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その2カウンセラーの眼「譲歩的要請法」

<カウンセラーの眼「譲歩的要請法とは?」> お子さんに、「勉強しなさい。」「勉強しなさい。」と日々、エネルギーを使ってお子さんに言い続けている母親がいます。 さて、お子さんは、「はい。」と言って勉強をするようになるでしょうか???

ここで、「譲歩的要請法」というテクニックを紹介します。別名、「ドア・イン・ザ・フェイス・テクニック」とも言われ、こちらの要求を一度断らせてから、本来の要求を受け入れさせてしまうやり方です。

例えば、こんな親子のやりとりを紹介します。

母:「中間テストの成績、下がっているわね。家での勉強を毎日、3時間やらないと大変なことに
   なるよ。」

子:「いやだよ、3時間なんて無理、無理。」

母:「そうだよね、じゃあ1時間ならできるかな?」

子:「うん、わかったよ。1時間ならやってみるよ。」

***このように、本来の要求を落として、目的を承諾させるというテクニックです。人は、他人からの要求や依頼を断ると罪悪感を抱くために、その後の要求や依頼を断りにくくなるという心理を利用した要求法です。

***参考文献「臨床家族 現代社会とコミュニケーション心理学」秋山 邦久  福村出版 2009年***