3月

 マス    青森県産

 一般的に「マス」と呼ばれ「シロザケ」と並び日本では馴染み深い魚です。サクラマスは鮭の仲間です。9~12月に生まれた卵は川底で冬を越し、翌年春に孵化します。稚魚は1~2年川の上流で暮しますが、その後海へ下るものと、そのまま川に残るものに分かれます。海へ下るものが「サクラマス」、川に残るものが「ヤマメ」と呼ばれています。この二つは、姿形もまったく違ったものになります。海へ下ったサクラマスは約1年後、生まれた川に戻って来ます。最近では数が激減、“幻の高級魚”となってしまいました。しかし、脂が乗っているのにあっさりとしたその味はまさに絶品。旬を迎えるこれからの時期、ぜひ味わっていただきたいお魚です。

 

 

 

 

 

 

  シャコ 岡山県産

 シャコは通年漁獲されていますが、旬の時期は、3月~5月の春から初夏にかけてと10月~12月の秋から初冬にかけての2回あります。特に春から初夏の場合、産卵期が近いため、卵巣の部分はコクがあって美味しい子持ちのシャコが多く、漁獲量も多くなります。甲殻類の一種でもあるシャコは、湾内や内海に棲息していて、普段は海底の泥の中に巣穴を掘って潜んでいます。貝や魚などを捕食して食べているシャコですが、その捕食方法は、身体の前にある大きな脚を高速で動かすことによるパンチで貝殻を割るといったものです。美味しいシャコの選び方には、透明感のあるもの、身の張りが良く、さらっとしたもの、肉厚で、色が綺麗なものがよいです。シャコは銅やマンガンといったミネラル類や、ビタミンA、ビタミンB1といったビタミン類が、エビよりも豊富に含まれています。また、高血圧を改善する効果や善玉コレステロールを増やす効果のあるタウリンも豊富に含まれています。

 

 

 

 

 

 

 さわら 茨城県産

 さわらは、サゴチ、ヤナギ(ナギ)、さわらと呼び名をかえる出世魚です。新鮮なときは透明感のある白身で味わいは淡白でいながら、ほろっとした甘みがあり、クセもありません。刺身は脂がのり上品で、嫌みのない味わいです。皮目は、あぶると旨みが重圧になります。白子、真子、はらわた(胃、心臓、肝など)も美味く料理法を選ばない素材です。関東などでは主に白身の味を楽しむほうが主体で、産卵期前の脂がのった真冬が旬とされています。
 サワラの栄養価が高く、餌として好むセグロイワシやイカナゴは、人が食べても栄養価の高い小魚を餌としていることが関係しているかも知れません。