令和7年度 活動方針
栃木県公立小中学校教頭会は発足以来、諸先輩と会員の真摯な努力と研究の積み重ねを礎に、令和7年度結成63年目を迎えることができた。
近年の教育を取り巻く状況は、少子化・人口減少による地域社会の活力低下や学校規模の縮小、Society 5.0時代の到来や生成AIをはじめとする技術革新、グローバル化の進展、自然災害や感染症の流行など、急速かつ複雑に変化している。文部科学省は、これらの変化に対応するため、「令和の日本型学校教育」を提唱し、「個別最適な学び」と「協働的な学び」の一体的な充実、主体的・対話的で深い学びの推進、GIGAスクール構想によるICT環境整備や、教師の指導力向上、そして多様な主体との連携・協働による社会に開かれた教育の創造を重点的に推進している。
教育現場においては、依然として教員の多忙化、いじめや不登校をはじめ、多様な背景を持つ子供たちへの支援、特別支援教育の校種をつなぐ手立ての充実、情報活用能力の育成、生成AIの活用など、多くの課題が山積している。さらには、コロナ禍の経験等を踏まえ、平時から非常時を想定した安全教育のあり方及び学びの場における安全の確保、子供たち一人一人を大切にし、未来を拓く力の基礎を育むことの重要性も改めて認識されている。
このような状況を踏まえ、本教頭会は、これまで『教育理念に基づく学校教育の実現』『教頭としての力量の向上』『学校の社会的役割の推進』を目指す活動を展開し、成果あげてきた。
全国公立学校教頭会は、第13期の全国統一研究主題「未来を切り拓く力を育む魅力ある学校づくり」を掲げ、子供たちの「生きる力」の育成を目指した継続的かつ協働的な研究を進めており、本年度はその最終年の第3年次にあたる。
栃木県公立小中学校教頭会においても、全国統一研究主題及び全国共通課題を受けて、第2年次までの成果を生かすと共に、本年度は令和9年度に迎える関ブロ栃木大会に向けた準備委員会を発足することも踏まえ、会員一人一人がより主体的に研究に関わり、互いに知恵を出し合い協働的で組織的な研究を推進するなど、一層の研究の充実・発展に努める必要がある。
活動の基本方針
1 全国統一研究主題を受け、新しい時代を生き抜く創造的でたくましい児童生徒の育成を目指し、今日的な教育課題を踏まえた研究を充実させる。
2 会員相互の信頼関係に基づく情報交換と研修をより一層充実させることにより、組織の発展・強化を図る。
3 関係諸機関並びに地域・保護者との連携を深めながら、教育課題解決のための諸活動を推進する。
活 動 内 容
1 研究活動の充実
「関与性」「継続性」「協働性」を重視した実践的な研究の充実に努める。
2 調査活動の充実
「全国公立学校教頭会の調査」を通して、教頭職の現状把握に努める。
3 要請活動の充実
教育諸団体との連携を深め、職責に見合う処遇への改善を要請する活動の充実に努める。
4 広報活動の充実
「研究集録」「会報」「ホームページ」等を通して、教頭会の活動状況の正確かつ迅速な情報提供に努める。