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図書室より
合同図書だより(10月)
市内9校の司書がおすすめ!「SDGs・環境の本」
『強制終了、いつか再起動』吉野万里子著 講談社
「薬物なんてさ、一生自分とは関係ないって思ってたし。
前の学校で、そういう授業受けたとき、こんなのやるわけねー、って思ったし。
でも、ふわっと目の前に薬物が現れると、思いがけなさすぎて現実味失う。
仲いい人がやってて、その人が異常者でもなく、ごくフツーに見えるとさ」(本文より引用)
読んで追体験してほしいと思う作品。
『世界とキレル』佐藤まどか著 あすなろ書房
母の策略により、ある不思議なサマースクールへ送り込まれた中2の舞。
そこでは8人の中学生が同じ環境・服装で食事は自給自足。
デジタルデトックスのためスマホ、PC、タブレットは没収されてしまう。
はたして舞は無事に3週間を過ごすことができるのか?
『紙の心』エリーザ・プリチェッリ・グエッラ著 岩波書店
集めたシリーズ「STAMP BOOKS」から
図書室の本に手紙をはさみ、名前も顔も知らない少女と少年は文通を始める。
次第にお互い惹かれ合っていくふたりだが、物語は思いもよらない展開へ・・・
注:ただの恋愛小説ではありません。
□15 歳の寺子屋 ゴリラは語る/山極寿一/講談社
ゴリラの視点から人間社会を見つめなおす本が図書室に 4 冊もそろいました。
□教室に並んだ背表紙/相沢沙呼/集英社
「寂しくて、迷ってしまったときは“物語”を読んでー。」(本文より)
図書室を舞台に “読書”との出会いで変わっていく 少女たちの心模様を描く連作短編集。
□この本を盗む者は/深緑野分/KADOKAWA
ある有名な蔵書家の館から本が盗まれると本の呪い(ブック・カース)が発動し、
たちまち町や人が物語の世界に変化してしまう。
世界を元に戻すため、主人公の深冬は本の世界を冒険しながら本泥棒を追う。
主人公と一緒に本の世界へGO!
□中学生がテーマの本3
「ハジメテヒラク」こまつあやこ著/講談社 中学一年生の綿野あみの趣味は脳内実況。 それは、クラスのことなど自分の周りのことを、声に出さずに自分の脳の中で実況中継すること。 あみは生け花部に入部し、個性豊かな部員たちに出会い、次第に見た目と違う、心優しい部員たちの素顔を知っていく。 文化祭で生け花部は、あみの実況で生け花ショーをやることに。 さわやか青春小説。 | |
「鷹のように帆をあげて」まはら三桃著/講談社 突然の交通事故で親友を失ってしまった理央。 ある日、ペットショップで、親友がお気に入りだった高野ヒナと再会する。 鷹を大空に飛ばし、天国の親友にも見せたい!という願いは、いつしか理央の心の支えに。 自然や野生に寄り添う鷹との生活の中で、理央は親友のいない現実に向き合っていく。 理央も鷹も、帆翔することができるのか? | |
「子やぎのかんむり」市川朔久子著/講談社 威圧的な父親と、父親に逆らえない母親。 そんな家庭に、複雑な思いを抱く中三の夏芽。 確執から逃げるように飛び込んだのは、山寺でのサマーキャンプだった。 ところが、参加者は夏芽一人。 どんなサマーキャンプになるのか? 様々な人々との交流を通し、人の優しさ、温かさに触れた夏芽の、ひと夏の成長物語。 | |
中学生。
この時に感じたり体験したりすることは、この時にしかできない貴重なもの。
そんな自分を主人公に重ね合わせたり、自分が体験したことのない気持ちに触れさせてくれるのが「読書」です。
多摩市の中学校司書が選ぶ本をぜひ読んでみてください。
□中学生がテーマの本2
「ぼくたちのP(パラダイス)」にしがきようこ著/小学館 夏休みはおじさんの別荘でゲーム三昧♪ のはずが・・・ たどり着いた場所は電気も水道も通っていない山小屋。 働かざるもの食うべからずと、環境保全の活動をする大学生と一緒に木道を作ったり植物の観察をしたり。 山に入ると人は変わる。 青く輝く宝石のような池塘(ちとう)、飛び込んだら泳げそうな雲海、山小屋でのオコジョたたき。 きっと、読後は植物や鳥の図鑑を手に、登山したくなる! | |
蔵書あり「14歳、明日の時間割」鈴木るりか著/小学館 作家としてデビューした中学生と作家志望の国語の先生、家庭科が得意な少年の抱える事情、運動嫌いの少女の決意、謎の男と生活をするはめになった少年など・・・リアルな中学生の苦悩や思いを描いた連作短編集。 人と関わることで出会う希望や絆。 すべての章に登場する中原君の存在に勇気づけられる。 中学生作家による、笑えて泣ける青春群像小説。 | |
蔵書あり「いちご同盟」三田誠広著/集英社 30年も前に出版されたのに、いまだに読み継がれている作品。 題名の「いちご」はフルーツの「イチゴ」ではなく、主人公たちの年齢の「15」。 野球部でエースの徹也、不治の病で入院している直美、高校受験と自分の将来に悩みながらピアノを弾き続ける”ぼく”。 明日を探りながら青春の中を走り抜ける3人の、恋と友情と、命のきらめきの物語。 | |
蔵書あり「きみの存在を意識する」梨屋アリエ著/ポプラ社 どうして自分はみんなと同じようにできないのだろう。 みんなと同じようにしたいのにできない。 そんなあなたにぜひ読んでほしい。 学習障害、ジェンダー、家庭環境、摂食障害、アレルギーなど、周りからなかなか理解されない困難さを抱えた登場人物たち。 それぞれの物語を通して、当人のつらさがリアルに伝わってくる。 本のフォントにも注目。 |
中学生。
この時に感じたり体験したりすることは、この時にしかできない貴重なもの。
そんな自分を主人公に重ね合わせたり、自分が体験したことのない気持ちに触れさせてくれるのが「読書」です。
多摩市の中学校司書が選ぶ本をぜひ読んでみてください。