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成長期にある私たちのダイエットについて考えよう
● ダイエットってなんでしょう?
私たちの中には体重を気にしたり、食事の量を減らして体重を減らそうとした人もいると思います。
やせたいと思って体重を減らそうとした中学生は男子で10人に約1人、女子では10人に約2人います。
しかし、本来のダイエットとは、むやみに体重を減らすことではありません。自分のからだを健康に保つため、食事の時間や食事の量・内容に気をつけて食べることをいいます。
● 体重が重いからと肥満というわけではありません
肥満とは、体の中に脂肪が必要以上にたまった状態のことです。例えば、筋肉の多い スポーツ選手や骨太といわれる人の場合は体重が重くても体の中にある脂肪の量が 必要範囲であれば肥満とは言えません。
成長期である中学生の体は毎日変化しています。著しく身長が伸び、体重も増えてきす。体重が増えるということは、筋肉や骨などが成長して、少しずつおとなに近付いていることなのです。
● 体の中の脂肪の役割は
①活動に必要なエネルギーの貯蔵庫
②体温の保持
③外からの刺激に対して体を守る
特に成長期の女性は脂肪をたくわえて、丸みをおびた体型になりますが、これも大切なことです。
● 成長に必要な栄養はしっかりとりましょう。
成長期のある私たちの体は、より多くのエネルギーを必要としているため、食事の量を制限したり、栄養のバランスがとれていない食事をしたりしていると、成長に必要な栄養素が不足するばかりか、一生の健康にも影響することがあります。
またこの時期に、女子が無理なダイエットをすると、貧血、月経不順、無月経、さらに将来的には骨粗しょう症になることもありますので、注意が必要です。
● 最大骨量を上げよう
人間の骨は10代の後半にほぼ完成し、20~30代にもっとも骨の量が多くなる最大骨量(ピークボーンマス)を迎えます。
最大骨量がどれくらいあるかで一生の骨の量が決まり、この最大骨量が多いほど骨粗しょう症になりにくいのです。
自分の健康を守るために食習慣で実行すること
◎ 3度の食事に主食・主菜・副菜をそろえて食べる。
◎ 朝食をしっかりとり、夕食はエネルギーをとりすぎない。
◎ 間食は、とる時間を考えるとともに、とり過ぎない。
◎ 夕食後は何も食べない。
◎ よくかんで、ゆっくり食べる。
◎ むだ食い、ながら食いをしない。
(文部科学省食生活学習教材中学生用より作成)