旬の野菜・果実

旬の青果を紹介します。

 

1月

 

 かぼちゃ    北海道産

 かぼちゃは、ポルトガル人によって九州に伝えられ、栽培されました。「かぼちゃ」の名前は、カンボジアから渡来したということに由来しています。このときの品種は、今の日本かぼちゃです。日本かぼちゃは、ねっとりとしていて水分が多く、甘味が少ないので、煮物などの日本料理に使われます。西洋かぼちゃは、粉質でホクホクとした肉質で甘味もあり、各種の西洋料理に使われます。冬至の頃かぼちゃを食べる風習があるのは、粘膜や皮膚の抵抗力を高め風邪の予防になる栄養素を含むことや、緑黄色野菜の少ない冬場に、保存の効くかぼちゃからの栄養補給が重要であったためです。良いかぼちゃの選び方は、小さくてもずっしりと重いもの、カットしてあるものは、種がふっくらとしているものを選びましょう。丸ごとなら10℃前後の風通しのよいところで1~2ヶ月保存することが可能です。

 

 スカイベリー        栃木県産

 

  スカイベリーの果実は大きく、全体に粒ぞろいがよく、表皮の色は明るく艶のある濃い橙赤色です。食べてみると、甘味がしっかりとあり、それと共に程よく酸味も効いていてとても美味しいです。美味しい召し上がり方は、苺は先端の方が甘いのでヘタの方から召し上がると最後まで甘さを楽しめます。苺を洗う際は栄養分が流れ出さないようヘタ付きで洗ってください。保管は野菜室よりも温度の低い冷蔵室がおすすめです。新鮮な朝どれ苺ですので、できるだけお早やめにお召し上がりください。スカイベリー」は早生種で収穫時期は「とちおとめ」とほぼ同じとされています。12月初旬頃から始まり、1月から3月頃が最盛期となり5月初旬頃まで続きます。

 

 

 とちおとめ 栃木県産

 

 

 

 

 

 

 

 いちご王国栃木県を代表する「とちおとめ」は,果皮の色は鮮赤で果形は女峰の特徴を受け継いで比較的整った円錘形をしています。果肉はやや硬めではありますが、果汁は十分にあって香りも甘く強い香りが立っています。糖度は15度前後あり甘味酸味のバランスがよく食味はとても良いです。美味しいイチゴの選び方は,まず、十分にヘタ近くまで色付いてムラが無いこと。表面に艶があり産毛のようなものが残っているものを選びます。なるべく冷蔵庫には入れず、その日のうちに食べるのをお勧めします。冷蔵庫で保存する場合は乾燥しないようパックごとポリ袋などに入れてからにしましょう。なるべく早く食べてください。

 とちあいか

 

 

 

 

 

 

 

 栃木県で生まれた新しいいちごの品種「とちあいか」は、10月下旬から出荷されますが収穫最盛期の旬は12月から3月にかけてとなります。果実の大きさは、とちおとめとスカイベリーの中間で食感はややしっかりとした歯触りがありますが、酸味が少なく、甘さが際立ち、香りがよく、とってもジューシーです。糖度は,15度前後あり、真っ赤な完熟よりもへた近くに白身が残る程度の方が一番甘く輸送の際傷がつきにくい品種です。

 

2月

 ウド    栃木県産

 栃木県が全国1の生産量を誇るウドは、ウコギ科で日本原産の野菜で、根株に土をかぶせて栽培される、やや緑がかったウドを「山ウド」、暗い所で、光を当てずに栽培される真っ白なウドを「軟白ウド」と呼びます。早い時期のうどは特に柔らかくて美味しいです。旬のものなら穂先は揚げて、皮は炒めて、茎は生でと余すところなく食べられる優れもの。昔から、根を乾燥させて生薬としても使われてきました。食すのは若芽です。香りとシャキシャキとした歯ざわりを失わないように、酢みそ和えや酢の物、サラダなどでいただきましょう。穂先や脇の茎は、苦みが強めですが、天ぷらで食べると、春の薫りを満喫できます。皮は捨てずに、きんぴらにすると美味しいです。穂先がピンとしているもの、茎が白くて太く、まっすぐなものを選びましょう。うぶ毛が全体に密についていて、触れると痛いくらいのものが新鮮です。鮮度がいのちの野菜なのでなるべく早く食べましょう。光に当てると硬くなってしまうので、新聞紙に包んで冷暗所で保存しましょう。

