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2024年7月の記事一覧

校長室のひとりごと「有意義な夏休みを」

 いよいよ明日から夏休みになります。子供のころを思い起こせば「夏休み」と聞くだけで、ソワソワと開放的な気分になり、これからやってくる夏休みの日々に何か特別な期待をしていたことを思い出します。実際には夏休みといっても一日中部活動だったりで、毎日が特別というわけにはいきませんでしたが、それでも「夏休み」という言葉には、特別なことを期待してしまう魔力(?)があったように記憶しています。
 さて、そんな今年の夏休みは実質43日。夏休みは「子どもを家庭に一旦返す」わけですが、この43日間という膨大な時間が与えられることになります。
 43日間を時間にすると実に1032時間。毎日の睡眠や食事、入浴などの時間をざっくり10時間と仮定し、1032時間から差し引くと602時間が残ります。3年生は受験生、1.2年生も勉強はするでしょうから、仮に学校と同じ毎日6時間勉強するとしたら、43日間で258時間、先ほどの602時間から258時間を差し引けば344時間が残り、つまり一日8時間が「自由な時間」という計算です。
 日頃学校では「分刻み」の生活をしていのですから、夏休みにしかできない時間の使い方をしてほしいと思っています。
 ゆっくりと「読書」したり「映画」を観たり、「絵」を描いたり。また「旅」にでたり、何かの「研究」や何かを「作る」、もちろん「もっと勉強」でも良いわけです。
 ただ何となくゆっくり過ごす夏休みが悪いというわけではありませんが、「今年の夏休みは〇〇だったな~」と9月に振り返れるようなメリハリのある時間を生徒たちには過ごしてほしいと願っています。
4月より、ご愛読ありがとうございました。「校長室のひとりごと」も夏休みをいただきます。次回は9月2日から再開します。HPのその他は随時更新していきますのでよろしくお願いします。

校長室のひとりごと「推し活」

 「推し活(おしかつ)」という言葉が社会的に広がり認知度も上がっています。「推し活」とはアイドルやアニメのキャラクターなどを応援する活動のことですが、ある調査によると小学生の53%が何らかの「推し活」をしているそうです。一昔前は「オタク」的なイメージがあった「推し活」ですが、仕事や学校の傍ら「推し活」に勤しむ人がかなりの割合でいるようです。

 「推し活」してますか?

 この推し活は心理学的にみても自然のことで、誰しも見たもの聞いたことなど受け取った情報の中から自分なりの価値感でシンボル的で特別な存在を見出します。そうして受け取ったことを、今度は外側に発するようになります。

 例えば友達がキーホルダーを持っており、自分には特に意味もなくどうでもないことでも、その友達にしてみれば、推しのアイドルのキーホルダーだとすれば自己表現の一つで、特別な意味を持つことになります。このような推し活には三つのメリットがあるそうです。

 一つ目は「自分の世界が広がる」ことです。推しのことを調べたり、もっと知ろうとすることで、今まで知らなかった世界を知ることができます。

 二つ目は「自分の資源を分け与える喜びを感じられる」ことです。人間は他の人に親切にする、何かを分け与えることで幸せを感じる本能があります。

 三つ目は「第3の居場所を作ることができる」です。第1の居場所は家、第2の居場所は職場や学校、多くの時間をその往復で時間は過ぎていきますが、同じ趣味の人とコミュニケーションをとるなど第3の居場所を作ることができます。

 これは、大人になる準備段階の小学生の発達という面では、社会性が身につき良い効果が期待できると心理学の専門家は話しています。

 ただし、過度に自分の資源を分け与えようとすると金銭面のトラブルなどの懸念があるのも事実です。何かに価値を見出し、自分でその世界に入り新たな居場所、コミュニティーを作り出せる「推し活」、皆さんも新たに「推し活」に挑戦してみませんか。

校長室のひとりごと「校長面接より」

 以前この場でも紹介しましたが、今3年生を対象に「校長面接」を行っています。1日5人程度で1組から順にはじめ、ようやく終わりが見えてきました。一人一人と約15分程度、質問しながら話していると様々な発見があるものです。やはりこの時期に1回目の面接を実施できて良かったと感じています。

 面接の中で意外に多かったのが、極度(?)の緊張です。「トントントン」ノックして校長室に入ります。「こちらへどうぞ」と。椅子にたどり着くまで10歩前後、手と足が一緒に出てしまう生徒の多いこと。また、緊張のあまり声が震えたり、言葉に詰まったり、泣き出してしまう生徒もいました。「校長先生が脅したんじゃないですか?」などとからかわれますが、もちろんそんなことはありません。笑顔で(かえって不気味だとの声も)優しいものです。これが入試本番だったら…

