校長室から(令和6年度)

修学旅行を終えて

 7月7日~8日、1泊2日で修学旅行が行われました。

 今年の梅雨入りが遅かったのも影響したのか、事前の週間予報では、雨マークがなかなか取れずに天候が心配されましたが、6年生の願いが天に通じたようで、天候にも恵まれた2日間を過ごすことができました。

 学校での出発式の後、5年生の作った「6年生いってらっしゃい 楽しんでね!」や保護者の方に見送られ、予定通りに出発しました。バスの中では、早速レク係を中心にビンゴゲームを開始するなど、楽しいレクで具合の悪くなる子も出ずに盛りあがりました。道路が空いていたこと、子どもたちがトイレ休憩で素早く行動したこともあり、予定よりも早く東照宮に到着しました。

 東照宮では、グループごとに事前に調べてきたことをいろいろ見て回りました。日差しがやや強い中、奥ノ院に行く参道の階段が長く急だったのでちょっと疲れた顔を見せた児童もいましたが、静かな山林に囲まれた神秘的な景観や有名な眠り猫や三猿の彫刻、陽明門などの文化遺産に目を輝かせていました。また、本堂では、竜の絵の頭の下で拍子木を打つと「キィーン」という甲高い音が反響して竜が鳴いているように聞こえる「鳴き龍」も全員体験することができました。東照宮では、国宝や重要文化財に指定された多くの豪華絢爛な社殿群などを目の当たりにし、多くの歴史的遺産に触れることがでました。

  

   

 東照宮見学後、徒歩で昼食場所まで移動して昼食をとりました。食事後はお買い物タイムです。自分で立てた買い物計画に従って、お土産を買い、大満足の笑みでリュックも心もいっぱいになったようでした。

 次に向かったのは、華厳の滝。全員でエレベータへ乗り込み100mほど降り、観爆台へ向かいました。エレベータから降りると一気に気温が下がり、子どもたちのテンションも一段と増し、観爆台へ続くトンネルを進みました。例年に比べると雪や雨の量が少なかったため、滝の水量が減少しているということでしたが、98mの落差があり、豪快な水しぶきをあげて落ちる滝に大歓声が上がりました。自然が作り出す雄大さと、美しさをバックにクラスや個人、グループごとにいろいろなポーズをとって記念写真を撮りました。

  

 ここまでの行程がとてもスムーズで時間に余裕ができたことと明日の天候が曇りということで次に向かったのは、2日目に行く予定だった戦場ヶ原。ここでは、男体山をバックに学年全体、戦場ヶ原展望台ではグループごとに記念写真を撮りました。よく晴れ渡っていて、雄大な男体山や中禅寺湖をめぐって男体山の神と赤城山の神が争った「戦場」だった、という神話が名前の由来といわれる戦場ヶ原もはるかに望むことができました。

 次に向かったのは、湯滝でした。湯滝は高さ70メートルの斜面を豪快に流れ落ちる滝で、華厳の滝とは違った趣があり、ここでは見るだけでなく、滝つぼから少し離れたところで、水遊びを楽しみました。水の冷たさにしばし暑さを忘れる子どもたちでした。

  

 そして、宿泊地奥日光小西ホテルには時間通りに到着することができました。ホテル到着後、荷物の整理を済ませ、源泉の散策に出かけました。源泉までの途中湯元温泉街にある、足湯『あんよの湯』に立ち寄りました。少し熱めの湯でしたが、1日歩き回った足の疲れがとれたようで、みんなで足湯を楽しむことができました。足湯を後に源泉の近くまでくると、山の斜面に野生の猿が数頭顔を覗かせていて、児童たちも大喜びでした。源泉では、ぷくぷくと湧き出す湯だまりに手を入れたり、白い湯気に包まれた小さな源泉小屋が建ち並ぶ景色を楽しんだりしました。ここでも時折猿や鹿の姿を遠方に見つけるなど、山景を楽しむことができました。帰り道、草を食べている野生の鹿とも間近で遭遇し、思いがけない鹿との記念写真も撮ることもできました。

  

 宿に帰って、夕食を済ませた後、この日の最後のイベント、日光彫りの体験をしました。日光彫職人の先生の説明の後、カーボン紙を使って考えてきたデザインを各自が選んだ木製の皿やペン立て、ミニアルバム、手鏡などに写し取り、ひっかき刀を使って彫刻していきました。最初はひっかき刀の角度や力の入れ方に悪戦苦闘しながらも、徐々に子どもたちは作品作りに没頭しました。彫刻が難しい細かい部分などは日光彫職人の先生に手助けしてもらいながら、1時間後には完成した作品を手にすることができました。

  

  

 2日目、早朝は雨が降っていましたが、ホテルを出る頃には曇り空で、暑くも寒くもない絶好の天候でした。ホテルの方々に見送られながら最終訪問地日光江戸村へバスは向かいました。バスの中では、レク係のクイズやいろは坂の解説もあり、とても楽しく、誰一人乗り物酔いする児童もなく、日光江戸村へ移動しました。

 江戸村では、ほぼ中央にある両国橋で解散となり、グループごとに作成した行動計画に従って行動しました。忍者体験の迷路や修行の館へ行くグループ、江戸文化の展示を巡るグループ、忍者劇場や南町奉行所などの劇場で芝居を見るグループなど、様々なアトラクションを楽しみました。また、観覧や見学の合間に商人の町で、昼食や買い物も楽しむこともできたようです。この江戸村での体験は、社会科でこれから学習する江戸時代をさらに深めることができる体験になったことでしょう。

  

 こうして全ての日程を終え、帰路につきました。帰路のバスの中では、児童から、「日光彫が思い出になった」、「東照宮の彫刻がすごかった」、「華厳の滝が迫力あった」等の感想が聞かれ、今回の修学旅行が大成功に終わることができたと思いました。

 最後になりましたが、朝早くからお見送り、そして到着時にはお出迎えとお骨折りいただいた保護者の皆様、修学旅行へのご協力ありがとうございました。