八木崎小学校 校長室より

ゆっくり走ろう

校長会で以下のような資料をいただいた。
自動車や自転車で牧場の脇を行き来していた人が、ある日、歩いて牧場の脇を通った時の話。いつも元気に走り回っていた牛たちを見ていたこの人が、二頭の牛に注目。「いつも元気に走り回っていたのに、どうして立ったまま。座ったままなのか?」
すると、牧場の方が「自動車や自転車で牧場付近を走られたのでは、この二頭の状態はみつけられません。この二頭は怪我をしていて、・・・(中略)自動車や自転車では、活発に動いている牛たちしか目に入らないのです。」と話された。
教育界にいた筆者は、感動した。「あなたは、自動車に乗って教育をしているのではないか。だから、元気で活発に動く子どもたちのことは目に入るが、じっと立ったり座ったりしている子が、目に入らないのではないか」と言われているように感じたという。

この資料に出てくる牛の話のように、我々教師は、じっと立ったり、座ったりしている児童を発見し、寄り添ってあげる視点を忘れてはならない。「自動車や自転車に乗って授業を行っているのではないか」と常に自分自身に問いかけながら児童に寄り添った教育を推進させたいものである。