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花丸 第70回入学式





平成28年度 福田中学校入学式 岡田校長式辞

                                        2016.4.7

 

 柔らかな日差しが目に優しく、ほほをなでる風も穏やかに、まさに春爛漫の季節となりました。本校は、昭和22年に産声を上げて以来、70回目の入学式を迎えることとなりました。この福田を支える地域の皆様、保護者の皆さまに見守られながら、このように入学式を挙行できることは大きな喜びであり、感謝に堪えません。今後ともよろしくお願いいたします。

  さて、56名の新入生の皆さん、入学おめでとうございます。皆さんの目は、中学生になった喜びとこれからの生活への希望に満ちあふれています。その目の輝きを私はとてもうれしく思います。皆さんが今日のこのよき日を迎えたことは、ご家族にとってはもちろん、皆さんの入学を待っていた上級生や先生たちにとっても、大きな喜びです。皆さんの入学を心から歓迎します。

 人は皆、年齢とともに一歩ずつ階段を上がりながら成長していくわけですが、皆さんは今、福田中学校の一員となり、まさに成長のための一歩を踏み出しました。今日から君たちが、この学び舎で活動するのは、将来大人として生きていく「自立した人」になるための学習です。学校は、たくさんの人が生活している一つの社会ですから、教科の学習をはじめ、人として生きる上での大切なこと、必要なことを学ばなければなりません。時には、厳しい学習や鍛練も必要になってきます。それらの学習をしていくうえで基本となる大切なことを一つだけお話しします。

 それは、「まず、目の前にあることに全力を尽くす」ということです。皆さんは、自分や周りの人の行動について「よかった」とか「悪かった」とか、よく評価しますね。それはどうやって決めますか?私は、評価をする前に何よりも「まず全力を尽くしたか」が問われるべきだと考えます。全力を尽くしてもないことに、良いも悪いもありません。「評価なし」です。さらに言うと、「全力を尽くす」ことは、他人と比べることではなく、常に「自分」の中の評価として決めることです。マラソンに例えるなら、全体の中の何位という順位ではなく、何分で走れるようになったか、昨日の自分との勝負ということです。人の行動は、全力を尽くしたうえで初めて「よかった」とか「悪かった」とか評価することができるのだと思います。さらに素晴らしいことに、全力を尽くした結果なら、よい評価も悪い評価も自分の成長に役立ちます。つまり、人の成長は、常に自分の中の、「全力を尽くしたか」にかかっているのです。一日の終わりに、「今日一日、全力で生活できたか」「昨日の自分と勝負できたか」を自分に問い続けましょう。そうすることで、君たちの成長は、格段に飛躍するのです。

 新入生の皆さん、皆さんは誰にも代えることのできないかけがえのない存在です。皆さん一人一人が真に主人公として成長するために、私たちは「全力を尽くせる環境づくり」に精一杯取り組みます。そして、皆さんが日々、全力を尽くして生活できるよう、持てる力を最大限に伸ばせるようサポートします。お互いに頑張りましょう。

 保護者の皆様、お子様のご入学、おめでとうございます。微力な私どもではございますが、お預かりしたお子様が、逞しく成長するよう尽力する覚悟でございます。青年期前期に当たり、思春期の特徴として体も心も大きく成長しますが、その成長がアンバランスで、心が大きく揺れる時でもあります。お子様の健やかな成長のためには、学校とご家庭とが手を携えて歩まなければなりません。私どもの教育にご理解を頂戴しながら、ご協力、ご支援を宜しくお願い申し上げます。 

  ご来賓の皆様、本日はご多用の中、私どもの入学式にご臨席を賜りまして誠にありがとうございました。今後とも、子供達のため、福田中学校のために、宜しくご指導賜りますようお願い申し上げます。以上、式辞といたします。