いきいき子育て⑱ 校長面接を通して
泥くさい人間関係
3年生との校長面接も今週でほぼ終わりになります。何人かの生徒に、「あなたの通っている中学校はどんな学校ですか」、「担任の先生はどんな先生ですか」などの質問をすると、ほぼ決まって、「自然豊かで、自主実行のもとに、生徒がみな仲良く楽しく生活している学校です」、「先生方同士の仲が良い学校」、「先生と生徒の距離がとても良い感じで、何でも相談に乗ってくれる」という答えが返ってきます。校長として、とても嬉しく思います。担任の先生は、みな若い先生ですが、とても生徒達のことをよく考え、安心してクラスを任せられる教師達です。学級では、「私はたくさん失敗を繰り返しながら、こうやって生きてきた」、「いまこういった苦労を抱えながら人生を生きている」「大人っていいものだよ」「家庭学習、やらなきゃいけないのはよくわかっている、でもできないんだよねぇ。私も昔そうだった。でも自分を成長させるためには、どうやって時間を捻出する?弱い心に打ち勝つ?」「あなたが学校でいじめられていることを知ったら、ましてや、自殺なんかしたら、あなたを愛してくれている周りの人達はどう思うかな?誰にでもその人を愛している人が周りにたくさんいる。だからいじめなんかしちゃいけないんだ、自殺なんかしちゃいけないんだ」etc。こういった人の弱さや時には醜さを隠さずにさらけ出し、それでも清く、より良く生きることへの努力を怠らない姿勢を見せ、一人一人の生徒達と向き合い、まさに泥くさい学級経営をしてくれています。それが校長面接での生徒達の言葉となっているのです。また、「家族を尊敬している」と答える生徒もたくさんいます。きれいな洋服を着ることも、行儀よく振る舞うことも、平均値と比べて勉強ができることも大切ですが、それ以上に、困っている人、淋しそうにしている人がいることに気付き、優しい声をかけてあげる感性や、ありのままの自分を受け入れ、頑張ろうとする気高い心、困難にぶつかってもやり遂げる強さ、自分の力では解決できないことを認め、助けを求めることのできる強さ、こういったことを保護者の皆様が身を持って、後ろ姿で子供に範を示しているからこその子供からの尊敬なのだと思います。飯沼中学校、いい学校です。(12月9日 校長)