押小日誌

子どものもっている力・可能性

12月のことです。3・4年生で、休み時間に竹馬がちょっとしたブームになっていました。3年生が体育の時間に竹馬をやっていたこともあって、業間休みや昼休み、子どもたちが竹馬を練習していました。

 (1)この子(右端の子)は、はじめ竹馬に乗るとどうしても後ろに下がってしまっていました。(重心が後ろに行ってしまうせいですね)「竹馬を前に押し出す感じで…」と伝えました。何度も何度もタイヤのところで練習です。

すると、3日ぐらい経った頃でしょうか。業間休みに外へ出てみると「校長先生!前に歩けるようになりました!」とその子はうれしそうに竹馬にチャレンジしています。見てみると、2~3歩ですが、前に歩いています。そして、一週間後には足場を高くして、かなり安定して乗れるようになっていました。

(2)この子は、はじめバランスがとれず、乗ってもすぐに落ちてしまっていました。でも、何度もチャレンジします。私もちょっとだけお手伝いして、竹馬を押さえたり、「その場で足踏みをしてごらん」などアドバイスしたりしながら様子を見ていました。すると、1歩だけですが前に進むようになり、「竹馬がんばろう!」と俄然やる気を出していました。次の日も次の日も休み時間、その子は竹馬にチャレンジしていました。

やはり3日ぐらい経った頃でしょうか。「校長先生!けっこう歩けるようになりました!見てください!」と笑顔で教えてくれました。見てみると、バランスをよくとりながら3~4歩竹馬で歩いています。

(3)3年生の子どもたちの様子です。

 

以前、体育で竹馬をやっているところ、私もちょっとお手伝い。子どもたちは、少しずつ少しずつ、乗れるようになってきます。はじめふらふらだった子も一時間の間に、前に1歩、2歩と進めるようになる子もいます。「1歩、歩けた!」という子に「よし!1歩できたら、2歩いけるぞ!」などと声をかけるとさらにやる気を出してがんばります。すると、数日後、この写真のようにとことこと歩けるようになっています。みるみるうちに多くの子が上達していく様子に驚きでした。

 

こんな子どもたちの姿をとおして、子どもの力や可能性は無限大で想像を超えるものがあるとあらためて感じました。子どもたちの「もうちょっとでできそうだ」という気持ちが、「がんばってみよう」のエネルギーになって、目標達成に近づき「できた!」「分かった!」の達成感と充実感につながります。我々大人はその手助け、お手伝いをする必要があると思っています。

新年が始まりました。今年も、子どもたちの力と可能性を信じて伸ばし、充実感や達成感を味わわせ、やる気や本気を育てていくことを大切に、教育活動を進めていきたいと思います。