学校長からのお話を掲載しています
平成25年度第4回朝会講話「スポーツ・オノマトペについて考える」
10月を迎え、秋らしさが増してきました。秋といえば、芸術の秋、スポーツの秋、読書の秋など、秋を表現する言葉はたくさんあります。
今日は、スポーツの掛け声について考えてみたいと思います。先週の9月26日、27日の2日間にわたり、郡市新人各種大会がありました。この大会で感動したことがあります。
一部のスポーツ(声を出してはいけないスポーツ)を除き、選手は大きな声を出し、試合をします。今回、特に感動したのはバドミントン団体戦の本校の選手の掛け声です。「エイ!」「ヤー!」とか、実に勇ましく、プレーに力強さを感じました。試合結果は、もちろん団体戦優勝でした。
トップアスリート(一流選手)ほど、試合中に「声」を出します。例えば、ハンマー投げの室伏広治選手は「ンガーッ」と叫びます。また、卓球の福原愛選手は「サー」と大きな声を出します。それは、どうしてでしょう。
実は、スポーツ時に「声」を出すことで、よい成績が期待できるのです。こうしたスポーツシーンで用いられる「声」を「スポーツオノマトペ」と名付けています。この「オノマトペ」とは、フランス語に語源を持つ擬音語・擬態語を意味します。スポーツで声を出すことが、よい成績につながるということは、科学的に分析されています。
さらに、詳しく説明すると、選手の立場では、実際に声を出すことで、「自分のプレーが上達する」「リズムやタイミングが保てる」「自分に負けない、絶対に勝つという自己暗示をかける」「モチベーションを高める」などの効果が得られます。
それぞれのスポーツで、声の出し方に違いはありますが、自分は試合中にどんな「声」を出すのか、意識してプレーすることが大事です。そして、その「声」というのは、普段の練習の中で身に付け、使いこなしていくことが大切です。
ちなみに、私は中学、大学でソフトテニスをしていました。中学時代は「エイ!」「ハーイ!」と声を出していました。大学時代では、ボールをつなぐときは「ヨシ!」「ソレ!」、そして、シュートボールでサイドやクロスに打つとき、前衛アタックのときは、必ず「オリャ!」と声を出していました。
スポーツは中学時代では終わりません。これから高校、そして生涯にわたりスポーツを続ける人もいます。ぜひ、「声」を出して試合をしましょう。そして、自分のプレーを上達させてください。