 

 

 

 

 

 文旦        高知県産

 文旦は東南アジア原産の柑橘です。果実は大きく食べごたえがあります。外皮は分厚く、種もたくさん入っていますが、プリッとした果肉に さっぱりした酸味・甘みで後口のすっきりした味をお楽しみいただけます。文旦のやさしいおいしさは、ハチミツの成分と同じ果糖の甘味によるもので、自然で上品な甘さが感じられます。また大きさによっても味が変わり、大玉ほどあっさりとして、小玉は味が濃くなり甘味や酸味を強く感じる傾向があります。ビタミンCやビタミンP、ミネラルが多く他にも、ギャバ、オーラプテン、カリウムなどの成分も含まれています。保存方法は、風通しが良く、涼しいところで保存してください。外側の果皮が分厚いため、比較的日持ちするみかんです。果実の酸味が強い場合は、 少し置いておくと酸味が抜けてきますので、寝かせてからお召し上がりください。

 

 デコポン 大分県産

 

 

 

 

 

 

 

                                                                           デコポンのマーマレードジャム 

 果実はミカンやポンカンよりも大きく上部がこぶのようにぽっこりと盛り上がり外皮はゴツゴツとしていてやや粗いのですが、その割にはやわらかく手でむくことができます。果肉はオレンジ色で果汁たっぷり。プチプチとはじける食感も魅力です。薄皮がやわらかく、種もほとんど入らないのでそのまま食べられます。甘みと酸味のバランスに優れ、味が濃いため人気の高い柑橘です。露地栽培ものは2~6月に出回ります。ピークは3~4月です。品種名は「不知火(しらぬい)」といい、この不知火の中で糖度13度以上、酸度1.0%以下という基準をクリアしたものだけがデコポンとして出荷されます。

3月

 ニラ    栃木県産

 

 栃木県が全国1位の生産量を誇るニラは、中国から渡来し、栽培されている多年草です。滋養強壮効果の高さから、古くから漢方薬として利用されてきました。ニラに含まれているアリシンは疲労回復に優れたビタミンB1の吸収を促すので、肉料理との相性は抜群です。根元には、アリシンが多く含まれるので、ギリギリまで無駄なくいただきましょう。良いニラの選び方は全体的に緑色が鮮やかで、葉先までピンとしていて、みずみずしいものが新鮮です。また、葉の幅が広めで、肉厚なものがよいでしょう。ニラは乾燥に弱く、傷みやすいので、早めに使い切るのが基本です。ビニールに入れ、立てて野菜室に。早めに使い切るようにしましょう。

 

 アスパラガス    栃木県産

 アスパラガスは多年性の植物で、発芽直後の若い芽の部分を食用としています。比較的新しい野菜の印象を受けますが、日本に入ってきたのは実は江戸時代で野菜ではなく観賞用でした。その後明治時代から食用として栽培されるようになり、昭和に入ってから食卓でもおなじみになりました。グリーンよりも先に栽培されていたホワイトアスパラガスは、盛り土して日光に当てずに白く育てたもので、ほろ苦く、うま味が濃いのが特徴です。最近では紫色も栽培されています。抗酸化作用のあるアントシアニンを含み、甘みが強く、軟らかいので生食にも向いています。美味しいアスパラガスの見分け方は、穂先が締まっており、緑が鮮やかで、太くまっすぐに伸びているものを選びましょう。切り口がみずみずしく、硬くなっていないものが新鮮です。鮮度が落ちやすいので、買ったら、すぐ調理するのがおすすめです。保存するときは、水分蒸発を防ぐため、キッチンペーパーなどで包んで、冷蔵庫の野菜室に立てて保存しましょう。

 

