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校長室のひとりごと「目的と目標」

 校長が言うのも変な話ですが、中学校というのは、やたらと「目標」とか「目的」という言葉が登場します。「学校目標」「学年目標」「学級目標」「今日の目標」「この活動の目的は」・・・
 「目標」や「目的」がたくさんあることが悪いことではありませんが、きちんと整理しておく必要があるでしょう。
 「目標」と似ている言葉に「目的」という言葉がありますが、まずはこの「目標」と「目的」の違いを明確にしましょう。登山を例にとれば「目的」は山頂、つまりゴールです。それに対して「目標」は山頂に至るまでの数々の通過点で「よし、今日は8合目まで登ろう!」というのが、今日の「目標」というわけです。また「長生きする」ことが「目的」であれば、「毎日10,000歩、歩こう」というのが「目標」であり、いつしか目標の10,000歩が15,000歩に変わっても問題ありません。
 次に順番です。「目的」と「目標」は順番が大切です。「目標」を積み重ねた先に「目的」があるのではなく、まず目指すべきゴール「目的」を決め、その「目的」にたどり着くまでの段階的なステップ、それが「目標」であり、随時設定してゆくことになります。
 「目標」は「目的」を達成するための手段ともいえるので、漠然とした「長生きする」という「目的」に対して「目標」はより具体的に「毎日」とか「10,000歩」などと明確なものが良いでしょう。
 実際に日々生活している中で「目的」「目標」を意識するにも、この二つには違いがあります。大きな「目的」を達成するために設定する「目標」は自分の置かれた様々な状況を考えて設定する必要があるのに対して、「目的」は考えるのではなく、思い出すという意識です。つまり闇雲に「10,000歩」歩くより、「長生きするために!」と思い出しながら意識することが目的達成により近づけるのではないでしょうか。
 何だか整理してきたつもりが、かえって混乱させてしまったような気もしますが、口に出す出さないは別にして、皆さん「目的」を持ちましょう。そして、そのための手段として「目標」を設定し行動に起こしてみませんか。毎日にハリが出てくると思います。