 先日、千葉県教育委員会が来春の入学者選抜について5教科の共通テスト以外に面接試験を72校で、また自己表現試験を44校で実施し、これは過去最多だと公表しました。本校から受験するであろう学校のほとんどは面接試験を実施するようです。面接試験がどの程度合否に影響するのかは学校によって違いますが、共通して言えることは、5教科の共通テストの点数だけで輪切りにするのではなく、個々の受験生の人となりから、自校の生徒に相応しいかどうかを見極めようとしているのは確かです。

 もうすぐ始まる夏休み、各高校は中学生向けに説明会や体験会などを行います。3年生は勉強だけではなく、各高校の説明会に参加し自分に合っている、そしてどうしてもここに入学したいと思える学校を選びます。そして面接試験では、通り一遍の志願動機ではなく、なぜこの学校を選んだのか、そしてこの学校で何を頑張りたいのかなどをきっぱりと答えられるようにしておくことが求められるわけです。

 秋に2回目の校長面接を予定していますが、その時にはこれらを踏まえた質問をしていこうと考えています。

校長室のひとりごと「象はもっとすごい?」

 先日「カラスは賢い」と綴りましたが、それを読んだある人から「象のほうが賢いよ!」とご意見をいただきました。言われてみれば、サーカスで芸をしたり、動物園では器用に絵を描いたりする映像を目にすることがあります。すかさず象について調べてみると実に面白いこと、次から次へと逸話が検索できました。(カラスとは違いこの辺りに象はいないので主にネットの情報です)
 とにかく凄いんです、象は…
 最大8トンにもなるアフリカ象は時速40㎞の速さで走るそうです。あのウサインボルト選手でも38㎞なので誰も追いつけませんね。また飲み水を求めて1日に120㎞歩いて移動したり、6時間かけ48㎞離れた島まで泳いだなんて記録も残されています。象のパワーは桁外れておりあの長い鼻を器用に使い乗用車くらいなら持ち上げてしまうそうです。
 そうでした、「賢さ」でしたね。象の脳は5㎏ほどあり、人間やイルカと同じようにとても複雑な構造で、喜びや悲しみなど様々感情を持っているそうです。また人間と同じように学習し状況に合わせて臨機応変に対応することも分かっています。例えば、仲間の死を悼み、死んだ象に順番に鼻をつけていくという葬式のような儀式を行うことも分かっています。
 また、最近コロラド大学が象の鳴き声に関する研究を発表した論文によると、人間のように象には名前があり、その名前を呼び合っていると報じられました。確かに鳴き声でコミュニケーションをとる動物もいますが、それは鳴いた声をまねて返事をするようなもので、人間のように名前を割り当て、特定の仲間を呼ぶことがわかったのは初めてだそうです。
 現在、研究の続きとしてAIを利用し象の声を模して会話しようと研究を進めているそうです。
 近い将来、AIを介して象と会話することができるようになるかもしれませんね。

校長室のひとりごと「賢いカラス」

 カラスは頭が良いと言われています。

 固い木の実や貝は、ある程度の高さまで咥えていき、固い地面に落として中身を食べる。それでも割れないクルミなどは車道の車(タイヤ)が通る位置を想定し置き、安全な場所でそれを見守り割れた中身を食べる。置く位置がずれてタイヤが踏まなければ更に微調整する。時には細長い棒を使って木の内部の虫を捕獲する。また公園の水の蛇口を口ばしで器用に開けて水を飲む、固い食べ物は水でふやかして食べる。ゴルフ場のカラスはお菓子があると知ってかゴルフカートの女性の荷物を加えて持っていく。などカラスの逸話はたくさん存在します。

 カラスの脳は、カラスより身体の大きいニワトリの約3倍の大きさだそうです。知能の高さを測る基準に「脳化指数」という物差しがありますが、この脳化指数によると人間は0、89、チンパンジーは0、30、ネコは0、12、犬は0、14だそうですが、カラスは0、16と犬や猫より高く人間の7歳児と同程度と言われています。賢いのもうなずけます。

これらのカラスの研究も進んだことで、様々なことがわかってきました。

 ①カラスは鳴き方で互いに会話ができる。

 ②カラスは数を認識し数えられる。

 ③カラスは人の顔を認識し覚えている。

 ④一度経験したことは学習する。 など。

一般的にゴミをあさる厄介者のイメージがあるカラスですが、この機会にカラスを注意深く観察してみようと思います。