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カテゴリ:郷土資料館

中野小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました

平成30年2月20日に中野小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました。
児童たちは、カタカナで書かれた小学校の教科書を見て、ひらがなで書かれた今の教科書との違いを発見したり、少し前まで実際に使われていた冷蔵庫や洗濯機など身近な道具を見て、昔との生活の違いに驚いていました。

見学の様子

実際に、今より小さい昔のランドセルを背負ってみたりもしました。

見学の様子

郷土資料館では、3月18日(日)まで「くらしのうつりかわり―懐かしの暮らしと道具展」を開催しており、昔の懐かしい道具や写真を展示しています。小さなお子様からご年配の方まで、一緒に楽しめる展示となっております。ぜひ遊びにいらしてください。

郷土資料館体験ワークショップを開催しました

平成30年2月17日(土)、郷土資料館展示室で「体験ワークショップ からくり屏風を作ろう!」が開催されました。
春日部の伝説をもとにした紙芝居や、蓄音機によるレコード鑑賞を楽しんだあと、昔のおもちゃ「からくり屏風」を作りました。裏と表の2面しかないように見える屏風が、開き方によって4面の絵柄が出てくる不思議な屏風に、参加した子供たちは大変喜んでいました。

ワークショップ
ワークショップ風景

ワークショップは、小学生までを対象とした、昔の遊びを気軽に体験できるイベントです。事前申込み不要、当日の飛び込みも大歓迎です。
 次回ワークショップは、平成30年3月24日(土)に「ぴょんぴょんカエル」や「紙てっぽう」を作ります。ご参加をお待ちしています。

ワークショップ風景

「古文書解読勉強会」の成果(その3)

「古文書解読勉強会」の成果、第三弾です。
引き続き、当館所蔵の神間村文書です。今回から「勉強会」に参加された皆さんの(復習のための)読みやすさに配慮して、少し大きな文字で入力しました。担当者が一言加えた「ひとことメモ」もあわせてご覧ください。
第一弾(史料番号1・4)第二弾(史料番号2・12)はそれぞれのリンクをご参照ください。

【史料番号10】
神間村文書10(1)

神間村文書10(2) 
   乍恐以書付御届奉申上候
御知行所武総五ケ村惣代
神間村名主源兵衛奉申上候、当午田
方之義植付後稲草生立も宜敷
一同大悦ニ相心得居候処、当月六日
之大雷雨ニ而追々雨天打続田方
一円水深ニ相成居候処、猶又十四日十五日
之大雨ニ而江戸川通拾合余之出水
相成、水防人足夥敷差出相防候
処、漸々此節人足引払ニ相成、然ル処
内郷村々殊ニ低場村之義ハ田方水冠
ニ相成、殊ニ畑方之儀も同様水押上り
難渋悲歎仕罷在候、乍併此侭水干ニ
相成候は、何程相立帰り可相成候哉、暑
中之儀ニ候は(傍書)「得は」、案心不仕ニ奉存候、
猶見極メ之上、御注進可奉申上候間、
右之段宜敷御聞済被下置度、偏ニ
奉願上候、以上
   安政五年六月 御知行所
          千塚村
           名主
             粂次郎
          芦橋村
           名主
             利右衛門
          神間村
           名主
             源兵衛
          上柳村
           名主代組頭
             忠兵衛
      五ケ村惣代神間村
             源兵衛
  御地頭所様御内 
      御役人中様

(ひとことメモ)
本史料は、神間村等5か村が旗本能勢氏の役所に提出した文書。『埼玉県史調査報告書 旧旗下相知行調』(1986年)によれば、能勢氏の所領は600石あり、神間村のほか、下総国葛飾郡芦橋村・上柳村・永沼村(現春日部市)、武蔵国葛飾郡千塚村(現幸手市)、下総国豊田郡牛縊(うしくびり)村(実際は常陸国筑波郡、現茨城県つくば市)、伊豆国田方郡間宮村(現静岡県函南町)・長崎村・三輪(実際は三福)村(現静岡県伊豆の国市)に分散していた。文書に中の「武総五ケ村」とは神間・永沼・芦橋・上柳・千塚の5か村とみられるが、なぜか永沼村の役人の署名がない。

