郷土資料館の収蔵資料

収蔵資料の紹介

資料名 三上於菟吉生家の桐箪笥の金箱(みかみおときちせいかのきりたんすのかなばこ)
年代 明治時代
法量 16.6×9.3×8.6センチメートル
資料種別 歴史資料
文化財指定 未指定
収蔵番号等 常設展示(金箱のみ)
資料写真
 otokitikanabako.jpg
解説 この金箱は、『雪之丞変化(ゆきのじょうへんげ)』などの作品で知られる、春日部市木崎出身の昭和初期のベストセラー作家、三上於菟吉の家で実際に使われていたものです。三上家の箪笥は二つ重ね上開き型で、江戸時代に多く見られる形式の箪笥です(図1)。箪笥の上段の鍵付きの小抽斗(こひきだし)の奥には金箱があり、その側面には「三上純太郎長男 三上於菟吉」「明治初年 金箱 五月」と墨の落書きがあります。これは於菟吉本人が書いたものです。
図1
図2
図3
図4
語注 三上於菟吉(みかみおときち) :明治24年(1891)生―昭和19年(1944)没。大正から昭和初期に活躍した小説家。時代物から児童文学、随筆に至るまで、大衆文学として多くの作品を世に送り出した。昭和19年、血栓症により亡くなった。代表作「雪之丞変化」。父の純太郎は医者。三上家は、近郷に名の知れた富裕な医者の家系であった。
金箱(かなばこ) :お金をためる箱、貯金箱。
参考文献 小泉和子『ものと人間の文化史46箪笥』(法政大学出版局、1982年)
庄和高校地歴部『郷土作家 三上於菟吉読本 生涯編』(1990年)
庄和高校地歴部『郷土作家 三上於菟吉読本 作品編』(1990年)
『あれから3年、3.11を前に 大震災記念児童文集』(春日部市立粕壁小学校、2014年)
その他 (このページの製作者 平成26年度博物館実習生・新谷孝貴)