 はっさく 和歌山県産

 はっさくは、日本原産の柑橘(かんきつ)です。サイズはだいたい直径7~10センチ、重さは300~400グラムで皮は黄橙色をしています。皮は厚く、果肉は柑橘には珍しくサックリとした食感があり、適度な甘さと酸味を感じます。皮に張りがありキレイで、ツヤがあり、ヘタが緑色で、生き生きとしているものを選びましょう。冷暗所に保存すれば2~3週間は日持ちします。はっさくを食べたときに感じる"苦み"の正体は、「ナリンギン」という成分です。ナリンギンには食欲抑制作用や脂肪の分解を促す作用がありますのでダイエット効果が期待できます。

4月

 せとみ   山口県産

「せとみ」は、実が扁球形で、サイズは温州みかんよりも大きく糖度が高くて適度に酸味があります。果皮は濃い橙色をしていて、手でむくことができ、袋ごと食べられ、タネもほとんど入っていません。果肉のつぶつぶが大きめで、プチプチっとしたジューシーな食味が一般的なみかんとは少し違った食感が楽しめます。「せとみ」を選ぶときは、果実がふっくらとしていて、果皮に張りがありきれいな橙色のものがよいでしょう。糖度13.5度以上、酸度1.35%以下の品質を満たした「せとみ」は「ゆめほっぺ」というブランド名がつき市場に出回ります。保存方法は、乾燥しないよう新聞紙などで包んでポリ袋に入れ、冷暗所での保存がおすすめです。

 

 

 

 キウイフルーツ    愛媛県産

 

 キウイフルーツの原産は中国の南部で、別名「チイイニーズ・グーズベリー」ともいいます。1904年に中国から種がニュージーランドに持ち込まれ、品種改良されて現在のキウイフルーツの原種が誕生、比較的栽培しやすいことから日本国内でも生産されるようになりました。果肉が緑色のグリーンキウイと、果肉が黄色のゴールドキウイが大半を占めます。4月~12月頃には外国産、12月~4月頃は国内産のキウイフルーツが店頭に並びます。キウイフルーツはビタミンCが多いので風邪予防に効果的です。カリウムも多く含んでいるので高血圧や動脈硬化の予防効果が期待できるでしょう。食物繊維量も多く含むので便秘改善にも有効。豊富に含まれるビタミンCとの相乗効果で美容効果もあります。キウイフルーツに含まれている「アクチニジン」は、肉をやわらかくするタンパク質分解酵素で、消化を促進する効果があります。未成熟のものは、常温で「追熟」することで成熟が進み、食べ頃になります。一方、食べ頃のものは、冷蔵または冷凍保存をお勧めします。

 

 たけのこ 栃木県産

  たけのこは、煮物や炊き込みご飯、炒め物など日本の家庭で古くから親しまれている食材です。旬は種類によって異なりますが、3月~5月ごろです。たけのこは、竹の地下茎から茎が枝分かれした若いものです。3月~5月に出回っているたけのこは「孟宗竹」のたけのこです。他にも「マダケ」や「ハチク」などのたけのこもあります。良いたけのこの選び方は,皮につやがあり外の皮が乾燥しているものをさけて太くて短いく切り口がみずみずしくて乾燥していないものがよく根もと周りに赤いぶつぶつが多いものはアクが強い傾向があるので少ないものを選びましょう。

5月

 びわ         長崎県産

 

 びわはバラ科ビワ属の樹になる果実で、「びわ」という名の由来は楽器の琵琶に形が似ているからだそうです。昔はよく近所の庭先で見かける身近な果実でしたが、栽培物は痛みやすいことなどから、高級果実として扱われています。美味しいびわの見分け方は、全体的に張りがあって、産毛がついているもの、びわ全体の皮が綺麗なオレンジ色のもの、左右対称で、びわ特有の丸みを帯びたもの、へたがしっかりしているものがよいでしょう。保存方法は、常温保存する際は、びわに潰れはないか、傷がついていないかを確かめた上で、光の当たらない冷暗所にて保管しましょう。

 

 マンゴー 宮崎県産

 沖縄県や鹿児島県、宮崎県などで栽培されている国内産マンゴーのほとんどが、「アーウィン種」のマンゴーです。果実は400~500gくらいの卵形で、果皮がリンゴのように赤く染まります。果肉はオレンジ色で、果汁を多く含んでいてなめらかな食感。甘味の中にほどよい酸味があり濃厚な味わいです。1本に何万もの花を咲かせた中から数個に選果してさらに1個にし、大きくしていきます。完熟間近になると1個1個にネットをつけ、完熟してそのネットに自然落下させて収穫する「完熟マンゴー」は甘味が強く高品質とされてます。美味しいマンゴ‐の選び方は果皮表面にツヤがあり、シワの無いものが良いです。完熟で収穫していますので、追熟する必要はありません。