【史料番号13】

神間村文書13
   差上申一札之事
           下総国葛飾郡
              神間村
             百姓作左衛門倅
               八郎左衛門
                当寅弐拾二才
右之もの儀、当村地内ニおゐて御召捕ニ相成、
私共立会罷在、所持之品相改メ候処、一切
無御座候、且又御召捕筋之義ニ付御非分成
御取計毛頭無御座候、依之場所書一札
差上申処、仍而如件
          能勢十次郎知行所
  慶応二年寅二月廿六日 右村
              名主
               源兵衛㊞

関東御取締御出役
    安原燾作様


(ひとことメモ)
関東取締出役とは、江戸幕府が文化2年(1805)に創設され、関東八州の幕領・私領を巡回し、無宿人や博徒などの取締まりや、農民への教諭活動等を行なった幕府の役人。

豊春小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました

平成30年2月15日に豊春小学校第3学年が、郷土資料館を見学しました。
児童たちは、展示されている実際に使われていた民具などを見たり体験したりして、春日部の生活の変化を理解していました。

小学校見学の様子

江戸時代末期の日光道中粕壁宿の街並みの模型を見たり、

小学校見学の様子

千歯こきを使った脱穀体験など、教科書とはまた違った学び方をしました。

小学校の見学の様子

最後は、体験に使った千歯こきをスケッチしたりして、今日見たことや体験したことを、一生懸命まとめていました。

小学校の見学

郷土資料館では、3月18日(日)まで「くらしのうつりかわり―懐かしの暮らしと道具展」を開催しており、昔の懐かしい道具や写真を展示しています。小さなお子様からご年配の方まで、一緒に楽しめる展示となっております。ぜひ遊びにいらしてください。

資料をご寄贈いただきました

2月14日、市内にお住まいの方から資料をご寄贈いただきました。
今回、受け入れた資料は「埼玉箪笥同業組合員」の看板です。
埼玉箪笥同業組合看板

寸法は縦60.5cm、横13.2cm、厚さ1.6cm。
聞き取りによると、豊春地区で職人さんだった明治生まれのお祖父さんは、昭和戦後まで桐細工をしていたそうです。昭和32年の春日部市『商工名鑑』にはこの方のお名前がみえないことから、昭和30年ごろまでには箪笥づくりをやめられていたのかもしれません。
箪笥職人さんの実の娘にあたるお母さん(故人)が、「子どものころ、製造した桐箪笥を粕壁の箪笥問屋の島忠にリヤカーで運んでいて、よく粕壁に連れて行ってもらった」というご記憶を、生前によくお話しになられていたそうです。
島忠さんは、春日部発祥の家具・ホームセンターとして著名な会社です。元は粕壁の老舗の桐箪笥の卸問屋で、現在の学校通りに店を構えていました。『粕壁町誌』(昭和11年刊)に往時の島忠さんの店先の写真がありましたので、せっかくですから掲載したいと思います。その雰囲気を感じてみてください。
島村箪笥店

『埼玉の桐細工』(埼玉県立民俗文化センター、1987年)によると、埼葛一円には古くから箪笥組合があったようで、昭和2年に品質向上を図るため「埼玉箪笥同業組合」が結成されました。その後昭和7年には同組合は解散し、別の団体が結成され、戦中には川越の箪笥組合と統合し、埼玉県箪笥組合連合会が設立されました。
ですから、本資料は昭和2年~7年の間に掲げられていたものと考えられます。

春日部市の特産品として広く知られる桐箪笥ですが、調査・研究としては『埼玉の桐細工』や小泉和子著『箪笥』が底本となっていますが、実はそれ以上のことはあまりわかっておりません。引き続き調査をすすめていきたいと思います。

ご寄贈いただいた方には、改めてお礼を申し上げます。