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2019年7月の記事一覧

千葉大学の学生さんが来ました!

7月6日(土)博物館実習の授業の一環で、千葉大学の学生たち9名が春日部市郷土資料館に来ました。

午前は、館の概要・特徴を案内したのち、体験ワークショップ(記事は午後の部)に参加し、子どもたちと一緒にブンブンゴマを製作しました。コマを回せた人と回せなかった人がいたようです。結構難しいですよね。

午後は、館蔵の資料整理にご協力いただきました。未整理の文書箱を開梱して、資料の概要調査の調書を作成してもらいました。

写真:作業の様子

写真:作業の様子

今回整理した資料は、市内の商家からいただいた明治時代から昭和50年ごろまでの文書群です。われわれ職員も初めてみる資料がザクザク。春日部の近現代史は、まだまだ深められそうです。
みなさんも各自の関心で興味深く資料を拝見されていたようなのでした。
引率された先生をはじめ、学生のみなさん、お疲れさまでした。
学芸員の卵のみなさんにとって、有意義な時間になりましたでしょうか。

指定文化財の古文書ー指定文化財でめぐる春日部

本日7月7日まで、第60回企画展示「指定文化財でめぐる春日部」開催中です。

今回の「指定文化財でめぐる春日部」で展示している指定文化財の古文書をご紹介します。

「北条氏政の感状(ほうじょううじまさのかんじょう)」
永禄12年(1569)3月14日に北条氏政から春日部の多田新十郎に、戦功を賞して与えられたものです。
北条氏政感状

「西金野井香取神社領朱印状(にしかなのいかとりじんじゃりょうしゅいんじょう)」
徳川将軍家から与えられた神社の10石の土地を保証するための文書です。天正19年の徳川家康をはじめ、歴代の朱印状12通が伝わっています。
徳川吉宗の朱印状
8代将軍徳川吉宗の朱印状

「小流寺縁起(しょうりゅうじえんぎ)」
小流寺に伝わる縁起で、江戸川開削の基本資料として評価されています。
小流寺縁起

「長久記(ちょうきゅうき)」
西宝珠花村の旧家、芝田家に伝来する古文書で、文化11年(1814)から大正11年(1925)までの約100年間、代々の当主によって書き継がれたものです。
長久記

「粕壁宿検地帳(かすかべじゅくけんちちょう)」
江戸時代の粕壁宿の耕地や屋敷地を測量した際に作られ、元禄10年(1697)の検地帳5冊のほか、その後の新田開発に関わる検地帳が残されています。
粕壁宿検地帳
寛永6年(1629)の検地帳

また、展示している指定文化財の歴史資料をご紹介します。

「西金野井香取神社の棟札(にしかなのいかとりじんじゃのむなふだ)」
徳治元年(1306)に破損した香取神社の板屋根を修理したという内容が書かれたものです。徳治元年から神社が存在していたことなどを伝えます。
香取神社の棟札

いずれも、中世から近世の春日部の人々が残した貴重な記録です。この機会にぜひご覧ください。皆さまのご来館をお待ちしております。

郷土資料館体験ワークショップを開催しました♪

令和元年7月6日(土)、郷土資料館展示室で「体験ワークショップ ぶんぶんごまを作ろう!」が開催されました。
春日部の伝説をもとにした紙芝居や、蓄音機によるレコード鑑賞を楽しんだあと、昔のおもちゃ「ぶんぶんごま」を作りました。

ワークショップの様子

自分で選んだ色鉛筆で台紙に色を塗り、ハサミ・のりを使って一生懸命作り、最後は出来上がった”ぶんぶんごま”を回し”ぶーん・ぶーん”と音を鳴らしながら遊んでいました。

ワークショップの様子

ワークショップは、小学生までを対象とした、昔の遊びを気軽に体験できるイベントです。事前申込み不要、当日の飛び込みも大歓迎です。
 次回ワークショップは、令和元年8月3日(土)に「からくり屏風」を作ります。ご参加をお待ちしています。

木櫛製作用具ー指定文化財でめぐる春日部

7月7日まで第60回企画展示「指定文化財でめぐる春日部」開催中です。

春日部市の木櫛作りは、明治初期に藤塚村六軒(ふじつかむらろっけん/現・六軒町)で農家の副業として始められたのが最初といわれます。戦前まで木櫛製作を行う家が18軒ほど存在したようです。

春日部市有形民俗文化財「木櫛製作用具」は、春日部市緑町で3代続いた木櫛職人に伝えられ、市内最後の職人である故・塚田蔵吉(つかだくらきち)氏が平成10年まで愛用したものです。
各用具をみると、職人自ら用具に工夫を加え使いやすくしていることがわかります。

塚田氏が木櫛作りのハズリを行っている様子

榎囃子神楽連面芝居用具-指定文化財でめぐる春日部

7月7日まで第60回企画展示「指定文化財でめぐる春日部」開催中です。

「榎囃子神楽連面芝居用具(えのきはやしかぐられんめんしばいようぐ)」は、榎囃子神楽連に伝わる「面芝居」の道具類です。面27点をはじめ、衣装、幕、台本などが残されています。榎囃子神楽連では、江戸の神楽師から、「面芝居」を伝授され、大正時代から昭和初期にかけて盛んに行われました。写真の面は有名な日本三大仇討ち(あだうち)と言われる『曽我物語』の曽我五郎の面です。

現在は残念ながら、榎囃子神楽連に面芝居を演じられる方はいらっしゃいませんが、これら道具類が往時の様子を伝えてくれます。

曽我五郎の面
『曽我物語』の曽我五郎の面