旧倉松第二調整池の河津桜 #桜咲くかすかべ
#桜咲くかすかべ
郷土資料館では、桜咲くかすかべに協力しています。
不動院野の旧倉松第二調整池では、河津桜が見ごろを迎えています。写真は令和4年3月12日(土)撮影のものです。
この桜は平成18年5月に春日部ロータリークラブが植樹したものです。
昨年、かすかべ特派員であった山本さんが春日部ロータリークラブの方にお話を聞いて経緯をまとめてくださっています。
春日部市特派員だより:旧倉松第二調整池の河津桜(令和3年3月9日)山本特派員
旧倉松第二調節池が設置されている旧倉松川は、もとは倉松落(くらまつおとし)といい、江戸時代初期に整備されました。現在の幸手市にあった志手沼(しでぬま)から、杉戸町を経て春日部市の八丁目で古利根川に排水されました。倉松落は悪水路として水田の排水を担っていましたが、大雨が降ると古利根川の水位が上昇し、倉松落に水が逆流することから、明治24年(1891)、逆流を止めるため、八丁目にめがね橋(埼玉県指定有形文化財・倉松落大口逆除(くらまつおとしおおぐちさかよけ))が設置されました。
その後、排水不良を改善するため、昭和8年から15年(1933〜1940)に行われた河川改修により、倉松川の本流は、杉戸町本郷で分岐し、春日部市牛島で中川(庄内古川)に排水する流路に改められ、旧流路は旧倉松川や旧倉松落と呼ばれるようになりました。
平成12年(2000)、小渕地区と不動院野地区の浸水被害軽減を目的として、旧倉松川の流路をもとに旧倉松第二調整池が設置されました。さらに平成18年(2006)には、旧倉松第二調節池の南側に首都圏外郭放水路第四立坑が設置され、さらなる浸水被害の軽減が図られています。
旧倉松第二調節池は、周囲の堤防上に遊歩道があり、自然豊かな環境でウォーキングが楽しめます。地域の方々を中心に「旧倉松落第二調節池を守る会」が組織され、環境が整えられています。
参考文献
埼玉県『中川水系 III 人文』1993年
杉戸町役場(町史編さん室)『杉戸町史 通史編』2005年