 

 

 じゃがいも 長崎県産

 

 5~6月の初夏には冬に植えておいた新じゃがが出荷されます。貯蔵されているものと違い、みずみずしく皮が薄いので、おいしくいただくなら、皮をむかずに丸ごと調理するのがおすすめです。 また、水分量が多いので、煮物にもよく合います。 

  

 桃 山梨県産


 

 

 

 

 

 

 

 美味しい桃を見分けるときは、上が赤、下が白で色がはっきりしてるものが良いです。室温で保存したほうが甘みが保てるので、食べる直前に冷蔵庫で冷やすと美味しくいただけます。固い桃も、常温で追熟することで柔らかくできます。風と乾燥を嫌うのでエアコンの風に注意、すでに完熟した桃は新聞紙などに包んで乾燥を防ぐと良いです。 

6月

 パインアップル         沖縄県産

 パインアップルは、その形状から松かさを意味する「パイン」と果実を意味する「アップル」を掛け合わせて「パインアップル」と言われるようになったそうです。果汁が多く、さわやかな甘酸っぱさが魅力の人気果実です。原産地は熱帯アメリカがで、日本へ伝わったのは、1830年頃と言われています。全体的に丸みがあり、色が濃く、下部がふくれているものが甘みがあり、おいしい果実とされています。パインアップルは各種ビタミンや食物繊維を多く含んでいます。特に、ビタミンB1は新陳代謝を良くし疲労回復に効果があるとされ、暑い夏を乗り切る為には有効な果実といえます。また、「プロメリン」といわれるタンパク質を分解する酵素が含まれているため、肉料理との相性がよく、一緒に食べると、消化を助けると言われています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 メロン 茨城県産

 メロンは、スミレ目ウリ科キュウリ属に分類され、植物学的な種類ではスイカやキュウリと同じウリ科に分類されています。メロンの旬は初夏で、最も多く出荷される時期は5月から7月にかけてです。美味しいメロンは、色ムラが無く全体的に均一な色味で、なるべく左右対称のものを選びます。手に持ったときに、ずっしりと重みの感じられ,みずみずしい香りがするものを選ぶとよいでしょう。メロンの食べ頃は収穫されてから3~7日ほどで、一定期間置いておき、追熟してから食べることが一般的です。濃厚な甘さから太りやすいと思われがちですが、水分量が多いので、実は比較的低カロリーで高血圧の予防やむくみの改善につながるカリウムなどの栄養素や、整腸作用をもつペクチンなどの食物繊維も豊富に含まれています。

 

 トマト 栃木県産

 トマトは、もともと高地乾燥地域で栽培されていたもので、日本での栽培が難しかったとされますが、品種改良を重ねて栽培しやすくなりました。青く未熟なものは常温で保存し熟すのを待ち、完熟したものはポリ袋に入れて冷蔵庫で保存しておくとよいです。丸みがあり重いものが糖度が高く、美味しいといわれています。

 

 

 

 

 

 

 

 

 さくらんぼ(紅秀峰) 山形県産

 さくらんぼは、栽培方法が容易でなく、栽培される地域が限定されているため、高価な果実として知られています。追熟がないため、もっとも美味しいタイミングで収穫されます。味が落ちやすく2日程度で食べることをおすすめします。また、低温下で味が落ちやすくなるため、冷蔵庫での保存は避け、冷暗所に置いて食べる直前に冷水等で冷やすと、より美味しく召し上がれます。

 

   

 

