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タグ:宮代町郷土資料館

宮代町郷土資料館見学と体験講座の準備を行いました

本日の午前は宮代町郷土資料館を訪問し、館内を見学させていただきました。

写真:宮代町郷土資料館入口
宮代町は台地ということもあって資料が多く残っており、常設展は迫力のある展示となっていました。個人的には日本独自の技法で作られた仏像が印象に残っています。やわらかい雰囲気をまとっていて、死後の極楽の世界はどんなところなのかという想像がふくらみました。
企画展では宮代町出身の島村盛助について、広報で連載した記事を中心に展示されていました。彼は岩波英和辞典を編集・刊行した人物で、彼がいなければ私たちは今ほど英語が分からなかったかもしれません。
資料館の敷地内にある旧加藤家住宅・旧斎藤家住宅・進修館も見学し、当時の名主が住んでいた家の内部を見ることができました。そこに住んでいた人がいると考えると不思議な気持ちでした。

写真:旧加藤家住宅

写真:旧齋藤家住宅

写真:旧進修館
また、収蔵庫の中も見せていただきました。収蔵能力を超えるほどある資料をどうするかが課題とのことだったのですが、これは春日部市郷土資料館にも共通する点でした。

午後には春日部に戻って、8月10日に行われる体験講座の事前準備を行いました。

写真:準備の様子
縄文土器の文様を使って音楽を作るという珍しい体験講座であり、当日は私たち実習生も参加予定です。
その後は今日までの実習を通して感じたこと、理想の博物館について考え方が変わった部分について話し合いました。

写真:話し合い風景
私自身は、理想を実現するためには現実の様々な試練を乗り越えていかなければならないことを痛感しました。

6月の近隣博物館・資料館の考古学情報

6月の近隣博物館・資料館の考古学情報をお届けします。(毎月28日ごろに掲載します。)

見学の際は、休館日等、よくご確認の上お出かけください。

(展示会_閉会日順)

・6月30日(日)まで 栃木県埋蔵文化財センター 「古代の瓦が伝えること」

・6月30日(日)まで 佐野市郷土博物館 「佐野の遺跡」

・7月7日(日)まで 宮代町郷土資料館 「土器でみる一万年 宮代と縄文」

・7月11日(木)まで 武蔵野ふるさと歴史館(武蔵野市) 「旧石器時代の井の頭池周辺―武蔵野市発掘調査成果報告―」

・7月15日(月・祝)まで 幸手市郷土資料館「幸手と杉戸の古墳時代~下総台地の集落と墓~」

・7月15日(月・祝)まで 千葉県立中央博物館「発掘された日本列島2024」

・9月1日(日)まで 粕川歴史民俗資料館(前橋市)「発掘された銅銭ー前橋市内の一括出土銭ー」

・7月13日(土)~9月1日(日)埼玉県立さきたま史跡の博物館「埼玉の考古おひろめ展―地中からのメッセージ」

 

(講演会・講座)

・7月28日(日)遺跡報告会 埼玉県立さきたま史跡の博物館 さきたま史跡の博物館 講堂(申込不要・先着順)

・8月24日(土)さきたま講座 埼玉県立さきたま史跡の博物館 黒坂禎二氏 「加須市長竹縄文盛土集落の復元」(要申込、7/6から7/29まで往復はがき、電子申請で申込)

 

(現地見学会)

・7月13日(土)港区高輪二丁目発掘調査現場 東京都埋蔵文化財センター

 

*春日部市郷土資料館では7月7日まで「まちをみつめて50年~旧市庁舎と市政のあゆみ」を開催中です 

7月20日からは「都鳥が見た古代ー埼玉県東部地区の奈良時代・平安時代」を開催します

5月の近隣博物館・資料館の考古学情報

5月の近隣博物館・資料館の考古学情報をお届けします。(毎月28日ごろに掲載します。)

見学の際は、休館日等、よくご確認の上お出かけください。

(展示会_閉会日順)

・6月2日(日)まで 松戸市立博物館 「たてたて あなあなー竪穴建物の世界」

・6月9日(日)まで  富士見市立資料館水子貝塚資料館難波田城資料館 「ひらいた 考古館」

・6月23日(日)まで 栃木県立博物館 「栃木の遺跡」

・6月30日(日)まで 栃木県埋蔵文化財センター 「古代の瓦が伝えること」

・6月30日(日)まで 佐野市郷土博物館 「佐野の遺跡」

・7月7日(日)まで 宮代町郷土資料館 「土器でみる一万年 宮代と縄文」

・7月11日(木)まで 武蔵野ふるさと歴史館(武蔵野市) 「旧石器時代の井の頭池周辺―武蔵野市発掘調査成果報告―」

・7月15日(月・祝)まで 幸手市郷土資料館「幸手と杉戸の古墳時代~下総台地の集落と墓~」

・9月1日(日)まで 粕川歴史民俗資料館(前橋市) 「発掘された銅銭ー前橋市内の一括出土銭ー」

・6月8日(土)~7月15日(月・祝)まで 千葉県立中央博物館「発掘された日本列島2024」

 

