学校長の窓

学校長からのお話を掲載しています

平成23年度 対面式 あいさつ

  先週の金曜日、4月8日に入学式を行い、146名の新入生が益子中の校門を元気にくぐりました。新入生にとっては、緊張の中にも中学生になった喜びを実感していることと思います。

 さて、今日は対面式です。新入生のみなさんが益子中の生徒として、また生徒会の一員として第一歩を踏み出す大切な日です。今日の対面式に当たり、2つのことをお話しします。

 1つ目は、新入生のみなさんが早く中学校の生活に慣れて、楽しい学校生活を送ってほしいということです。そのためには、生活のきまりを守ること、友達をつくること、好きな部活動に入ることなど、行動的な、そして積極的な自分を思いっきり表現してください。

 2つ目は、2・3年生のみなさんが上級生としての誇りと自覚をもち、先輩としてよき手本を示してほしいということです。あいさつの仕方、自転車の乗り方、清掃の仕方、部活動に取り組む態度など、誇り高き益子中の生徒としての心構えを教えてあげてください。

 今日から、406名のみなさんが、学校の主役として新たな益子中学校の文化を創り上げていきます。一人一人が学校の代表です。そして、一人一人の輝きが、学校を動かす原動力となります。校歌にもあるように、常に歓喜の声が高まるような学校にしていきましょう。

 結びに、この対面式を開くに当たり、準備をしてくれた、いつもさわやかな生徒会長の瀬田匠太さんを中心に、明るく笑顔のすてきな生徒会役員のみなさんに感謝を申し上げ、あいさつとします。

第1回 全校集会 校長講話「気持ちを形に」

  3月11日に、東北地方太平洋沖大地震が発生してから、早1か月余りが経ちました。この東日本大震災と言われる未曾有の出来事に、誰もが驚きました。多くの尊い命が奪われ、今なお懸命な救助作業が行われているにもかかわらず、未だに多くの人たちが見つかっておりません。本当につらい気持ちでいっぱいです。

 みなさんは、この事態に素早く行動を起こしました。「空はつながっています」「がんばろう日本」「がんばろう益子中」の掛け声とともに、いち早く義援金に協力しました。本当にすばらしいと思います。そして、3月25日に116,698円を送金しました。みなさんの善意は、被災された多くの人たちを必ず勇気づけると思います。そして、さらにすばらしいなと思う出来事がありました。それは、みなさんの中に、被災された岩手・宮城・福島各県の子どもたちに、励ましのお手紙を書いた人たちがいます。どれほど励まされたことでしょう。私はうれしくて目頭が熱くなりました。

 また、今回の大地震は津波を発生させ、東京電力福島第一原発事故をもたらしました。その大事故に伴い、福島県から多くの子どもたちが避難してきています。現在、益子町でも益子小学校に6名、七井小に3名、七井中に1名の子供たちが学んでいます。また、みなさんの中に、ランドセルや文房具などを提供した人がいることを知りました。とてもすばらしいです。そして、さらに心を打たれたのは、そのランドセルの中に、励ましのお手紙を添えて渡した人もいたということです。何と心の立派な人たちなのでしょう。

 みなさんも気づいたと思いますが、東日本大震災でテレビのCMが一時、ほとんどACジャパン(旧公共広告機構)のものとなりました。そのCMの中で、みなさんの心に残っているものは何でしょうか。私は、乗り物の中で席を譲る、階段を上るおばあさんに手を添えるCMが心に残っています。 

 「心は誰にも見えないけれど、心遣いは見える。思いは見えないけれど、思いやりは誰にでも見える。その気持ちを形に。」という内容です。みなさんの気持ちは、しっかりと形になって現れています。私はうれしくてなりません。終わります。

平成23年度 PTA総会あいさつ

 保護者の皆様、こんにちは。校長の岡でございます。益子中に赴任し、早1か月が過ぎようとしております。生徒たちの明るく元気なあいさつ、そして礼儀正しい態度に、喜びとうれしさを感じています。

 昨日、私が出張に出かけるときに、女子生徒が三人廊下を歩いてきたので、「今から出かけてきますね。」と言ったら、その生徒たちは異口同音に「校長先生、行ってらっしゃい。」と、明るくあいさつをしてくれました。とても心が温かくなります。また、「校長先生は、中学生のときどんな生徒だったんですか。」と尋ねてくる生徒もいますし、「校長先生はネコとどうして話ができるんですか。」と話しかけてくる生徒もいます。本当にコミュニケーションが上手で、会話が弾みます。家庭でも楽しい会話をされている様子が目に浮かんできます。

 この1か月を振り返ってみますと、入学式をはじめ、対面式、部活動紹介、あいさつ運動、郡市春季陸上競技大会、創立記念集会、生徒総会等が矢継ぎ早にありましたが、いずれも生徒たちの態度や取組は大変すばらしく、学校全体に活気を与えています。本当にうれしく思います。