7月

 きゅうり         栃木県産

 きゅうりは完熟すると黄色くなるウリを未熟なうちに収穫したものです。みずみずしく、さわやかな風味で、体を内側から冷やしてくれます。成分の約95%が水分で、利尿作用があるカリウムが比較的多く含まれているので、むくみの改善が期待できます。ぬか漬けにすると、ビタミンB1が増加し、乳酸菌の働きも加わるので、疲労回復にも役立ちます。良いきゅうりを選ぶには太さが均一で、持ってみて、ずしりと重みがあり、色つやのよいものを選びましょう。イボのある品種の場合は、イボがチクチクするくらい尖っているものが新鮮です。保存には乾燥と低温が苦手なので、早めに食べきるのが基本ですが、保存する場合は、ビニール袋に入れて野菜室に入れてください。

 

 

 

 スイカ 新潟県産

  夏を代表するスイカは「小玉スイカ」5~7月、5~7キロの「大玉スイカ」は7月~8月がピークです。収穫後、日がたつにしたがって肉質が劣化し歯ざわりが消えて味が落ちるので、早めに食べることをお勧めします。保存は冷蔵庫で10℃位の温度に冷やしておきましょう。美味しいスイカの選び方はズシリと重量感があり、ヘタの切り口がみずみずしく、しま模様がくっきりと鮮やかなものが良いです。 カットしてある場合は、赤い色が鮮やかで、種は真っ黒で太っているものが甘くておいしいです。89.6%が水分、9.5%糖質(炭水化物)と、成分のほとんどが水分と糖質です。また、アミノ酸の一種であるシトルリンに加えて、カリウムも豊富なことから、体内のミネラルバランスを整えたり、利尿を促進する効果が期待できます。

 

 なす 栃木県産

  代表的な夏野菜なすの旬は7~9月。日本各地で数多くの種類が栽培されてます。
 九州など温暖な地方では晩成の「長なす」、東北など寒冷地では早生の「丸なす」や「小なす」などがあります。「嫁に食わすな」といわれる「秋茄子」の「秋」は旧暦で、現代の9月頃を指します。
 へたの切れ目が茶色くないものが新鮮な物といわれています。

8月

 とうもろこし       栃木県産

 

 

  

 

 

 

 

 

  トウモロコシは、原産地であるアメリカでは、重要な主食作物とされ、種子を煮てすり潰し、パン生地に仕立てて食べていましたがスイート種の新品種が導入されたことによって、そのままゆでたり、焼いたりして食べるほか、コーンスープ、かき揚げ、炒め物、炊き込みご飯など色々な食べ方が出来るようになりました。糖質、たんぱく質が主成分。胚芽の部分に、ビタミンE、ビタミンB1、ビタミンB2、カリウム、亜鉛、鉄、リンを含む。リノール酸やオレイン酸を多く含有する。セルロースが多く、食物繊維が豊富です。美味しいトウモロコシの選び方は、皮の緑色が濃く、ひげが褐色または黒褐色のものが完熟しています。先端までびっしりと実がついて隙間がないもの、ふっくらツヤツヤしたもの、手で持った時にずっしりと重みがあるものを選びましょう。鮮度が落ちるのが早く、収穫後24時間経つと栄養が半減し、味も落ちてしまうので早めに食べましょう。

 

 梨(幸水) 栃木県

 日本の梨には「赤梨」と「青梨」があります。赤梨は「幸水」や「豊水」など果皮が茶色いもので、青梨は「二十世紀」のような果皮が緑色の梨です。また赤梨は果皮にザラザラの斑点が目立ちますが、成熟するにつれてざらつきは減少していきます。梨は水分と食物繊維が比較的多く、便をやわらかくする糖アルコールの一種「ソルビトール」を含んでいるので便秘予防に効果があります。また、カリウムは高血圧予防に効果があり、梨に含まれるアミノ酸の一種の「アスパラギン酸」は利尿作用に有効です。梨の品種は8月上旬には「幸水」8月下旬には「豊水」9月上旬頃から「新高」9月中旬頃から「二十世紀梨」9月下旬ころから「秋月」と順次市場に出回るので長く味わうことができます。美味しい梨の見分け方は、軸がしっかりとして果皮に色ムラがなく、ずっしり重くお尻の部分が深く凹んでいるものを選びましょう。水分が豊富で、鮮度が良い梨を選ぶ目安になります。

 

