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校長室のひとりごと「不登校問題」

 学校の課題に「不登校問題」があります。平成14年の調査では全国の小学生約25,000人、中学生の約100,000人が不登校という結果でした。暫く数値は横ばい傾向が続きましたが、平成29年から再び増加傾向に転じ、令和4年度の調査では、小学生約100,000人、中学生190,000人が不登校で、全児童生徒の3.2%を占めています。全国の小中学校で各クラスに1~2人が不登校だという計算です。調査を実施している文部科学省は「個々の児童生徒によって不登校になったきっかけや理由は様々だが、令和に入ってからの急激な増加には「コロナ」が影響しており、臨時休校や分散登校、リモート授業などで生活リズムが崩れたり、感染が心配で学校を休んでも欠席扱いにならなかったことなどが影響している」と分析しています。
 不登校支援の専門家は、親・教員など周囲の大人が気を付けなくてはいけないNGな声かけについて言及しています。
① 「学校に行きなさい」「学校に来なさい」
思春期の子供は「〇〇しなさい」と言われると反発したくなるもの。「行けるなら行ってるよ、全然わかってくれない」と孤立してしまうこともある。
② 「学校に行かなくていいよ」
 最近の「無理して行かなくていい」という風潮から「行かなくていい」と言ってしまいがちで「行かなくていいんだ」と都合よく捉えられ、欠席を長引かせることになりがち。
③ 「何で行けないの?」「何で来られないの?」
 「行けない」ことを責められていると感じ「自分が悪いんだ」と罪悪感を持ってしまい引きこもるきっかけになりかねない。
④ 「いじめられたの?」「嫌なことされたの?」
 大人の質問攻めから逃れるため、「うん」と言ってしまい、学校に戻る機会を失ってしまったり、更なる質問攻めに引きこもる原因になりかねない。

 きっかけは何かしらあるものの、特に理由がない不登校も2割いると言われています。
 不登校生徒一人一人に向き合って、毎日が楽しく明日も登校したいと思えるような学校づくりに努めていきたいと思います。