大人になる No60
【 本日2、3年生は実力テストだが 】
11月7日の立冬が過ぎました。今年は比較的暖かく晴れた日が多いものの、暦の上ではもう冬です。風邪やインフルエンザ、そして新型コロナウィルスに感染することのないよう、引き続き気をゆるめずに生活しましょう。さて、夜中に1人考えごとをしました。自分は10年後に何をしているだろう…と。定年退職の年齢が延び、まだ現役で働いている可能性が高くなってしまいました…。君達は自分の10年後を想像することが出来ますか?23歳~25歳になっていますね。私が小学生の時、つまり40年くらい前には、2001年(21世紀)には、宇宙旅行ができ、鉄腕アトムが誕生し、あらゆる病気が治ると思っていました。現在、ネット社会は急速に進化していますが、社会全体としてはまだ、過去に誰もが想像したような社会にはなっていないものですね。社会が成長、進歩するというのは、10年単位ではなく、100年くらいの単位が必要なのでしょう。日本史で学ぶ年号も100年くらいたたないと次の大きな社会の変化は出てきませんものね。
さて、23歳~25歳といえば、大人になり、社会人として仕事を覚え、学んでいる年齢でしょうか…。その時になってみたら分かる思いますが、ほとんどの人は、中学生や高校生の時の自分とあまり変わっていないはずです。私も小中学生の時にイメージしていた20歳、30歳(40歳、50歳はまだ想像もできませんでしたが)というものがありましたが、自分というものは、そんなに変わるものではないのだということが、実際にその年齢になってみて分かりました。
昨日、2年生男子生徒の善行を紹介しましたが、優しい心、がんばろうとする心、人に気を遣える心、道端に咲いている花に気づき、季節の移り変わりを知る感性、ストレスに対する抵抗力、人を笑わせたり、引きつけたりする魅力やリーダーシップなどは、大人になって身につけようと思っても、つけられるものではないのです。
今日、2、3年生は学力テストです。もちろんテストは全力でがんばりなさい。120%の力など出せません。しかし、70%の力しか出せないことはよくあります。実力テストは、自分の今の力を知るとともに、自分が蓄え、持っている力を本番で100%出すための練習をしているという意味もあります。ただ…、目先の点数や順位、偏差値に一喜一憂するより、これから先、1日1日を真剣に、そして大切に学校生活を過ごしていく中で、将来本当に役立つ学力や人間力を付けることの方が大切なことだということも付言しておきたい。(11月10日 校長)