…」なんてやり取りしてきたことを思い出します。
「アジを食すなら初夏」「秋になれば今度はサンマ」「冬は脂ののったブリ」…。その時々に適したタイミング「旬」があるものです。
学生にとって、テストが終わった今こそ「勉強(復習)の旬」と言えるでしょう。

校長室のひとりごと「定期テスト」

 令和6年6月6日「666」。不吉なことがなければ良いのですが…
 そんな今日、明日と第1回定期テストが行われます。学生だった頃を思い出せば、テストと聞くだけで、重苦しい気持ちになって「何でテストなんてやるんだよ!」って叫んでいたものです。では何のためにテストを行うのでしょうか。生徒たちは「成績のため」と即答するでしょう。確かに成績をつける際の材料にはなりますが、日々の授業での「知識・技能」「思考力・判断力・表現力」「学びに向かう力」など総合的に評価するため、テストの点数=成績というわけではありません。テストを行うのは大きく二つの意味があります。
 一つは、生徒たちにとってのテストの意味です。今回でいえば4月、5月と学んできた内容が定着しているのかどうか、自己分析するためです。返却された結果により、習得が十分でない箇所があれば、それを明確化し各自で補うためという意味です。
 もう一つは、教員にとってのテストの意味です。これまでの授業の進め方が適切だったか、学級によって習熟度にばらつきがないかなど、学習指導、授業実践を振り返るための客観的な物差しにするという意味です。
 よく保護者の方から「塾に通わせたほうが良いか」というような質問を受けます。もちろん、生徒個々によって状況が違いますから一概には言えませんが、基本的な考え方をお答えしてます。「本人が望んでいるなら良いでしょうが望んでいないなら必要ないと思います」と。(超難関私立高校受験を目指しているのなら別ですが…)
 中学校の学習内容を学力として身に着けるには、授業中の理解だけでは十分とは言えません。授業での理解を定着させる必要があります。これが「復習」です。また、授業の理解をより明確にするには「予習」が有効です。つまり、予習→授業→復習という一連の学習サイクルで同じ内容を3回学習することが大切であり、この予習や復習を塾でやるか、自主的に家でやるかの違いがあるだけです。
 いずれにしても、今日明日の定期テストを自分のために有効に活用してほしいと思います。

校長室のひとりごと「幸せって?」

 5月に紹介した「低緯度オーロラ」でしたが、どうやら昨日、今日、明日も再度最大級の太陽フレアが発生すると予想されており、また日本のどこかでオーロラが観測されるかもしれませんね。
 突然ですが「幸せって何だろう?」と問われたとしたら、何と答えますか?
 簡単すぎて言葉を探してしまうかもしれませんね。小中学生に同じ質問をすれば「幸せとはお金持ちになること」という「幸せ=お金持ち」という考えの答えが多いことでしょう。確かにあるにこしたことがないお金ですが、お金持ちになることは人生の目的ではないはずです。この場(5月17日)でも書きましたが、最終的な目的(ゴール)は「幸せ」で、その手段として「お金持ち」になることを望んでいるのでしょう。
 「お金と幸福度」に関する研究で「所持金が2倍になれば幸福度が2倍になるのか?」と研究した方がいるようで、当然、所持金が2倍になっても幸福度は変わりないという結果だったそうです。幸福度には、お金以外にも様々な要因が関係しています。例えば「健康であること」「時間的な余裕があること」「信頼し合える仲間がいること」「正しく評価されていること」などが要因として考えられます。
 毎日、このHPを読んでいただいている皆さんは「今、幸せですか?」。
 我々教員は「社会の形成者として自立できる人材」に生徒たちを育てようと日々奮闘しています。キャリア教育や進路指導では本来「生き方指導」を進めたいところですが「受験指導」に偏りがちです。しかし実際には学校生活の様々な場面で、例えば保健指導や保健体育の授業を通して健康の保持増進、また、時間の使い方や、視野を広く持つこと、探究的な学習で興味があることを深く広く学ぶ、行事や日頃の生活を通して人間関係の構築、他人の意見を聞き入れ自他の良いところを認める、など日頃から中学校で心掛けている内容が「幸せ」の要因につながっていることを、今キーボードを叩きながら改めて気づかされました。

校長室のひとりごと「虫歯予防デー」

 今日6月4日は「虫歯予防デー」です。生活するうえで、人間大切ではない部分などはありませんが、特に大切に感じるのが「歯」だという人も少なくないでしょう。
 虫歯で歯が痛くなれば、本当にどうしようもなく痛く感じますし、それが上の歯なら脳に近いため尚更ですよね。また、何より食欲に影響します。美味しく感じられないばかりか、食べることが億劫になってしまいます。いつまでも丈夫な歯で生活したいとつくづく感じます。
 さて、「歯」はスポーツにも大きく関係します。日本でも90年代に「スポーツ歯学医学会」が設立され「スポーツ歯学」の認知が広まりました。世界のホームラン王「王貞治選手」は現役中は奥歯がボロボロだったそうです。ボールを打つインパクトの瞬間に繰り返し歯を食いしばっていたためです。我々昭和世代は「しっかり歯をくいしばって頑張れ」などと表現しますが、実は歯を強く嚙み締めることで、実際に筋力が4~6%程度アップすると言われています。近年、ボクシングだけではなく様々な競技のアスリートがマウスピースを着用していますが、繰り返し奥歯を噛み締めることから歯を守り、かみ合わせを矯正してくれ、奥歯を効率よく食いしばることを可能にしてくれるからです。
 実際に、瞬発的に筋力を使う競技の選手たちは、マウスピースだけではなく、虫歯、歯並び、歯のケアにも気を使っています。
 100mのウサイン・ボルト選手は、スローで見ると口を開けリラックスして走る姿が印象的ですが、スタート時にはしっかりと歯を食いしばり加速しています。加速してからは、筋肉をリラックスさせ無駄な力が入らないように、わざと口を開けしているのです。
 また、運動をつかさどっている脳の「運動野」、認知機能をつかさどる「前頭前野」ともに、歯を強くかむことで血流が増し機能が向上するため、スポーツ中にガムを噛んでいる選手がいるのも、このためなのです。
 どうですか? 「スポーツと健康と歯」、密接な関係ですよね。今日6月4日に、自分の歯について改めて意識してみませんか。