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2020年11月の記事一覧
□中学生がテーマの本2
「ぼくたちのP(パラダイス)」にしがきようこ著/小学館 夏休みはおじさんの別荘でゲーム三昧♪ のはずが・・・ たどり着いた場所は電気も水道も通っていない山小屋。 働かざるもの食うべからずと、環境保全の活動をする大学生と一緒に木道を作ったり植物の観察をしたり。 山に入ると人は変わる。 青く輝く宝石のような池塘(ちとう)、飛び込んだら泳げそうな雲海、山小屋でのオコジョたたき。 きっと、読後は植物や鳥の図鑑を手に、登山したくなる! | |
蔵書あり「14歳、明日の時間割」鈴木るりか著/小学館 作家としてデビューした中学生と作家志望の国語の先生、家庭科が得意な少年の抱える事情、運動嫌いの少女の決意、謎の男と生活をするはめになった少年など・・・リアルな中学生の苦悩や思いを描いた連作短編集。 人と関わることで出会う希望や絆。 すべての章に登場する中原君の存在に勇気づけられる。 中学生作家による、笑えて泣ける青春群像小説。 | |
蔵書あり「いちご同盟」三田誠広著/集英社 30年も前に出版されたのに、いまだに読み継がれている作品。 題名の「いちご」はフルーツの「イチゴ」ではなく、主人公たちの年齢の「15」。 野球部でエースの徹也、不治の病で入院している直美、高校受験と自分の将来に悩みながらピアノを弾き続ける”ぼく”。 明日を探りながら青春の中を走り抜ける3人の、恋と友情と、命のきらめきの物語。 | |
蔵書あり「きみの存在を意識する」梨屋アリエ著/ポプラ社 どうして自分はみんなと同じようにできないのだろう。 みんなと同じようにしたいのにできない。 そんなあなたにぜひ読んでほしい。 学習障害、ジェンダー、家庭環境、摂食障害、アレルギーなど、周りからなかなか理解されない困難さを抱えた登場人物たち。 それぞれの物語を通して、当人のつらさがリアルに伝わってくる。 本のフォントにも注目。 |
中学生。
この時に感じたり体験したりすることは、この時にしかできない貴重なもの。
そんな自分を主人公に重ね合わせたり、自分が体験したことのない気持ちに触れさせてくれるのが「読書」です。
多摩市の中学校司書が選ぶ本をぜひ読んでみてください。