カテゴリ:郷土資料館
神明貝塚の人骨が常設展に登場!
7月22日(土)から、神明貝塚で発掘された縄文人の人骨を展示しています。
神明貝塚は、今から約3800~3500年前(縄文時代後期前半)の貝塚で、市内の西親野井地区に所在しています。
平成28年度の調査で、3体の縄文人骨が新たに発見され、話題になりました。
縄文時代の人の骨が残るケースは、非常に稀なことで、神明貝塚には縄文人が食べた貝殻が大量にたい積し、酸性土壌が中和され、奇跡的に現代まで残ったものと考えられています。
今回、展示した人骨(頭蓋骨)は、30歳~60歳の縄文時代の女性のものです。身に着けていた装飾品や、縄文時代の骨格と比較するために江戸時代の人骨(頭蓋骨)なども展示し、解説パネルもリニューアルしました。
博物館などでは、レプリカの人骨を目にすることはあっても、本物・原物の人骨を目にすることはあまりありません。本物の人の頭蓋骨だけあって、なかなか迫力がありますし、少しゾッとします(個人の感想です)。
この暑さを吹き飛ばすため、よく冷えた展示室で、縄文人と見つめあってみてはいかがでしょうか。
なお、今回の展示替については、産経新聞さん、ヤフーニュースさんにもとりあげていただきました。
神明貝塚は、今から約3800~3500年前(縄文時代後期前半)の貝塚で、市内の西親野井地区に所在しています。
平成28年度の調査で、3体の縄文人骨が新たに発見され、話題になりました。
縄文時代の人の骨が残るケースは、非常に稀なことで、神明貝塚には縄文人が食べた貝殻が大量にたい積し、酸性土壌が中和され、奇跡的に現代まで残ったものと考えられています。
今回、展示した人骨(頭蓋骨)は、30歳~60歳の縄文時代の女性のものです。身に着けていた装飾品や、縄文時代の骨格と比較するために江戸時代の人骨(頭蓋骨)なども展示し、解説パネルもリニューアルしました。
博物館などでは、レプリカの人骨を目にすることはあっても、本物・原物の人骨を目にすることはあまりありません。本物の人の頭蓋骨だけあって、なかなか迫力がありますし、少しゾッとします(個人の感想です)。
この暑さを吹き飛ばすため、よく冷えた展示室で、縄文人と見つめあってみてはいかがでしょうか。
なお、今回の展示替については、産経新聞さん、ヤフーニュースさんにもとりあげていただきました。
図書の寄贈を受けました
栄東中学・高等学校の理科研究部の皆さんから、『歴史地震』第32号の寄贈をうけました。
本誌は、歴史地震研究会が発行する学術雑誌で、本号には、以前、同校の理科研究部の皆さんが市内や当館所蔵資料を調査した成果が掲載されています。
①「埼玉県春日部市に残る1923年関東地震に関する石碑」では、市内の寺社、小学校に残る関東大震災にかかわる石造物を踏査し、碑文を翻刻、当地震の被害状況を考察するものです。すでに『春日部市史』に紹介されているもののみならず、地道な調査のなかから見出したものもあり、春日部の歴史をひもとくうえで大変貴重な成果といえます。
②「埼玉県春日部市郷土資料館に残る1923年関東地震に関する記録~大震災記念児童文集と大正12年粕壁町震災写真帳~」では、当館で保管している粕壁小学校「大震災記念児童文集」と「震災写真帖」の内容を一部紹介するものです。当館では、両資料ともにすでに展示会等で紹介しているところですが、学術雑誌上で紹介されるのは初めてです。今後、詳しい検討がまたれます。
栄東中学・高等学校の理科研究部の皆さんの成果を、今後郷土資料館の活動に活かしていきたいと思います。
皆さん、ありがとうございました。
本誌は、歴史地震研究会が発行する学術雑誌で、本号には、以前、同校の理科研究部の皆さんが市内や当館所蔵資料を調査した成果が掲載されています。
①「埼玉県春日部市に残る1923年関東地震に関する石碑」では、市内の寺社、小学校に残る関東大震災にかかわる石造物を踏査し、碑文を翻刻、当地震の被害状況を考察するものです。すでに『春日部市史』に紹介されているもののみならず、地道な調査のなかから見出したものもあり、春日部の歴史をひもとくうえで大変貴重な成果といえます。
②「埼玉県春日部市郷土資料館に残る1923年関東地震に関する記録~大震災記念児童文集と大正12年粕壁町震災写真帳~」では、当館で保管している粕壁小学校「大震災記念児童文集」と「震災写真帖」の内容を一部紹介するものです。当館では、両資料ともにすでに展示会等で紹介しているところですが、学術雑誌上で紹介されるのは初めてです。今後、詳しい検討がまたれます。
