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2020年11月の記事一覧
□中学生がテーマの本3
「ハジメテヒラク」こまつあやこ著/講談社 中学一年生の綿野あみの趣味は脳内実況。 それは、クラスのことなど自分の周りのことを、声に出さずに自分の脳の中で実況中継すること。 あみは生け花部に入部し、個性豊かな部員たちに出会い、次第に見た目と違う、心優しい部員たちの素顔を知っていく。 文化祭で生け花部は、あみの実況で生け花ショーをやることに。 さわやか青春小説。 | |
「鷹のように帆をあげて」まはら三桃著/講談社 突然の交通事故で親友を失ってしまった理央。 ある日、ペットショップで、親友がお気に入りだった高野ヒナと再会する。 鷹を大空に飛ばし、天国の親友にも見せたい!という願いは、いつしか理央の心の支えに。 自然や野生に寄り添う鷹との生活の中で、理央は親友のいない現実に向き合っていく。 理央も鷹も、帆翔することができるのか? | |
「子やぎのかんむり」市川朔久子著/講談社 威圧的な父親と、父親に逆らえない母親。 そんな家庭に、複雑な思いを抱く中三の夏芽。 確執から逃げるように飛び込んだのは、山寺でのサマーキャンプだった。 ところが、参加者は夏芽一人。 どんなサマーキャンプになるのか? 様々な人々との交流を通し、人の優しさ、温かさに触れた夏芽の、ひと夏の成長物語。 | |
中学生。
この時に感じたり体験したりすることは、この時にしかできない貴重なもの。
そんな自分を主人公に重ね合わせたり、自分が体験したことのない気持ちに触れさせてくれるのが「読書」です。
多摩市の中学校司書が選ぶ本をぜひ読んでみてください。
□中学生がテーマの本2
「ぼくたちのP(パラダイス)」にしがきようこ著/小学館 夏休みはおじさんの別荘でゲーム三昧♪ のはずが・・・ たどり着いた場所は電気も水道も通っていない山小屋。 働かざるもの食うべからずと、環境保全の活動をする大学生と一緒に木道を作ったり植物の観察をしたり。 山に入ると人は変わる。 青く輝く宝石のような池塘(ちとう)、飛び込んだら泳げそうな雲海、山小屋でのオコジョたたき。 きっと、読後は植物や鳥の図鑑を手に、登山したくなる! | |
蔵書あり「14歳、明日の時間割」鈴木るりか著/小学館 作家としてデビューした中学生と作家志望の国語の先生、家庭科が得意な少年の抱える事情、運動嫌いの少女の決意、謎の男と生活をするはめになった少年など・・・リアルな中学生の苦悩や思いを描いた連作短編集。 人と関わることで出会う希望や絆。 すべての章に登場する中原君の存在に勇気づけられる。 中学生作家による、笑えて泣ける青春群像小説。 | |
蔵書あり「いちご同盟」三田誠広著/集英社 30年も前に出版されたのに、いまだに読み継がれている作品。 題名の「いちご」はフルーツの「イチゴ」ではなく、主人公たちの年齢の「15」。 野球部でエースの徹也、不治の病で入院している直美、高校受験と自分の将来に悩みながらピアノを弾き続ける”ぼく”。 明日を探りながら青春の中を走り抜ける3人の、恋と友情と、命のきらめきの物語。 | |
蔵書あり「きみの存在を意識する」梨屋アリエ著/ポプラ社 どうして自分はみんなと同じようにできないのだろう。 みんなと同じようにしたいのにできない。 そんなあなたにぜひ読んでほしい。 学習障害、ジェンダー、家庭環境、摂食障害、アレルギーなど、周りからなかなか理解されない困難さを抱えた登場人物たち。 それぞれの物語を通して、当人のつらさがリアルに伝わってくる。 本のフォントにも注目。 |
中学生。
この時に感じたり体験したりすることは、この時にしかできない貴重なもの。
そんな自分を主人公に重ね合わせたり、自分が体験したことのない気持ちに触れさせてくれるのが「読書」です。
多摩市の中学校司書が選ぶ本をぜひ読んでみてください。
□中学生がテーマの本1
蔵書あり「リスタート」ゴードン・コーマン著/あすなろ書房 アメリカンフットボールのスター選手、13歳のチェース。 夏休みに屋根から落ちて記憶喪失になってしまった。 どうやらチェースは不良のリーダーだったらしい。 今では別人となり誰にでも優しく接する。 かつていじめていた、ビデオクラブのメンバーとも仲良くなった。 しかし本当にいい人になったのか疑われるチェース。 どんな時も過去の自分が付きまとう。 それでもチェースはもう一度人生をやり直す! | |
「王妃の帰還」柚木麻子著/実業之日本社 地味ながら気の合う仲間と楽しく平和に過ごしていた範子たち。 そこへクラスのトップから陥落してきた「王妃」こと滝沢さんがグループに入ってきた。 すべてのバランスは崩れメチャクチャに! 王妃をもとの場所に戻すために作戦決行! 傷つけたり傷つけられたりしながら、自分や友達を見つめなおす。 スピーディでスリリングな展開の果てには何が? | |
蔵書あり「僕は上手にしゃべれない」椎野直弥著/ポプラ社 吃音を知っているだろうか。 悠太が抱えているのが吃音だ。 言いたい言葉は見つかっているのに言葉がスムーズに出てこない。 吃音を直したい一心で放送部に入部するも、古部加耶の申し出た不思議な特訓に戸惑い、苦しむ悠太。 しかしその特訓には深い意味があり・・・。 姉のはるか、立花先輩、椎名先生たちの優しさに支えられ吃音に向き合う胸を打つ物語。 | |
蔵書あり「宇宙でいちばんあかるい屋根」野中ともそ著/ポプラ社 14歳。 家族のこと、恋のこと、学校のこと・・・。 思い悩むことが多い年頃。 主人公のつばめにとって小さな雑居ビルの屋上は自分だけの場所だった。 ところがある夜そこに現れた意地悪そうな顔つきの、派手な身なりをした怪しい老女。 毒舌だけどなぜか話したくなる星ばぁと思春期のつばめが、助け合って過ごした、春から夏にかけての夢のような物語。 |
中学生。
この時に感じたり体験したりすることは、この時にしかできない貴重なもの。
そんな自分を主人公に重ね合わせたり、自分が体験したことのない気持ちに触れさせてくれるのが「読書」です。
多摩市の中学校司書が選ぶ本をぜひ読んでみてください。