学校長の窓

学校長からのお話を掲載しています

平成23年度修業式あいさつ

 みなさん、おはようございます。今日は、平成23年度の最後の授業の日です。欠席がない人は、今日で198日登校したことになります。ただ今、第1学年代表の大山佳穂さん、第2学年代表の小崎 駿さん、それぞれに修了証書(通知票)を授与しました。これでみなさんは、4月1日から、全員進級することになります。おめでとうございます。

 学校では、みなさんが知っているように、学期ごとに、学校生活の節目となる始業式や終業式を行っています。今日は、1年の最後の節目となる修業式です。学業を修める式のことです。1年間の学校生活を振り返り、学力の面、心・生活の面、健康・体力の面から、自分の成長を見つめ直すよい機会でもあります。

 この後、学級活動の時間に、担任の先生から通知表が手渡されます。そこには、自分自身の努力の様子が記されています。自分が努力し、成し遂げられたことについては、自分を褒めてあげてください。反対に、努力はしたが成果が見られなかったことについては、今後の課題として、努力を続けてほしいと思います。

 ここで、みなさんにぜひ話したいことがあります。それは、「“気持ち”を“形”にする真摯な行為は、益子中学校のよき伝統である」ということです。このことは、卒業式にも話をしました。

 実は、ある老婦人から手紙をいただきました。その手紙を紹介します。

 昨日3月16日、日赤に行って来ました。茂木駅行きの帰りの列車で、私の隣に座っていたおばあさんにあいさつをし、益子駅で降りた学生がいました。おばあさんはその学生に、「ありがとうございました。」と、御礼を言っていました。
 そして、学生が降りた後、そのおばあさんは、私に「あの学生さんね。真岡駅の階段まで下りたのに、わざわざ上がって来て、手を貸してくれたの。ありがたかった。ありがたかった。」と何度も言って、話しかけてきました。名前は聞かなかったそうですが、この3月に益子中学校を卒業して、4月から高校生になるそうです。  
 足腰が不自由な者にとって、階段の上り下りは不安なものです。それで、いつも私は、北真岡までタクシーで行き、北真岡より列車に乗っています。そのおばあさんは85歳だそうで、私と同じく日赤に行った帰りの人でした。昨日、うれしいことがありましたので、お便りしました。

心が和みました。
 私も、この手紙を読ませていただき、とても心が和みました。そして、卒業したばかりの3年生が、益子中のよき伝統を受け継ぎ、実践してくれていることにうれしさと喜びを感じています。

 温かい心が温かい行為になり、優しい思いが優しい行為になるとき、心も思いも、初めて美しく生きるのです。それは、人が人として生きることだからです。

 みなさんは、いよいよ4月から上学年への階段を上り始めます。その一段一段は、みなさんにとって、希望と喜びに満ちた階段でなければなりません。そして、益子中のよき伝統をしっかりと受け継いでいこうと心に誓う階段であってほしいと思います。

 最後に、明日から春休みに入りますので、くれぐれも交通事故や事件等に遭わないよう安全な生活に心がけてください。それでは、4月9日の始業式に元気な姿を見せてください。終わります。