栄東中学・高等学校の理科研究部の皆さんの成果を、今後郷土資料館の活動に活かしていきたいと思います。
皆さん、ありがとうございました。
企画展示室を撤収しました。
7月9日(日)まで開催していた、春季展示(収蔵品展14)「あなたの家にも眠っていませんか?」展が終わり、展示されてた資料を片付けました。
展示ケースがからっぽになると、なぜだかさみしい気持ちになるのはわたしだけでしょうか。
いよいよ、夏季展示(第57回)「初代直木賞選考委員 三上於菟吉を知っていますか?」がはじまります。
初日の7月22日(土)に向けて絶賛準備中です。乞うご期待。
展示ケースがからっぽになると、なぜだかさみしい気持ちになるのはわたしだけでしょうか。
いよいよ、夏季展示(第57回)「初代直木賞選考委員 三上於菟吉を知っていますか?」がはじまります。
初日の7月22日(土)に向けて絶賛準備中です。乞うご期待。
市民の方から資料の寄贈をうけました。
市内在住の方から、昭和12年(1937)5月~昭和18年(1943)10月「南桜井村報」を寄贈していただきました。
「南桜井村報」は、北葛飾郡南桜井村の村民向けに発行された村の広報誌です。
これまで、「南桜井村報」の存在は知られており、当館では昭和13年4月~昭和16年6月の一部を所蔵していましたが、欠号が多く全容がわかっていませんでした。
今回、ご寄贈をいただいたものは、「南桜井村報」の第一巻第一号から、第九巻第四十四号までほぼ欠号がなく綴りこまれています。
第一号の巻頭の辞によれば、「紙上を通じて村の皆様に、村の希望、注意指導等を、お伝へする」ために毎月一回発行したことがわかります。また「読者欄」が設けられ、村民「体験、抱負、希望等」を発表する場を兼ねていたようです。
実際に、発行初期には「小学校で今度養鶏をやつて居る様ですが、種卵は譲って戴けるのでしょうか」などの農産業に関するQ&Aや、「南桜井村和楽音頭」(作詞:石原江風)という郷土の歌が掲載されるなど、地域の産業・文化の情報発信・伝達の場として機能していました。
しかし、日中戦争が深刻化すると、出征者からの報告の手紙を紹介する「戦場便り」や、出征者が戦没すると追悼や村葬儀の案内等、「銃後奉公」や戦地に関する情報が、村報の紙面を占めるようになっていくことがわかります。
戦前・戦時期の南桜井村、県東部の農村の状況を示す大変貴重な資料といえます。
今後、調査研究して、活用させていただきたいと存じます。
改めて、寄贈いただいた方にはお礼を申し上げます。
「南桜井村報」は、北葛飾郡南桜井村の村民向けに発行された村の広報誌です。
これまで、「南桜井村報」の存在は知られており、当館では昭和13年4月~昭和16年6月の一部を所蔵していましたが、欠号が多く全容がわかっていませんでした。
今回、ご寄贈をいただいたものは、「南桜井村報」の第一巻第一号から、第九巻第四十四号までほぼ欠号がなく綴りこまれています。
第一号の巻頭の辞によれば、「紙上を通じて村の皆様に、村の希望、注意指導等を、お伝へする」ために毎月一回発行したことがわかります。また「読者欄」が設けられ、村民「体験、抱負、希望等」を発表する場を兼ねていたようです。
実際に、発行初期には「小学校で今度養鶏をやつて居る様ですが、種卵は譲って戴けるのでしょうか」などの農産業に関するQ&Aや、「南桜井村和楽音頭」(作詞:石原江風)という郷土の歌が掲載されるなど、地域の産業・文化の情報発信・伝達の場として機能していました。
しかし、日中戦争が深刻化すると、出征者からの報告の手紙を紹介する「戦場便り」や、出征者が戦没すると追悼や村葬儀の案内等、「銃後奉公」や戦地に関する情報が、村報の紙面を占めるようになっていくことがわかります。
戦前・戦時期の南桜井村、県東部の農村の状況を示す大変貴重な資料といえます。
今後、調査研究して、活用させていただきたいと存じます。
改めて、寄贈いただいた方にはお礼を申し上げます。
郷土資料館体験ワークショップを開催しました
平成29年7月1日(土)、郷土資料館展示室で「体験ワークショップ ぶんぶん駒を作ろう!」が開催されました。
