学校長からのお話を掲載しています
平成28年2月 立志を祝う会
本日、立春の良き日に「立志」を迎えられた2年生の皆さん、おめでとうございます。14歳、子どもから大人へと向かうこの時期は、思春期といって、いろいろと悩みが多くなる時期です。でも、社会の一員と生活する上で、自分を見つめ、自分の向上のために、将来の目標を持って努力することが期待されます。この後、皆さんの立志を迎えた誓いの言葉の発表があります。自分の将来に向けた誓いの言葉を、このステージで堂々と発表してほしいと思います。
今日は、「継続は力なり」という話をしましょう。皆さんもよく耳にする言葉だと思います。何事も継続していれば、必ずものになる、あきらめたり、投げやりになったりしないで頑張れば、必ずよい結果を生み出すことができるという意味です。
さて、この「継続は力なり」の継続はどのくらい続けたらよいのでしょうか。「何事も1000時間」と言われています。勉強でも、スポーツでも習い事でも、どんなことでも1000時間続ければ、それなりの力が身に付きます。1000時間というとかなりの時間と感じるでしょうが、毎日1時間で3年、毎日3時間で1年の合計時間です。何となくできそうな時間ではありませんか。但し、この時間は、いい加減に取り組んだ時間ではなく、本気で一生懸命取り組んだ時間の合計です。
私にも経験があります。私は、無謀にも高校を卒業してから、ホルンという楽器で音楽大学を目指そうと思いました。ホルンと言えば吹奏楽部の矢野君や伊藤さんがやっている楽器です。私の周りは誰もが音楽大学の受験に反対しました。なぜなら、音楽大学の受験科目にはピアノの演奏があるからです。それまで私は、ピアノを弾いたことがありませんでした。でも何とか周りを説得して浪人して音大を目指しました。毎日6時間ピアノの練習をしました。課題曲は、バッハ作曲の2声のインベンションでした。ピアノを習った人なら分かるとは思いますが、初心者にはなかなか弾けない曲です。ランクで言えば中級ぐらいの人が弾く曲ですので、ピアノを習い始めて3年から5年ぐらいの人が弾く曲です。
その年の8月に音大受験のための夏季講習会があったので、私は必死になって練習しました。そしてピアノを始めてから6か月足らずでバッハを弾き、講習会を受けました。時間を計算てみると、やはり1000時間かかりました。
皆さんも一つのことに取り組むときは、絶対にあきらめないで、三日坊主にならないで、継続して地道にやり続けてほしいと思います。部活や趣味、そして学習など、取り組んだ時間が、合計1000時間になるまで、また、それ以上になるまで頑張り続けてほしいと思います。一流になるのには、10000時間と言われます。その十倍の時間が必要となります。まずは、1000時間頑張りましょう。そうすれば皆さんの夢や目標は、実現されるはずです。立志を迎えた皆さんの夢や目標が実現することを期待して、「立志生に贈る言葉」といたします。