 シャインマスカット 山梨県産

 日本生まれのシャインマスカットは、マスカット特有の爽やかな香りと繊細で上品な甘さが特徴です。食べ頃になったシャインマスカットの糖度は20度前後になると言われています。
 食べる前に長い時間洗うと傷みの原因になるので、サッと洗うのがコツで食べる30分前くらいに冷蔵庫から出しておくとより甘さを感じ美味しく食べられます。

 

 

9月

 しいたけ       栃木県産

 しいたけは人気の食用きのこの1つで、煮物や鍋物などに欠かすことのできない食材です。現在、しいたけは「原木栽培」と「菌床栽培」の2種類の栽培法で作られています。干した乾燥しいたけは長期保存に最適。香りやうまみも凝縮されていて、水で戻すだけで調理できて大変便利です。干ししいたけは、おもに香りやうまみ成分を生かす調理に向いていて、生のしいたけは食感や風味を味わうのに適しています。しいたけの選び方は、カサの開き具合が6~8割程度で肉厚なもの。軸は短めで太く、カサの裏側のひだがきれいな白色のものを選びましょう。同じ大きさなら重みのあるものが良いでしょう。干ししいたけはしっかり乾燥していて、表面が茶褐色でカサの裏のひだが淡黄色のものが良品です。しいたけは日持ちしないので2~3日中には食べきりましょう。保存方法は、カサを下にして裏返した状態で新聞紙やキッチンペーパーで包み、口を開けたポリ袋に入れて冷蔵庫の野菜室で保存します。干ししいたけは吸湿しやすく湿気が入るとカビが生えるため、乾燥剤の入った密閉容器に入れて冷暗所または冷蔵庫に入れておくとよいでしょう。

 

 松茸    岩手県産

 松茸は日当たりのよいアカマツの林に生えることが多いと言われています。松茸は長さ10~20cm、カサは直径で10~15cm程のものが多く、松茸ならではの香りが特徴的です。しめじやしいたけのように人工栽培することが難しいため希少価値が高いため高価なイメージを持ちがちですが、出荷時期と規格によって値段は変わります。松茸狩りのシーズンは一般的に9月中旬~10月中旬で、10月が出荷の最盛期とされています。良い松茸の選び方は、傘の開きが5分までの物、弾力がある物がおすすめです。保存する場合は、湿らせた新聞紙やキッチンペーパーにくるみ、ナイロン袋に入れて冷蔵庫に入れるようにします。松茸は、β-グルカンをはじめ食物繊維が沢山含まれています。食物繊維には腸内環境を整え、便秘の解消に役立つほか、有害な成分を排出するのに役立つとされています。

 

 

 栗             茨城県産

 

 

 

 

 

 

 

 京都の丹波地方で採れる「丹波栗」が有名で他には茨城県笠間の「貯蔵栗」や岐阜県の「恵那栗」等のブランド栗があります。皮にツヤとハリがあり、虫に食べられた穴などのないもの、白っぽいおしりの部分が大きいものを選びましょう。重みのあるものがよいです。保存方法は、ひとつまみの塩を加えた塩水に皮ごと10時間ほど浸け、よく水気を切ってから冷蔵庫で5℃以下の低温で保存することをお勧めします。常温では、鬼皮と渋皮のあいだに産みつけられた虫の卵が孵って食べられなくなるおそれがあります。

 

 イチジク           埼玉県産


                                  イチジクのコンポート

 イチジクの上品な甘みとやわらかな酸味は、果糖とクエン酸がもとになっています。乾燥したものは生薬に使われており、女性にうれしい美肌効果もあります。

 イチジクは特に貯蔵性がないので、早めに食べるようにしましょう。
美味しいイチジクの選び方は、ふっくらとしていて形の良いものを選びましょう。果皮にハリと弾力があり、傷がないかも確認しましょう。全体がエンジ色で、おしりの開いているものが完熟の目印です。

 