 さて、本日は大変お忙しい中、御出席をいただきありがとうございます。また、日ごろより本校教育に対し御理解と御協力をいただき、改めて感謝を申し上げます。ここで、せっかくの機会ですので、少し時間をいただき、本校の教育活動の概要について、お話をしたいと思います。それでは、総会資料に差し込んであります「平成23年度学校教育活動の基本構想」という資料をご覧ください。

 本校には、校訓として「聖心」があります。これは平成16年4月1日に、第19代校長 仲田直敏 先生のもとで制定されたものです。
本校は古くから「聖が丘」と呼ばれていることから、「聖の心」、つまり「聖心」と定めたわけです。「聖」とは「優れた人」のことであり、「聖心」とは「優れた人を目指し、日々努力する心」のことです。この校訓は、本校生徒と職員の心の支えとなっています。
 そして、この校訓の制定に伴い、教育目標を新たに定めました。「自ら学ぶ生徒(知育)」「心豊かな生徒(徳育)」「たくましく生きる生徒(体育)」、そしてもう一つ「郷土を愛する生徒(郷土愛)」を新たに加えました。これらの四つの教育目標を実現する生徒の姿として、設定したものが「目指す生徒像」です。

 まず、一つ目の「目指す生徒像」は「基礎・基本を身に付け、自主的に学習し、仲間と共に伸びる生徒」です。生徒の学習意欲を高め、「確かな学力」を保障する学習指導の充実に努めてまいりたいと思います。一番下の四角の枠の中を見ていただきますと、「学力づくり」として示してありますが、特に、授業の工夫改善やティームティーチングの活用を通して、「分かる授業の実践」や「家庭学習の充実」に努め、学習習慣の確立を目指したいと思います。また、生徒一人一人のよさを認めた授業展開を工夫するとともに、総合的な学習の時間や特別支援教育の充実などにも力を入れていきたいと考えています。

 次に、二つ目は、「思いやりをもち、相手の立場を考えることができる生徒」です。よりよく生きようとする「心の教育」の充実に努めていきたいと思います。「心・生活づくり」として示してありますが、特に、心に響く道徳の時間を充実させ、人間としてよりよく生きようとする意欲や態度を育てたいと思います。私も道徳の授業に参加したいと考えています。そして、基本的な生活習慣としての元気なあいさつや働くことの大切さを学ぶ清掃活動、いじめや差別を許さない学級づくり、学校行事や奉仕活動に主体的に取り組める生徒を育てていきたいと考えています。

 次に、三つ目は「健康や安全に努め、自己実現のために頑張ることができる生徒」です。学校は「明るく健康で活力ある生活の実現」に向けて努力する生徒を育てなければならないと考えています。「健康・体力づくり」として示してありますが、特に、健康で安全な生活を送れるよう、様々な活動や行事を通して指導の徹底に努めたいと思います。健康の維持・増進については、家庭の協力等をいただき、個別指導の充実を図りたいと考えています。また、体力づくりについては、全校での15分間走や教科体育、そして部活動の充実を通して体力向上を図りたいと思います。

最後に、四つ目は「地域の文化や伝統を尊重し、住み良い社会を目指す生徒」です。この四つ目の生徒像については、これまでにお話をさせていただいた、「学力づくり」「心・生活づくり」「健康・体力づくり」と連携し指導していきますので、省略させていただきます。

 今年度は、以上のことを実践し、生徒の健全な自尊感情を高める教育、そして、生徒の伸び代を広げ、充実感と感動のある教育を推進していきたいと思います。どうぞ、御家庭でも、お子様の努力や頑張りをほめて、認めて、励ましていただき、自分への自信や信頼感がもてるよう御支援くださるようお願いします。

 最後になりますが、子どもの教育にとって大切なことは、何と言っても、学級担任との信頼関係のもとに、教育に当たっていくことだと考えております。心配なことなどありましたら、どんなことでも結構ですので、学級担任に気軽にご相談いただければ幸いでございます。どうぞ1年間、よろしくお願いいたします。

第2回 全校集会講話「仲間の風景」

  先週、5月22日から始まる週の前半は、みなさんにとって、心に残る思い出の多い日々だったと思います。

 まず、1年生のみなさんは、23日と24日の2日間、ツインリンクもてぎのハローウッズで宿泊学習をしました。フィールドオリエンテーションや野外炊さんなど、初めて体験する活動も多く戸惑いもあったと思いますが、テントでの生活を通し、クラスの絆を深めることができたと思います。これからの生活にぜひ生かしてほしいと思います。

 次に、2年生のみなさんは、23日から25日の3日間、マイ・チャレンジ活動(社会体験活動)に取り組みました。今回は34の事業所にお世話になりました。それぞれの事業所のみなさんから「一生懸命に仕事に取り組み立派でした。」「あいさつや返事がとてもすばらしかったです。」「明るい雰囲気で仕事をしてくれたので、私たちが元気づけられました。」など、多くのお褒めの言葉をいただきました。地域の人たちとのかかわりの中で、みなさん自身が自分を生き方を見つめるよい機会になったと思います。そして、大きくふくらませた「感謝の心」「共に生きる心」を大切にして、これからの生活に弾みをつけてください。