春日部の伝説をもとにした紙芝居や、蓄音機によるレコード鑑賞を楽しんだあと、昔のおもちゃ「ぶんぶん駒」を一生懸命に作り、”ぶーん・ぶーん”と音を鳴らしながら遊んでいました。
ワークショップは、昔の遊びを気軽に体験できるイベントです。事前申込み不要、当日の飛び込みも大歓迎です。
次回ワークショップは、平成29年8月5日(土)に「からくり屏風」を作ります。ご参加をお待ちしています。
春日部の伝説をもとにした紙芝居や、蓄音機によるレコード鑑賞を楽しんだあと、昔のおもちゃ「ぶんぶん駒」を一生懸命に作り、”ぶーん・ぶーん”と音を鳴らしながら遊んでいました。
ワークショップは、昔の遊びを気軽に体験できるイベントです。事前申込み不要、当日の飛び込みも大歓迎です。
次回ワークショップは、平成29年8月5日(土)に「からくり屏風」を作ります。ご参加をお待ちしています。
幸松地区公民館「むかしの遊び教室」に資料が出張しました
平成29年6月24日(土)、幸松地区公民館で開催された「むかしの遊び教室」に資料を提供しました。
「むかしの遊び教室」は、地域の方々に協力していただき、子どもたちに、一昔前の遊びを体験してもらうイベントです。
郷土資料館からは、昔の道具やおもちゃなどを提供して、来場した子どもたちに昔のおもちゃ・道具を体験してもらいました。
今年度は、市民ボランティアの皆さんがおもちゃ・道具の扱い方を丁寧に指導され、子どもたちは大変楽しんでいる様子でした。
「むかしの遊び教室」は、地域の方々に協力していただき、子どもたちに、一昔前の遊びを体験してもらうイベントです。
郷土資料館からは、昔の道具やおもちゃなどを提供して、来場した子どもたちに昔のおもちゃ・道具を体験してもらいました。
今年度は、市民ボランティアの皆さんがおもちゃ・道具の扱い方を丁寧に指導され、子どもたちは大変楽しんでいる様子でした。
市民の方から資料を寄贈していただきました
「あなたの家にも眠っていませんか?」展で呼びかけているため?
・・・かどうかわかりませんが、
本日も市民の方から貴重な資料を寄贈していただきました。
いただいた資料は、「武州粕壁町商売繁栄双六」。
粕壁の町中の商店をマスにしたオリジナルの双六(すごろく)です。
年代は記されていませんが、内容から昭和初期に版行されたものと推定されます。
双六には、当時の商店や医院、銀行などの広告がマスに配され、
今でいうチラシとして、得意先などに配付されたもののようです。
実は、数年前、古書店の売り立て目録で、同様の粕壁町内の双六を目にしたことがあり、
本日、資料をみせていただいたとき、感激のあまり、声をあげてしまいました。
売り立て目録に掲載されていたものは、今回寄贈されたものとはまた別の図柄でした。
いくつかのバリエーションがあるようです。
この双六は、町や商家の歴史はもとより、当時の風俗を知るうえでも大変貴重な資料です。
双六なので、子どもたちに遊んでもらえます(もちろん複製物で)。
今後、調査研究して、ながく活用させていただきたいと存じます。
改めて、寄贈いただいた方にはお礼を申し上げます。
皆さんのお宅にも、こうした資料が眠っていませんか?
・・・かどうかわかりませんが、
本日も市民の方から貴重な資料を寄贈していただきました。
いただいた資料は、「武州粕壁町商売繁栄双六」。
粕壁の町中の商店をマスにしたオリジナルの双六(すごろく)です。
年代は記されていませんが、内容から昭和初期に版行されたものと推定されます。
双六には、当時の商店や医院、銀行などの広告がマスに配され、
今でいうチラシとして、得意先などに配付されたもののようです。
実は、数年前、古書店の売り立て目録で、同様の粕壁町内の双六を目にしたことがあり、
本日、資料をみせていただいたとき、感激のあまり、声をあげてしまいました。
売り立て目録に掲載されていたものは、今回寄贈されたものとはまた別の図柄でした。
いくつかのバリエーションがあるようです。
この双六は、町や商家の歴史はもとより、当時の風俗を知るうえでも大変貴重な資料です。
双六なので、子どもたちに遊んでもらえます(もちろん複製物で)。
今後、調査研究して、ながく活用させていただきたいと存じます。
改めて、寄贈いただいた方にはお礼を申し上げます。
皆さんのお宅にも、こうした資料が眠っていませんか?
