校長室から

最後の大会

  熱い夏は決して嫌いなわけではありません。中学生が3年間の部活動の集大成である総合体育大会があるからです。もちろん高校生も総体予選や甲子園をかけた地方大会が始まっています。吹奏楽部は県の吹奏楽コンクールがあり、名古屋国際ホールを目指します。
この夏は、卒業生や母校を応援したい気持ちになる季節です。
本校の野球部も早々と9日(日)に開会式と試合がありました。千葉県総合体育大会葛北支部大会では、野田一中の吹奏楽部の皆さんが「栄冠は君に輝く」の演奏をして下さり、20校が堂々と入場します。胸がわくわくする瞬間です。この開会式は私が野球専門部長の時にこんな形にした記憶があります。
本校の野球部は真面目な生徒ばかりですが、お世辞にも強い野球部ではなく人数もぎりぎりで、第2シード相手に1回戦突破は難しい状況でした。相手は関東大会を目標にしているらしく、監督も初回から興奮していました。自分のチームを鼓舞していたのでしょうか。
結局3回10点差コールド負けでした。しかも、さよならコールドの10点目は容赦ないランナー3塁からのヒットエンドラン。さよなら飛び道具の勝利に相手はガッツポーズで喜んでいましたがあっけなく1人1回打席に立っただけで最後の大会は終わってしまいました。こちらが弱かっただけの話です。たった1人の3年生がどんな思いで最後を迎えたかは聞きませんでしたが、色々な経験を積んでもっと強くなり次につなげて欲しいと思います。
我々教員は、部活動を通じて、野球を通じて生徒に何を伝え、何を考えさせるかが勝負です。
勝ち負けは当然ですが、仲間、感謝、がんばる、耐える、考える、支えるという事を学ばせたいと思っています。私も50年も野球と関わっていますが、生徒がいつまでも野球や部活動が好きであって欲しいと思います。
 昨日の全国高校野球選手権千葉大会の開会式で選手宣誓をした成田北高校の主将は「私たちはこの熱い夏が大好きです。一緒に練習してきた仲間が大好きです。そして何より野球が大好きです。」と宣誓していました。野球の神様が微笑んでくれるよう最後の最後まで頑張って欲しいと思います。