10月

 里芋       栃木県産

 里芋は日本に稲作よりも前に伝わったとされる歴史のある野菜です。品種によって食べる部分が異なり、「土垂」に代表される子いも用、「たけのこいも(京いも)」に代表される親いも用、「八つ頭」に代表される親・子兼用品種の3つに大別されます。イモ類の中で特にカロリーが低く、ヘルシー。カリウムが多く、余分なナトリウムの排出を促すため、高血圧の改善に役立ちます。独特のぬめりは、ガラクタンという水溶性食物繊維です。ガラクタンには、腸の働きを活発にし、血糖値やコレステロール値の上昇を抑制する効果があるとされています。良い里芋の選び方はおしりがかたく締まり、縞模様が等間隔のものを選びましょう。泥つきの方が保存に向きます。洗ってあるものは、なるべく早く使い切りましょう。乾燥と寒さに弱いので、新聞紙に包んで冷暗所に保存しましょう。

※里芋のぬめり成分のひとつとして「ムチン」と記載しておりましたが、日本食品工業学会編の用語解説の訂正において「ムチンは動物性の成分である」と整理されていること等を踏まえ該当部の記載を修正いたしました。

 

 つがる(りんご)    青森県産

 青森県発祥の「つがる」は、酸味が少なく、甘さとジューシーさが特徴です。1930年に青森県りんご試験場で「ゴールデンデリシャス」と「紅玉」を交配して生まれた品種です。青森県で収穫は9月中旬からとほかの品種に比べると少し早めです。赤い皮に黄味がかった斑点が少しあります。他のりんごに比べると食感は柔らかな印象で口に入れた瞬間にじゅわっとするほど果汁は多く桃にも近いようなとってもジューシーでやわらかい甘味があじわえます。果実の断面は白く、うっとりするような甘い香りを楽しめます。

 

 

 

 

 

 にっこり梨    栃木県産

 にっこりは1984(昭和59)年に栃木県農業試験場において、「新高」に「豊水」を交配して生まれた品種です。
名前の由来は、栃木県の日光と、梨の中国語「リー」を掛け合わせてつけられたそうです。
 果実は大きく、重さが1Kgを超えるものもあります。 また、この品種は大きいものの方が糖度が高くなる傾向にあると言われています。
 果肉はとてもジューシーで甘く、食感は豊水よりもう少し柔らかく酸味があまり感じられない分甘さが前面に来る感じです。
 収穫時期は10月中旬頃から始まり11月中旬辺りまで、貯蔵性も高く正月辺りまで出回ります。とは言っても、追熟する訳ではないので、食べ頃の旬の時期は収穫時期と同じとなります。

 

 柿      岐阜県産

 

 

 

 

 

 

 

                            柿プリンと柿ジャム

 柿には甘柿と渋柿があり、代表的な甘柿には富有(ふゆう)・次郎(じろう)・御所(ごしょ)柿、渋柿には庄内(しょうない)・西条(さいじょう)柿などがあります。
 「柿が色づくと医者が青くなる」という諺(ことわざ)があります。それは柿にはビタミンCが豊富で、栄養価も抜群なので風邪を予防するからです。
  美味しい柿の選び方は、ヘタの形がきれいで、果実にはりついているものを選びましょう。果皮はツヤがあり、色が均一で赤みがあり、大きく重みのあるものがよいです。
  保存方法は、ポリ袋に入れて、ぬらしたティッシュペーパーをヘタに当て、下にしておくと熟すのを遅らせることができ冷蔵庫で保存すると1週間くらい持ちます。

11月

  だいこん       神奈川県産

 だいこんは日本人に最もなじみのある根菜で、栽培の歴史も古く、各地にさまざまな品種があります。根にビタミンCや消化酵素のジアスターゼを含む健康野菜で、葉も食べられ、栄養もカロテン、ビタミンB、C、D、Eが多量に含まれます。美味しいだいこんの見分け方は、根がまっすぐに伸びて張りと重量感があり、葉が濃い緑色をしてみずみずしいものを選びましょう。半切りのものは、切り口が筋っぽくなく、みずみずしいものが新鮮です。また、根にあるくぼみが少なく、等間隔に並んでいるのは、順調に生育した証拠です。保存方法は、葉付きのものをそのままにしておくと、葉に水分を取られてしまうので、買ってきたら葉の部分を切り落とし、新聞紙やラップで包んで冷暗所や冷蔵庫で保存します。できれば3~4日で使い切りましょう。

 

 さつまいも(紅あずま)    千葉県産


 

 

 

 

 

 

 

 