(遺跡発表会)

・6月22日(土) 千葉県立中央博物館 「発掘された関東の遺跡2024」 要事前申し込み(6月7日〆切)

 

(現地説明会)

・7月20日(土) 台東区教育委員会 「北稲荷町遺跡(旧下谷小学校地点)遺跡発掘調査現場見学会」要事前申し込み(6月14日〆切)

 

*春日部市郷土資料館では「まちをみつめて50年~旧市庁舎と市政のあゆみ」を開催中です

3月の近隣博物館・資料館の考古学情報

3月の近隣博物館・資料館の考古学情報をお届けします。

見学の際は、休館日等、よくご確認の上お出かけください。

(展示会_閉会日順)

・4月21日(日)まで 取手市埋蔵文化財センター 「祈りのかたち―出土品から見る先史時代の祭祀―」

・5月12日(日)まで 杉並区立郷土博物館分館 「発掘された弥生時代」

・7月7日(日)まで 宮代町郷土資料館「土器でみる一万年 宮代と縄文」

 

なお現在、春日部市郷土資料館で開催中の「花の彩り春日部」展では、花積内谷耕地遺跡出土の縄文時代の関山式土器と貝の内遺跡(西宝珠花)出土の7世紀後半の常陸型甕を展示しております。あわせてごらんください。

考古学講座第3回を開催しました。

考古学講座第3回を開催しました。

考古学講座

本日は、1.分類と型式学、2.春日部市の弥生時代の遺跡についてがテーマでしたが、弥生時代のお話が途中になってしまっていますので、また次回に補足したいと思います。

考古学における分類について、特に遺跡で発見された遺物は、人工遺物か自然遺物か、人工遺物の素材は何か、機能は何か、デザインや製作技法に違いはあるか、といった複数の基準で分類され、整理されます。そしてデザインや製作技法をもとに分類した指標として「型式」が設定されます。型式は装飾的要素と機能的要素が設定の基準となっており、機能的要素には技術革新により変化するものと、機能の実用性が喪失しているにもかかわらず、装飾などとして残る場合があります。

土器の中でも縄文土器は、遺跡名を付した型式が細かく設定されていますが、これは型式として初めて設定できた土器群の出土した遺跡名をつける場合が多いです。

春日部の弥生時代については、倉常の須釜遺跡で発見されている再葬墓について、再葬とは何か、再葬の根拠などについて、お話ししました。

春日部市も含まれる埼玉県東部地域は、弥生時代の遺跡が非常に少ない地域です。そのような状況の中で、平成13年(2001)に低地に立地する須釜遺跡から、弥生時代の本格的な遺跡が発見されました。また春日部市内では、谷原新田でも、水路の工事中に弥生土器が1点発見されています。

埼玉県東部地域は、現在のところ弥生時代の遺跡数は少ないですが、調査が及んでいない低地の部分に未知の弥生時代の遺跡が存在している可能性があります。

  

考古学講座では、毎回、博物館や資料館の考古学に関する特別展や企画展を紹介しています。詳細は各所のサイトをご確認いただくか、資料館でポスター掲示やチラシ配架なども行っていますのでご利用ください。

(現地説明会)

真福寺貝塚発掘調査現地見学会

12月9日(日)午前10時~11時30分、午後1時30分~3時 

史跡真福寺貝塚発掘調査現場(さいたま市岩槻区城南3丁目949番地付近)

 

(研究会)

・12月2日(土)研究会「埼玉の縄文時代後晩期研究の現状」  埼玉県立歴史と民俗の博物館(申し込み不要)

・1月28日(日)公開セミナー「旧石器から縄文へ」 荏原文化センター大ホール(往復はがきで申し込み要)

 

(展示会_閉会日順)

東京都北区飛鳥山博物館 10月24日(火)~12月10日(日)「北区貝塚物語」

宮代町郷土資料館 10月28日(土)~12月24日(日)「古代のみやしろ-古墳時代の宮代町-」

久喜市郷土資料館 10月14日(土)~12月27日(水)「大集合!久喜市の遺跡」

埼玉県立歴史と民俗の博物館 11月14日(火)~1月14日(日)「縄文コードをひもとくー埼玉の縄文土器とその世界 」

岩槻郷土資料館 11月21日(火)~1月21日(日)「縄文時代のさいたま」 

川口市郷土資料館 11月3日(金)~2月25日(日)「縄文のナニコレコレミテ」