大学生政策提案コンテストの大学生の見学
春日部市「大学生政策提案コンテスト2017」に参加される大学生(共栄大学・日本工業大学)の皆さんが郷土資料館を見学されました。
今年度の政策提案コンテストは、「中心市街地の活性化」をテーマとしており、学生の皆さんは、粕壁宿の推定復元模型をご覧になり、春日部の市街地の特徴について、熱心に質問されていました。
このあと、実際に旧宿場町の町並みの現場を見学されるそうです。
春日部市にとっても、また学生の皆さんにとっても、有意義な提案がされることを期待しています。
今年度の政策提案コンテストは、「中心市街地の活性化」をテーマとしており、学生の皆さんは、粕壁宿の推定復元模型をご覧になり、春日部の市街地の特徴について、熱心に質問されていました。
このあと、実際に旧宿場町の町並みの現場を見学されるそうです。
春日部市にとっても、また学生の皆さんにとっても、有意義な提案がされることを期待しています。
市民の方から資料を寄贈いただきました。
現在開催中の春季展示「あなたの家にも眠っていませんか?~意外に身近な郷土資料」展をご覧いただいた市民の方より、資料を寄贈していただきました。
今回、ご寄贈いただいたのは、最近すっかり見かけなくなったテレフォンカードです。
でも、ただのテレカではありません。
春日部市の特産品「押絵羽子板」のテレフォンカードです。
このテレフォンカードは、春日部市観光協会が製作したもののようで、
寄贈者のお話によれば、このテレカは、今から20~30年前くらい(平成のはじめ頃)に春日部夏祭りの折に観光協会で販売されていたものとのこと。年ごとにデザインが違って、毎年全2種類のテレカを買いあつめたものだそうです。
上の写真は、左から「弁慶」「藤娘」「奴凧」です。
このほか、「初舞」「道成寺」「板鼓」「鷺娘」「獅子」「静御前」「汐汲」「玉うさぎ」「かむろ」「浅妻船」「沢鷺坂伴内」「祭礼」「浅妻」「梶原」「那須与一」「滝夜叉」「舞玉」などの押絵羽子板のテレフォンカード。赤沼民俗文化財保存会製作の「赤沼の獅子舞」のテレフォンカード、合わせて27点を寄贈いただきました。
春日部ゆかりの特産品や民俗芸能のデザインのテレカということで、貴重な郷土資料として保存・活用させていただきます。
ご寄贈くださいました方には、この場を借りて改めて御礼申し上げます。
こうした郷土資料が「あなたの家にも眠っているかも」しれません。
お心あたりのある方は気軽に郷土資料館までご一報ください。
今回、ご寄贈いただいたのは、最近すっかり見かけなくなったテレフォンカードです。
でも、ただのテレカではありません。
春日部市の特産品「押絵羽子板」のテレフォンカードです。
このテレフォンカードは、春日部市観光協会が製作したもののようで、
寄贈者のお話によれば、このテレカは、今から20~30年前くらい(平成のはじめ頃)に春日部夏祭りの折に観光協会で販売されていたものとのこと。年ごとにデザインが違って、毎年全2種類のテレカを買いあつめたものだそうです。
上の写真は、左から「弁慶」「藤娘」「奴凧」です。
このほか、「初舞」「道成寺」「板鼓」「鷺娘」「獅子」「静御前」「汐汲」「玉うさぎ」「かむろ」「浅妻船」「沢鷺坂伴内」「祭礼」「浅妻」「梶原」「那須与一」「滝夜叉」「舞玉」などの押絵羽子板のテレフォンカード。赤沼民俗文化財保存会製作の「赤沼の獅子舞」のテレフォンカード、合わせて27点を寄贈いただきました。
春日部ゆかりの特産品や民俗芸能のデザインのテレカということで、貴重な郷土資料として保存・活用させていただきます。
ご寄贈くださいました方には、この場を借りて改めて御礼申し上げます。
こうした郷土資料が「あなたの家にも眠っているかも」しれません。
お心あたりのある方は気軽に郷土資料館までご一報ください。
日光街道を歩くツアーをご案内しました
郷土資料館には、「日光街道を歩く」団体ツアーや個人の方がしばしばお見えになられます。
本日、日本橋~日光まで日光街道を歩くツアーのお客様が来館され、粕壁宿の町並み模型の展示解説をしました。
本日のお客様は、市外・県外の方で、一ノ割から東武動物公園までの道程にお立ち寄りくださいました。17日にわたって日光街道を完歩されるそうです。
展示室では、宿場の景観の特徴や、春日部(粕壁)の地名の秘密などお話しました。なかでも、地名の由来や明治33年(1900)に徳川慶喜が来訪したことについて、皆さんご関心をお持ちいただいたようです。
暑くなってきましたので、旅人の皆さん、道中お気をつけて。
本日、日本橋~日光まで日光街道を歩くツアーのお客様が来館され、粕壁宿の町並み模型の展示解説をしました。
本日のお客様は、市外・県外の方で、一ノ割から東武動物公園までの道程にお立ち寄りくださいました。17日にわたって日光街道を完歩されるそうです。
展示室では、宿場の景観の特徴や、春日部(粕壁)の地名の秘密などお話しました。なかでも、地名の由来や明治33年(1900)に徳川慶喜が来訪したことについて、皆さんご関心をお持ちいただいたようです。
暑くなってきましたので、旅人の皆さん、道中お気をつけて。