 さつまいもは、メキシコを中心とする中央アメリカ生まれ。日本には最初に薩摩(鹿児島県)に伝わり、「薩摩芋」と呼ばれるようになりました。旬は秋から冬。徐々に水分が減り、その分糖度が上がって甘くなります。根が土の奥深くまで入って水や養分を吸収するため、土地がやせていても育つという特徴があります。宇宙ステーションでの自給作物として宇宙での水耕栽培の開発も進められています。主流は、「紅あずま」や、「なると金時」に代表されるホクホクした食感の品種や、種子島特産の「安納芋」に代表される、ねっとりした食感の品種もあります。サツマイモはゆっくり加熱することで、アミラーゼという酵素が働き、甘くなるので、じっくり蒸すか、オーブンで焼くとよいでしょう。良いさつまいもの選び方は皮の色が鮮やかで傷や黒ずみがなく、ヒゲ根が少ないものを選びましょう。さつまいもは低温と乾燥に弱い為、冷蔵庫には入れないで下さい。ビニール袋ではなく、新聞紙に包むか、段ボール箱に入れて風通しのよい冷暗所で保存して下さい。

 

 マル賢みかん 和歌山県産

 和歌山県有田川町賢地区産で〇の中に「賢」とかいて「マル賢みかん」と読みます。
 「マル賢みかん」は、栃木県の宇都宮中央卸売市場と宮城県の石巻市場の2つの市場にのみ出荷されていています。宇都宮の「みかんといえば、マル賢」「甘さ」だけでなく、適度な酸味も感じられ、「みかん」の旨みを味わうことができる「マル賢みかん」今年のお味も良い感じです。興味を持たれた方はぜひ食べてみてください。

 

 

 早生みかん(ちびまる) 長崎県産

 10月中旬から11月下旬にかけて収穫されるものを早生みかんと言います。宇都宮市場に本格的に入荷するのは11月に入ってからで甘味と酸味のバランスが丁度よいため美味しく高い人気のみかんです。
 保存方法は、乾燥を嫌うため、冷蔵庫に入れず常温の日光が当たらないところに、箱入りを購入した場合は、箱に入れたままにすると傷みやすいので取り出して箱の下に置いてあったものから食べるとよいです。買ってすぐに食べるよりも少し時間をおくと、追熟してさらに甘くおいしくなります。

 

12月

 ブロッコリー    長崎県産

 ブロッコリーはもともと野生のキャベツを品種改良して生まれたものです。 ふだん食べているのは花蕾といわれる部分ですが、茎もやわらかく栄養もたっぷりなので、残さず使い切りましょう。ビタミンやミネラルをバランスよく含んでいます。ほかに抗酸化や解毒に関与する酵素作用の働きを高め、強力な抗ガン作用をもつスルフォラファンを含んでいます。このスルフォラファンは、ブロッコリーの新芽(スプラウト)に多くに含まれることが知られています。茹でるよりも、炒めたりレンジで加熱することでビタミン類の損失を抑えることができます。良いブロッコリーの選び方は、蕾が、こんもりしていて硬く締まり、緑色が濃いものを選びましょう。冬場の紫がかったものは寒さに当たって甘みが増しています。茎は、つやがあり、傷や変色がなく、みずみずしいものが良く、切り口もみずみずしく、「す」の入っていないものがオススメです。外葉の、しおれていないものが新鮮です。

 

 キャベツ         茨城県産

 キャベツは、季節に合わせた品種が作られており、春キャベツ、グリーンボール、紫キャベツ、芽キャベツなど種類もさまざまで青汁でおなじみのケールはキャベツの原種といわれています。豊富に含まれているビタミンC、ビタミンUは、水に溶けやすい水溶性です。必要以上に洗うと水に溶け出てしまうので気を付ける必要があります。ビタミンUは、キャベツから発見されたビタミン様物質で「キャベジン」とも言われ、胃潰瘍や十二指腸潰瘍などの胃腸障害を予防・改善する働きがあります。保存方法は,丸のままはビニール袋に入れて、カットしたものは、切り口が空気に触れないようにラップをし、野菜室へすぐに使い切れない場合は、芯をくり抜き、濡らしたキッチンペーパーなどを詰めておくとよいでしょう。