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1.課題等
糖尿病腎症が急激に増加しており、今や県内における人口透析患者が5000人に達する勢いで、糖尿病の発症・重症化抑止が緊急の課題となっている。発症・重症化抑止の観点から、糖尿病のハイリスク者や患者に対して医療機関、市町村、職域の身近な場において継続的な栄養指導が必要となっている。
2.事業概要
(1)事業名 糖尿病等地域サポート事業(県補助事業)
(2)目 的 生活習慣病予防の一環として、医療機関、市町村、職域の場において継続的な良質な栄養指導が受けられるようマンパワー面から全県的支援体制の構築を図る。その構築策として人材バンクを(社)栃木県栄養士会が平成18年度中に立ち上げ、平成18年度から登録管理栄養士等を要請に基づき、医療機関等に派遣を開始する。
(3)実施主体 社団法人栃木県栄養士会
(4)実施年度 平成18年度(単年度補助事業)
(5)実施内容・実績等
①栃木県医師会等との連携のもとに人材バンクの効果的な設置・運営を図るため、検討委員会を設し、栃木県医師会常任理事である村山直樹先生にご参加をいただき協議した。(4回開催)
②全県から、人材バンクに応募した管理栄養士(87名)・栄養士(61名)計148名に対して専門教育研修を4日間実施し、研修修了者のうち107名(管理栄養士65名、栄養士42名)を人材バンクに登録した。
③人材バンクの名称を「とちぎ栄養ケア・ステーション」として12月7日に立ち上げた。
④人材派遣開始に伴い必要になる管理運営要綱・派遣要領・帳票等を作成した。
⑤人材派遣開始を平成19年1月22日からとする。
⑥人材派遣開始のPRのため、広報用チラシを1万部作成した。
⑦人材支援ネットワーク構築のために、情報サイト(ホームページ)の立ち上げを行った。更に今後は関係団体等とのリンク化を図る。
⑧糖尿病等の重症化・合併症発症の抑止のためには、プライマリーケア(かかりつけ医)においての患者に対する個別栄養指導の実施が欠かせない。そのため県医師会等との連携システムを構築した。
(6)予算・費用等 県補助金2,200,000円
日本栄養士会支援金200,000円
(7)連携団体 栃木県、社団法人栃木県医師会
(8)実施効果
①人材バンクに管理栄養士(65名)・栄養士(42名)を登録し、ハイリスクアプローチ(ハイリク者を対象とした二次予防対策)のための全県的人材支援体制が整った。
②平成20年度からの医療制度改革に伴い、健診と一体となった保健師・管理栄養士による新た保健指導が各医療保険者に義務付けられるが、医療保険者がアウトソーシングなどの方法により、外部に管理栄養士等の人材を求めて保健指導を実施する場合、当該該人材バンクはまさにその受け皿となる。