ブログ「校長室から」

校長室から(118)10月22日 学校図書館司書の先生おすすめの本②

 今日は一段と冷え込みが感じられる一日でした。

 さて、北先生おすすめの本2冊目は、星野道夫(原案)・鈴木まもる(絵と文)「あるヘラジカの物語」という絵本(2020年初版)です。

 JPIC読書アドバイザークラブ(通称JRACジャラック)「第2回親子で読んでほしい絵本大賞」で大賞を受賞した絵本です。この賞は、「親子でもっと絵本を楽しんでほしい!」「いい絵本を親子に届けたい!」との思いを込めて創設されたものだそうです

 「原案」となっている星野道夫さんは、千葉県市川市出身で、アラスカで野生動物や人々の暮らしを写真や文章に記録する仕事をされていましたが、1996年、ロシアのカムチャッカ半島でヒグマに襲われてお亡くなりになってしまいました。

 「絵と文」の鈴木まもるさんは、星野さんとはともに自然や動物が好きなことから友人となり、星野さん亡きあとに、星野さんが生前アラスカで撮った写真をもとに、鈴木さんご自身もアラスカに取材に行って「あるヘラジカの物語」を創作されたそうです。

 鈴木さんは、この本から友人の星野さんが伝えたかったであろう、自然の中での生命のつながりや、死ぬことと生きること、生命のドラマを感じ取ってほしいとあとがきに記されています。

 低学年の子どもでも読める表記になっていますが、大人が読み聞かせ、いっしょに読むのにとても良い本だと思います。

「あるヘラジカの物語」星野道夫 原案  鈴木まもる 絵と文(あすなろ書房)

(※表紙画像は出版社の規約にもとづいて掲載しています。)