#民具 のクリーニングをしました
暑い盛りも過ぎたようなので、民具のクリーニングをしました。今回の民具は、今夏に寄贈を受けた桐下駄の製作用具です。 #かすかべプラスワン
寄贈を受けた桐下駄製作道具は、埼玉県立民俗文化センター編『埼玉の桐細工』(1987年)に報告されているもので、桐下駄製作の職人さんが亡くなられた後、使用されず保管されていたものです。
寄贈されて直ぐに展示、というわけにはなかなかいきません。資料の活用の前に、一つ一つ調書をとって整理を進めることになりますが、さらに、その前にクリーニングを行います。
たとえば、このカンナ。
よってよくみると・・・
白い斑点が。カビなのかもしれません。水洗いをして、よーく陰干しをして除去しました。
つぎは、木製の道具。
おそらく、ゲタを製作するときのカタ(型)や作業の台なのだろうと思われます。
ゴキブリの卵の跡や埃もついていましたので、水洗いしましたが、裏をみると・・・
虫に喰われて、大きく破損しています。
こういった脆弱なものは丁寧にクリーニングをしました。
クリーニングをするなかで、大正時代の墨書のあるものがありましたので、古くは大正時代から桐下駄製造をされていたお宅であることがわかりました。
今後は、『埼玉の桐細工』などを参照しながら、調書をとっていくことになります。
それにしても、桐箪笥や桐箱のみならず、桐下駄製作まで。春日部は本当に「桐のまち」だったこと、実感いたしました。