木間ケ瀬中「歳時記」
10月20日(木)
さて,IOC(国際五輪委員会)の会長が来日し,連日ニュースを賑わわせていますね。私のような一人の一般人が,とやかく言う話ではありませんので2020年東京五輪の成功を祈りたいと思いますが,今日は五輪ネタを書きたいと思います。実は今から16年前2002年ソルトレークシティ冬季五輪に私はコーチとして出場しています。テレビで五輪の話題になるたびに,当時のことを思い出します。言わずと知れた「平和の象徴」「スポーツの祭典」が五輪であり,メダリストはそれはもう一夜にして「ヒーロー・ヒロイン」ですよね。でもスポーツ界では「運があるラッキーな人」としか見られません。それは各競技種目ごとに五輪に並ぶ,いやそれ以上に拘り目標にする「真の世界№1」を決定する大会があるからなのです。例えばサッカーで言えば4年に一度の「ワールドカップ」がそれにあたります。また各競技種目とも真の世界一を決める「世界選手権」がありますが,五輪に比べ一般的にはあまり知られていませんよね。アスリート仲間では,それらで金メダルを獲得した選手こそ「世界№1」の称号が与えられています。でも,アスリートである以上五輪を最終的な目標としている選手も少なくありません。なぜでしょうか? そうです。世界選手権やワールドカップはその競技種目の大会ですから,五輪に比べ大会規模や注目度に劣ります。世界中から様々な競技種目の代表選手が同時期に同じ場所に集まるからこそ,五輪には価値があるのだと感じています。マスコミ等も立ち入れない「選手村」こそ五輪の象徴だと私は感じました。同じ日本選手団はもちろんのこと,世界中の選手団が一緒に寝食を共にし,トレーニングをし,時にはコミュニケーションをとり・・・この選手村の生活が私には夢のように感じ,貴重な体験でした。まさに「平和の象徴」「スポーツの祭典」です。そんな五輪が4年後東京に来ます。政治や雑多なしがらみを忘れて全力を尽くすからこそ五輪は人を感動させます。ぜひアスリートにとって最高の舞台を準備してあげたいものです。ホスト国の国民の一人として強く願うばかりです。