校長日記

学校便り 9月の巻頭言

9月1日(火)
     ~元気に前期後半スタート!子供たちに向かう姿勢の原点~

 8月24日から前期の後半がスタートしました。
 短い夏休みを無事に過ごし、元気な子供たちの明るい声が学校に戻ってきました。
 この夏季休業中は、まれに見る暑さ厳しい夏でしたが、おかげさまで大きなけが病気、何より心配した感染症の報告はありませんでした。各ご家庭で安全管理に十分取り組んでいただいたことに深く感謝申し上げます。ありがとうございました。

  さて、改めて「子どもたちに向かい合う姿勢の原点」に立ち戻りたいと思います。以前読んだことのある雑誌の一文を思い出します。簡単にご紹介します。

 トーマス・エジソンの話です。
 エジソンは、電球や蓄音機をはじめ約1300件もの発明をした発明王として有名ですが、興味の対象が次々と変わり何でも知りたがる特性をもっていたそうです。 

  例えば小学校で「1+1=2」を習うとなぜ「1+1」が「2」になるのか学校の先生を質問攻めにしたというエピソードが残っています。
  好奇心が旺盛で、ガチョウ小屋の中でガチョウの卵を何時間も抱えて座っていたり、なぜ物が燃えるのかを探ろうとして自宅の納屋を全焼させてしまったりしたこともありました。
  次々と突拍子もない行動を起こすエジソンに向かって担任の先生はこう言い放ちました。

「君の頭は腐っている」

  可能性に満ちた子どもに、何とひどい言葉を投げつけたことかと呆れますが、さらには校長先生からも他の子の迷惑になると見放されエジソンは小学校を3カ月で退学することになってしまいます。
 
  そのまま社会からドロップアウトしても当然の状態ですが、この時の母親の対応がエジソンを救うことになります。

  母親のナンシーはエジソンの才能を信じ彼を否定することはしませんでした。小学校を退学になったエジソンに自ら教育を施しました。

  この母親の存在が助けとなり、彼は社会に出てから次々と発明をしていきました。
  その結果、発明王エジソンが残した功績は私たちもよく知っているところです。

1人の前途ある子供を思う熱き心情が、一人の偉大な科学者を生み出したという話です。

  今年は、感染症の拡大でこの先の学校教育がどうなるかさえ予想がつきません。
  しかし、各教科の学習で、さらに友達関係で、数多くの学びの機会は待っています。

  その学びがその子にとって最善となるよう、大人の私たちがもう一度原点に立ち戻り、子どもたちに丁寧に向き合っていきたいと思います。
  こんな状況ですが、実りと学びが学校内のあちらこちらに見受けられるよう,寺小教職員全員が一致団結して教育活動に取り組んでまいります。