校長日記

令和2年9月30日 終業式の話

9月30日
見事な秋晴れの下、令和2年度前期終業式が無事に行われました。
新型コロナウイルス感染症への対応で、
500人以上の子供たちが一斉に集まることが今までできませんでした。
約8か月ぶりに、全校で児童が集まることができ、感慨無量でした。

よくぞ、ここまで頑張ってきた!と振り返ると、
1人1人の子供たちの顔がいとおしく、涙が出てきそうでした。
先生方にも急きょ前列に並んでもらい、
子供たちに全職員の顔を見てもらいました。

ここで感傷的になってはいけない、
まだまだこれからもウイズコロナで生活をしていかねばならぬと
気を引き締めましたが、
普通のことが当たり前にできる幸せをしみじみと味わいました。

以下、かいつまんで子供たちにお話しした内容です。

前期終業式

今日は、本年度の前期が終わった日です。
いつもなら、夏休み前に1学期が終わるのですが、今年は1年間を半分ずつに区切っているため、前半の終わりの式ということになっています。

 さて、振り返ってみると今の学年が始まって早や半年がたちますがいろいろなことがありました。
 校長先生も先生方ももちろん、皆さんも初めてでしたが、
学校が休校になるという前代未聞の出来事から
4月がスタートしました。
 実はこのコロナ感染症の流行のために、
4月6日の入学式や始業式もできないのではないかというほどの
不安の中のスタートだったのです。
 今振り返ってみると
よく始業式ができたなとびっくりしてしまいます。

4月は6日の始業式以降まるまるお休み、
そして5月になっても1週間に1回の登校日。
しかも、1日3時間しか学校に来ることができず、
6月になっても分散登校。
クラスを2つに分けて午前・午後と別々にお勉強していました。

6月の3週めになって、
やっと初めて自分のクラスの人たちが、
一体誰々いるのかがはっきり分かるような状態でしたね。

 覚えていますか?
パンと牛乳だけの給食。
暑くてもマスクを外してはいけないといわれた学校の始まりのとき。公園にお出かけしたくても、できなかった。
目に見えない、そして詳しく解明されていない
ウイルスへの恐怖。

 1年生も、練習もなしに
いきなりたった一人で学校の登校日にきていました。
よくがんばりました。

6年生もがんばりました。
楽しみにしていた八ヶ岳への移動教室が中止となり、
プールも中止、運動会も中止、
せめての1年生のお世話さえ
やっと7月になってからでした。

しかし、気持ちが荒れることなくもなく、
最高学年としてしっかりと学校生活を送ってくれています。
1年生にも6年生にも、
そして、それを支える2年生から5年生も、
全員がんばってきた自分に拍手しあいましょう。

見回してごらんなさい。
ここには501人のお友だちがいるのです。

 すべてを乗り越えて、
今ここに全員が集いあっていること。
校長先生はそのことが一番嬉しいと思います。

 マスクをする、ソーシャルディスタンスを守る、
手をしっかり洗う等
皆さんが努力してきたからこそ
安心安全に学校で過ごすことができています。

 しかし、いつ誰が感染するかは分かりません。
おうちの人や知り合いの人が
お熱が出て心配したことのある人も
きっとたくさんいたことでしょう。

 人間は、いつどんな出来事に出会うか分かりません。
だからこそ、今いっしょにいるお友だちを大切にして、
お友達になったことに感謝して、
思いやりをもって仲良くすごしていきましょう。

そして、普通のことが当たり前にできる生活の
ありがたさに感謝しましょう。
これからも、「今このとき」を大切にしてください。

これで先生からのお話を終わります。