11月

 にしん  北海道産

 にしんは、茨城県以北、中国東部からカムチャツカまでに分布しています。普段は沖合を回遊していますが、3〜6月に集団で接岸して産卵します。産卵時期の冬から春にかけて、もっとも栄養を蓄えていて美味しい季節になります。卵巣は「かずのこ」と呼ばれ、塩漬けにしてよく食べられています。特徴は、頭が「いわし」に似ていて腹縁が薄く、後方に尖った稜鱗が発達しています。下顎が上顎よりやや長く、受け口となります。美味しいにしんの見分け方は、黒目が澄んでくっきりとしているもの、エラの赤味が広がっていないもの、ふっくらとして身が厚いものが良いでしょう。生、冷凍ものが手に入ったら、ぜひ塩焼き、照り焼きなどシンプルな焼き物でうまみを楽しむことをおすすめします。

 

 

 

 

 

 

 

 ふぐ 山口県産

 ふぐの旬は「秋の彼岸から春の彼岸まで」と言われておりますが、冬が最も旬となる季節です。 これは成長したふぐが産卵のため日本沿岸に近づく時期であるからです。フグは、古くはフクとよばれていました。現在でも関東・東北地方のフグに対し、関西・西日本地方ではフクとよんでいます。肉は白身で、脂肪分が少ないため味は淡泊で刺身、ちり鍋がもっとも多い食べ方です。刺身も鍋も、ポンスしょうゆと薬味で食べるとおいしいです。猛毒テトロドトキシンを持ち、種類によって毒のある部位が異なるため、種類を把握した上で問題のない部位を食べることが基本となりプロにさばいてもらって食べてください。

 

 

 

 

 

 

 

 

 きんき 北海道産

                             きんきのムニエル

 きんきは、11~1月、春の産卵前は、一番脂がのっていておいしい時期です。日本海側には生息せず、太平洋側でのみ漁獲されます。高級魚のひとつで、特に関東では非常に値が高く、1キロ1万円を超えることがありスーパーなどにはなくデパートなどで取り扱われることが多いです。美味しいきんきの選び方は、赤が鮮やかであるもの。鮮度がよいほど深紅に輝いていて時間がたつほどにオレンジ色に変色していき、白っぽくなります。触って硬いもの、腹を触って、しっかりしているもの。鰓が赤く鮮やかなものを選ぶとよいでしょう。