学校長の窓

学校長からのお話を掲載しています

平成25年度卒業記念文集に寄せて「卒業生の未来に希望を託して」

 御卒業おめでとうございます。この学舎を巣立ちゆく時を迎え、卒業生のみなさんは、自らの成長の足跡をかみしめていることでしょう。みなさんと共に過ごした3年間は、本当に幸せな月日でした。心から感謝しています。
 益子中学校の卒業生として誇りをもち、新たな旅立ちのスタート台に立って、未来をしっかりと見据えるみなさんに、はなむけの言葉を贈ります。

◇「艱難(かんなん)、汝(なんじ)を玉にす」
 「艱難」とは、「物事をやり遂げるまでの辛く苦しいこと」を意味します。多くの苦労や困難を乗り越えてこそ、初めて成長や飛躍が期待されるのです。みなさんは、これまで部活動や学校行事などいろいろなことに挑戦し、一つ一つをやり遂げてきました。これからも自分の力を信じて、「前へ前へ」と歩み出してください。

◇「生とは天の我を労するなり」
  この言葉は、幕末に長州藩の尊王攘夷の志士として活躍した高杉晋作が残したものです。「自分がこの世に生まれてきたということは、この世で自分にしかできない役割が与えらたということだ」という意味です。みなさん一人ひとりが、この21世紀の社会で、個性的でかけがえのない役割を果たすよう心から願っています。

◇「思いやるという自分軸(生き方)をもつ」
 「思いやり」という言葉の意味は、「相手の立場に立って思いを巡らすこと」ですが、それを行動に置き換えることの困難さは、誰もが承知しています。私たちは、一人では生きていくことはできません。必ず誰かのお世話になり、今日という日があるのです。自分が受けてきた「思いやり」を、今度は人のために使い切ってほしいと思います。

◇「何も咲かない寒い日は、下へ下へと根を伸ばせ。やがて大きな花が咲く」
 努力の成果が、思うように上がらない日もあるかもしれません。辛く苦しい日もあるかもしれません。そんな日が続くときでも、毎日地道な努力を積み重ねていきましょう。成果は急には現れないと思いますが、必ず大きな花を咲かせることができるのです。なぜなら、大きな花を咲かせるためには、それをしっかりと支える根っこが必要だからです。失敗を恐れず、勇気をもって、燃える心で果敢にチャレンジしてください。

 みなさんの今後ますますの御活躍を大いに期待しています。

平成25年度入学説明会あいさつ


 保護者の皆様、そして児童のみなさん、こんにちは。本日はお忙しい中、益子小学校、益子西小学校、田野小学校、赤羽小学校、芳賀東小学校、とうや小学校(北海道)のみなさん、入学説明会に御出席をいただき、ありがとうございます。寒さも一段と厳しくなり、本校でもインフルエンザがはやってきています。くれぐれも健康に気を付けていただきたいと思います。

 さて、児童のみなさんは、益子中学校に今日で何回来ましたか。総合的な学習、運動会、学校祭、部活動見学など、来る機会が多くあったと思います。今日初めての人もいると思います。そこで、保護者の皆様、児童のみなさんが、益子中学校を少しでも理解していただけるよう、入学説明会を実施しました。また、益子小学校、益子西小学校のみなさんには、事前のアンケートにも御協力いただき、ありがとうございました。あいさつの後、各担当から説明がありますので、聞いていただき、中学校入学に向けて準備をお願いします。

 それではまず、益子中学校の生徒のすばらしいところを、大きく3点についてお話をします。
 1つは、何事にも一生懸命に取り組むことです。挨拶、掃除、委員会活動、部活動など、何事にもよく取り組んでいます。
 2つ目は、運動好きの生徒が増えていることです。昼休みは、サッカー・バレーボール・鉄棒・テニス・キャッチボールなどをして、多くの生徒が運動しています。また、体育の時間の見学者はほとんどいません。
 3つ目は、授業に集中して取り組むことです。授業は、落ち着いた態度で真剣に取り組んでいます。よく考え、よく学んでいます。全国学力・学習状況調査でも、全国平均を超えています。

 次に、心掛けてほしいことを、大きく2点についてお話をします。
  1つ目は、交通事故にあわないよう安全に登下校することです。益子中学校の生徒の交通事故、接触事故のほとんどが、横断歩道を渡るときに起きています。車は、赤でも止まれないことがあります。必ず、車が止まったことを確認して渡るようにしています。
 2つ目は、学校を休まず登校することです。毎年「学校に行きたくないな」と言って、長期にわたって休む生徒がいます。平成23年度は20名いましたが、24年度は9名、そして、今年度は、現在のところ5名です。誰もが「学校が楽しい」と感じ、元気に登校できる学校にしたいと考えています。

 最後に、お願いがあります。急激な生徒数の減少により、来年度は部活動を2つ募集停止にしなければなりません。2月に決定し、お知らせいたしますので、よろしくお願いします。また、入学にあたって、不安なことや心配なことがあろうかと思います。どんなことでも、遠慮なさらずに相談してください。学校の窓口は、教務主任の関戸ですので、よろしくお願いします。みなさんの入学を今から楽しみにしています。

平成25年度第3学期始業式 式辞


 明けましておめでとうございます。平成26(2014)年の新春を迎え、本日の始業式に臨む「きらっと」輝くみなさんのすばらしい態度に接し、第3学期も活躍が期待できると実感しました。

 さて、13日間の冬休みは、みなさんにとっていかがでしたでしょうか。3年生は念願成就に向けて受験勉強に励まれたことでしょう。1・2年生は勉強と部活動の両立を図り、努力を続けてきたことでしょう。また、お正月を迎え、親戚の方への挨拶や家族の一員としての役割も十分に果たせたものと思います。

