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校長ブログNo135‐1 海に生きる

校長室に一隻の船の模型があります。

ガラスケースに入った船の模型は「地曵舟」(岩井・作)と書いてあります。初めて見たとき、精巧で緻密な模型に驚きました。また、海に生きるこの白浜にふさわしくすてきだなと思いました。7月28日に行われたしらはま祭りの船神輿にも形が似ています。木札の裏には原寸の20分の1と書いてあります。どのような方なのか気になっていたのですが、本校の職員で知る者はいませんでした。ところが、7月末に研修会場で訪れた国民宿舎「オーシャンビュー サンライズ九十九里」にある会議室に向かうとき、本校にあったものと似たような船の模型があり、よく見たら同じ「岩井・作」とありました。それが次の写真です。

解説には次のように書かれています。

巻網船(あぐり船)

大正中頃から昭和30年ごろまでの間、外房地方から遠く仙台方面に至る太平洋岸で使用された。焼玉機関の普及により樅木の和船も次第に大型となりその姿も変わってきた。巨大な船首、船楼は独特な風格さえあった。昭和の初め、鰯(イワシ)漁獲高日本一を誇った木船も30年に入り資源の枯渇と水夫の不足、港湾施設の不備等によりその数も減り今は全くその影もない。当時建造に従事した一人としてその姿を保存すべく実船を10分の1に再現した。巻網船は二隻の網船で操業されるが、本船は真網(まあみ)と呼ばれるそのうちの1隻である。ちなみにこの船は九十九里地方における最後のものである。 岩井 平成8年7月

サンライズ九十九里は1996年(平成8年)に九十九里町にオープンしました。この模型は開業当初からここにあるのでしょう。まさかここで本校にある船の模型の作者と同じ方が制作された模型と出会うとは思ってもいなかったのでたいへん驚きました。今回、岩井さんが木船の船大工であることがわかり、それだけでもうれしかったです。

また、「サンライズ九十九里」の宿泊棟には、地曵網漁の写真や浜から海で船を出し入れする「おっぺし」(千葉県の方言で「おす」という意)とよばれる様子が写真で飾られています。

九十九里周辺の市町に残されている写真は以下のリンクでも紹介されていますのでご覧ください。

「大網白里市デジタル博物館HP」より

https://adeac.jp/oamishirasato-city/top/topg/iwashi.html

本校の運動会では高学年児童が「ソーラン節」を踊ることが伝統となっています。

また、現在、千葉県立中央博物館において企画展が開かれているのでご紹介します。

詳細は、千葉県立中央博物館「令和6年度特別展 万祝博覧会-海をまとう-」のリンクへ

https://www.chiba-muse.or.jp/NATURAL/exhibition/events/maiwai_2024/