 そして、3年生のみなさんは、22日から3日間、奈良・京都方面への修学旅行に行ってきました。この3日間のみなさんの見学態度や生活態度を振り返り、益子中生徒としての誇りを感じる場面が幾つも心に残っています。
 1つ目は、法隆寺や東大寺等の見学先で、ガイドさんの説明を聞く態度がすばらしかったことです。列を乱さず、次々に説明に耳を傾けていました。「真剣な表情で、説明を聞いてくれてとてもうれしかったです。」と、ガイドさんが話してくれました。
 2つ目は、ホテルでの生活態度がすばらしく、あいさつ、集団行動、時間を守ることなど、どれもきちんとできたことです。ホテルの方から、あいさつがよくできること、集合が素早いこと、話をよく聞けることなど、益子中生徒のすばらしさを褒めていただきました。
 3つ目は、タクシーでの班別行動で、礼儀正しく、時間を守って行動できたことです。タクシーの運転手さんからは「友達と仲よく、協力して行動ができるので、案内するのが楽しかったです。」という感想をいただきました。とてもうれしいことです。
 それぞれの学年において、充実した活動ができました。その充実した活動を支える根底にあるもの何でしょうか。それは「仲間」の存在です。仲間がいるから、自分の生活や行動に喜びが生まれるのです。

 最後に、大好きな詩をみなさんにプレゼントします。ゆっくり読みますから聞いてください。

          君たちが歩くとき
                                           宮澤 章二

           君たちが歩くとき
           君たちは一人ではない
           隣りにも 前にも 後ろにも
           君たちの仲間がいる

           仲間のすべてが 汗だらけの顔で笑う
           仲間のすべてが 信じ合う声で歌う
           その顔にかがやく 君たちの希望
           その声が呼ぶ 君たちの未来

           君たちの心のカメラは
           大自然の喜びをとらえ
           人間同士結びつけるきずなの太さを写す

           君たちが歩くとき
           君たちは一人ではない
           隣りにも 前にも 後ろにも
           同じ道を行く仲間がいる
           互いに支え合う仲間がいる

後援会総会あいさつ

皆様、こんにちは。校長の岡でございます。前校長の菱沼先生には、遠く及びませんが、本校教育活動の充実にむけて職務に全力を尽くしてまいりますので、皆様方の御支援、御協力をよろしくお願いいたします。

 さて、本校に赴任して、早2か月が過ぎようとしておりますが、この間、生徒たちのすばらしさ、活躍ぶりを見て、心を熱くしているところです。特に、5月のゴールデンウィーク中に行われた郡市春季大会では、団体の部で、柔道男子、ソフトテニス男子、バドミントン女子が優勝、柔道女子、弓道男子、弓道女子が準優勝、そして野球、剣道、卓球が第3位となり、個人の部においても、多くの生徒たちが優勝・準優勝等に輝き、県大会への出場権を獲得することができました。これもひとえに、後援会や地域の皆様方の御理解と御協力のおかげと感謝しております。

 また、3月11日の東日本大震災の発生以来、多くの皆様方から、「学校は大丈夫でしたか。」とお見舞いの言葉をいただきました。おかげさまで、大きな被害もなく、今日まで順調に教育活動を行っております。

 さらに、福島第一原発事故に伴う放射能漏れについても、大変御心配をいただいているところでございます。このことについては、一つの学校、一つの市町の問題ではなく、芳賀郡市、あるいは県全体の問題であるという認識に立ち対応しているところです。これまでに、県と県教委による学校の空間放射線量測定調査(5月18日実施)、教職員を対象にした研修会(5月24日開催)、放射線量測定器の借用と測定調査(5月27日実施)を行ってきました。今後は町校長会として、芳賀郡市内の保護者を対象とした研修会の開催等についても要望していきたいと思います。

 なお、県と県教委による空間放射線量測定結果は、すでに新聞で報道されているとおり、益子中は毎時0.09マイクロシーベルトです。この数値は、文部省の暫定基準値(毎時3.8マイクロシーベルト)を下回っており、校舎や校庭を通常通り利用しても差し支えないという判断の根拠となっております。また、放射線量測定器の借用による本校独自の測定結果は0.087マイクロシーベルトであり、県と県教委による測定結果とほぼ同様であると受け止めております。今後も町教育委委員会や県教育委員会の指導の下に、対応していきたいと考えておりますので、御理解の程よろしくお願いいたします。

 結びになりますが、毎月、「学校だより」の配布等について、大変お世話になっております各自治会長の皆様に、心より御礼と感謝を申し上げ、あいさつといたします。どうぞよろしくお願いいたします。