 ここで、第3学期始業式にあたり、2つのことを話したいと思います。
 一つ目は、自分の目標や願いをもち、それを実現できるよう、最初にきちんとした計画を立てて行動してほしいということです。「一年の計は元旦にあり」ということわざがあります。計画がなければ、努力することもできません。何事にも、最初に計画や準備をすることを忘れないでください。

 二つ目は、行動・実践することのすばらしさを知り、決して躊躇わず、前に出てほしいということです。馬にまつわることわざの一つに『馬には乗ってみよ、人には添うてみよ』というものがあります。何事もやってみなければ、本当のところはわからないのです。みなさんの実践力・行動力を大いに期待しています。

 いよいよ今日から第3学期が始まります。みなさんにとって学力づくり・心づくり・体力つくりの総まとめの学期です。また、大切な友達や先生と共に過ごした学級の総まとめであることも忘れないでください。そして、自分の「思い出袋」がいっぱいになり、この1年間「とても楽しかった」と言える自分であってほしいと願っています。

 今年は午年(うま年)です。未来に向かって夢と希望をしっかりともち、軽快に駆け抜ける1年にしたいものです。今年も先生方、そして保護者や地域の方々は、常にみなさんを応援しています。この第3学期も、自分を信じ、自分の伸び代を広げていきましょう。

平成25年度第2学期終業式 式辞

  この「聖が丘」から遠く男体山を眺めると、雪景色の美しさに目を奪われそうになります。また、この「聖が丘」から近くの街に足を踏み入れると、華やかに彩る深紅のポインセチアに目が止まります。今日で77日間の第2学期が無事終了します。今、この終業式に臨むみなさんの真剣な態度から、「充実した2学期を過ごせた」という自信が伝わってきます。

  さて、第2学期を振り返ってみると、みなさんの活躍の日々が昨日のことのように蘇ってきます。9月の秋季大運動会に始まり、新人各種大会、各種音楽祭や美術展・陶芸展、聖が丘祭、駅伝競走大会など、多方面にわたる活躍は、私たちだけではなく、保護者や地域のみなさんにも、多くの感激と感動を与えてくれました。これらの数々の活躍を通して、みなさんは充実感や達成感を味わうとともに、学級の温かさや仲間の大切さ、先生方の愛情を実感していることと思います。そして、そのように思える「心の成長」に、うれしさと喜びを感じているのではないでしょうか。

 ここで、第2学期終業式にあたり、3つのことを話したいと思います。
 1つ目は、不断の努力を忘れないでほしいということです。つらさや苦しみから決して逃げずに頑張れば、目的は成就します。まさに、これからが自分の力を試すときです。(3年生に向けて)
 2つ目は、自分で考え、判断し、行動してほしいということです。他人任せでは、満足感は得られません。自分の意志で、前へ前へと、歩み出してください。(2年生に向けて)
 3つ目は、正しいことや当たり前のことを堂々とやり通す勇気をもってほしいということです。正しいことに向かうエネルギーを結集し、その一翼を担ってください。(1年生に向けて)

 今年も余白少なくなりました。いよいよ2014年(午年)を迎えます。一年の設計図をしっかりと思い描いてください。3年生は、新年早々、私立高校の受験が始まります。みなさんの頑張りを期待しています。また、2年生と1年生は、進級に向けて、心の伸び代を広げる準備に入ります。みなさんの心の成長を期待しています。

 それでは、健康に気をつけ、事件・事故に遭わないよう、13日間の冬休みを有意義に過ごしましょう。そして、1月8日(水)の始業式には、みなさんが元気に登校するのを楽しみにしています。どうぞ良いお年をお迎えください。

平成25年度人権教室(人権に関する映画会)あいさつ

 みなさん、こんにちは。今日は益子町人権擁護委員の日渡君枝先生をお迎えし、これから「人権教室(人権に関する映画会)」を行います。日渡先生、どうぞよろしくお願いします。

 さて、人権とは、みなさんも知っているように、全ての人が幸せになれる権利、人が人らしく生きる権利のことです。人権の歴史を振り返ると、1948年12月10日、「世界人権宣言」が国際連合において採択され、この12月10日を「人権デー」と定めました。本校でも、毎年12月4日~12月10日までの1週間を「人権週間」と定めて、人権意識を高める様々な活動を展開しています。本年度の「第65回人権週間」の啓発活動重点目標は、「みんなで築こう 人権の世紀 ~考えよう 相手の気持ち 育てう 思いやりの心~」です。

 ここで、昨年度「全国中学生人権作文コンテスト」で内閣総理大臣賞を受賞した男子中学生のコメントが、新聞に載っていましたので紹介します。それは、「人権問題に対してどのように向き合っていきたいと思いますか。」という、記者の質問に答えたものです。

 「温かい心」と「間違いに立ち向かう強い心」の2つを大人になっても持ち続けていきたいです。「温かい心」とは、困っている人を助けるだけでく、空気のように寄り添って心の荷物を軽くする心です。「間違いに立ちかう強い心」とは、友達でも「それは違う。間違っている。」と言える強い心です。この2つをすると、社会からはじかれる時もあるかもしれませんが、僕は必ず守っていきます。自分が大人になり、子どもが生まれたとき、下を向かず、同じことを教えていきたいからです。

  世の中には、まだ人権侵害の行為が見られます。例えば、「いじめ」「差別や暴行・虐待」「プライバシーの侵害」など、あってはならないことが起きています。このポスターを見てください。「いじめはファール しない!させない!許さない!」と書かれています。人権は、互いに尊重され、日々守られていかなければなりません。
 それでは、これから人権啓発映画「声を聞かせて」の鑑賞、そして日渡先生から大切なお話があります。しっかりと人権について学びましょう。