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2025年7月の記事一覧

校長室のひとりごと「あれ、セミは?」

 西日本や東海地方は短い空梅雨で、例年より早い夏の到来で連日猛暑が続いています。関東地方も連日の暑さは、既に真夏と言っても良いかもしれませんね。いつもなら梅雨明けと同時に「ミーンミーン・・」と暑さに輪をかけるようなセミの鳴き声があちらこちらから聞こえてくるのですが、今年は全国的にセミの鳴き声が聞こえてきていないようです。虫の生態に詳しい専門家によると、今年は梅雨が短く、集中豪雨はあったものの空梅雨で地中深くまで水分が行き渡らず、木々にも十分な水分が足りず、セミの幼虫の栄養分となる樹液が少なかったこと、またセミの羽化には地温が20℃以上の日が続かなくては幼虫の羽化のスイッチが入らないこと、地面が乾燥して固まっているため幼虫が地表に出てこられないことなどの原因が重なっているからではないかと推察しています。

 早朝から安眠を妨げるかのような夏の始まりを知らせてくれる風物詩のセミ、鳴かないと鳴かないで何か物足りなく感じます。セミは寿命のほとんど4年以上を土の中で過ごし、ようやく訪れる夏に地表に出てきて羽化し、数日間だけ大合唱をし短い生涯を終えます。そう思うとあの「やかましい大合唱」が、やけに恋しく感じてしまいます。