いきいき子育て 25 【 啐啄同時 】
啐啄同時(そったくどうじ)という言葉、ご存知でしょうか。意味は、何かをするのに絶好のタイミング、逃してはならない好機のことです。啐とは、鳥のひなが卵から生まれ出ようとするときに、殻の内側からくちばしでつつくこと。啄とは、そのとき親鳥が外から殻を破ること。啐啄同時とは、まさに子育てや教育において、絶妙なタイミングで、いよいよという時に、教え導く者が、教わる者に力を与え、成長を助けることだと思います。ここで、ひな(教わる者)は、自分の事だけを精一杯がんばるわけですが、一方の親鳥(教え導く者)は、子の力を信じて待ち、ここぞという時に力を与える機を逃さないように見守り続けることが必要となります。1、2年生では、学習や生活上の事で悩んだり、つまづいたりすることはよくあります。3年生は、今まさに、中学校卒業後の新たな世界を切り拓くために、卵の殻を内側から破ろうとしています。中学生の子を持つ保護者の皆様、啐啄同時という言葉の意味を本日改めて考えてみてください。本校教職員も学校の先生という立場で、啐啄同時を意識して職務にあたらせます。(2月12日 校長)